グチばかりこぼしていてもなんなので、たまには根拠ある批判をしよう。
8月のタイガースの得失点を振り返ってみる。
8月1日 8 - 7 中日
8月3日 2 - 6 巨人
8月4日 8 - 4 巨人
8月5日 1 - 9 巨人
8月6日 1 - 4 中日
8月7日 1 - 4 中日
8月8日 0 - 10 中日
8月10日 6 - 7 広島
8月12日 10 - 6 広島
8月13日 6 - 9 ヤクルト
8月14日 4 - 3 ヤクルト
8月15日 9 - 6 ヤクルト
8月17日 12 - 8 横浜
8月18日 11 - 2 横浜
8月19日 10 - 4 横浜
8月20日 5 - 12 巨人
8月21日 3 - 8 巨人
8月22日 0 - 3 巨人
8月24日 4 - 5 広島
8月25日 22 - 8 広島
8月26日 1 - 6 広島
8月27日 0 - 6 ヤクルト
8月28日 9 - 2 ヤクルト
8月29日 12 - 5 ヤクルト
得点合計 145(1試合平均 6.0)
失点合計 144(1試合平均 6.0)
ご覧の通り、まあ非常に大味な野球をやっているのである。
1試合平均の得失点が6点で同じというのもスゴイ。
つまり、防御率6点台ということだから、
「6点取っても勝てるかどうかわからないチーム」ということだ。
実際、細かく見ていくと浮き彫りになる。
得点を3つのグループに分けてみよう。
まず8点以上の得点をあげた試合だが、
さすがに10試合全勝している。これはいい。
しかしその内訳はヤクルトが3つ、横浜が3つ、広島が2つ、
残りが巨人と中日に1つずつだ。
ほとんど下位チーム相手の時である。
逆に得点3点以下の試合は9試合、すべて敗戦。
うち、巨人に4つ、中日に3つ落としている。
これは優勝争いをする上で致命的だ。
つまり、下位チーム相手には打ちまくるが、
優勝争いのライバルである上位チームの、
ちょっといいピッチャーが出て来て、本気モードで投げてくると、
とたんに打てなくなるのである。
このことは以下のデータを見てもわかる。
得点 平均 失点 平均
対 巨人 19 3.17 42 7.00
対 中日 10 2.50 25 6.25
対 ヤクルト 40 6.67 31 5.17
対 広島 43 8.60 32 6.40
対 横浜 33 11.00 14 4.67
巨人、中日には失点の半分以下に抑え込まれ、
下位からは必要以上に点を取っているのがわかる。
これでは見ている側はフラストレーションがたまるはずだ。
弱い者イジメして、強いヤツにはてんで勝てないんだもの。
強力打線なんてカンチガイもいいとこだ。
下位チームの、しかも試合が壊れてから出てくるピッチャーなんて、打って当たり前。
だったらこっちも若手に替えちゃえばいいんだが、
なんせ投手が先発も中継ぎもボロボロなのでこわくて替えられない。
6回までで勝負が決まった2年前がウソのようだ。
また、見逃せないのがその間の得点ゾーン。
得点が4~6点の場合が5試合あるが、
ここでなんと、わずか1勝しかしていないのである。
競り負けまくっているのである。
なんせ中継ぎが安藤・西村・渡辺・久保田・福原と手当たり次第な上に、
キャッチャーが脳みそ筋肉の城島とあっては、みんな目つぶって投げてるようなもんだ。
これじゃ藤川が出てくるまで安心出来ないのである。
4点以上とって、勝率2割。
ゲンダイの書いた「10点取らなきゃ勝てない阪神」は、
まんざらウソでもないのである。
僕は野村克也の言う「弱者なりに頭を使う野球」が好きだ。
一球一球に思いを馳せるという見方はなかなかに楽しい。
一方で、何の説明も要らない野球の魅力というのもわかる。
バースのホームラン、イチローのヒット、赤星の盗塁、野茂や佐々木のフォーク、
これらはまさにお金を払って見るべきプロの芸術だ。
ドラマのある野球もいい。
桑田と清原の対決、10.19のバファローズ、がんばろうKOBEのオリックス。
感情移入しながら見る野球の面白さったら、ない。
黄金時代の西武を例に挙げるまでもなく、
細かい野球をやればいい、勝ちに徹すればいいというもんでもないし、
そもそも野球がセコくなると夢がない。面白くなくなる。
あまり監督やその戦略が幅をきかせすぎてしまうと、
個と個の勝負のダイナミズムを失うので面白くない。
で、今のタイガースはと言えば。
今挙げた、どれでもないのである。
少なくとも真弓や城島を見ている限り、頭を使うでもなし、
赤星のいない今、個性派はといえば久保田と藤川くらいか。
でもその藤川の直球も、燃える相手がいなくてどこに投げていいか、って感じだ。
だからパカーンと打たれることも増えたのだろう。
そしてとにかくドラマがない。
一昨年、巨人相手にあれだけくやしい思いをしたのに、
昨年までで宿敵に三連覇なんか許しちゃってるのに、
なんか、まったく、ドラマに育ってこないのである。
2003年の感動はいったいどこへ行ってしまったのか。
星野仙一は毀誉褒貶半ばする監督だが、彼の野球にはドラマがあった。
演出家としては最高の監督だった。
岡田彰布もその点では優れていた。
残念なことに(選手としては大好きだったのだが)
真弓明信からはそれを感じることができない。
タイガースである必然に乏しいというか。
どうも、新井と城島の加入、ジェフと今岡と赤星の退団に、
これらの原因があるように思う。
何かこう、愛車を修理に出したら、パーツが全部他社製になって、
「愛着」が剥ぎ取られてしまったような感があるのだ。
そこが今のタイガースにいまいち感情移入出来ない理由だろう。
いやしかし、私もずっとしつこいくらい城島を目のカタキにしてますけどね、
この結果見たら捕手としては本当に反省しないといけないと思うよ。
タイガースは投手王国だったんだから。
城島自身がそうであるように、守れなくても打ちゃいいんだろ、
とか思ってるんじゃないか、と勘ぐりたくなるような数字だ。
でも、打ってる相手は下位チームの二線級だよ。
何だかなあ。
巨人、中日相手にスカッと勝ってみせろよ。
3タテなんかくらってんじゃねえよ、だっせえな。
そんな風に思って見ているあたり、
何だかんだで哀しいくらい永遠に虎党なのである。
8月のタイガースの得失点を振り返ってみる。
8月1日 8 - 7 中日
8月3日 2 - 6 巨人
8月4日 8 - 4 巨人
8月5日 1 - 9 巨人
8月6日 1 - 4 中日
8月7日 1 - 4 中日
8月8日 0 - 10 中日
8月10日 6 - 7 広島
8月12日 10 - 6 広島
8月13日 6 - 9 ヤクルト
8月14日 4 - 3 ヤクルト
8月15日 9 - 6 ヤクルト
8月17日 12 - 8 横浜
8月18日 11 - 2 横浜
8月19日 10 - 4 横浜
8月20日 5 - 12 巨人
8月21日 3 - 8 巨人
8月22日 0 - 3 巨人
8月24日 4 - 5 広島
8月25日 22 - 8 広島
8月26日 1 - 6 広島
8月27日 0 - 6 ヤクルト
8月28日 9 - 2 ヤクルト
8月29日 12 - 5 ヤクルト
得点合計 145(1試合平均 6.0)
失点合計 144(1試合平均 6.0)
ご覧の通り、まあ非常に大味な野球をやっているのである。
1試合平均の得失点が6点で同じというのもスゴイ。
つまり、防御率6点台ということだから、
「6点取っても勝てるかどうかわからないチーム」ということだ。
実際、細かく見ていくと浮き彫りになる。
得点を3つのグループに分けてみよう。
まず8点以上の得点をあげた試合だが、
さすがに10試合全勝している。これはいい。
しかしその内訳はヤクルトが3つ、横浜が3つ、広島が2つ、
残りが巨人と中日に1つずつだ。
ほとんど下位チーム相手の時である。
逆に得点3点以下の試合は9試合、すべて敗戦。
うち、巨人に4つ、中日に3つ落としている。
これは優勝争いをする上で致命的だ。
つまり、下位チーム相手には打ちまくるが、
優勝争いのライバルである上位チームの、
ちょっといいピッチャーが出て来て、本気モードで投げてくると、
とたんに打てなくなるのである。
このことは以下のデータを見てもわかる。
得点 平均 失点 平均
対 巨人 19 3.17 42 7.00
対 中日 10 2.50 25 6.25
対 ヤクルト 40 6.67 31 5.17
対 広島 43 8.60 32 6.40
対 横浜 33 11.00 14 4.67
巨人、中日には失点の半分以下に抑え込まれ、
下位からは必要以上に点を取っているのがわかる。
これでは見ている側はフラストレーションがたまるはずだ。
弱い者イジメして、強いヤツにはてんで勝てないんだもの。
強力打線なんてカンチガイもいいとこだ。
下位チームの、しかも試合が壊れてから出てくるピッチャーなんて、打って当たり前。
だったらこっちも若手に替えちゃえばいいんだが、
なんせ投手が先発も中継ぎもボロボロなのでこわくて替えられない。
6回までで勝負が決まった2年前がウソのようだ。
また、見逃せないのがその間の得点ゾーン。
得点が4~6点の場合が5試合あるが、
ここでなんと、わずか1勝しかしていないのである。
競り負けまくっているのである。
なんせ中継ぎが安藤・西村・渡辺・久保田・福原と手当たり次第な上に、
キャッチャーが脳みそ筋肉の城島とあっては、みんな目つぶって投げてるようなもんだ。
これじゃ藤川が出てくるまで安心出来ないのである。
4点以上とって、勝率2割。
ゲンダイの書いた「10点取らなきゃ勝てない阪神」は、
まんざらウソでもないのである。
僕は野村克也の言う「弱者なりに頭を使う野球」が好きだ。
一球一球に思いを馳せるという見方はなかなかに楽しい。
一方で、何の説明も要らない野球の魅力というのもわかる。
バースのホームラン、イチローのヒット、赤星の盗塁、野茂や佐々木のフォーク、
これらはまさにお金を払って見るべきプロの芸術だ。
ドラマのある野球もいい。
桑田と清原の対決、10.19のバファローズ、がんばろうKOBEのオリックス。
感情移入しながら見る野球の面白さったら、ない。
黄金時代の西武を例に挙げるまでもなく、
細かい野球をやればいい、勝ちに徹すればいいというもんでもないし、
そもそも野球がセコくなると夢がない。面白くなくなる。
あまり監督やその戦略が幅をきかせすぎてしまうと、
個と個の勝負のダイナミズムを失うので面白くない。
で、今のタイガースはと言えば。
今挙げた、どれでもないのである。
少なくとも真弓や城島を見ている限り、頭を使うでもなし、
赤星のいない今、個性派はといえば久保田と藤川くらいか。
でもその藤川の直球も、燃える相手がいなくてどこに投げていいか、って感じだ。
だからパカーンと打たれることも増えたのだろう。
そしてとにかくドラマがない。
一昨年、巨人相手にあれだけくやしい思いをしたのに、
昨年までで宿敵に三連覇なんか許しちゃってるのに、
なんか、まったく、ドラマに育ってこないのである。
2003年の感動はいったいどこへ行ってしまったのか。
星野仙一は毀誉褒貶半ばする監督だが、彼の野球にはドラマがあった。
演出家としては最高の監督だった。
岡田彰布もその点では優れていた。
残念なことに(選手としては大好きだったのだが)
真弓明信からはそれを感じることができない。
タイガースである必然に乏しいというか。
どうも、新井と城島の加入、ジェフと今岡と赤星の退団に、
これらの原因があるように思う。
何かこう、愛車を修理に出したら、パーツが全部他社製になって、
「愛着」が剥ぎ取られてしまったような感があるのだ。
そこが今のタイガースにいまいち感情移入出来ない理由だろう。
いやしかし、私もずっとしつこいくらい城島を目のカタキにしてますけどね、
この結果見たら捕手としては本当に反省しないといけないと思うよ。
タイガースは投手王国だったんだから。
城島自身がそうであるように、守れなくても打ちゃいいんだろ、
とか思ってるんじゃないか、と勘ぐりたくなるような数字だ。
でも、打ってる相手は下位チームの二線級だよ。
何だかなあ。
巨人、中日相手にスカッと勝ってみせろよ。
3タテなんかくらってんじゃねえよ、だっせえな。
そんな風に思って見ているあたり、
何だかんだで哀しいくらい永遠に虎党なのである。