霜後桃源記  

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破綻状態の核燃料サイクルに膨大な予算 その二

2024-03-25 19:04:41 | 社会
 理不尽な事業に国の膨大な予算がつぎ込まれる背景には「原子力ムラの
住人」が暗躍していることは容易に想像がつくが、核燃料サイクル推進を
決めた経緯については、今朝の「風知草」で初めて知った。
  そして、政府の呪縛に苦しむNHKが「その内幕」を暴いたことにも少し
驚いた。
 裏金キックバック事件等で足許に火が付いている自民党は、報道規制まで
手が回らない状態なのかもしれない。


 (今季初収穫の原木シイタケ。原発事故による放射能汚染で販売が出来ない
 状態が今も続いている。)

 毎日新聞「風知草」(2024.3.25)
「原発リスク、忘却の構造」の後半部分

 米欧は、技術的にも経済的にも困難と見て核燃料サイクルから撤退。
 日本も今世紀初め、政府の有識者会議で撤退論が出た。
 すると自民党、官僚と電力会社が<裏会議>で脚本を練り、データを操作して
有識者会議を核燃料サイクル支持へ誘導。その内幕を暴いたのが2日に放映された
NHK・ETV特集「膨張と忘却」である。

 NHKは、核燃料サイクル政策継続を決定づけた05年の裏会議の文書をスッパ
抜き、表と裏、両方の会議の中心にいた近藤駿介東大名誉教授(82)=原子力
工学=を問い詰めた。
 ――結論ありきだった?
 近藤は狼狽(ろうばい)し、言葉を探しながらこう言った。「何の会議でも
事前の整理は必要。やらなきゃ会議が長くなるだけなんで……」

 ETV特集の副題は「理の人が見た原子力政策」だった。理の人とは2018年、
64歳で亡くなった科学史家、吉岡斉(ひとし)(元九大副学長)である。
 有識者会議の委員で、理詰めの脱原発論者。NHKは吉岡が残した資料を手掛
かりに秘蔵の内部文書を発掘した。

 有識者会議が核燃料サイクル政策継続を容認した05年10月、吉岡は手帳に
こう書いた。「原子力長期計画委(原子力委・長期計画策定会議=有識者会議)
をつらぬく無責任の思想」
 核燃料サイクルは電力や機械、土建業界を潤す。立地自治体は交付金と雇用
に沸く。企業献金も、選挙の票も自民党へ流れる。つまり、核燃料サイクルは
政治権力の問題である。

 目先の利益をむさぼって原発リスクを軽視する政治が、次の過酷事故を招く
ことを恐れる。

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