つきみそう

平成元年に出版した処女歌集の名

愛の鉄道

2006-04-15 | 映画・TV・演劇
 2000年OCIC・JAPAN 特別優秀賞受賞、数々の国際映画祭に正式招待された、千葉茂樹監督によるドキュメンタリー映画-豪日に架ける-「愛の鉄道」(-Spanning Australia and Japan-The Railroad of Love)をDVDで見ました。監督さんのことは、3/25紹介しています。
 泰緬鉄道に関することは日本では詳しく伝えられていないため、知る人は少ないと思います。この作品は人道的にも許されないような日本兵の虐待を受けながら鉄道建設に従事したオーストラリア人捕虜の恨みが、ある神父の勇気と尽力によって愛に替えられた物語です。
 トニ・グリン神父(写真)は、日本に恨みを持つ豪州人から日本刀を返還するための説得をされたり、直江津の豪州人捕虜収容所の跡地を平和のいしずえとされたり、戦後の日本人の貧困の救済、混血児の救済、晩年は奈良市で幼稚園の園長をされて日本に骨を埋められました。映画には奈良市の市長さんも登場されます。
 神父さんは、恨みからは何も生まれない、勇気で愛に変えなければ・・・と訴えられているようです。その功績は計り知れず、大英帝国メンバー勲章受賞、キャンベラ市と奈良市とを姉妹提携に導く親善活動、奈良市特別名誉市民などなど・・・
 神父さんが恨みを愛に変えられたきっかけは1人の日本人衛生兵・重本さんの行為でした。その重本さんがご高齢ながら生存されていると聞き、千葉監督は会いに行かれました。彼は「生きていて本当によかった」と言われたそうです。
 グリン神父は1994年亡くなられ、別れを惜しむ市民は5000人ありました。 合掌
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする