毎日新聞が原発問題を連載している。
「原発・出口亡き迷走」と題し、その下には「政府は原発の活用に舵を切ったが、
進まぬ再稼働や核のごみ問題など課題は山積みだ。袋小路に陥っている原発の実態
に迫ります。」と説明してあった。
以前から、破綻している核燃料サイクル事業に膨大な予算をつぎ込み続けている
馬鹿さ加減に呆れていたが、記事を読んで改めてその感を強くした。
長文なので、核燃料サイクルに関する部分の一部のみを紹介したい。
(六ケ所再処理工場)
「原発・出口亡き迷走」
「国民をなめている」信もない、出口もないツケだらけの国策
(毎日新聞2024.3.23)
事実上破綻状態にある核燃料サイクルに膨大な国の予算をつぎ込んでいる。
原発で使い終えた核燃料を再処理する「核燃料サイクル」は政府の原子力
政策の柱だ。高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の量を減らすなどの利点が
あるとして、六ケ所村の再処理工場は1993年に着工した。97年の予定だった
完成時期は26回延期を繰り返して今に至る。当初7600億円を見込んだ建設費
は3・1兆円に膨らみ、操業や廃止なども含めた総事業費は14・7兆円に上る。
(中略)
事実上破綻状態にある核燃料サイクルに政府や電力会社がこだわるのは、
各地の原発内でたまり続ける使用済み核燃料が1万9000トン超となっている
からだ。特に、関電は高浜原発(福井県)の使用済み核燃料を一時保管する
貯蔵プールが早ければ4年で満杯になる。関電幹部が「うちの原子力は再処理
工場に懸かっていると言っても過言ではない」と話すように、原子力の持続性
そのものに直結する。