和田誠が亡くなってしまって、悲しいというのはあるが、ちょっと困ったことがある。それというのも、これが引き金になってしまって、和田本をついついパラパラ読んでしまうことだ。別に読んだってかまわないことかもしれないが、困るのはどれも面白いということだ。読みだすとどうにもやめにくい。実に多芸の人だから、いろんな分野の本がある。イラストレーターとして有名な人なのに、ものすごく博識で文章もシャレているので、読んだだけで済む問題でなくなる。映画や音楽にも詳しく、本だって読んでいる。本の装丁なんかもするから、関わった分野も様々で、さらに芸能の分野というか、有名人の友人も多い(僕の知らない人もいるけど)。そういうエピソードの交え方も絶妙なうえ、短い文章にも鋭い含蓄もそうだけど、実にたくさんの情報が詰まっている。まさに恐るべき人で、そのうえで、例えばそういう分野の紹介も上手くて、ついついいろいろと手を出したくもなるようだ。いわゆる散財させられる。うっかりするとどんどんクリックしてしまうので、落ち着くまでパソコンの前などには座れたものではない。でも本棚に持っている本もあって、ロアルド・ダールやヘミングウェイや、そうして村上春樹を再読させられた。特に村上はやっぱり面白くて、そっちもついつい読んでしまう。困ったことである。再読すると再発見があり、以前読んだ時とまた違った驚きがある。それはいい体験ともいえるが、結局また熟読してしまったりして、困るわけである。まったく読書とは悪癖の代表的なもので、生活に支障が出る。そういう面白さをよく知っている人が和田誠という人だったんだな、と改めて思い知らされたのであった。
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