【巴川の流れのように】

【巴川の流れのように】
 
 

(『電脳六義園通信所』アーカイブに加筆訂正した 2006 年 5 月 27 日の日記再掲

川の流れはどんなに遅くとも、たとえ逆流しようとも、山には登らず、必ず河口へたどり着いて海の水とひとつになる。人の命と同じだ。

金曜日の夕暮れ、清水駅に降り立ち、最近覚えたおいしい若鶏唐揚げを買って、浜田町のラーメン屋に手みやげ(持ち込み)にしようと思ったら、鶏肉店はもう閉店準備をされていて唐揚げの「か」の字も見あたらなかった。残念。

しかたなく県道清水富士宮線をとぼとぼと歩き、旧東海道に入り、稚児橋を渡りながら下流を眺め、実家に荷物を置き、ラーメン屋ののれんを手ぶらでくぐったら、常連の女性が興奮して調理場の窓から覗き込み「稚児橋の上流に人の死体が浮いてた!」というのでびっくりした。

わが親戚にも巴川に浮かんで命を落とした者がいるので人ごとと思えない。合掌。

■懐かしい巴のマーク
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合掌と言えばこの建物のこのマーク。

僕が幼い頃から柳橋のたもとにこの建物はあり、巴川製紙と言えばまずこの建物がある巴川風景が思い浮かんだものだけれど、なんと新しい建物が建つようで跡形もなく消え去っていた。

■何度となく見上げたガラス窓。
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■「ああ巴川製紙!」と思わせる部分。
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川の流れが必ず海にたどり着いてしまうように、この懐かしい建物もいつかはなくなると思ってはいたけれど、やはり突然なくなると衝撃的である。

■もう見られない風景。
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■激しい雨が上がったので急いで帰京する途上にて。
RICOH Caplio GX 

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