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リーマン予想の字幕をテキスト化しました

未唯へ。ワンセグ放送の字幕情報をテキスト化しました。ほとんど、視力のない私には、疲れる作業です。字幕もワンタッチでテキスト情報として。確保できることを望みます。

数学者とリーマン予想の戦いにしぼりました。

 ルイ・ド・ブランジュ博士 77歳。博士が 挑み続ける相手。それは 人類史上最大の 数学の難問なのです。

 その中でも 最も難しく 最も重要だといわれているのが いまから ちょうど 150年前 ドイツの天才数学者 リーマンが この世に送り出した 「リーマン予想」と呼ばれる難問です。リーマン予想が なぜ そんなに重要なのか。それは 数学の世界の 最も基本的な数「素数」の謎を解き明かす 鍵を 握っているからだ といいます。

 もし リーマン予想が証明されれば この 気まぐれな素数の並びに 何らかの 大切な意味が隠されていることが 明らかになるというのです。それどころか 素数は 大宇宙が従う 自然法則にかかわる 創造主の暗号ではないかと 考える人さえいるんです。

 リーマン予想が証明できれば 我々 人間にとって 一つの時代が替わり 新たな時代が 始まることを意味します。それは 人類の知性の最高到達点となるでしょう。

 オイラーの答えは 驚くべきものでした。なんと 円周率 πの2乗を 6で割ったものに 等しくなったのです。この 無秩序で 決して 美しいとは いえない 素数だけの式が 宇宙で最も美しい形 円を表す 円周率と つながっています。

 リーマン予想が 何より画期的だったこと。それは 「素数の並びに意味があるか?」という それまでの漠然とした問いを 「すべてのゼロ点は 一直線上にあるか??」という 数学の問題に 焼き直したことでした。

 ハーディーの証明は 直線上に 無限に多くのゼロ点が あることを示したものの 直線上以外に ゼロ点がある可能性を つぶしきれて いなかったからでした。頂上に たどりついたと思ったら 実は 違う山に 登っていたようなものでした。

 アメリカプリンストン。ここに リーマン予想の最大の犠牲者の一人が 今も暮らしています。ジョン・ナッシュ博士 81歳。ナッシュ博士の型破りな天才ぶりは アカデミー賞映画にも描かれています。

 そして リーマン予想が世に送り出されてから ちょうど 100年目 予想についての講演会の日を向かえたのです。天才 ナッシュは 史上最大の難問を 打ち砕いたに違いない。ところが 打ち砕かれていたのは 博士の精神の方だったのです。その後 30年以上にわたって 博士を苦しめることになる 統合失調症の前兆でした。

 1972年 ここ プリンストンで起きた ある物理学者と数学者の 偶然の出会いが それまで リーマン予想を敬遠してきた 数学者たちの空気を 一変することになります。

 素数の謎を追い求めていた人は 整数論の世界で研究を進め それとは関係なく 原子核の謎を追っていた人は 物理学の世界で 研究を進めていました。ダイソンとモンゴメリーの出会いは 突如として この2つの世界を 融合させたのです。

 そして 1996年 素数とリーマン予想について 分野を超えて話し合う大会議が 開かれることになったのです。

 数学界最高の頭脳の一人 アラン・コンヌ博士。コンヌ博士の非可換幾何学は ミクロの空間を理解するための 最新分野でした。私たちが暮らす空間は 実は 不連続で いわば 小さなつなぎ目が 存在していると予言する全く新しい幾何学です。

 リーマン予想を追う続ける老数学者 ド・ブランジュ博士から ある知らせが届いたのは 今年8月のことでした。博士は リーマン予想を 証明したという 論文を また 発表するというのです。博士の証明が ついに史上最大の難関を 解き明かしたものなのか どうか。それは まだ 誰にもわかりません。

 「たとえ今回の証明が 間違いであることが分かっても 私は再び 証明に挑むだろう。なぜなら リーマン予想は 人類が 挑み続けなければならない最も重要な難問であるからだ!」と。

私の予感は、ド・ブランジュ博士もコンヌ博士も失敗するだろう。トポロジストでないと、空間認識は不可能です。そして、この社会が「無限次元」であることが証明される。
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