電脳六義園通信所別室
僕の寄り道――電気山羊は電子の紙を食べるか
ロボット
2014年4月14日(月)
ロボット
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00
電車に乗って買い物に出たら、目当ての店が閉まっていたので、駅の反対側に行き、数十メートルの距離に隣接して営業する二つの大型スーパーに行ってみた。
01
どちらもコンビニチェーンを展開する大企業なので、コンビニをそのまま大型化したような店づくりになっており、ロボットのように無表情な人間の店員が、パックされた商品を運んだり並べたりしている。
02
客を近くに検知すると
「らっしゃいまっせーっ」
と声を出すよう教育されているらしいが、来店に感謝しているふうではない。客と進行方向が鉢合わせするときは
「らっしゃいまっせーっ(仕事のじゃまだ、どけ、こら)」
という意味になるようで、客を押し分け、買い物の邪魔をしながら歩き回っている。
03
必要最低限の数だけロボット人間を配置し働かせて人件費を切り詰めているせいか、静かな店内ではどの商品も人間らしさを削った分だけ値段が安い。その悲しく安い商品を棚から選んで、買い物カゴに移している客もまたロボットのように悲しげで寡黙である。
04
必要最低限の買い物を終え、うすら寒いブラックボックスを脱出し、ロボット人間化される前に帰途につき
「わざわざあの店に行くこともないね」
と話しながら、人間らしい遠回りをして地下鉄で帰ってきた。
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