夢の揮発と電子書籍

夢の揮発と電子書籍

  親類の家に上がりこんで泊めてもらい、ただで朝食をご馳走になるため、眠い目をこすりながら起き出し、ちょっと遠慮しながらおずおずと食卓に向かったら、 「大学うかってよかったな」 と叔父に言われ、滑り止めに受験した私立大学になんとか合格したことを思い出し、 「ありがとうございます」 と答えながら、また四年間、高い学費と生活費を母親に払わせるのかと暗澹たる気持ちになる、という嫌な夢を見た。

 夢というのは揮発性が高いので、ちょっと時間をおけばすぐ忘れてしまえるのだけれど、一刻も早く忘れるためには読書が有効で、枕元にあるスマホで電子書籍を読むことにしたている。
 今朝は、布団の中で関川夏央 『昭和時代回想』 集英社文庫の電子書籍版を読了した。この本は嫌な夢を見て未明に目覚めるたびに、ちびちびと熟読したので読み終えるまで随分時間がかかった。

 「画家・田畑あきら子が残した言葉」 の章で出てくる洲之内徹 『気まぐれ美術館』 が再読したくなり、紙の書籍は持っているけれど、名著だし電子書籍化されていないかなと思って検索したら、電子書籍どころか紙の書籍すら絶版になっていた (2015年8月1日現在)。こういうことがあるたびに、もったいない話だなと思う。

 鈴木貞美 『自由の壁』 集英社新書を kindle 版の電子書籍で読み始めた。この本は先ほど読み終えた関川夏央 『昭和時代回想』 集英社文庫の kindle 版と共通点があり、どちらも Mac 版の kindle リーダー (1.12.0) では、この端末との互換性がないというアラートが出て読み込めない。集英社の電子書籍はこの 2 冊しか持っていないので、集英社の本に共通するのかはわからないが、他社の本でこういうことはない。



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