霜後桃源記  

安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係

産直は安全?

2010-02-25 21:10:57 | 産直
「産直の野菜は新鮮で安全」という評価が一部にあるようだが、「新鮮」には異論が無いものの「安全」には疑問符が付くと思っている。
何人かの野菜作りの専門家が「産直の野菜は危険」という評価を下していたし、「その危険性」を熟知しているある消費者は「産直では買物をしない」と言明している。

産直の生産者は市場やJA等に出荷しない小規模農家が多く、専門性にやや欠けるため「農薬使用に対する意識も低い」というのがその理由のようだ。
実際に日ごろ接している生産者仲間の会話を聞いていても時々「ゾッ」することがあるので、その批判や不安は多分核心を突いているものと思われる。

先日、宮城県の先進的な某産直を見学したオバサンは、栽培履歴に除草剤使用と表示しながら「農薬を使わずに育てました」とのコメントしてあるのを見て驚いてしまった。
「除草剤は農薬ではない」と誤解している生産者が多いのは一関だけではなかったようだ。

そんな怪しい生産者から消費者の安全を守るための制度として、エコファーマーや有機JASの認証制度があるが、昨年見学に行った某JAのやり手の理事は「あんなものは作文だけなので何のチェック機能も無い」とアッサリ切り捨てていた。
もしそれが事実だとすれば、「安全」と「認証取得の有無」は何の関連性も無く、単なるパーフォーマンスということになりそうだ。

(五号ハウスのツボミナ。ここ数日の陽気で大分大きくなって来た。)

オバサンは就農した八年前から農薬を使わない野菜作りに拘って来た。
それはお客様に「美味しく安心、安全な野菜」を提供するためであることは勿論だが、農薬使用による危険に最もさらされるのは消費者ではなく「生産者自身」であることを十分に認識しているためでもある。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする