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複雑性を帯びるようになった理由を考えています

未唯へ。昨日はこの会社が複雑性を帯びていることを話しました。日本の企業は、本来、複雑性を持っているかについて、述べます。これは今後の世界を考える時に重要な要素です。

この会社が複雑性を帯びるようになった理由をサファイア循環で解釈します。Local meets Globalは1950年にあります。戦後、復興して生産を開始したが、国内にはさほど需要がなく、外国車の脅威にさらされていた。1950年には首切り闘争に突入した。私の親も本社工場に座り込んだと言っていました。首脳陣も引退しました。ところが、6月に朝鮮動乱が勃発して、特需により、盛り返しました。

その時の経験から無借金経営を決意し、あわせて、アメリカに進出することにしたのでしょう。これはローカルからグローバルへの進出です。唐突に上級車を輸出したが、あまりにも非力で痛い目にあいました。次の中級車では一つずつ地盤を固めながら、出て行った。ローカルの心で、作りこんで、アメリカの市民の中に入り込んでいった。

日本の国民から得た品質と粘着性を武器にして、世界に進出していった。相手がグローバルであっても、単一にするのではなく、その土地にあったものを作り出し、地道にフィードバックさせていった。その典型がカルフォルニア規制です。本田は技術力一本で行っていたが、この会社は三元触媒とか、細かい制御とか、可能性のあること、全てを展開した。

次に、グローバル同士の戦いで、ヨーロッパのブランドに対して、最上級車を作り出すと共に、お客様第一を売り抜きました。この会社の最大の武器は、そのローカル性です。一つのもので全てをカバーして支配するのではなく、ユーザーにあった多様なものを展開する力です。

今までは作ることで、その力を表現してきたが、エネルギー問題に対して、ガソリンほどのローカルなインフラは存在しないから、グローバルなインフラが要求されます。グローバルなインフラはグローバルな力を前提とすることの危険性は20世紀に学んでいます。グローバルなインフラを提供し、新しいローカルを市民と企業で作るには、Gloval meets Localの発想しかありません。

ローカルから作り上げた日本企業は、複雑を複雑のまま受け入れられます。至る所に答えがあります。サファイア循環で体系づけて、グローバルを使いこなしましょう。
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