都議選小金井選挙区で漢人明子さんが落選した。小池知事に欠けている弱者の視点、環境重視を都議会で提示することを期待していただけに残念でならない。共産党が野党統一から離脱して独自候補を立てたことは計算内だったが、都民ファーストに吹いた猛風は想定外だった。
メディアは<自民VS都民ファースト>の構図で語り、漢人さんの当選などあり得ないと決めつけていた。可能性に気付きながらの無視は、意識的捏造といえぬこともない。早い時期から〝三つどもえ〟と予測した東京新聞以外のメディアにとって、地殻変動は〝不都合な真実〟なのだ。
都議選だけでなく、7月2日は竜王戦トーナメント、競馬に麻雀(録画)とテレビ桟敷で過ごす一日だった。先月オンエアされたNHKスペシャル「人工知能 天使か悪魔か 2017」を切り口に雑感を記したい。昨年に続きホストを務めた羽生善治3冠はこの1年を「隔世の感がある」と語っていた。
メーンは佐藤天彦名人とPONANZA(最強AI)による電王戦である。5万局の棋譜がインプットされたPONANZAの内部対局は700万回に及ぶ。独創的な指し手を繰り出すAIについて佐藤は、<人間による対局が銀河系なら、AIは広大な宇宙。将棋の神様と一瞬すれ違った気がした>と述懐していた。
〝怪物の生みの親〟山本一成氏は「怖いというか困っている。進化の理由がわからなくなってきた」と不安げに話す。羽生は「人工知能の思考がブラックボックスになっている」と語っていた。ブラックボックス化したAIは、凄まじい勢いで社会進出を果たしている。
名古屋のタクシー会社はNTTドコモが開発したAIナビを導入し、売り上げアップを実現する。日本の病院やシンガポールのバス会社は人事考課に、カリフォルニアの裁判所では再犯可能性の判断をAIに委ねている。東京市場の取引の80%はAIの「株価予測システム」に基づいているという。マーケットは人間の欲望が対峙する場ではなく、AIの競技会といった趣だ。
韓国ではAIの政治利用を試みている。安倍首相同様、歴代大統領は政治の私物化で信頼を失ってきた。プロジェクトチームは世界的権威に依頼し、感情や私欲に左右されない<AI政治家>育成を図っているのだ。AI政治家と国民の意見交換によって民主主義を甦らせるという壮大なプランで、AIは理性の海への航海を始めている。
7月2日に当てはめて考えてみる。まずは政治から。AIは豊洲移転をどう判断するだろう。脱原発、憲法改正などの重要な課題について、明快な答えを提示するだろうか。<世界はグローバル企業や兵器産業の利害によって動いている>などと書くと〝陰謀史観〟と嗤われそうだが、資本や武器の流れをつぶさに分析すれば、知性的かつ理性的な〝正解〟が導き出されるはずだ。
自民党惨敗を正確に予測したメディアは皆無だった。ちなみに共同通信の小金井選挙区の直前予想は<通常の投票率なら漢人勝利>だったが、高い投票率が読み違えの最大の理由だろう。既に大学と提携しているメディアだが、AI導入も検討されているはずだ。
藤井聡大四段が竜王戦トーナメントで佐々木勇気五段に敗れ、30連勝はならなかった。待ち受ける渡辺明竜王の<澤田真吾六段、増田康宏五段、佐々木勇気五段のいずれかが連勝を止める>との予言は現実になる。<この3人に連勝できる棋士は他にいるだろうか>と付け加えていた辺り、藤井挑戦を覚悟していた節がある。
上記の山本氏とAIを熟知する千田翔太六段は、藤井とPONANZAの指し手の高い一致率を挙げていた。AIによる棋士のレーティングで、藤井は羽生に次ぐ史上2位というデータもある。羽生は現在、若手の挑戦を次々に受けているが、タイトル戦で藤井と対局する日が迫っている。
25%のテラ銭を予め納めている競馬など〝やらない方がいい〟と、AIは理性的に考えるだろう。POGを楽しむ俺は、AIによる各馬の資質分析に期待している。血統、気性、体形、調教フォームを総合的に把握したAIが、マイネルの岡田繁幸総帥と相馬眼を競うなんて、想像するだけでワクワクする。
チェス、将棋、囲碁はAIの軍門に下ったが、麻雀は大丈夫と確信している。30日深夜にオンエアされた「われめDEでポン」を録画で視聴し、意を強くした。プロを含め最強の声もある萩原聖人が最下位という意外な結末で、加賀まりこが奇跡的な捲りでたかし(トレンディエンジェル)を差し切るドラマチックな展開だった。
インフレルールの「われポン」ゆえの結末ともいえるが、通常ルールでAIがトップ雀士3人と卓を囲んでも勝つのは難しい。美学と矜持を重視する雀士はセオリーに縛られない。いや、麻雀にはセオリーなどそもそも存在しないのだ。AIが<運・気・流れ>を掴んで麻雀界を制圧した時、番組タイトル通り、<天使か悪魔>になる。
メディアは<自民VS都民ファースト>の構図で語り、漢人さんの当選などあり得ないと決めつけていた。可能性に気付きながらの無視は、意識的捏造といえぬこともない。早い時期から〝三つどもえ〟と予測した東京新聞以外のメディアにとって、地殻変動は〝不都合な真実〟なのだ。
都議選だけでなく、7月2日は竜王戦トーナメント、競馬に麻雀(録画)とテレビ桟敷で過ごす一日だった。先月オンエアされたNHKスペシャル「人工知能 天使か悪魔か 2017」を切り口に雑感を記したい。昨年に続きホストを務めた羽生善治3冠はこの1年を「隔世の感がある」と語っていた。
メーンは佐藤天彦名人とPONANZA(最強AI)による電王戦である。5万局の棋譜がインプットされたPONANZAの内部対局は700万回に及ぶ。独創的な指し手を繰り出すAIについて佐藤は、<人間による対局が銀河系なら、AIは広大な宇宙。将棋の神様と一瞬すれ違った気がした>と述懐していた。
〝怪物の生みの親〟山本一成氏は「怖いというか困っている。進化の理由がわからなくなってきた」と不安げに話す。羽生は「人工知能の思考がブラックボックスになっている」と語っていた。ブラックボックス化したAIは、凄まじい勢いで社会進出を果たしている。
名古屋のタクシー会社はNTTドコモが開発したAIナビを導入し、売り上げアップを実現する。日本の病院やシンガポールのバス会社は人事考課に、カリフォルニアの裁判所では再犯可能性の判断をAIに委ねている。東京市場の取引の80%はAIの「株価予測システム」に基づいているという。マーケットは人間の欲望が対峙する場ではなく、AIの競技会といった趣だ。
韓国ではAIの政治利用を試みている。安倍首相同様、歴代大統領は政治の私物化で信頼を失ってきた。プロジェクトチームは世界的権威に依頼し、感情や私欲に左右されない<AI政治家>育成を図っているのだ。AI政治家と国民の意見交換によって民主主義を甦らせるという壮大なプランで、AIは理性の海への航海を始めている。
7月2日に当てはめて考えてみる。まずは政治から。AIは豊洲移転をどう判断するだろう。脱原発、憲法改正などの重要な課題について、明快な答えを提示するだろうか。<世界はグローバル企業や兵器産業の利害によって動いている>などと書くと〝陰謀史観〟と嗤われそうだが、資本や武器の流れをつぶさに分析すれば、知性的かつ理性的な〝正解〟が導き出されるはずだ。
自民党惨敗を正確に予測したメディアは皆無だった。ちなみに共同通信の小金井選挙区の直前予想は<通常の投票率なら漢人勝利>だったが、高い投票率が読み違えの最大の理由だろう。既に大学と提携しているメディアだが、AI導入も検討されているはずだ。
藤井聡大四段が竜王戦トーナメントで佐々木勇気五段に敗れ、30連勝はならなかった。待ち受ける渡辺明竜王の<澤田真吾六段、増田康宏五段、佐々木勇気五段のいずれかが連勝を止める>との予言は現実になる。<この3人に連勝できる棋士は他にいるだろうか>と付け加えていた辺り、藤井挑戦を覚悟していた節がある。
上記の山本氏とAIを熟知する千田翔太六段は、藤井とPONANZAの指し手の高い一致率を挙げていた。AIによる棋士のレーティングで、藤井は羽生に次ぐ史上2位というデータもある。羽生は現在、若手の挑戦を次々に受けているが、タイトル戦で藤井と対局する日が迫っている。
25%のテラ銭を予め納めている競馬など〝やらない方がいい〟と、AIは理性的に考えるだろう。POGを楽しむ俺は、AIによる各馬の資質分析に期待している。血統、気性、体形、調教フォームを総合的に把握したAIが、マイネルの岡田繁幸総帥と相馬眼を競うなんて、想像するだけでワクワクする。
チェス、将棋、囲碁はAIの軍門に下ったが、麻雀は大丈夫と確信している。30日深夜にオンエアされた「われめDEでポン」を録画で視聴し、意を強くした。プロを含め最強の声もある萩原聖人が最下位という意外な結末で、加賀まりこが奇跡的な捲りでたかし(トレンディエンジェル)を差し切るドラマチックな展開だった。
インフレルールの「われポン」ゆえの結末ともいえるが、通常ルールでAIがトップ雀士3人と卓を囲んでも勝つのは難しい。美学と矜持を重視する雀士はセオリーに縛られない。いや、麻雀にはセオリーなどそもそも存在しないのだ。AIが<運・気・流れ>を掴んで麻雀界を制圧した時、番組タイトル通り、<天使か悪魔>になる。
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