想定


D3X + LEICA APO-MACRO-ELMARIT-R 100mmF2.8

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義兄の勤めている会社は大手町にある。
そのビルは、3月の地震発生時2階まで閉鎖され、自由に出入りすることが出来なくなった。
設計当初から、津波の襲来を前提に作られており、その想定する高さは6mだという。
防潮壁が出て隔離され、中に入るのも外に出るのも、簡単には出来なくなるのだ。
どうしても通過する時は、出入り口で警備員に止められて、許可が出るまでかなりの時間待たされるとう。

交通機関も麻痺し、重要な仕事もあるため、必然的にビルの中で数日間生活しなければならなかった。
もちろん食料をはじめ、寝台等、ある程度の篭城の設備は用意してある。
従業員向けに開放された風呂こそないが、パンデミックを想定した装備があり、身体を拭う布は用意されていた。
そのため案外快適であったという。

それにしても注目すべきは、都心部のビルが最初から津波の襲来を想定しているということだろう。
こうなることは、上層部は誰もが知っており、密かに準備はしてあるということだ。

それだけの災害に襲われれば、当然街中で働いている人々から、大勢犠牲者が出るであろう。
誰もが運次第でそちらの側に入ってしまう可能性はあるのだが、たとえそのような中に於いても、重要な機関は機能を維持し、運用を続けなければならない。
一見冷酷にも見えるが、都市というものは、そういう前提で作られているのかもしれない。



今日の時計ベルト。
オメガが当分戻らないので、とりあえずフレデリック・コンスタントのマキシム・ハートビート・ムーン&デイトを持ち出した。
カン幅は22mm。
現在オーダーしているベルトは、オメガ用に20mmで依頼しているので、予定が狂ってしまった。

夏用にベルトをモレラートのラバー製に交換した。
スピードのダーク・ブルー・・であるが、実はちょっと手を加えてある。
ステッチが、本来はベルトと同色であるブルーの仕様なのだが、自分で黄色に交換した。
時計のムーンフェイズの、星空のブルーと月のイエローに合わせたのだ。

革工芸用の針と糸を使用して、比較的簡単に交換できた。
オリジナルの糸をナイフで除外し、手縫いで一周縫うだけで、1時間ほどで終わった。
この改造は大正解で、時計とのマッチングはかなりいい。
人目を惹くようで「いい時計ですね」と何度か言われた。
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