バッシング


SIGMA DP2

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mixiに様々なニュースに対する個人の意見を、一覧で読むことの出来る機能がある。
日本の自動車メーカーの社長が、某国の公聴会に呼ばれつるし上げにされた時、その記事に対する意見を読んでみた。

興味深いことに、その会社に対して悪く書いてある意見は皆無に近く、ほとんどの人が某国に対し憤りを感じていることがわかった。
車が暴走したと証言するユーザーに対し、やらせであると断ずる意見も多く見られた。
多くの日本人が一致した意見を持つことに驚きを感じた。

今回、そのメーカーの関係会社の工場内で自殺者が出るという事故が起きた。
またmixiで意見を読んでみると、今度は一転して批判的な意見が多い。

驚くのは、実際にその工場で働いている、または働いた経験があるという人の意見が多いことだった。
しかも、社内でのいじめの体質や過酷な労働条件、さらには他にも事故を隠蔽しているという、告発に近い書き込みが散見された。
それらが噴出するように出てくる。
部外者の無責任な意見とは訳が違うので、かなり深刻な状況のように見受けられる。

僕自身、その会社とまったく関係はないし、過去にその会社の車を所有したことさえないので、無責任なことはいえない。
恐らく海外でのバッシングは、意図的に仕組まれたものであろう。
だが一方で、その自動車メーカーにも油断があったのではないかとも感じている。
巨大な企業であり技術的に世界一であることへの驕りが、某国に付け入る隙を与えてしまったということはないのだろうか?

何年か前、某自動車メーカーの幹部の人が、関係会社の人たちと来社したことがある。
ここに詳しく書くことは出来ないが、ある製品の生産を助けて欲しいと頼みに来たのにもかかわらず、その幹部の人が傲慢に振る舞うことに、少なからず驚いたのを覚えている。
関係会社の人たちをあごで使う態度は、それが他の会社の人間にどう映るかという事は頭になく、見ているだけで不快であった。
あれほど製品に対し品質管理を徹底している会社が、人間の管理は出来ないという事実にも失望を感じた。

もちろん本当にトップに立つような人であれば、そのような振る舞いをすることは無いのだろう。
しかし巨大な集団というものは、いかに組織の管理を徹底しようとしても、すべての社員を統率することなど出来ないということだ。

今回の事件は、裏にもっと深い事実が隠されているのであろうし、メーカーとしても、言うに言えなくて悔しい思いをしている部分もあるのだろう。
そういった事情は、20年も経てば明らかになるのかもしれないが、部外者としては、今はただ見守ることしか出来ない。
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