shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

F1ブラジルGP

2008-11-04 | その他
 運命のいたずらという言葉があるが、今年の最終戦はまさにいたずら好きな勝利の女神に翻弄されたかのような劇的な幕切れだった。マッサも、ハミルトンも、そして明け方近くまでテレビにかじりついて見ていた我々ファンも、ハミルトンの前を走っていたトヨタがまさかあの場面、あと数十秒の所で失速するなどと一体誰が予想しえただろうか... まさに「最終ラップ、最終コーナーの悲劇」である。歴史は作られたのだ。
 それにしても物凄いレースだった。スタート直前の突然の雨に始まり、路面が乾き始めてもうこれで順位確定かと思ってたらラスト5周で又雨が来るという、もうハラハラドキドキのこれ以上ない展開。ラスト2周でベッテルがハミルトンをパスした時なんかもう「おぉぉ!"#$%&」と思わず雄たけびを上げて(笑)大興奮してしまった。このままゴールしたら去年に続いてミラクル逆転Vや!!! って思った瞬間にトヨタ失速... ふざけんな!!! 「逆転チャンプだ!」と勘違いして歓喜してたマッサパパが可哀想すぎる(>_<) それにしてもあれほどまでに悔しさに満ちた、笑顔のない表彰台は見たことがない。チャンプを逃したマッサはともかく、アロンソもライコネンも憮然たる表情... 虚しく響き渡るイタリア国歌... まるでお通夜のようだ。みんなよっぽどハミルトン嫌いやねんな(笑)
 マッサの優勝インタビューを見ていて、8年前鈴鹿でチャンピオン3連覇の夢をシューマッハに打ち砕かれたハッキネンが言った言葉を思い出した...「良き勝者になるためには、時には良き敗者になることも必要なんだ」... マッサはベストを尽くした。雨をものともせず母国の大観衆の前で完璧なポール・トゥ・ウィンをキメてみせた。しかし悲しいかな、今年はチームもマッサ自身もライバルに比べてアホなミスが多すぎた。特に給油ホースをつけたままバキュームカーみたいな姿でピットレーンを走って世界中に恥を晒したシンガポールGPや、ハミルトンを撃墜してペナルティーをくらった日本GPなんかはその最たるものである。これではチャンピオンになれるわけがない。
 この1年でマッサは本当に成長した。終盤サポート役に回されてプライド・ズタズタのライコネンも来年は目の色を変えて臨むだろう。もちろん現役最高のドライバー・アロンソもハミルトンの天下を黙って見ているはずがない。早くも来シーズンが楽しみになってきた。