意識の差


D3 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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業界によるのだろうが、このところ東北地方でものの売れ行きがよい。
前年比200%だ、300%だと気を吐くお店もある。
あれだけの破壊があったのだから、再生のための需要が生じているのだろう。

しかしこれは特需で、そう長くは続かないという説を唱える人も多い。
その後潰れてしまうお店が続出するのではないかと話す人もいる。

一方で東北以外の地域が、今は元気が無いように見える。
時折九州に出張するが、温度差のようなものを感じることが多い。
興味深いことに、あちらは実体験としては被災していなくても、精神的に被災しているかのようで、話が噛みあわないことがある。

まずは皆が元気を出して、何としても景気を回復させないと・・と話しても、そうですね、お互い頑張りましょう・・という反応につながらない。
私たちも日本国民として同じように耐えなくてはいけないと思っている・・と言って、タクシーの運転手さんが深刻な顔になってしまったのに驚かされた。
もしかすると、東京から来た僕を、地震と放射能の被災者と感じたのかもしれない。
こういう時は家に閉じこもって過ごし、笑顔を見せてはいけない・・という雰囲気なのだ。
被災した人たちが、から元気を出してでも明るく振舞おうと努力しているのと対照的であった。

先月あたりは、売れ行きが非常に落ち込んだ。
同業者の都内のショールームなどには、お客がほとんど来ないところもあったという。
青山辺りでは家賃に100万円も払っているところもあり、これでは維持できないという話も出ていた。

ところが銀座の高級なショールームは別格で、不況なぞどこ吹く風・・のお客さんがいまだに来るという。
「今日のフェラーリ」のコーナーで御馴染みの様に(笑)、お店にフェラーリで乗り付けて、パテック・フィリップあたりをひょいと買っていくのだ。
そういう人たちの特徴として、ものを買う時にいちいち性能を比べたりしないという。
そのブランドの製品が欲しいからひとつ買う・・というだけの話で、カタログを集めて細かく他社と比較する・・なんてことはしないのである(笑)

そういう不況と関係ない裕福な層が、日本で増えてきたと多くの人が言っている。
Mrs.COLKIDの見解では、ネット時代になり株で桁外れの大金を儲けた人が、案外いるのではないかという。
とは言ってもそれほど多くは無いだろうから、その程度の需要では限界があるのだろうが・・・
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