COLKIDが日々の出来事を気軽に書き込む小さな日記です。
COLKID プチ日記
レインブーツ
2018年02月12日 / 靴
D850 + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM
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レインファブスというブランドのチャッカブーツRFS-17070 PLUBO(プルーヴォ)を購入してみた。
色はブラックでサイズはS(25cm)。
価格は税込みで10,800円。
先日書いた「型に流し込んで作る靴」である。
材質はPVC(ポリ塩化ビニール樹脂)で、ソールとアッパーが一体成型なので当然水を通さない。
要は長靴のようなものなのだが、こちらは実際の革靴から型取りしている点が異なる。
そのもとになった革靴は、一か月履き込んで皴を入れてから使用しているという。
かなり凝った作りの製品である。
色はブラックとブラウン系数種類が用意されている。
職人の手によって1点1点アンティークフィニッシュ加工が施されているというが、ブラウン系はグラデーションが少し塗装っぽく見えたので、今回はよりリアルに見えるブラックを選んだ。
これだと一見本物の革靴と見分けがつかない。
サイズは一番小さいSが25cmと謳われており、実際25Eの僕の足にピッタリであった。
下手な革靴よりフィッティングがいい(笑)
もっと足が小さい人もいると思うが、その場合インソールなどを併用するようだ。
お店には同社のサイドゴアブーツも展示されていた。
そちらも試着させてもらったが、サイズ感はチャッカブーツのプルーヴォより小さめで、もう1サイズ上にしないと無理そうであった。
形はチャッカブーツの方が好みなので、今回はプルーヴォの方を選んだ。
型で製造したフェイクと言ってもすべてが一体成型ではなく、特にタンの部分は縫製した別パーツが取り付けてあり、その両脇の切れ込みからは(実物と同じように)水が浸入する可能性がある。
内側にはクッション性のあるメッシュ素材のライニングや抗菌防臭加工のインソールが使われており、気密性の高い空間とはいえそれなりに快適性が保たれるようになっている。
履き口の内側には柔らかい素材で作られたガードが縫い付けられ、チャッカブーツでよく発生するこの部分の靴擦れを低減させている。
内部が汗で湿っぽくなると、どこかから水が浸入しているという勘違いのクレームがあるようで、それは水漏れではないと取扱説明に書かれている。
かなり手の込んだ作りになっていて、気合の入った製品であることが分かる。
実際ファンも多いようで、お店でもよく売れて在庫が不足気味のようだった。
たまたま僕が行った日に入荷したようだが、昨日まではこのサイズは一足も無かったと店員さんから言われた。
履いてみると意外にまともな履き心地で、どちらかというとスニーカー的な楽ちんな感触だ。
スッと軽く足が前に出て、クッション性もあり、ヒタヒタと歩くことが出来る。
これなら雨の日以外に履いてもいいかも・・と一瞬思わせる。
まあ材質を考えると、あくまで雨の日だけのレインブーツとして考えた方が無難だろう。
(まだ雨に遭遇していないので、本格的なデビューはまたいつか・・・)
革の表面の微妙な皴が良く再現されている。
ステッチもリアルであるが、ご覧のようにウエルトの垂直に立ち上がった部分の再現は限界のようだ。
型を起こした際に材料が回り切らなかったのか、再現が甘くなってしまっている。
しかし遠目で見てこの部分に気付く人は少ないだろう。
残念なのはお手入れは布で汚れを落とす程度しかできないということだ。
磨いて光らせたいと思ったが、そうもいかない。
ビニールなので有機溶剤系の手入れ用品の使用は厳禁である。
防水スプレーもアルコールが入っているためPVCには使用しないよう謳われている。
ソールはダイナイトソール風・・というか、ダイナイトソールそのものに見える。
実物と並べて比べてみたが、材質が違うだけで同じものに見える・・・
オリジナルの刻印のある場所には、上から埋めて消した跡が何となく見えるというか、何というか・・・(笑)
出し縫いのステッチまでしっかり再現されているのが可笑しい。
くっきりとした文字で、メイド・イン・チャイナという刻印が加えられている(笑)
材質が塩化ビニールなので、それゆえの問題点はあるようだ。
直射日光に当てすぎると劣化が早まるとか、熱に弱いといったことが注意書きに記されている。
PVCは伸びは少ないと言うが、それでも多少はあるようで、店頭に置かれているサンプルは、様々な人が試着するためかサイズが少し大きくなっているようだった。
購入して自分一人で使う分には、それほど気にする必要は無いかもしれない。
型にはめて作るのだからサイズの個体差は無いのかと思ったが、意外に微妙な差があるという話も聞いた。
耐久性がどのくらいのものであるかは、長く使った訳ではないのでわからない。
PVCという素材自体は寿命は半永久的と言われている。
しかし地面と激しく接するソール部分も含めてこの素材であるし、ソール交換できるわけでも無い(ソールの方が価格が高い・笑)ので、ある程度消耗品と考えた方がいいだろう。
実際ビジネスマンの雨の日の靴としては重宝しそうな製品である。
手持ちのオールデンのチャッカブーツと並べてみた。
パッと見ただけでは、レインブーツのプルーヴォがフェイクであることはわからないだろう。
1か月履き込んだ靴を原型にしているだけあり、表面の細かい皴が効いている。
オールデンが軽量のマイクロ・セルラー・ソールという事もあるが、意外にもPVC製のプルーヴォの方が重量がある。
ライニングもしっかりしているし、安っぽさはあまり感じられない。
材質がPVCなので性能的な限界はあるのだろうと思う。
あくまでレインブーツであり、雨の日だけに履く臨時の靴、という立ち位置だ。
しかし今後より高性能な素材が開発されていけば、型に材料を流し込むこの製造方法には様々な可能性が秘められている。
フェイクのレインブーツとして売られているが、同時に未来の靴の姿を示唆しているようにも思う。
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