霜後桃源記  

安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係

下宿人

2006-07-21 19:59:40 | 家族
我が家には6人家族が住んでいるが、長女は下宿人扱いだ。
この下宿人、家族と一緒に食事をすることは殆んど無い。
出勤した日は帰宅が遅く、早くても10時過ぎとなるし、朝は皆が食事を終えた頃に起き出して来る。休みの日は午前中一杯寝ていて午後になるとソソクサと遊びに出かけて夕食時間に帰ったためしがない。
三食付きで3万円の下宿代はかなり安いと思うのだが、本人は決してそうは思っていない。
いつも「疲れた。疲れた」が口癖で、農繁期でも農業を手伝うことは皆無に近い。今年は5月の田植えシーズンに半日だけ手伝ったという輝かしい実績があるだけだ。
当然家族とのコミュニケーションも無いので、家で今何が起きているかも分からず、ブログを見ている友人に教わるような体たらくだ。

今日は珍しく、昼食時に親子三人が一緒になった。
産直に出荷した野菜や花が売れ残った時の心境について話題となった。
娘:「畑から採ってくる野菜と違って、山から採って来た野の花が売れ残ったらガッカリするだろうね」
母:「トンデモナイ。野の花は仕入れ原価がかかっていないが、野菜はコストも稼働も沢山かかっているので、野菜が売れ 残った時の方がショックは大きいものだよ」
娘:「ヘェー、そんなもんなんだ」
父:「そう、野菜が売れ残るというのは、さしずめ、苦労して育て、金をかけて大学まで出したのに、ロクに感謝もされず、30過ぎまで売れずに残っている娘を抱えた親の心境と同じだね」
思わず口に出たオジサンの核心を鋭く突く例え話に、三人が大笑いをした。
その後に下宿人は怒り狂うかと思ったら、
「マァ、私は売れ残った野菜なの? 分かり易くて面白い例え話だね。今度使わせて貰おう」
とのこと。
気難しい下宿人も、年を重ねて少し大人になって来たようだ。



写真は下宿人と違って、いつも懸命になって農作業にいそしむ息子の草刈り風景。
今年二回目の草刈りは今まで息子が一人でこなして来たが、カメムシ対策のために今月中に終わらせる必要があるので、来週はオバサンもオジサンも草刈機を持つことになりそうだ。
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痩せるための特効薬

2006-07-20 19:21:23 | 生活
オバサンは食欲も旺盛だが、甘いものにも目が無い。
毎日、午前と午後に「一服」と称するティータイムがある。お茶を飲みながら疲れた身体を休め、後半戦に向けた気力と体力を再生させる意味がある。
その時に、お菓子、アンパン、チョコレート等何でもパクパク食べる。
これだけ食べても、太る心配は全く無い。
今年から専業百姓となったオジサンも、男ながら甘いものも随分食べるようになったが、半年で3kgも体重が減った。
しかし、オバサンが農業を始めた最初の年は、10kgも減った記録を持っているので、それには遠く及ばない。
(オバサンは元々痩せていたので、この数字は驚異的)

都会の皆さんは、ダイエットと称して食事制限をしたり薬を使ったりして、逆に健康を害しているようだが、休みの日に農業体験をしてみれば、美味しいものを沢山食べながら痩せることができるのに、と残念でならない。
農家にはいくらでも仕事があるので、もし、そのような人達が沢山出て来たら、人手不足の農家は助かり、国の食糧自給率は向上し、本人は健康的に痩せることができる、というまさに「三方一両得」の特効薬に思えるのだが…



バアチャンは百合の花も色々な種類を育てている。
昨日の山百合と違って、こちらは家族の観賞用なので産直には出さない。
肥満で悩む人も、農作業を体験すれば、この百合のように美しくスマートになれるかも?
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すきまビジネス

2006-07-19 20:58:42 | 山菜
半年分の産直での販売実績を分析してみた。
手間ひまかけている割には、野菜類の売上げは少ない。逆に山菜、野の花等のいわゆる「里山ビジネス」は短期間で大きな売上げとなっている。
特に、「里山の小枝」や「野の花」は、誰も取り組んでいない「すきまビジネス」となっている。
中山間地という立地条件を活かす意味からもこの種の販売をもっと強化して行きたい。

そのためには、多忙なオバサンの負担を軽くしなければならない。
食事の準備は無理だが、掃除、洗濯ぐらいならオジサンでもできるので、まずその辺から変えて行きたい。

「男だって食事を作れるはず」との意見もあるかも知れないが、オバサンの手料理を食べる楽しみまで無くすことは考えていない。



写真はこれから花の最盛期を迎える山百合。
山百合はりん茎も食用として人気があるので、花の販売が不振の場合は、掘るのが大変だが、秋以降にりん茎で出荷することも考えている。
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早朝の救出作戦

2006-07-18 18:24:20 | 生活
昨日のアクシディントの後始末は、夜明けともに始まった。
想定されるあらゆる資材を軽トラに積み込み、牽引はトラクターよりも馬力のあるコンバインにお出ましを願った。
このコハンバイン、既に更改が決まり秋の収穫には新しいものに替えられる運命にあるが、この種の事故には年中活躍してくれている。

朝の早いにもかかわらず、近所の人二人が事故を見つけて応援に駆けつけてくれた。
田舎ではこの種の事故でレッカー車を呼ぶことは殆んど無い。昔風にテコの原理を利用したりして何とか解決するのが常だ。レッカー車を頼んだらン万円必要となるが、農家はそんなお金を持ち合わせていない。

今朝は、歩み板を何枚か組み合わせて後輪の道を作り、牽引プラス人手で押したら、意外に簡単に引き上げることができた。
高低差もある不安定な場所での力仕事だったが、怪我もなく無事に終えることができホッとした。
時計は5時を少し回ったばかりだったので、皆は次の朝仕事に向かった。



写真は、オバサンが昨日の夕方準備していたトラノオ、ミソハギ等の野の花。
他の花と一緒に今朝「新鮮館」に出荷する予定だった。
事故処理が上手く進まなかったら、この美しい花が無駄になるところだった。

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アクシディント

2006-07-17 21:24:47 | 生活
雨混じりの天気の中で除草機を押していた。作業は順調に進み、6時頃に今日予定していた最後の田んぼに向かう途中でアクシディントに遭遇した。
農道を走行中に雨で濡れた刈り取った草にタイヤがスリップし、道路脇の側溝に入りそうになってしまった。
 息子を呼んで、トラクターで引き上げようとしたら、牽引の角度が悪かったため、逆に後輪が側溝の上に完全に外れて腹を着いてしまい、簡単に上がらない状態となってしまった。
「後輪をズラシテから牽引しないと危険」という息子の意見を無視したオジサンの焦りが生んだ二度目のチョンボだ。
今度は、二人では何ともならず、家族全員と近くに居た近所の方も手伝ってくれたが、途中で暗くなってしまい、今日の救出は諦めざるを得なかった。
気持ちを落ち着かせてから、明日の朝再挑戦することとした。



この道は、魔のトライアングルみたいな場所で、昨年は息子が反対側の他所様の田んぼに脱輪して迷惑を掛けている。
息子やジィチャンは時々この種の事故を起こしていたが、オジサンは殆んど無かったのだが、それが慢心を招いたようだ。

謙虚さを忘れた人間に対し、神様はいつもこのような形で警告を発してくれる。
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