失われた尾錠


LEICA X1

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母親のオメガは、ベルトをべっ甲のリングに交換してある。
出先で革のベルトが痛んで切れてしまったので、そのままデパートに入り、時計売り場で交換してもらったという。
さすがは僕の母親だ(笑)

けっこう高かったというが、べっ甲のリングは丈夫で、交換してからもう10数年経つというから、完全に元はとっている。
時計が18Kのデ・ビルなので、外したオリジナルのベルトに付いていた、メーカーロゴ入りの尾錠はどうしたのか尋ねたら、少し考えて、お店で返してくれなかった・・という。
あれがいくらするか知っているのかと、驚いて聞いたが、そんなこと考えもしなかったようだ。

叔母の時計も、スイスで買ってきた18Kの機械式で、日本では知られていないメーカーのちょっと貴重な時計だ。
これについても、最近ベルトの交換をしたいと相談された。
数年おきにベルトが痛んで駄目になり、すでに何回かベルトを交換しているという。

いやな予感がして、最初のベルトについていた尾錠はどうしたか聞いてみた。
叔母はしばらく考え込んでいたが、最初に交換した時に、やはり返してもらえなかったという。
たしか近所の宝石店だったはずだというが、もう何年も前の話で、はっきり思い出せない。
今更どうしようもない。

どうやら相手が時計について詳しくないと悟ると、そういうことをする業者がいるらしい。
これは儲けたと、ウハウハだったろう。
まあ、先日の僕の時計の箱の一件を考えても、情報化の進んだ現在では、そんなことするお店の話はあまり聞かないが・・・
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