カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

そのまんま実践本   スリム美人の生活習慣を真似したら

2015-05-21 | 読書

スリム美人の生活習慣を真似したら/わたなべぽん著(メディアファクトリー)

 副題なのか文字が小さくなって「1年間で30キロ痩せました」とある。本の題名としては文章でストレートである。内容は漫画。本人らしき写真も載っており、だぶだぶのズボンのウエストがすっぽり空いている。要するに実際にそれくらい本当に痩せたということのようだ。手に取ったのはそれが理由ではないが、なかなかのインパクトで、やはり結構売れたようだから知っている人も多いだろう。
 きっかけは便器に座ったら便座が割れたから。そのショックで初めて本気でダイエットを決意したということだ。自分が太っていることに本気で気付くと、自分がデブになるべくして、そうしてデブらしい行動ばかりしていることが分かる。では痩せているスリム美人というお手本がいるではないか、と思い立ち、スリムな人たちの行動を徹底気に観察し、真似をしてみようということである。そうすると次から次へと発見があり、いろいろと考えることになる。そうしてそれを自分なりにアレンジして実行していくと、やはりちゃんと体重が減るというお話だ。漫画だから面白おかしく書いているが、絵として事例が明示されていることと、ありがちな傾向が具体的に分かるので、実施する参考になる。女性目線だから男の僕には関係のなさそうなこと(おもにファッション)がそれなりにあるんだけれど、そういう憧れや自意識というのは、性別を超えて理解できるところである。
 また、男性の場合を考えると、やはり具体的には難しいということに改めて気づかされた。男性の痩せている付き合いのあるような人は、いないではないが、具体的にはあまりアグレッシブではないというか、本当に体質的に太らないような人が多いように思う。もちろん、スラッとしてかっこいい人もいるのだろうが、そういう人を憧れるような心情は特にない。嫉妬心が無いわけではないだろうけれど、それはそれで、要するに僕とは関係がない。それは男性的な思考性なのか僕の性格なのかはわからないが、事業が成功しているとか、人間関係が良好な環境だとかいうようなことと比べたら、特に注意してみるようなことは無い。まあそういう方面のことであっても、つまるところは自分とは関係がないので、一時の注意しか払わないけれど…。
 でもまあしかし、現在自分がダイエットしているということをコミットメントするためにも、このような漫画を読んで勉強したりしているという事実は必要だ。実際に居酒屋で飯を食いながら、話以外に少し注意を傾けると、やはり痩せ傾向の人は、最初に野菜や豆腐なんかを好んで食っているようだし、ある程度食うと追加注文はあえて箸をあんまりつけていないようにも見て取れる。少なくとも僕よりはペースが遅い。なるほどなるほど、と思って自分の箸を止める抑止力にはなるようだ。まあ、酔っていくので自分なりに怪しいわけだが…。
 ダイエットは食わなければ痩せるという単純なものでありながら、しかし複雑に難しい。人は腹が減る生き物だし、おいしいものは別腹で腹に入る。そうして人付き合いの基本の中に、食事という風景が広がっている。これはもう、人と会っているときは目の前に何らかの食べ物が存在することが多く、一人でいても食べ物は手の届くところにある。人類の歴史においては飢餓というものは深刻に多かったのだろうけれど、現代社会は安易に人を飢餓には陥れてくれない。さらに所得に関係がなく、飽食環境にあるのだ。
 ということで、少しは地道に頑張ろうと思います。生活を変えることに苦痛がなくなるようになればしめたものであろうというのが、良くわかる本なのである。
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