地元には事実上僕の探す本を売っている本屋は無い。職場のあるまちには、本屋が無いのが当たり前のまま時が流れている。若い人は本は読まないだろうけど、しかしこんなまちに住みたいはずがないとも思う。いらんお世話か……。本屋があるから人が留まるというのも根拠がなさそうだしな。
ということで、当たり前にアマゾンで本を買う日々である。ほとんどは本を読んでいたりするときの参考文献とか、雑誌で紹介している本を探すことになる。すぐに買う場合もあるが、いちおうウィッシュリストに入れておく場合も結構ある。値段が高すぎる場合が多いのだが、そうしておいて一度図書館で借りるためである。中身を確認して、その値段でも持っておいていいかな、と思うと買う。線を引きたくなる内容だと、ほとんどの場合買う。図書館の本に線を引くわけにはいかないし、ぜんぶコピーする訳にも行かない。写真にとるのもめんどくさい。いや、書いていてそういう手もあったな、と今気づいた。しかしやはりそんなことしても、やっぱり読まないかもしれないな。
問題は、このウィッシュリスト(お気に入り)がものすごく使いづらく改変されて、腹が立って仕方ないのである。アマゾンの本を検索すると、中古の値段も下の方に表示される仕組みになっている。もっともちゃんとクリックしないと送料がかかるかどうか、また、その送料がいくらなのかまでは分からない。100円と表示されていても送料が1000円であるような詐欺的な店も結構ある。そういう店の商品は、出来れば買いたくはない。そういう心情の人間と付き合いたくないからだ。しかし本は欲しいので、悩ましいところだが。
そうだった、そのウィッシュリストの本には、以前は中古の価格も表示されていたんである。だから値段が安くなっているかどうかの確認をしやすかった。リストには常時50冊くらいはストックがあるから(あまり多くなると見るのが面倒になるので、ときどき削っている)、サーとみて、確認が可能だった。しかしこれができなくなったので、いちいちクリックして一冊づつ確認しなければならなくなったのだ。ものすごくめんどくさい。さらに一度確認すると、ウィッシュリストに戻るために、どういう訳か戻すボタンを二度クリックしなければ動かなくなったのである。馬鹿にしてるんだろうか? アマゾンにはお世話になっているが、この会社はどういう訳か頭のおかしい仕組みが好きな人が多い会社のようで、大体において仕組みが使いづらいものが多い。そうして更に改変されておかしくなり続けている。ぜひ対抗馬となるネット書店が台頭して、経営を圧迫して欲しいものである。馬鹿につける薬はないのだから。
しかしながら、本を買うためにはアマゾンに頼らなければ生活が成り立たない。本当に恐ろしい世の中になったものである。僕は一つの会社に支配されてしまったのだ。自由な社会にありながら不自由を強いられている。それは会社に支配されているこのような状況のことなのであった。