前日の夕方、1歳馬の疝痛の連絡。
もう3日疝痛をしている、とのこと。
しかし、明日で良いと言う。
絶食しておいて、翌日の朝に来てもらうことにした。
回盲部重積か、結腸左背側変位か、と考えながら・・・
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翌朝、来院したらPCV29%、超音波で右側で異常な像が見えた。
開腹したら盲腸がない。
盲腸結腸重積だ。
私も手洗いして助手に入ることにする。
助手を務める準備をしている間に、盲腸はなんとか結腸から引き抜けた。
しかし、一部裂けてしまった。
盲腸の基部に腸鉗子をかけ、盲腸の血管を結紮止血し、盲腸を亜全摘した。
内部には葉状条虫がわんさかくっついていた。
あとは閉腹。
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輸入された駆虫剤で駆虫していたそうだ。
イベルメクチンとプラジクワンテルが入った駆虫剤だそうだ。
葉状条虫の駆虫は、年に1度で良いとか、
1歳になるまで葉状条虫は駆虫しなくてよいとか、
それらは間違いだ。
当歳の秋から葉状条虫による回盲部重積や盲腸結腸重積はあるし、
「駆虫した」馬の葉状条虫症は何度も診てきた。
日本の軽腫馬生産地は葉状条虫と、媒介するダニの濃厚汚染地帯なんだろう。
海外の情報や、現状を知らない”獣医師” ”専門家” ”研究者” の情報を鵜呑みにはできない。
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まったく駆虫しないと、最も被害を引き起こすのは普通円虫だ。
しかし、イベルメクチンが普及して、検出される円虫のほとんどはあまり害を起こさない小円虫類になっている。
それより被害を引き起こしているのは、当歳馬の回虫と、繁殖雌馬を含めた葉状条虫だ。
だからイベルメクチン単剤で駆虫する頻度を減らして、葉状条虫に効くプラジクワンテルとの合剤で駆虫する回数を増やした方が良い。
馬回虫にはイベルメクチンは効かないと思った方が良い。
そして、馬が吐き出さないように確実に投与することも大切だ。
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スノボ始めました。
新しいことを始めるのは体と心と脳に効くだろう。
今の目標は・・・・立てるようになること;笑
雪解けまでに間に合えばいいですが繁忙期ですからご無理をしませんように。
今回のように、具体的なアドバイスと確実な実践が大事なのだとつくづく。
あら、hig先生も腰ばきのウエアー
いい感じのシュプールですね
腰パンにはしないですね。スキーウェアのままスノボしてます。
寄生虫とダニの相利共生ってあるんですか。
私なんか今更怪我怖くて、となりますね。
ほどほどの降雪で何よりです。
駆虫剤に頼らない寄生虫対策も必要とされていると思います。誰もササラダニの研究をしていないでしょうし。
冬型が安定しているとこちらは晴れた日が続きます。近所でスノボするならもう少し降ってくれてもいいかな。
薬剤名は不明。イベルメクチンは経口投与で消化管からはほとんど吸収されないのですがプラジクワンテルの副作用には「頭痛、頭重感、眠気、めまい」とあり車の運転は注意()とあり、馬って眠気や頭重感、めまいのときはこんななのかなぁと思いながら見ました。眼振はあるようなないような。
使用する方はそういうところも気をつけているのですね。そうであってほしいと思いました。
機会をいただき感謝します。
コリーやシェルティは感受性が高いというか弱いようで、それだけでも飼う犬種としては考えちゃいます。