迷走


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久々にカメラを持って出た。
今日は恵比寿にあるお店に立ち寄りたい・・と思っていた。
撮影もしたいから、渋谷で山手線を降りて、そこから歩くことにした。

セーターに薄手のジャンパーを着てきた。
しかし日陰に入ると意外に寒い。
まあけっこう歩くだろうから丁度いいだろう。

渋谷の駅を出発したが、すぐに道に迷ってしまった。
しばらく来なかったら、工事中で行き止まりの場所ばかりで、どこがどこだかわからない。
歩道橋も無くなっている。
上を見上げると、建設中の高層ビルがいくつか見える。

子供の頃は隣町に住んでいたのだが、生来の方向音痴だ。
すぐに道に迷ってしまい、どう行っていいのか分からなくなってしまった。
渋谷、恵比寿の界隈は坂が多いので、迷って無駄な道を通ると肉体的にも厳しいことになる。

裏道を辿るつもりであったが、斜めに走る道も多くて、自分がどちらに向かっているのか完全に分からなくなってしまった。
意地になってスマホの地図を使わなかったが、これは無理と判断し、地図のアプリを起動した。
その指示通りに歩いたつもりが、方向が1テンポ遅れて示されたので、間違って90度違う方向に進んでしまった。
だいぶ行ってからおかしいと気付き、また元の場所まで戻ったりした。

やっとのことで恵比寿の坂の上にあるお店に辿り着いた時には、フーフー言って汗をかいていた。
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レインブーツ


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レインファブスというブランドのチャッカブーツRFS-17070 PLUBO(プルーヴォ)を購入してみた。
色はブラックでサイズはS(25cm)。
価格は税込みで10,800円。

先日書いた「型に流し込んで作る靴」である。
材質はPVC(ポリ塩化ビニール樹脂)で、ソールとアッパーが一体成型なので当然水を通さない。
要は長靴のようなものなのだが、こちらは実際の革靴から型取りしている点が異なる。
そのもとになった革靴は、一か月履き込んで皴を入れてから使用しているという。
かなり凝った作りの製品である。



色はブラックとブラウン系数種類が用意されている。
職人の手によって1点1点アンティークフィニッシュ加工が施されているというが、ブラウン系はグラデーションが少し塗装っぽく見えたので、今回はよりリアルに見えるブラックを選んだ。
これだと一見本物の革靴と見分けがつかない。

サイズは一番小さいSが25cmと謳われており、実際25Eの僕の足にピッタリであった。
下手な革靴よりフィッティングがいい(笑)
もっと足が小さい人もいると思うが、その場合インソールなどを併用するようだ。

お店には同社のサイドゴアブーツも展示されていた。
そちらも試着させてもらったが、サイズ感はチャッカブーツのプルーヴォより小さめで、もう1サイズ上にしないと無理そうであった。
形はチャッカブーツの方が好みなので、今回はプルーヴォの方を選んだ。



型で製造したフェイクと言ってもすべてが一体成型ではなく、特にタンの部分は縫製した別パーツが取り付けてあり、その両脇の切れ込みからは(実物と同じように)水が浸入する可能性がある。
内側にはクッション性のあるメッシュ素材のライニングや抗菌防臭加工のインソールが使われており、気密性の高い空間とはいえそれなりに快適性が保たれるようになっている。
履き口の内側には柔らかい素材で作られたガードが縫い付けられ、チャッカブーツでよく発生するこの部分の靴擦れを低減させている。
内部が汗で湿っぽくなると、どこかから水が浸入しているという勘違いのクレームがあるようで、それは水漏れではないと取扱説明に書かれている。

かなり手の込んだ作りになっていて、気合の入った製品であることが分かる。
実際ファンも多いようで、お店でもよく売れて在庫が不足気味のようだった。
たまたま僕が行った日に入荷したようだが、昨日まではこのサイズは一足も無かったと店員さんから言われた。

履いてみると意外にまともな履き心地で、どちらかというとスニーカー的な楽ちんな感触だ。
スッと軽く足が前に出て、クッション性もあり、ヒタヒタと歩くことが出来る。
これなら雨の日以外に履いてもいいかも・・と一瞬思わせる。
まあ材質を考えると、あくまで雨の日だけのレインブーツとして考えた方が無難だろう。
(まだ雨に遭遇していないので、本格的なデビューはまたいつか・・・)



革の表面の微妙な皴が良く再現されている。
ステッチもリアルであるが、ご覧のようにウエルトの垂直に立ち上がった部分の再現は限界のようだ。
型を起こした際に材料が回り切らなかったのか、再現が甘くなってしまっている。
しかし遠目で見てこの部分に気付く人は少ないだろう。

残念なのはお手入れは布で汚れを落とす程度しかできないということだ。
磨いて光らせたいと思ったが、そうもいかない。
ビニールなので有機溶剤系の手入れ用品の使用は厳禁である。
防水スプレーもアルコールが入っているためPVCには使用しないよう謳われている。



ソールはダイナイトソール風・・というか、ダイナイトソールそのものに見える。
実物と並べて比べてみたが、材質が違うだけで同じものに見える・・・
オリジナルの刻印のある場所には、上から埋めて消した跡が何となく見えるというか、何というか・・・(笑)
出し縫いのステッチまでしっかり再現されているのが可笑しい。
くっきりとした文字で、メイド・イン・チャイナという刻印が加えられている(笑)



材質が塩化ビニールなので、それゆえの問題点はあるようだ。
直射日光に当てすぎると劣化が早まるとか、熱に弱いといったことが注意書きに記されている。
PVCは伸びは少ないと言うが、それでも多少はあるようで、店頭に置かれているサンプルは、様々な人が試着するためかサイズが少し大きくなっているようだった。
購入して自分一人で使う分には、それほど気にする必要は無いかもしれない。

型にはめて作るのだからサイズの個体差は無いのかと思ったが、意外に微妙な差があるという話も聞いた。
耐久性がどのくらいのものであるかは、長く使った訳ではないのでわからない。
PVCという素材自体は寿命は半永久的と言われている。
しかし地面と激しく接するソール部分も含めてこの素材であるし、ソール交換できるわけでも無い(ソールの方が価格が高い・笑)ので、ある程度消耗品と考えた方がいいだろう。
実際ビジネスマンの雨の日の靴としては重宝しそうな製品である。



手持ちのオールデンのチャッカブーツと並べてみた。
パッと見ただけでは、レインブーツのプルーヴォがフェイクであることはわからないだろう。
1か月履き込んだ靴を原型にしているだけあり、表面の細かい皴が効いている。
オールデンが軽量のマイクロ・セルラー・ソールという事もあるが、意外にもPVC製のプルーヴォの方が重量がある。
ライニングもしっかりしているし、安っぽさはあまり感じられない。

材質がPVCなので性能的な限界はあるのだろうと思う。
あくまでレインブーツであり、雨の日だけに履く臨時の靴、という立ち位置だ。
しかし今後より高性能な素材が開発されていけば、型に材料を流し込むこの製造方法には様々な可能性が秘められている。
フェイクのレインブーツとして売られているが、同時に未来の靴の姿を示唆しているようにも思う。
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靴の未来


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先日も書いたが、ZOZOでは身体を測定をするスーツの後は、足の形を測定する装置を開発しているという。
しかし足の形がわかれば、それに合う靴を即座に作ることが出来る・・というほど簡単ではないことはご存知の通り。
実際ラストの設計者は独自のノウハウを持っており、微妙に味付けして形を変化させているという。
単純に足の形通りに靴を作ればいいわけではない、ということだ。

靴は履いているうちに形が変化して、段々と足にフィットするようになるものである。
しかもその過程で、靴擦れという痛みを伴う現象が発生することがある。
あなたに合う靴はこれですと機械に指示されて購入した場合、靴擦れが起きると文句が出るのではないかと思う。
まるで耐久テストのように繰り返し折り曲げられ、人間の全体重がかかり踏みつぶされるという、過酷な環境におかれるアイテムなので、靴には衣服のようにはいかない面がある。

そもそも人間の足の形自体が時間によって変化するし、体調によっても日々大きさが変わってくる。
安定しない要素が多いため、完璧なフィッティングというもの自体が存在し得ないのだ。
靴の形状の変化、歩き方の癖、足の表皮の状態など、様々な可変項目がある。
AIを駆使して複雑な計算をすることは出来るだろうが、そのロジックを解明し熟成させるのには時間がかかるだろう。

既成靴の中から合っていそうなものを探し出す程度なら、技術的にそれほど難しくないと思われる。
しかし測定データをもとに靴をオーダーメイドするとなるとどうだろう。
革靴の場合、製造工程にかなり手間がかかることが、低価格のオーダーメイドを実現するのが難しい要因になる。
革を裁断し縫製していくという、工芸品並みの製造方法では対応に限界がある。
低コストでのオーダーメイドを実現させるには、よりオートメーション化された製造方法を開発する必要がある。

昨年文部科学省外局のスポーツ庁より、ウォーキング奨励の一環として、スニーカー通勤を推奨するという発表があった。
スーツを着てスニーカーを履こうというのだから、カッコ悪いという批判も出ているようだ。
当然のことながら、靴メーカーは「一見革靴に見えるスニーカー」の製造に力を入れ始めている。
外観が革靴であれば、スーツと組み合わせてもそれほど違和感は無いだろう。
大衆は常に楽な方に流されるから、今後はビジネスマンはスーツに革靴ではなく、革靴風スニーカーを合わせるのが主流になるかもしれない。
スニーカーにも縫製する個所は多いが、革靴よりもう少し作りやすそうだ。

また革という素材自体が、消え行く運命にあるとも言われている。
いくら革が好きと言っても、それは死んだ動物の皮膚であることに違いはない。
それを身につける行為自体が異常であると指摘されると反論できない。
また供給源が食肉用の牛であることを考えると、安定した供給も望めない。

そのため革風に見せた新しい素材の開発が進んでいる。
牛革が必要な量確保できない時代が来る、と見ているのだろう。
既に人造皮革の靴もいろいろな種類が出ているようだ。
今後は一見本皮と見分けがつかず、通気性などの機能も備えた高性能な新素材が出てくるだろう。

さらに樹脂のように原料が液体の素材であれば、製造方法を根底から変えることが可能になる。
いちいち人間の手で縫製するのではなく、全自動で型に流し込んで作り上げてしまえばいい。
それなら量産が可能であるし、細かい生産要求にもフレキシブルに対応出来る。
型流しと接着剤で作り上げた靴であれば、今回のオーダーメイドの要求にはピッタリである。

ご存知かどうか、既に雨用と謳われた製品で、型にはめて作った樹脂製の靴が販売されている。
それらは実際に革で作った製品から型起こししており、ステッチや皺まで細かく再現されている。
比較的安く販売されているが、ある意味非常に先進的な製品と言えるだろう。
(それについては既にひとつ購入してあるので、近くここでレポートする予定)

いずれにしても「革靴」という伝統的なデザインからすぐには離れることは出来ず、しばらくの間は形だけでもその外観を維持しようとするだろう。
ファッションアイテムなので、バランスを無視して一気に突飛なデザインにしても受け入れてもらえない。
だからと言っていつまでも古い形にとらわれているとも思えず、いつか新しい時代の「履き物」が登場し、そちらが主流に変わっていくのであろう。

まあ、そんなこと言っているうちに、人間が進化すると歩く必要さえなくなり、靴自体がなくなってしまうかもしれないが・・・(笑)
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またやってしまった。


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眠くて眠くて・・・
半分眠りの国に入った状態で、パソコンの前に座った。
さっさと寝ればいいものを、その前にもう一度ネットを見ようと思ったのだ。
意識が途切れ途切れの状態で、ブラウザを立ち上げeBayの画面を開いた。

そこから先は完全に記憶が飛ぶ。
ハッと気付くとクリックしていた。
Buy It Nowのボタンを!

うわっと思ったがもう遅い。
既に発注後の支払い画面に変わっている。
取り消しは出来ないのだろうかとあちこち探したが、それらしきスイッチは見当たらない。
一度押したものは取り消せないようだ。

一体何を買ったんだ?
見てみると、時計のナイロンベルトであった。
いつか気が向いたら買おうかと思って、My eBay Summaryに登録しておいたものだ。
恐らくその画面から飛んできたのだ。

まあナイロンベルトなら安いからいいか・・・
仕方なくそのままPaypalで支払った。
3千数百円だった。
本当に、驚いて目が覚めてしまったよ。
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ブラウン


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アレン・エドモンズのパーク・アベニューの染め替えも完成した。
内羽根式ストレートチップを構成する3つのパーツを、それぞれ濃淡の違うブラウンで染めていただいた。
ベースになった靴のオリジナルの色はカーフのブラウンで、既に何度か使用しているためヴァンプに皴が入っている。

カジュアルな路線で染め替えるにあたり、もっともフォーマルなパーク・アベニューを素材にするというのは、なかなか面白い発想ではないだろうか。
3つのパーツが覆いかぶさるような構造の靴なので、色で区分けするのに適していると考えたのだ。
2018年1月18日の日記



キャップ部分は濃いブラウン、ヴァンプ部分は明るめのブラウン、羽根から後ろの部分はその中間のブラウンでお願いした。
しかし言うは易く行うは難しで、実際にブラウンで3色を表現するのはかなり大変な作業だったらしい。
前回も書いたが、染色作業の色のコントロールは顔料のようにはいかない。
とにかく出来る範囲でいいですからと、あとはすべてお任せした。

今回はご覧の通り、こちらの提示した画像より全般に暗めの色合いに仕上がってきた。
これはこれで落ち着いた感じで悪くない。
かえって服装に合わせやすいかもしれない。
3色に統一感があり、派手すぎることも無く、上手くまとまっている。



キャップ部分だけワックスで光らせてみた。
なかなか面白い靴が出来上がったと思うのだがいかがであろうか?
これがあのパーク・アベニュー?・・という意外性がある。
アレン・エドモンズが見たらビックリだろう(笑)

今回は3色染めなので、2色より少しコストがかかっている。
しかし一色増えることで、一気にカジュアル寄りの靴に生まれ変わった。
3色染めの価値は十分にあると言っていいだろう。
こうなると次はクレイジーパターンもやってみたいなあ・・・(笑)

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料理番組


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Dlifeの料理番組を時々見る。
外国の料理番組と言うのは、油っぽそうな料理が多くて、僕が食べるには問題のあるものばかりだ。
人種による消化能力の違いや、年齢、病気といった様々な理由で、我が家ではそのまま作るのは難しいものばかりである。
だから実際に作って食べるためではなく、純粋に娯楽番組として見ている。
まあ料理を作る映像ばかり見ても、それほど面白いわけではないのだが、流す程度で何となく見ている。

昔はグラハム・カーの世界の料理ショーをよく見た。
中学生くらいの時に、東京12チャンネルで放映していた。
しかしあの時代と比べると、日本のレストランや一般家庭料理の質が大幅に上がっている。
今は料理番組自体が、昔ほどワクワクするものでは無くなったようにも思う。

現在Dlifeで夜の時間帯に放映される料理番組は三つある。
マーサ・スチュワートというアメリカ人女性の番組、ジェイミー・オリヴァーというイギリス人男性の番組、それにナイジェル・スレイターという同じく英国人男性の番組である。
僕は料理の世界に関する知識がほとんどないが、それぞれこの世界ではかなり有名な人であるらしい。

面白いのは、それぞれが独自のキャラクターを持っており、料理より人物の方が気になってしまうところだ。
もちろん彼らは芸人やタレントというわけではないので、本業の料理の作り方さえしっかり伝えてくれればそれでいいのだろう。
しかし肝心の料理にあまり興味のないこちらとしては、人物のほうにどうしても目が行ってしまう。


マーサ・スチュワート(左)  ジェイミー・オリヴァー(中央)  ナイジェル・スレイター(右)

何の知識も無く見ると、まずマーサは表現に抑揚のない人だなという印象を受ける。
時折笑顔を見せたりはするのだが、妙に冷徹に見え、あまり表現が上手くない人なのかなと感じる。
また番組の方針かもしれないが、料理はカロリーの高そうなケーキ系が多く、僕が食べることは許されないようなものばかりだ。

ジェイミー・オリヴァーはエネルギーのある人だが、少々荒っぽくて繊細感に欠ける人に見える。
あんちゃん風の鼻が詰まったような話し方で、服装もどこか安っぽい庶民向けのものを着ている。
ドサッと荒っぽく料理を作る傾向があり、盛り付け方もけっこうラフである。
Mrs.COLKIDも、まな板が汚いとか、もう少しきれいに作ればいいのにとか、見ていて文句を言うことが多い。

ナイジェル・スレイターは一番本格的で洗練された料理を作る。
Mrs.COLKIDも感心しながら見ている。
スマートで都会的で、芸術家タイプの人ではあるが、どこか繊細過ぎて異質なものを感じさせる。
髪の毛をボサボサにしているのだが、料理に毛が入らないだろうかと気になってしまう(笑)

料理家って個性の強い人が多いんだなと思って見ていた。
ところがネットで調べてみたら、それぞれかなり興味深い経歴を持つ人たちだと分かった。

まずマーサであるが、この方は元祖カリスマ主婦として一世を風靡した人だそうだ。
もともとは株のブローカーであったが、実業家としての能力の高い人で、様々な分野に手を伸ばして成功していく。
自分のライフスタイルを提案するテレビ番組を持ち、独自ブランドの商品も販売し、絶頂期はカリスマ主婦として世界的に有名になった。
ところが2002年にインサイダー取引の容疑がかかり、有罪が決まり禁固刑に服することとなる。
それで名声は地に落ちたかに思えたが、また番組をやっているということは、復活してきたのだろう。

ジェイミー・オリヴァーはエセックス州のパブレストランの家庭に育ち、幼い時から料理に親しんでいたようだ。
ディスレクシアという読み書きが困難な学習障害のため、16歳で学校を辞めてシェフの道に進む。
フランスで修行後ロンドンでレストランのシェフを勤めるが、ドキュメンタリー番組で紹介されたのをきっかけに有名になった。
荒っぽい人に思えたが、子供たちの食育に関する活動などを熱心に行っており、2003年にはエリザベス女王より叙勲されている。
非常に活動的な人のようで、出演するテレビ番組も多い。

ナイジェルはとても繊細に見える人だ。
「トースト 幸せになるためのレシピ」という映画が、彼の自伝を基にした実話だそうで、その作品で彼の生い立ちがわかる。
僕は見ていないが、父親の愛情を得るために継母と料理対決する話だそうだ。
彼はゲイであることをオープンにしている人だそうで、あの繊細感はそこからきていたのかと妙に納得した。
番組は緑の多い庭を見渡せる彼のキッチンで撮影が行われているが、そのセンスが素晴らしく、こういうところに自分も住みたいものだと真面目に思うほど。

肝心の料理については僕の専門ではないのでよくわからない。
興味のある方は番組の方を見ていただきたい。
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ブルー


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靴の染め替えが完成した。
2足お願いしたが、一緒に出来上がってきた。
まずはオールデンのヤコブセン・モデルの方から紹介しよう。



先日書いた通り、いくつか作った画像の中から、母親の意見でブルーのツートンでお願いすることになった。
革靴で黒か茶色以外の色といえば、ブルー、グリーンくらいしか思いつかない。
しかし実際にその色を染色で出すのは、なかなか難しいことだと思う。

まずオリジナルの色を先に落とす必要があるが、タンナーの染色工程に毎回違いがあるのか、下からどのような色が出てくるかわからない。
それと合成させた結果が青くなるようにするのだから、染料の色の配合は難しいと思われる。
顔料のように表面に塗料を乗せるのなら僕もやったことはあるが、染みこませて欲しい色を出すとなるとそう簡単にはいかない。
増してやツートンとなると、同じブルーで濃淡の違う2種類の色を表現しなければならない。



僕がPhotoshopで作った画像より、恐らく暗い色になるだろうという連絡があった。
こちらも画像通りの色が出るとは考えていなかった。
それにあの画像は他の案と区別しやすいようにデフォルメした色で作っている。

出来ればもう少し地味で落ち着いたブルーを望んでいた。
青のツートンであることが、見てわかるようにさえ仕上げていただければ問題ないと返答した。
暗い部分も黒に近いネイビーで構わないと告げた。



出来上がりはご覧の通りである。
しっとりとしていて、なかなかいい感じに仕上がっている。
日陰で撮影したのでコントラストが低めに見えるが、太陽の光が当たるとブルーがもっとはっきりと出る。
ヴァンプ部分は深みのあるサファイアブルーで非常に魅力的な色である。
オールデンでこの色はちょっと見たことがない。

手入れは少々気をつけなければならないだろう。
不用意にクリームを与えると色落ちすることがあり、特にツートンだとそれが混ざってしまい悲惨なことになる。
有機溶剤は使っていないという触れ込みのクリームで、あっさり染料が溶け出してしまったこともある。
あまりクリームは使わず、軽く拭く程度で止めておいた方が無難かもしれない。

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ZOZOSUIT


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僕は知らなかったが、既にあちこちで話題になっているようだ。
皆さんはもうご存知かもしれない。
かなり衝撃的である。
いよいよこの時代が始まったか・・という印象。

ZOZOSUIT

体の各部のサイズをデジタルデータにして巨大データベースで管理する。
そのデータを元に、お店で試着しなくても、いつでもネットで自分に合った衣服が買える。
以前より多くの人が抱いていた理想だが、それがいよいよ現実のものとなる。
センサー内蔵の伸縮採寸スーツで測定し、スマホを通してデータを送るという、極めてシンプルで斬新な方法である。

しかもその採寸スーツは無料なのだという。(送料のみ200円必要)
それを聞いた時に、これは追従者を許さず一気に世界を制覇する目論みかと思ったが、実際その通りらしい。
これでファッション業界の勢力図が世界的に変わる可能性が高い。

ZOZO、「スーツ」と「PB」で挑む世界一の野望

さらにはそのデータをもとにTシャツとジーンズを安くオーダーメイド出来る。
また既製品から自分の身体に合ったものだけをピックアップすることも可能になっている。
暫定的なものではなく、生産体制も含めて、既にそういうシステムがある程度構築されているのだ。
これでは今から真似して追いつくのは難しい。
しかもそのオーダーメイドした衣服は本当に今までにないフィット感であるという。

これは革命が起きたと言ってもいいだろう。
現在は注文が殺到してスーツの出荷が間に合っていないようだが、やがて行き渡り、実用面でも洗練されてくれば、世の中が大きく変わることになる。
製品が届くまでサイズが本当に合うかどうかわからないという、ネット通販の大きな問題点が解決されるのだ。
同時にお客がお店まで足を運ぶ理由もひとつ無くなることになる。

メディア初公開、話題の"ZOZOSUIT"を着てみた

当然のことながら、次は靴においても同じことを考えているという。
現在足用の測定装置を開発しているようだ。
立った時の圧力のかかり方まで測定できるので、計算式の完成度さえ高まれば、靴の世界でこそ大きな威力を発揮するシステムである。

僕は今までいくつかの靴のお店で、3Dスキャナーと3Dプリンターがあれば個人ごとの木型が出来るのだからやってみてはどうか・・と話してきた。
さらに足の形の三次元データをデータベース化すれば、ネット上で自分の足にあった靴を探したり、オーダーメイドが簡単に出来るのに・・と考えていたのだが、進んだ人はそんな事とっくに思いついていて、着々と準備を進めていたということだ。
足用の測定装置も無料で配布すれば、採寸のためにお店に行く必要さえなくなってしまう。

将来は量産品まで含めて衣服はすべてオーダーメイドになり、靴はすべてビスポークになる・・・
衣服や靴を身に着けることで感じるストレスが大幅に軽減される・・・
そんな未来図が見えてきた。

ウチは製造業であるが、時折オーダーメイドの注文を受けることがある。
当然各工程で通常品とは違う手間がかかるし、資材の少数仕入れはコストもかかるので、その分料金を多くいただいている。
しかし実際に製品を作る工数自体は、そう大きくは変わらない。
仕入れの規模を増やし、フレキシブルに対応可能な生産体制を構築してしまえば、オーダーメイドとは言え、コストはほとんど変わらないのかもしれない。

この一大革命の影響は、アパレルの世界だけにとどまらないのではないか・・という気がしている。
ユーザーひとりひとりに合わせたモノ作りが当たり前になる。
オーダーメイドを量産化することで、その特別な価値は失われてしまうかもしれない。
戦略を練り直さなければならないだろう。

様々な事が予想より早く進んでいるのを感じる。
これは思ったより早く新しい時代がやってくるかもしれない。
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鶴の一声


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先日の靴の染め替えの画像だが、母親に見せたところ、即座にこれにするようにと答えが出た。
あまりに明快に断言したので、この際余計なことは考えず、その指示に従うことにした。
家では母親のセンスはずば抜けているので、素直に従った方がいい。
変にマニアックな嗜好に偏らず、公正で常識的な視点から判断を下すので、恐らくもっとも正しい選択だと思う。
そういう能力を持ち合わせていない僕としては、そのまま受け入れた方が得である。



オールデンのアルゴンキンの方は中央のブルー系のツートンにすべきだと言う。
これもいいけど、あれもいいかな・・なんていうあやふやなことでは無く、明確にこれにすべきとひとつを選んだ。
染める方にはけっこうハードルの高い色だと思う。



もうひとつのアレン・エドモンズのパークアベニューの3色染め分けに関しては、下のヴァンプ部分を薄い色にする方がいいという。
こちらもすぐに答えが出た。
グラデーションの方と迷っていたのだが、言われてみると確かにこっちがいいかな・・という気持ちになる。
何だかいい加減だが・・・(笑)

その結果をすぐにお店の方に伝えた。
すでに靴は預けてあって、最初の色落としの工程に入っていた。
青い方はやはり難しくて、もう少し色が濃くなると思うという報告が来たが、それで構わないからやってほしいとお願いした。
完璧に画像通り行くとはこちらも思っていない。

染め替え作業は大体2週間ほどかかる。
実を言うと、もう作業は完了して、両方とも手元に戻ってきているのだ(笑)
今日の日中撮影も済ませているので、近くここで報告しようと思っている。
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この世の終わり


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子供の頃は東西冷戦の真っ最中で、誰もが日常的に核戦争の恐怖を感じていた。
学校の帰りに道を歩いていても、今ここで核ミサイルが飛んできたらどうしようと、子供ながらに考え、空を見上げることがあった。
まぶしい光線や熱線に晒される姿や、爆風ですべてが吹っ飛ぶ場面を想像した。

冷戦・・という言い方は過去のものとなったが、今でも危険度は下がるどころか、かえって上がっているのかもしれない。
ご存知の通り、昨年は北のミサイル発射実験でJアラートが発令された。
僕の家族は太平洋戦争で散々空襲に晒されており、家族の中では小さい頃から常にその話題が出ていた。
しかし一方で、自分の人生で空襲警報を体験するとは思っていなかった。
あの時は、いつミサイルが日本の都市に落ちてもおかしくないのだ、ということを改めて実感した。

ミサイルは人為的なものであるが、宇宙から小惑星が飛来して地球にぶつかることだってあり得る。
そうなれば、さらに壊滅的なダメージを受ける。
これはもう避けようが無く、避難さえ出来ない可能性が高い。
仮にあらかじめ衝突が分かったとしても、恐らく対処する手立てがないだろう。
今この瞬間にも、人類が消えてしまうことだってあり得るのだ。

そういう不安を抱えていると、最後はこれ以上考えてもどうしようもない・・ということになる。
考えたところで防ぎようがないなら、別のことをした方が得である。
子供でもそういう結論に至り、怖いからと泣き喚くようなことはしなくなる。
それでも生きていくしかないということを悟り、普通に生活を続けていくのだ。

出来ることといったら、いつどのような事態になっても、後悔しない人生を歩むということだろう。
これは意外に難しい事で、死を前にして自分の人生を振り返り、失敗したと後悔する人が非常に多いという。
結局は今やりたいことをどんどん実行していくしかないのだろう。
先を見越して計画ばかり立てても、その未来が来るという保証はない。

かと言って未来を無視した刹那的な生き方をしろと言っているわけではないので念のため・・・(笑)
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ベージュ


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セイコーのSBDJ027 プロスペックス フィールドマスターにZuluナイロンベルトのシングルタイプのベージュ(タン)をつけた。
幅は20ミリでバックルはサテン仕上げのシルバーである。



この色のシングルタイプのベルトが意外に無くて、あちこちを探したが、結局eBayでみつけて、米国から取り寄せることになった。
NATOの承認を得た本物であり、中国製のコピー品ではないと出品者は謳っている。
その分多少割高ではあったが、そうは言っても送料別で2千円程度だった。

素材はしっかりとしたバリスティック・ナイロンで、厚みは今まで紹介したものと変わらないが、こちらの方が少し硬めに感じる。
光沢のある繊維が使われており、照明によって赤みが強く見えることもある。
早速レーザーでカットして程よい長さに加工した。



実は最初からこの色が本命であった。
この時計はこの色で行こうと思い、わざわざアメリカから取り寄せたのだが、組み合わせてみたら期待したほどでもなかった(笑)
時計ベルトは実際に付けてみないわからないものだ。
本当は黒いZuluのバックルのものが欲しかったのだが、結局みつからなかった。

黒とベージュもいい組み合わせだと思うが、腕につけてみると意外にカジュアル度が強いことが分かった。
この時計は気に入っていて、最近は仕事中もつけているが、ベージュだと少し崩し過ぎに見える。
当分は仕事の時は黒、オフの日はベージュと使い分けようか・・・
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尖った靴


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ある調査を読んだら、女性の一番嫌いなものとして、男性の「尖った靴」があげられていた。
試しに検索してみると、出るわ出るわ、尖った靴に対する批判の山。
激しい嫌悪感を持ち、見るのさえ嫌だという意見まである。

それにしても、あれほど嫌われるものを、なぜ男性は履くのだろう。
そもそもファッションっていうのは、異性の目を一番意識するものではないのか?
しかも最近は、どうもビジネスマンの間でこの尖った靴が流行っているように見える。
以前より目にする機会が増えているのだ。

先日も友人との飲み会に出かけた時、駅で数人の若いビジネスマンの集団とすれ違ったが、全員が見事に揃って尖った靴を履いていた。
中でとりわけ尖った長いの(捨て寸が10センチ以上ありそうだった)を履いた30代の男性が、どうもリーダー格のようで、大きな声で話しながら颯爽と歩いてる。
足を出すたびに靴の尖った先端部が前に飛び出す。
それを見て、うわ・・と引いてしまった。

ところがその飲み会の帰りに、夜遅いというのにまた別のそういう一団とすれ違った。
尖った靴のビジネスマンたちがゾロゾロと歩いてくる。
またか・・と思ったが、見たくもないのに、目はどうしてもその異様な足元にいってしまう。
階段を上る時に前の段に刺さらないだろうか・・・満員電車でギューギューと踏まれないだろうか・・・などと余計な心配をしてしまうほどの尖り具合である。

ここまで皆が履いていると、尖った方が「普通」なのかと思えてきた。
しかもあの表情を見ると、尖った靴こそ最高なのだと完全に信じ込んでいる。
先の丸まった靴のことは、恐らくあんなカッコ悪いもの・・と思っているのだろう。
仮に僕が、そんなに靴が尖っていると変ですよと指摘しても、端から理解などしてくれそうにない雰囲気である。
酔っていたこともあるが、それを見て少し気分が悪くなってしまった。

イタリア製の靴には尖り気味のデザインのものが多いし、一部高級靴店でもそういうブランドの靴を扱っているのは確かだ。
しかしそれが似合う人は、少々ケバい格好を意識して着こなすことの出来る人か、あるいは生まれつきそういうキャラクターの人だと思う。
靴の安売りストアで売っている典型的なデザインであることも、尖った靴に対する嫌悪の気持ちを増加させる要因になっている。
実際彼らが履いているのは、ほとんどがそういうお店で買った靴であろう。

複数のお店のオーナーから、あの尖ったのだけは勘弁して欲しい・・という本音を聞いたことがある。
またお店に来るベテランのお客さんと話しても、あんなものと忌み嫌っている人が多い。
靴の専門家たちも嫌がっているのだ。
靴好きの上司から、その尖った靴は滑稽だと指摘されて、初めて紳士靴の世界の常識を知り、目が覚めたという人の話も聞いたことがある。

とはいえ男性のビジネスマンには、彼らだけの世界が存在している。
その中で優位に立つためには、靴の尖り具合が大切なのかもしれない。
恐らく尖った靴は、自分の仕事の能力の高さを象徴するものなのだろう。
多くの女性と、男性の少なくとも僕を含む数人からは、非常に嫌われているのは確かなのだが、彼らにはそれより重要な何かがあるのだろう。
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皆既月食


D850 +Ai AF-S Nikkor ED 400mm F2.8D(lF)

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今日は日本中で月の写真がアップされているのだろう(笑)
自宅のベランダに三脚を出して撮った。
大気がユラユラと揺れて、あまり条件は良くなかった。
その上寒くて、途中でいい加減嫌になってきた(笑)
体が冷え切ってしまったので、今日はもうお風呂に入って寝ることにする。
では・・・








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