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錦秋 (原 健太郎)
2009-10-17 14:55:57
錦秋の候 パソコンに興じていたところ,尊台がブログを開設しているのを偶然に発見し,喜び勇んで久闊を叙する次第です。

 まずは,益々ご清適の趣,大慶に存じます。また,今般は,夢にまで見た政権交代が実現し,尊台の師たる川端先生が新内閣の文科大臣に就任されましたこと,心からお喜び申し上げます。これに伴い,政策秘書の超多忙ぶりも十分に想像されますので,くれぐれもご自愛くださいますよう,ご祈念申し上げます。

さて,学生時代は,貴兄らとともに「民社」に青春を傾け,「知」も「情」も大いに育ませていただいた小生は,東京でのサラリーマン生活を経て,郷里茨城に戻り,県立高校の教員となりました。そして,平教員のまま,ほぼ30年の星霜が過ぎ,再来年3月には定年退職を迎えようとしています。この間,教育界や学校を取り巻く社会状況の変化をつぶさに目の当たりにしてくるとともに,実効性に乏しい無駄な教育行政,理不尽不透明な教育公務員人事などにも翻弄されてまいりました。
 それらは,一言では言い尽くせない悲喜こもごもとした人生そのものです。また,担当教科は,その記述内容がたびたび話題視される歴史教育(日本史・世界史)が中心でした。そのため,「茨城県の歴史散歩」(山川出版社)などの執筆に携わったり,ここ14年間は,「全歴研」常任理事等を務めたりしてきました。

ところで,よく「教育現場の声を聞く」と称して,学校・PTAの代表者等の意見を聴取することがよく報じられていますが,これは,実際の現場の感覚とは,多くの場合でかなりの齟齬を感じたり,あるいは隔靴掻痒の感をぬぐえきれないものがあるように思えます。主催者の意図にそった形でしか,状況把握や課題,賛否が語られないからでしょう。学校現場の最前線からすれば,正鵠を得た真実は,いつしか歪曲化され矮小化されてしまい,実施段階では,机上の空論(外国の教育制度・学者理論)そのもの,あるいは,実態とはかけ離れた方策に陥っているのが多いのです。そのために,研修・会議・報告書の数がおびただしく増え,結果として,先生方を生徒から遠ざけ,教育現場を混乱させています。
 その一方で,不条理な人事がまかり通り,教育活動に熱心で,生徒や保護者からも人気がある熱血教員がないがしろにされている場合もよくあります。同時に,こうしたことの連鎖として,使命感や責任感,情熱をもって創意工夫に重ね努力していく“むなしさ”を教育界全体に蔓延させ,教育の活性化とは裏腹に,形式化された授業・職務を無難にこなすことが,教師の本分(栄達の秘訣)との風潮が醸成されてしまっています。
 こうした状況こそが,実は深刻な教育問題なのだ,と思います。

今回を機に,学校現場の生の声を届けたいと念じていますので,もし,貴兄にわずかでも拝眉にあずかれる時間をつくっていただければ,ありがたい限りです。その折は,どうかメール等を通じご一報ください。それに合わせて,万障を繰り合わせ、小生は参上いたす所存です。
 最後に,賢台の更なるご活躍,ご奮迅をご期待申し上げ,本日は失礼いたしたく存じます。                 頓首再拝

茨城県つくば市   鴻巣(旧姓大久保)茂
  kounosu@mtj.biglobe.ne.jp
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