通路


Z9 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

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壁面の収納家具を少しずつ購入しては組み立てていることを書いた。
いよいよ大物で、中央に置くテレビを収納できる家具を頼むことになった。
(将来買うであろう)テレビの大きさを考えて選んだので、幅が1.5mある。
高さも1.8mあるのでかなり大きい。
これだけはメーカーに組み立ててもらい、完成品として搬入してもらおうと考えた。

先方から「途中の通路が通れますか?」という質問があった。
マンションの玄関ホールを通り、エレベーターに乗せて上まで運び、外廊下を通って自宅玄関から搬入する。
それから家の廊下を通り、居間まで運び込むのだ。
確かにこの大きさの四角い塊が、通路を通るのだろうか・・という疑問はある。

先方が心配するのは無理もないことだ。
家具が住居内に運び込めない事象は、けっこうな確率で起きているのだ。
残念、通れませんでした・・では済まない。
そこまでの輸送費用に何万円もかかっているからだ。

そのため大きい家具などは、入らなかった場合も輸送費用は請求する・・と書かれている。
気楽に何も考えずに注文し、通路で引っかかって入らなかったら、やっぱりいらない・・という無責任な人がいるのであろう。
入らない時は往復分の輸送費用数万円を本当に請求するそうで、金額に驚いたユーザーとトラブルに発展する事もあるという。
そのためメーカーもあらかじめ何度も確認するのだ。
相手から「大丈夫です」の言葉を聞き出しておく必要があるのだ。

通路や出入り口のドアなど、一応メジャーで測って確認した。
しかしそれだけでは不十分である。
製品は幅と高さだけでなく、厚みがあるからだ。
特に曲がり角で、厚み分が原因で引っかかって通過できないことがある。
これは素人ではなかなか判断が難しい。

そこで実際に家具の大きさのサンプルを使って確かめることにした。
具体的には家具を上から見た断面、すなわち幅×奥行き・・と同じ大きさの平たい板をダンボールで作り、実際にMrs.COLKIDと運んでみたのだ。
ふたりでそれを持って、1階のエレベーターホールから自宅玄関まで移動してみた。

最近の建物は、スペースを切り詰めて作ってあるので、あちこちが少しずつ小さくなっていることが多い。
しかし僕の住むマンションは、あまりに古い事が幸いして(笑)、通路も部屋も昔のサイズで広めに作られている。
エレベーターは奥行きがぎりぎり(余裕が10センチ程度しかなかった)ではあるが、乗せることはできる。
家の中の廊下もけっこう幅があるので余裕で通る。
やはり問題になったのは、曲がり角であった。

幅が1.5m、奥行きが40数センチあるものを、90度曲げようとすると、かなりの面積が必要になる。
予想通り、一番の難関は、外の通路から玄関に入れるところだった。
玄関ドアの内側に郵便受けの膨らみがあるのだが、机上の計算ではそれに気付かなかった。

ドアを目一杯開けても、家具を90度曲げる際に、その膨らみ分が接触ギリギリの位置にある。
そこに当たらないように慎重に通過する必要がある。
まあ少々気を遣うことになるだろうが、入らないわけではないことが分かった。

メーカーに電話して「行けます」と伝えた。
ところがしばらく経ってからふと気付いた。
まてよ、一番最後の居間に入るところのドアの高さが、意外に低かったような・・・
昔そこを背の高い家具を通過させるのに、苦労したことがあったのを思い出した。
何しろ洗濯物のハンガーを、扉にヒョイと引っ掛けられる高さだ。

もう一度メーカーに電話をして、再度確かめるところがあったから、組み上げるのは待って欲しいと伝えた。
家に帰ってドアの高さを測ったら・・・
何と、余裕が1センチしかない。
家具の高さプラス1センチである。
・・・ウーム・・・

メーカーに伝えたところ、持っていく運送業者の担当の判断でどうなるか分からないという。
ギリギリだけど何とかなる、という人と、傷つけたくないからやめる、という人に分かれるらしい。
要は運次第ということだ。
困った話であるが、まずは止めておいた方が無難だな・・・・

決行ぎりぎりになり、完成品での輸送は、一度キャンセルしてもらうことにした。
パーツで取り寄せて自分たちで組み上げるか、あるいはどこかの業者に組み立て作業のみを頼むか・・・
まだ他にもいくつか方法はある。
どの方法で行くか、現在Mrs.COLKIDと思案中である。
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