◉ロバの音楽座を聴きに駒込大観音へ

2018年5月19日
僕の寄り道――◉ロバの音楽座を聴きに駒込大観音へ

5 月 19 日土曜日 13 時から駒込大観音(おおがんのん)光源寺で『ロバの音楽座 愉快なコンサート』という催し物があるというので出かけてみた。

実はロバの音楽座を知らなくて、散歩で通りかかった大観音前に置かれていたチラシをもらって帰り、古楽が好きな妻に見せたら、有名な古楽アンサンブルで聴いてみたいと思っていたという。「参加無料、野外テント、雨天決行、先着150名、要予約」ということなので、「以前から演奏をお聴きしたいと思っていました…」など、ぬけぬけとメールを書いて申し込みをした。「お申し込みありがとうございます。うけつけいたしました」という返信があった。

主催は「子ども劇場 荒川・台東・文京」で、光源寺の力添えもあってこの「無料」コンサートが実現したらしい。ネット検索すると当日の受け付け係などボランティアの募集もあった。協力団体を見ても子育て家族の支援を主眼とした取り組みらしい。子どものいないジジババ年齢であることも気にせずのこのこ出かけて行き、一番前の隅に胡座をかいて参加した。お寺の協力を得て有名な楽団を呼ぶことができたこの会に、楽団を目当てに参加してくれた人たちもいて、企画してよかったという代表者挨拶があった。「地域に開きたい」という意図を感じ、協力できてよかったと勝手に思っている。

この寺のすぐ近く、向丘と千駄木に十数年間住んでいたことがあり、この寺は地域活動に対して志の高い寺で、よくイベントに出かけた。

太い竹のポールを一本立て、境内の頑丈そうな柱にロープを張って支え、その上にシートを貼って天蓋にする作業など、子育て中の女性だけでできる作業ではない。主催者も寺の協力に感謝していた。

ロバの音楽座のパフォーマンスは素晴らしくて、子どもたちだけでなく大人まで躊躇わせない吸引力に感心した。それが「技術」であると言うなら「音楽」自体の「巧みさ」と言うほかないだろう。音楽には言葉や年齢の障壁を突き通す力がある。

そもそも音楽が巧みな人たちなので何をやっても巧い。リコーダー好きの妻は
「あの人は歌が巧い、歌が巧い人はリコーダー、とくにソプラノが巧い。久しぶりによいリコーダー演奏が聴けてうれしい」
と言っていた。


宗教を持たない日本人の不幸がよく言われるけれど、寺にはまだぎくしゃくした日本社会で果たせる役がある。道路に面した住宅地の広場で、拡声器や楽器や歌声や手拍子を響かせ、天蓋から覗く青空を眺めて「いいものだな」と思う。と同時に、最近の子どもたちもお母さんたちも、眺めていると驚くほど「活発」で、この時代の子育てのたいへんさを勝手に理解する一助となった。(2018/05/19)


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