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shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Queatles And Been ②

2024-11-24 | Beatles Tribute

 このプロジェクトの一番の面白さは選曲の組み合わせの妙にあると思うのだが、「Yesterday」を知る人ぞ知る隠れ名曲「'39」風アレンジで聴かせるという発想が素晴らしい。同じアコースティック曲というのもあるが、結果的に「Yesterday」のテンポがアップしたことにより、この稀代のバラッド名曲を「I've Just Seen A Face」的なノリで楽しめるという実に新鮮な体験をすることができた。これはちょっとクセになりますぜ...
Yesterday - Queen play The Beatles


 「Now I'm Here」が憑依した「Day Tripper」も痛快そのもの。どちらも一度聴いたら忘れられないようなギター・リフが売り物のロックンロール・ナンバーだが、ここではそれらが見事に合体・融合させて強烈なグルーヴを生み出している。どちらもシングル・ヒットを量産しているモンスター級のバンドだけにコード進行とかも自然とクラシックというか王道的なものになって共通ポイントが多くあるのかもしれない... などという分析が野暮に聞こえるくらい縦横無尽に暴れ回るブライアン・メイ風ギターが超カッコイイヽ(^o^)丿
Day Tripper - Queen play The Beatles


 「When I'm Sixty-Four」は同じヴォードヴィル・テイストの「Bring Back That Leroy Brown」と組み合わせるというアイデアがまず秀逸。クイーンのアルバムの中でも最も多彩な曲が入っている「A Night at the Opera」だが、このマッシュアップを聴いているとあのアルバムこそまさにクイーンにとっての「Sgt. Pepper's」だったんだなぁという思いを強くさせられた。
When I'm Sixty-Four - Queen play The Beatles


 「Let It Be」も実によく出来ている。「Somebody To Love」のピアノのイントロに導かれて「Let It Be」が始まるのだが、両曲のゴスペルとしての本質を見抜いた見事な組み合わせだ。さすがは音楽プロデューサーである。旋律は完全に「Let It Be」なのにクイーンそっくりの分厚いコーラス・ワークや唯一無比の音色を誇るブライアン・メイ風ギター(笑)がここぞとばかりに降り注いでクイーンのフレイバーをまき散らすところが笑えます。最後のピアノの一音も「Somebody To Love」に忠実にパロッてあって、作成者のマニアックな拘りぶりにニヤリとさせられること間違いなし。
Let It Be - Queen play The Beatles


 「My Best Friend」のイントロからごくごく自然に「Penny Lane」が始まるのにも参った。この曲のキモであるピッコロ・トランペットもブライアン・メイ風のギターで違和感なく代用できてしまうのにビックリ。「Strawberry Fields Forever」のメロトロンと同様に、レッド・スペシャルは、とりあえず “あの音色” さえあればクイーン風になってしまう... という万能楽器的な使われ方をしているのが面白い。
Penny Lane - Queen play The Beatles (...and nobody used AI)


 “シュガー、プラム、フェアリー” を練り込んだイントロのアカペラ・コーラス(←芸が細かいというか、マニアックというか、この人のパロディー・センス凄いなぁ...)で始まる「A Day In The Life」は同じく長尺の大作「Bohemian Rhapsody」との組み合わせなのだが、「Bohemian Rhapsody」のピアノの伴奏をバックに歌われる “I read the news today, oh boy〜♪” の何と自然なことよ! “Woke up, fell out of bed〜♪” で始まる中盤のドリーム・パートも「Bohemian Rhapsody」の転調と見事にシンクロさせてあり、作成者の音楽的センスに脱帽するしかない。いやぁ、これはホンマに凄いですわ。
A day in the life - Queen play The Beatles


とまぁこのようにビートルズ・ファンとしてもクイーン・ファンとしても大いに楽しめる笑劇のケッ作。カヴァーでは原曲に対する愛情とリスペクト、そしてユーモアのセンスが如何に大事かを教えてくれる最高のお手本だ。ただひとつ難を言えば、プロジェクト名の “Queatles And Been” の “And Been” って要らんやろ... 私はこれこそ “蛇足” 以外の何物でもないと思うのだが...

Queatles And Been ①

2024-11-17 | Beatles Tribute

 YouTubeで面白いものを見つけた。アルバム「Please Please Me」のジャケットのジョン・ポール・ジョージ・リンゴの顔の部分にクイーンのメンバーの顔を貼り付けただけのジャケ写(←切り貼りが丸わかりのやっつけ仕事www)が目を引いたので説明を読んでみると What if Queen had recorded The Beatles' hits in their own style?(もしもクイーンが彼らの演奏スタイルでビートルズのヒット曲をレコーディングしていたとしたら...)と書いてある。要するによくあるパロディー・カヴァーなのだが、それが私の大好きな2大バンドのマッシュアップとくればこれは聴かずにはいられない。
 早速「Revolution」を聴いてみたのだが、これがもうムチャクチャ面白い! 「Tie Your Mother Down」のイントロのギター・リフからスタートして、何の違和感も感じさせずに「Revolution」へと移行するところが痛快そのもの。どちらの曲もこれまで数百回、いやもしかすると数千回(?)聴いてきたくらいの愛聴曲だが、この2曲がこれほど合うとは思わなんだ。ミドル部分にさりげなく「Body Language」のベース・リフのフレーズをさりげなくブッ込んでくるあたりも芸が細かい。
Revolution - Queen play The Beatles


 これは一体どこのどんなグループがやってるんやろう?と思ってさらに説明を読み進めると、何とグループではなくファビオ・ダンドレアというイタリア人がほとんど一人で作り上げたというからまたまたビックリ(゜o゜)  マルチ楽器奏者で歌手で音楽プロデューサーという多才な人で、何よりもクイーンとビートルズの大ファンだという。そんな人が自分のスタジオで、ほぼすべての楽器演奏とプログラミング、歌入れ、更にミキシングまで行ってこれを完成させたというのだ。それと、クイーンの初期アルバムのジャケットに No Synthesizers(シンセサイザーは使っていません)と書かれていたのは有名な話だが、この Queatles の説明文に No one used A.I. on this!(A.Iは使っていません!)と書いてあるのが今という時代を反映していて面白い。
 「Killer Queen」風のピアノに乗って歌われる「Michelle」もツボを押さえたアレンジがキラリと光るカヴァーだ。全編で大きくフィーチャーされているブライアン・メイ風ギターはレッド・スペシャルに瓜二つの音色だけでなく、弾き方もブライアンそっくりで、“これ本人が弾いてます...” と言われたら信じてしまいそうなくらいの完成度の高さだ。「Rubber Soul」パロジャケのブライアン・メイのマッシュルーム・カットが似合わなさすぎてジワる...(笑)
Michelle - -Queen play The Beatles


 「Another One Bites The Dust」のリズムに乗って歌われる「Come Together」は “これしかない!” というくらい相性抜群の組み合わせだ。ブライアンの高速ギター・カッティングやロジャーの重たいドラミング、そしてジョン・ディーコンの粘っこいベース・ラインなど、クイーン風の演奏を忠実に再現しているところもポイントが高い。う~ん、面白すぎるwww
Come together - Queen play The Beatles


 「Ob-La-Di, Ob-La-Da」はアレンジの完成度といい、ドラムの音録りといい、エコーのかけ方といい、シンセサイザーの使い方といい、「A Kind Of Magic」とのマッシュアップ作品として非常によく出来ており、作者の音楽的センスと技量、さらに両バンドへの深〜い愛情を感じさせる素晴らしい出来映えだ。パロディー作品としての完成度としてはこの作品中でも三指に入る大傑作ではないかと思っている。クイーンはあまり知らないというビートルズ・ファンはまず「A Kind Of Magic」の原曲を聴いてからこれを聴くと面白さが倍増すること請け合いだ。
Ob-la-di ob-la-da - Queen play The Beatles


 「Strawberry Fields Forever」も上記の「Ob-La-Di, Ob-La-Da」に比肩する大傑作だ。ビートルズが原曲で用いたメロトロンをレッド・スペシャルの音色で代用するという発想が何よりも素晴らしいし、バックに流れる「The Show Must Go On」のシンセが「Strawberry Fields Forever」と見事に調和しているのも凄い。この人、マジで天才やわ。中盤で「I Want To Break Free」がちょい顔をのぞかせるところにも意表を突かれた。
Strawberry fields for ever - Queen play The Beatles (feat. Carlo Chirio on bass)


 「Eleanor Rigby」の元ネタは「Flick of the Wrist」だが(←ロジャーそっくりの爆雷ドラミングにクッソワロタ...)、有名なシングル曲ではないので熱心なクイーン・ファン以外にとってはパロディーとしての面白さはイマイチ伝わらないかもしれない。しかし「Revolver」のアルバム・ジャケットをパロったカバー・デザインのインパクトは絶大で、今回のジャケット・マッシュアップの中では一番の出来ではないかと思う。
Eleanor Rigby - - Queen play The Beatles

Live at the 100 Club / The Jaded Hearts Club

2024-10-13 | Beatles Tribute

 このブログで2回にわたって特集してきた「Hey Bulldog」だが、ウチのレコード棚にはもう1匹、とっておきのブルドッグがいる。Jaded Hearts Club というグループの「Live at the 100 Club」というアルバムに入っていたやつがそれだ。私は90年代以降の洋楽は全くと言っていいほど聴いていないのでこのグループのことは名前すら知らなかったのだが、2年くらい前にたまたまネットでこのレコードの記事を目にし、大好きなロックンロール・クラシックスがズラリと並ぶその選曲に興味をそそられた。
 早速ググってみたところ、“Miles Kane(The Last Shadow Puppets), Nic Cester(Jet), Graham Coxon(Blur), Jamie Davis, Matt Bellamy(MUSE), Sean Payne(The Zutons)という超豪華なラインアップからなるカヴァー・バンド”と書いてあったのだが、この中の誰一人として名前も聞いたことがないし、所属しているグループ名も知らないものばかりというナイナイ尽くしなので、一体これのどこが “超豪華” なのか全く実感が湧かない。まぁ名前なんかどーでもえぇわいとYouTube で検索し、大好きな「Hey Bulldog」をイの一番に聴いてみたところ、これがもう実にロック魂溢れる演奏で、いっぺんに気に入ってしまった。
The Jaded Hearts Club - Hey Bulldog (Live at The 100 Club) (Official Audio)


 元々はビートルズの「Sgt. Pepper's...」に引っ掛けた「Dr. Pepper's Jaded Hearts Club Band」という名前で活動していたという経緯もあってか、このレコードは「Hey Bulldog」以外にも「Money」「Please Please Me」「Bad Boy」「Back In The U.S.S.R.」「Twist And Shout」「Helter Skelter」と、全12曲中7曲がビートルズのロックンロール・カヴァーという優れもの。ビートルズの作品中でも特に “火の出るような” 激しいロックンロールをこよなく愛する私のような人間にとってはたまらないレコードだ。
The Jaded Hearts Club - Money (Live at The 100 Club)

The Jaded Hearts Club - Please Please Me (Live at The 100 Club) (Official Audio)

The Jaded Hearts Club - Back In The USSR (Live at The 100 Club) (Official Audio)


 ビートルズ以外ではストーンズの「Paint It Black」やザ・フーの「My Generation」、クリームの「Sunshine Of Your Love」と、60年代を代表するバンドの極めつけの名曲をカヴァーしており、上記のビートルズも含めてその選曲のテイストがコワイくらいに私の好みと一致しているのも溺愛ポイント。カヴァーは何と言っても自分の好きな曲を好きな風に演ってくれるのが一番嬉しいものだ。
The Jaded Hearts Club - Paint It Black (Live at The 100 Club)

The Jaded Hearts Club - My Generation (Live at The 100 Club) (Official Audio)

The Jaded Hearts Club - Sunshine Of Your Love (Live at The 100 Club) (Official Audio)


 こいつは絶対手に入れてやろうとディスコグラフィーを調べてみたら、このアルバムは2022年に黒いジャケットのアナログ・レコードでリリースされ、翌2023年のレコード・ストア・デイにグレーっぽい別ジャケで再発されたと書いてあったので、両者のマトリクスやら何やらを比較してみたところ、再発盤の曲数が2曲少ないことに気が付いた。「Twist And Shout」と「Bad Boy」が削られて全10曲入りになっていたのだ。何らかの大人の事情なのかもしれないが、よりにもよってジョンの名唱曲を2曲も削るなんて、ファンからしたら許しがたい暴挙である。後者が中古市場に安値でゴロゴロ転がっているのに対し、前者は出品数も少なく値段も一桁違いのプレミア価格になっているのもなるほどなぁと納得がいく。
 当然私の狙いは12曲入りの初回盤(ホワイト・ビニール仕様です)である。送料をケチって日本国内で探していたら(←最近はクソみたいな円安とセラーの質低下のために海外からレコードを買う気が失せた...)、たまたまHMVの通販で状態良好なブツが6,800円で出ていたので即決。まとめ買い価格適用で6,120円でこの垂涎盤を手に入れることができて嬉しかった。
The Jaded Hearts Club - Twist and Shout (The Beatles Cover) @ 100 Club, London - 3 June 2019

The Jaded Hearts Club - Bad Boy ( The Beatles Cover) @ 100 Club, London - 3 June 2019


 盤質はNMのピカピカ盤で、極上音質で痛快無比なロックンロールのアメアラレ攻撃を味わえる快感は筆舌に尽くしがたい。曲が終わったらすぐに次の曲が始まるという編集のおかげで畳み掛けるようにイケイケのアッパーな曲が続くので、アルバム1枚を一気呵成に聴き通して気がつけばアッという間に至福の35分が過ぎているという、真にあらまほしきレコードなのだ。

【おまけ】彼らのライヴにポールが飛び入り参加した時の映像を見つけました!
Paul McCartney 'I Saw Her Standing There' with The Jaded Hearts Club ft Muse Dom Howard on drums

Paul McCartney 'Helter Skelter' with The Jaded Hearts Club ft Muse's Dom Howard

「ヘイ・ブルドッグ」 祭り②

2024-10-06 | Beatles Tribute

 ブルドッグ祭りのパート2はハードでヘヴィーなヴァージョンを集めてみました。これだけのロッカーたちが我も我もとカヴァーする「Hey Bulldog」ってやっぱりロックンロールの大名曲ですな。

⑤Alice Cooper
 2000年代の初め頃に様々な音楽ジャンルにおいてビートルズの名曲をカヴァーしてリリースするのが流行した時期があったが、2006年にリリースされたハードロック系アーティストたちによるビートルズ・トリビュート・オムニバス・アルバム「Butchering The Beatles」の栄えある1曲目を飾った名演がコレだ。ビートルズの大ファンを公言しているアリス・クーパーが水を得た魚のように躍動的なヴォーカルでノリまくり、ガンズのダフ・マッケイガンとモーターヘッドのミッキー・ディーが生み出すヘヴィーなリズムに乗って縦横無尽に弾きまくるスティーヴ・ヴァイの歌心溢れるギターが楽しめる名演なのだ。
ALICE COOPER+STEVE VAI hey bulldog cover BEATLES


⑥Roadrunners
 フランスのロック・バンド、ロードラナーズが1993年に出した「Insatant Trouble」でこの曲をカヴァー。イントロからアグレッシヴにガンガン飛ばす疾走系の演奏が実に気持ちイイ(^o^)丿 アルバムの他の曲もボン・ジョヴィとモトリー・クルーとクラッシュを足して3で割ったような(←何じゃそりゃ?)感じのアッパーで親しみ易いハードロック・ナンバーが一杯でかなり気に入っている1枚だ。
Hey Bulldog


⑦Badmouth
 このバッドマウスというバンドの「Hey Bulldog」カヴァーはYouTubeで見つけたもので、そのエネルギッシュな演奏がめっちゃ気に入った拾い物だ。その音から察するに北欧系のハードロック・バンドではないかと思うのだが、ネットで調べてみても詳細はどこにも載っていない。音源も配信がメインなので私にとっては不自由で仕方ないが、残念ながら今後はこういうパターンが増えていきそうだ。まぁ文句ばかり言ってもいられないので、私はネット音源をCD-Rに焼き、ダウンロードした画像でジャケットを作って楽しんでいる。
Hey Bulldog


⑧The Tracii Guns' League Of Gentlemen
 ガンズ・アンド・ローゼズの初代ギタリストだったトレイシー・ガンズが2010年代に率いていたプロジェクト、 The Tracii Guns League Of Gentlemen 名義で2014年に出した「Second Record」で取り上げたのがこの曲。パンキッシュなハード・ロックこそが彼の持ち味だと思うのだが、まるで憑き物が取れたかのようにビートルズ・クラシックスを嬉々としてプレイしているところに80年代後半から浮き沈みを経験してきて21世紀の今も生き残っている彼が到達した達観のようなものが感じられる。
Hey Bulldog


⑨Jack Russell
 グレイト・ホワイトのリード・ヴォーカルを務めるジャック・ラッセルが1996年にリリースした自身初のソロ・アルバム「Shelter Me」でこの曲をカヴァー。オリジナルよりもテンポを落として気持ちの重心を下げ、ブルージーな薫りを醸し出しているあたりにロックンロールとブルースをこよなく愛するラッセルらしい拘りがストレートに伝わってきて嬉しくなってくる。
ちょっとしたテンポの違いが生み出すグルーヴが聴き所だ。
Hey Bulldog


⑩Boxer
70’s UKロック・バンド、ボクサーの2ndアルバム「Bloodletting」に入っていたのがコレ。手数の多いヘタクソなドラムが耳障りだが、歪んだギターやへヴィーなベースは十分傾聴に値する演奏だ。オリジナル曲を差し置いてアルバムの1曲目にこのヘヴィーなビートルズ・カヴァーを持ってくるだけあって、アルバムもビートリィなブリット・パワー・ポップになっている。
BOXER - Hey Bulldog

「ヘイ・ブルドッグ」 祭り①

2024-09-29 | Beatles Tribute

 この前の3連休にレコード棚を整理していたら突然頭の中で「Hey Bulldog」のへヴィーなイントロが鳴りだした。ある時は「Roll Over Beethoven」だったり、ある時は「Money」だったりと、アグレッシヴなロックンロール曲が脳内リフレインして止まらなくなるのは特に珍しいことでもないので、“今日はブルドッグが来たか…” くらいに軽く考えていたのだが、このブルドッグ熱は連休が終わっても収まるどころかますます高まっていって一向に止む気配がない。ということで、このブログでも手持ちのレコードやCDの中から色んなカヴァーを集めて “ブルドッグ祭り” をやることにした。

①Gods
 ミック・テイラーやグレッグ・レイクが在籍していたことでも知られるイギリスのロック・バンド、ゴッズはユーライア・ヒープのプロトタイプともいえるグループで、そのサイケでポップなサウンドが売りなのだが、そんな彼らが1969年に3rdシングルとして出したのがこの曲。本家と同じ1969年のリリースということで、私の知る限りでは最も古いブルドッグ・カヴァーだ。基本的には原曲に忠実なアレンジになっているが、要所要所でブラスが絡んでくるところがユニークな珍品ブルドッグ。因みにこのふざけたジャケットの国内盤シングルは激レアらしく、その筋では5万円以上で取り引きされているようだ。
The Gods - Hey Bulldog.wmv


②Fanny
 70's USガールズ・ロック・バンドのパイオニア、ファニーが1972年にりプリーズ・レコードからリリースした3rdアルバム「Fanny Hill」でカヴァーしていたのがコレ。ロンドンのアップル・スタジオでの録音というところにも彼女らの拘りとビートルズ愛が感じられるが、何よりも奇をてらわずにひたすらストレートアヘッドな演奏を展開しているのが◎。
Fanny - Hey Bulldog


③Diamond Club
このダイアモンド・クラブの「Hey Bulldog」は YouTube で見つけて一発で気に入ったもの。ノリノリの演奏がプリミティヴなロックンロールの初期衝動を強烈に感じさせてくれるのがたまらんたまらん(≧▽≦)  ゴツゴツした岩のようなリズムに乗ってやんちゃなギターがカッコ良いフレーズをキメまくるところに揺るぎないロック魂を感じるし、本家へのリスペクトを感じさせるビデオ・クリップも大好きだ。この勢いでビートルズのロックンロール・ナンバーをカヴァーしたフル・アルバムを出してくれへんかなぁ...
Diamond Club - Hey Bulldog


④Beat Bugs
 「ビート・バグズ」はビートルズの名曲を口ずさみながら裏庭で暮らす虫たちの世界を描いたNetflixの子供向け番組で、そのサントラCDに入っていたのがこのブルドッグだ。対象年齢が低いので原曲の持つ重金属のようなヘヴィネスを期待するのは野暮というもの。ここは童心に帰って楽しいミュージック・ビデオを楽しむのが正解だろう。それにしても幼いうちからこんな形でビートルズ・ミュージックに親しんで成長していく子供達は幸せやなぁと思った。
Beat Bugs - Hey Bulldog Full Music Video

ボビー・ジェントリーのビートルズ・カヴァー3選

2024-01-28 | Beatles Tribute

 ボビー・ジェントリーといえば何はさておき全米№1ソング「Ode to Billie Joe(ビリー・ジョーの唄)」... というのが世間一般の認識ではないかと思うが、正直言って私にはそれほどの名曲だとは思えない。おそらくミステリー仕立ての歌詞が大衆の関心を呼んでラジオ・エアプレイが大きく伸びたのがヒットの要因ではないかと思うが、こんな曲(←投身自殺の歌やん...)が大ヒットしてしまうあたり、60年代後半のアメリカン・チャートのカオスっぷりを象徴しているように思える。
 私にとってのボビー・ジェントリーはこの「ビリー・ジョーの唄」でもグレン・キャンベルとのデュエット曲でもなく、1968年にリリースした 3rdアルバム「Local Gentry」に入っていた秀逸なビートルズ・カヴァー3曲、これに尽きる。モナリザ・ツインズでビートルズ・カヴァーを特集したついでと言っては何だが、この機会にボビー・ジェントリーのカヴァーにフォーカスを当てたい。
 そもそも私が彼女の歌声を初めて聴いたのはビートルズのカヴァー曲を集めた「Golden Slumbers Ⅱ」というコンピレーションCDで、そのラストにひっそりと収められていたのが彼女が歌う「Here, There And Everywhere」だった。原曲のテンポを少し上げた軽快に弾むような曲調に、アコギ、ドラム、ヴァイヴ、ストリングスなどを駆使したジャジーなアレンジも功を奏してまるで爽やかな風が吹き抜けるような気持ちの良いカヴァーになっていて一発で気に入ってしまった。この曲は英米ではシングル・カットされなかったが中南米の国々では人気らしく、「Aquí Alla Y En Todas Partes」というタイトルでスペイン語ヴァージョンがシングル・カットされている。余程のマニアしかこんなん買わへんと思うが、私は大好きなのでアルゼンチン盤でオリジナルの英語ヴァージョンとの聴き比べを楽しんでいる。
Here, There and Everywhere

Here, There And Everywhere (Spanish Version)


 「Eleanor Rigby」のカヴァーも素晴らしい出来映えで、疾走するようなリズムに乗った彼女の囁くようなヴォーカルが曲に更なる推進力を与え、ここぞというところで満を持して登場するオルガンが大活躍するというグルーヴィーなトラックに仕上がっている。尚、YouTubeにはオリジナルのストリングスと彼女のヴォーカルを抜き出して組み合わせたマッシュアップ・ヴァージョン(DoM mashup)がアップされているのだが、これが面白いくらいによく合っていて驚かされると共に、改めてジョージ・マーティンのストリングス・アレンジの素晴らしさに感銘を受けた。
Bobbie Gentry - Eleanor Rigby 1968 (The Beatles Cover Song)

THE BEATLES - BOBBIE GENTRY Eleanor Rigby (DoM mashup)


 彼女のビートルズ・カヴァーで最も有名なのはひょっとすると「The Fool On The Hill」の日本語ヴァージョンかもしれない。このシングルは日本のみで発売されたもので(←当たり前か...)、片桐和子氏の見事な訳詞といい、カタコトの日本語ながら原曲の雰囲気を上手く表現しているヴォーカルといい、十分傾聴に値する1曲になっている。尚、この日本語盤はかなり稀少らしく、昔は1,500円前後で買えたものが今ではえげつないプレミア価格でとりひきされているようでビックリ(゜o゜)  まぁ音源だけなら YouTubeでタダで聴けるし、国内盤のベストLP(ポピュラー白銀シリーズ)にも入っていて安く買えるので、欲しい人はそっちがオススメだ。
Bobbie Gentry - The Fool On The Hill (Japanese)

MonaLisa Twins play Beatles & more Vol. 1-3

2024-01-21 | Beatles Tribute

①MonaLisa Twins play Beatles & more(2014)
 モナリザ・ツインズがビートルズを中心に彼女たちが聴いて育った楽曲をカヴァーしたアルバムで、ビートルズの8曲を筆頭にイージービーツ、チャック・ベリー、バッファロー・スプリングフィールド、ビーチ・ボーイズ、ドアーズ、ローリング・ストーンズ、ジャニス・ジョップリンが各1曲ずつという内訳になっている。ライヴ音源とスタジオ録音音源が半々の割合で混在しており、「Drive My Car」「Can't Buy Me Love」「Day Tripper」のようなイケイケのロック曲がライヴ、「This Boy」「In My Life」「Blackbird」のようなスローなアコースティック曲がスタジオ録音という按配だ。
 もちろん前者のようなアッパー・チューンもビートルズ愛がビンビン伝わってきて悪くはないが、彼女たちの個性が最も発揮されるのはやはりスタジオ録音曲だと思うので、私は後者のアコースティック・ナンバーにより大きな魅力を感じる。中でも断トツに気に入っているのが⑥「Blackbird」で、双子姉妹ならではの息の合ったコーラス・ハーモニーに心を奪われるし、リヴァプールで撮影された動画も良い出来で、モノクロとカラーを巧く組み合わせた映像処理がエエ感じだ。リヴァプールへのお引越しの興奮がダイレクトに伝わってくる動画にホッコリさせられる④「This Boy」もオリジナルの3連リズムを見事に再現していて気に入っている。
Blackbird - MonaLisa Twins (The Beatles Cover)

This Boy - MonaLisa Twins (The Beatles Cover)


②MonaLisa Twins play Beatles & more Vol. 2(2018)
 「MonaLisa Twins play Beatles & more」の第2集はビートルズのカヴァーが7曲で、残りはホリーズ、ラヴィン・スプーンフル、ローリング・ストーンズ、エヴァリー・ブラザーズ、ナンシー・シナトラ、フランク・チャーチルが各1曲ずつの全13曲収録で、その内スタジオ録音曲が10曲と、前作に比べて大きく増えている。
 「I'll Follow The Sun」「Two Of Us」「I'll Be Back」というスローなアコースティック・ナンバーの素晴らしさは相変わらずだが、「When I'm Sixty-Four」「Maxwell's Silver Hammer」(←この曲のカヴァーは珍しい...)のようなミディアム・テンポの楽曲で表現力豊かなヴォーカルと明るく弾むような小気味よい演奏が楽しめるのが今作の大きな魅力。ビートルズ関係以外ではホリーズの「Bus Stop」とストーンズの「Paint It Black」が出色の出来だ。
When I'm Sixty-Four - MonaLisa Twins (The Beatles Cover)

Maxwell's Silver Hammer - MonaLisa Twins (The Beatles Cover)


③MonaLisa Twins play Beatles & more Vol. 3(2018)
 第2集から1年も経たない内にリリースされた「MonaLisa Twins play Beatles & more」の第3集は「愛なき世界」(ピーターとゴードン)も含めるとビートルズが7曲で、それ以外はサイモン&ガーファンクル、キンクス、クリーム、ゾンビーズといった60'sの名曲が並んでいる。全14曲中でライヴ音源はビートルズの「You're Going To Lose That Girl」だけで、他はすべてスタジオ録音だ。
 収録曲の中では何と言ってもレノン=マッカートニー作の「A World Without Love」が圧倒的に素晴らしい。私的にはこの曲のベストなヴァージョンであり、モナリザ・ツインズの全作品中でも三指に入る名唱名演だと思う。公園で戯れる二人を映した動画もビートルズの映画「A Hard Day's Night」のシーンを思い起こさせるもので、観ていて実に楽しい(←リサの顔に赤毛が纏わりついて顔面真赤になってるのワロタ...)。又、“シンプル・イズ・ベスト” のお手本のような「Yesterday」も心に沁みる歌と演奏だ。ビートルズ関係以外ではS&Gの「The 59th Street Bridge Song」とゾンビーズの「Time Of The Season」が気に入っている。
A World Without Love - MonaLisa Twins (Peter and Gordon Cover)

Yesterday - MonaLisa Twins (The Beatles Cover)

The Duo Sessions / MonaLisa Twins

2024-01-01 | Beatles Tribute
 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。冬休みに入ってからヘビロテで聴いているのは前回取り上げたモナリザ・ツインズ。よって当ブログの2024年スタートは年跨ぎで彼女たちのビートルズ・カヴァーでいきたいと思います。
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 YouTubeの動画作品を見てモナリザ・ツインズがすっかり気に入った私は彼女たちのCDが欲しくなり、ウィキペディアでディスコグラフィーを調べてアマゾン、ヤフオク、メルカリ、HMV から eBayに至るまで色んなサイトで検索してみたのだが、市場に出ているブツの数はめちゃくちゃ少ないし、しかもそのほとんどが CDの分際で4,000円以上の高値が付いていて ??? となってしまった。何なん、これは?
 私はとりあえず「MonaLisa Twins Play Beatles And More」と「同Vol.2」をアマゾンで海外からオーダー、どちらも送料込みで3,000円弱だったのでギリギリ許せる範囲内だ。更に選曲的に一番欲しかった「The Duo Sessions」をユニオンの通販でゲット。結局すぐに手元に届いたのはこのアルバムだけだった。
 その後色々調べていくうちに彼女たちのオフィシャル・サイトに行きついたのだが、何とここでは彼女たちの新品CDを£12という正規の値段で売っているではないか! 送料だって1枚で£4.85と、欲深いeBayセラーどもに爪の垢を煎じて飲ませてやりたいくらいの良心的価格だ。「Play Beatles And More」Vol.1~3のお買い得セットというのもあって、これなら送料込みで£40.90、日本円にして7,500円以下で買えてしまうので、アマゾンとかで探すよりも遥かにお買い得。しかも驚いたことに、CDを購入すると自動的にそのアルバム音源を無期限でダウンロードすることが可能になるというのも嬉しい。
 私は古いタイプの人間でこれまでアマゾンやらメルカリやらで中古盤を探すというのが当たり前になっていてオフィシャル・サイトを見てみるという発想が無かったのだが、もしも最初からここの存在を知っていればもっと良い買い物が出来たのにと思うと少し残念。まぁ今回のはエエ勉強になった... と考えることにしよう。ということで、これからモナリザ・ツインズのCDを買おうと思っている人にはオフィシャル・サイトで安く新品を買うのがオススメだ。
 CD購入方法の話が長くなってしまったが、いよいよここからが本題だ。モナリザ・ツインズのビートルズ・カヴァーにハズレはほとんど無いが(←「Revolution」と「Hey Bulldog」だけはさすがにちょっとキツかったけど...)、敢えて優劣を付けるならライヴ盤よりもスタジオ録音盤、そしてリリース時期の新しい最近のものの方が出来は良いと思う。そういう意味で、数ある彼女たちのアルバムの中で私が最も気に入っているのは2020年にリリースされた「The Duo Sessions」だ。
 このアルバムの一番の魅力はその選曲で、どの曲も彼女たちにカヴァーされて活き活きした表情を見せている。私がベスト・トラックと信ずる「I'm Looking Through You」は意表を突いたアップ・テンポ・ナンバーなのだが、これがもうウキウキワクワクさせてくれるノリの良い歌と演奏で、理屈抜きに楽しいトラックに仕上がっている。ピタリと息の合ったハーモニーといい、曲の良さを見事に引き出す器楽アレンジといい、言うことナシの名演だ。“ビートルズが好きで好きでたまりません!” という二人の想いがビンビン伝わってくるこの動画、後ろにさりげなく「Rubber Soul」が飾ってあるのもいい。
I'm Looking Through You - MonaLisa Twins (The Beatles Cover) // MLT Club Duo Session


 軽快なミディアム・テンポのアコースティック・ナンバー「Here Comes The Sun」は聴く前からモナリザ・ツインズにピッタリだと思っていたが、実際に聴いてみるとこちらの想像以上にこの曲の良さをしっかりと引き出していて感心させられた。とにかくモナとリサのヴォーカル・ハーモニー・アレンジが神ってる(←もう死語かな?)としか言いようがなくて、音楽ってエエもんやなぁ... という穏やかな気持ちにさせてくれるトラックだ。後ろのアルバムが「Abbey Road」に変わっているところも芸が細かい。
Here Comes The Sun - MonaLisa Twins (The Beatles Cover) // MLT Club Duo Session


 「Baby's In Black」ってカヴァーするのが結構難しい曲ではないかと思うのだが、その一番の理由はこの曲独特のタイム感覚。ビートルズはほんの少しつんのめるようなタイミングでこのワルツ・テンポの曲を演奏しているが、凡百のカヴァー・バンドたちはそのタイミングが粘れずに平板な演奏に終始しているのだ。モナリザ・ツインズの凄いところはこの “ビートルズのタイム感覚” をしっかりと身に着けているところで、彼女たちのハーモニーを聴いていると武道館ライヴで1本のマイクをシェアして仲良く歌っていたジョンとポールの姿が目に浮かぶ。幼い頃からビートルズを聴いて育った彼女たちのカヴァーは年季が違うということだろう。それと、動画では「Rubber Soul」を後ろに飾ってあるけど何で「For Sale」にせぇへんかったんやろ?
Baby's In Black - MonaLisa Twins (The Beatles Acoustic Cover) // MLT Club Duo Session


 ビートルズ以外ではザ・フーの「The Kids Are Alright」が出色の出来。モナの躍動感溢れるパーカッシヴなパフォーマンスには脱帽だし、一糸乱れぬコーラス・ワークもいつもながら凄いと思う。数多いザ・フーの名曲の中からこの曲を選んだセンスの良さもさすがという他ない。モナリザ・ツインズはビートルズ以外のカヴァーも一級品ということがよくわかる1曲だ。動画で後ろに「My Generation」を飾ってあるのはもはやお約束(^o^)丿
The Kids Are Alright - MonaLisa Twins (The Who Cover) // MLT Club Duo Session

MonaLisa Twins の「Now And Then」カヴァー

2023-12-29 | Beatles Tribute
 ビートルズ・ファンなら彼らの曲の中で何が一番好きかと聞かれた経験が一度はあると思うが、私の場合、一番好きな曲はその時の気分によって変わるので答えに窮することが少なくない。そのあたりが他のアーティストと決定的に違うところなのだが、「Nowhere Man」という曲はキラ星のごとき名曲名演の数々の中でもひときわ抜きん出た傑作中の傑作だと思っている。
 この前 YouTube でビートルズ関連の動画を見ていた時のこと、画面右側に出てくる関連動画の中に MonaLisa Twins という美人姉妹が歌う「Nowhere Man」があった。このブログを始めた頃はビートルズ・カヴァーの隠れ名演を見つけるのをライフワークにしていたが、この7年ほどはオリジナル盤や各国盤で忙しくてカヴァーどころではなかった。ちょうどスペイン盤蒐集も一段落したので久々にカヴァーを聴いてみようと思い見てみたところ、これがもうめちゃくちゃ素晴らしい。
 いきなりヴァースとコーラスで始まる冒頭部分の力強いハモリの強烈な吸引力には度肝を抜かれたし、 “Nowhere man, please listen~♪” で始まるミドル・エイトのメイン・ヴォーカルとそれをやさしく包み込むようなバック・コーラスのコントラストの妙にも唸ってしまった。MonaLisa Twins のヴァージョンは双子だけあって二人の歌声が織りなすハーモニーが絶妙で、曲の髄を見事に引き出したアレンジによって自分たちのスタイルに昇華させているところが何よりも凄い。彼女たちがビートルズに対して抱いている愛情とリスペクトの想いがビンビン伝わってくる名カヴァーだと思う。
Nowhere man - MonaLisa Twins (The Beatles Cover)


 このモナリザ・ツインズはオーストリア・ウイーン生まれのモナとリサの双子姉妹が結成した音楽ユニットで、音楽一家に育った二人は13歳(!)でライヴCDを出したのを皮切りに音楽活動を開始、ビートルズ好きが高じて21歳の時にリバプールへ移住し、「Play Beatles And More」というカヴァー・アルバムをVol.3まで出したり、キャバーン・クラブでのライヴ盤を出したりしてその筋ではかなり有名な存在らしい。最近では YouTube でビートルズやその他の60年代名曲をカヴァーしたビデオ作品を積極的に発表しているようで、今回の「Nowhere Man」は今のところ未CD化でビデオ・オンリーの作品だ。
 私は早速彼女たちの YouTube チャンネルを登録し、過去の作品を次から次へと見ていったのだが、「Nowhere Man」以外にも印象的なカヴァー作品がいくつもあってすっかり大ファンになってしまった。特にスローからミディアム・テンポのアコースティック系ナンバーを双子ならではの一糸乱れぬコーラス・ハーモニーで聞かせるパターンに名演が多い。CDに入っている曲はまた日を改めてこのブログで取り上げようと思うので、今回は「Nowhere Man」と同じく未CD化作品の中から「Till There Was You」と「Here, There And Everywhere」を選んでみた。この動画を見ればわかるように、彼女たちはヴォーカルだけでなく、ギターやドラムス、ウクレレ、チェロ、フルートなど、様々な楽器をこなせるマルチ・プレイヤーで、そういった音楽的素養の幅広さも彼女たちの音楽に深みを与えているように思われる。論より証拠、とにかくこの2曲のビデオをご覧下さい。
Till There Was You - MonaLisa Twins (The Beatles / 'The Music Man' Cover)

Here, There And Everywhere - MonaLisa Twins (The Beatles Cover)


 そんな彼女たちが先月発表した最新の作品がこの「Now And Then」で、原曲のメロディーの美しさを再認識させてくれる美麗なコーラス・ハーモニーに涙ちょちょぎれる。本家ビートルズのオリジナル・ヴァージョンが世に出てからまだ1ヶ月も経たないうちにこれほどクオリティーの高い作品に仕上げたのも凄いが、目でも楽しめるサイケな映像(←60's の薫り横溢の万華鏡みたいな絵作りがめっちゃエエ感じ... ジョンへの想いがさりげなく伝わってくる丸眼鏡も◎)とのマッチングも見事という他ない。動画には “You all know us. How could we resist covering a new Beatles track...(私たちがビートルズの新曲をカヴァーせずにいられるわけないじゃない!)というメッセージが添えられているが、それにしても仕事が早い... そして実に秀逸だ。ポールとリンゴ、そして天国のジョンもきっと喜んでくれるだろう。
 ビートルズの「Now And Then」のリリースはビートルズ・ファンにとってとてつもないビッグ・プレゼントだった。“ビートルズ最後の新曲” という表現は一抹の寂しさも感じさせるが、その一方で彼女たちのようにビートルズの遺伝子をしっかりと受け継いだアーティストが存在する限り、まだまだ音楽は捨てたもんじゃないと自信を持って言い切れる。ビートルズを愛し、新しい感性でビートルズの素晴らしさを後世に伝えていってくれるであろう MonaLisa Twins の今後に大注目だ。
Now And Then - MonaLisa Twins (The Beatles Cover)


 2023年は定年退職後の新しい仕事がつまらなくてストレスが溜まったり、車・スピーカー・レンジフード・おかんの補聴器とマッサージチェアといった値段の高いモンばかり壊れまくって予定外の出費を強いられたりで散々な1年だったが、肝心の趣味の方はラウドカット三昧やらスペイン盤祭り、そしてビートルズの新曲発表と、相変わらず充実していたように思う。今回のモナリザ・ツインズもそうだが、ビートルズ関連ってホンマにネタが尽きませんな。来年も何やかんや色々楽しめそうです。それでは皆さん、良いお年をお迎え下さい。

Salsa Inglesa / El Combo 5

2023-01-22 | Beatles Tribute
 ビートルズのペルー盤を漁っていて面白い物を見つけた。それがこの「Salsa Inglesa」というレコードで、eBay で“Beatles Peru” で検索していたら網に引っかかってきたのだ。これは El Combo 5 というグループが全曲サルサでビートルズをカバーするという暴挙(笑)をレコード化したアルバムで、ジャケットはありきたりなアビーロード・パロディ系(←メンバーが手に持ったマラカスや売り子のニーチャン、ヤシの木など、南米にしては芸が細かい...)なのだが、ちょうど商品説明欄に試聴用オーディオ・クリップが貼ってあったので試しに聴いてみるとこれが結構面白い。あの「All You Need Is Love」がラテンのノリでノーテンキなサルサ・ナンバーに作り変えられていたのだ。
Necesito amor - El Combo 5

 このレコードって結構マイナーな存在らしく、ネット上をくまなく探しても他のトラックの音源は見つからなかったのだが、原曲はみんなビートルズだから(←タイトルがスペイン語で書いてあるのでよくはわからないが多分そうだろう...)安心安全だし、クラシックや前衛音楽でもない限りハズレはなかろうと思ってミズテン買いを決意。結局2人のライバルをアウトビッドして $31で手に入れた。どの口が言うねん!と言われそうだが、こんな怪しいレコードでも狙ってるライバルがいたのには驚きだ。
 落札してからレコードが届くまでの間に色々調べてみたところ、このEl Combo 5 というグループに関する情報は得られなかったが、このアルバムに関しては少しだけわかってきた。まず1989年にペルーで「Latin Road」というタイトルで出たのがオリジナルで、翌1990年にはメキシコで「Salsa Inglesa」というタイトルに変えられて Musart レーベルからリリースされ、更にコロンビアでも発売されたようだが詳細は不明だ。因みに過去15年間のeBayのデータによるとメキシコ盤が圧倒的に多く落札されており(14枚)、ペルー盤(2枚)コロンビア盤(3枚)はめっちゃレアなようだ。私が手に入れたのも当然メキシコ盤だが、試聴した限りでは盤質がめっちゃ良さそうだったので届くのがすご~く楽しみだった。
 メキシコからレコードを買うのはホンマに久しぶりなのだが、約1ヶ月かけてようやく到着。早速盤面をチェックしたら、キズは無さそうだけど指紋がベタベタ付いていたので丁寧に洗浄してから盤に針を落とす。サルサということでラテン・フレーバーの強い演奏をある程度予想はしていたが、いきなり高速化されたA①「Girl」がスピーカーから飛び出してくると笑えてくる。原曲を換骨奪胎してイケイケのサルサに生まれ変わった「Girl」は、まるで由緒正しい名家の令嬢に無理やり酒を飲ませて酔っぱらわせ、リオのカーニバルに連れて行ってで踊らせたかのような面白さ。間奏のピアノ・ソロもノリノリだ(笑) こんなはっちゃけた「Girl」はちょっと他では聴けないだろう。
 コンガが乱舞するA②「Something」もめっちゃファンキーで、ラテンのノリでグイグイ迫ってくる。今まで色んなビートルズ・カバーを聴いてきたが、こんなパーカッシヴな「Something」は初めてだ(笑) アドリブのコール&レスポンス・パートで「A Hard Day's Night」や「In My Life」、「If I Fell」に「Yesterday」と、色んなビートルズ・ナンバーのメロディーの断片が絶妙に織り込まれているところにも唸ってしまう。“Something in the way... she loves you yeah yeah yeah~♪” と「She Loves You」までブッ込んでくるアレンジャーのビートルズ愛が最高だ。
 A③「Lucy In The Sky With Diamonds」もサイケのサの字も感じられないラテン・ナンバーに早変わり。アレコレ考えずにアタマの中を空っぽにして聴くといいかもしれない。A④「All You Need Is Love」は私が試聴して買いを決めたトラックだが、やっぱりコレめっちゃ好きやわ。A⑤「Here There And Everywhere」もこれしかない!という絶妙なスピードにまで高速化されており、このあたりにもアレンジャーの音楽的なセンスが光っている。敢えてスローなナンバーばかりをチョイスしてサルサに仕上げているのは自信の表れなのかもしれない。
 B①「Fool On The Hill」あたりまでくると何となくアレンジの癖が分かってきて、おぉやっぱりそうきたか... という感じ。基本的には典型的なラテンのノリのワン・パターンで攻めてくるので、聴く人によってはそろそろ飽きてくる頃かもしれないが、そういう意味ではこのアルバムは2~3曲つまみ食い的に聴くのが極意と言えるかも。B②「A Day In The Life」はまずその攻めた選曲に驚かされるが、テンポやリズム・パターンのアレンジに工夫が凝らしてあり、聴いてて中々楽しめるトラックに仕上がっている。
 しかし好事魔多しというべきか、続くB③にビートルズとは何の関係もないボビー・ゴールズボロの「Honey」が入っているのだが(←関係ありましたっけ?)、これが長尺でしかもつまらないときているから困ったものだ。折角ここまでエエ感じできたのに、なぜこんなしょーもない曲を入れたのか理解に苦しむ。B④は再びビートルズに戻って「Till There Was You」なのだが、それまでのトラックとは違ってスロー・テンポで淡々と演奏されており、何かちょっと拍子抜けしてしまう。B②まで快調に飛ばしてきただけに、余計にB③④の失速感というか尻すぼみ感が強調されてしまっているのだ。
 とまぁこのようにラスト2曲は大ハズレだったが、A面とB面前半だけでも十分元は取れたので良しとするか...

レット・イット・ビー音頭 / 上々颱風

2021-06-27 | Beatles Tribute
 先日「日本極道戦争」というVシネマを見ていた時のこと、たまたま青森のねぶた祭りのシーンがあって、それを見ながら “そういえば長いこと祭りとか盆踊りとか行ってへんなぁ... ” などと考えていたら、突然頭の中で上々颱風の「レット・イット・ビー音頭」が鳴り出した。この手のことはしょっちゅうで、例えばパトカーのサイレンを聞いただけで「Mr. Moonlight」が、夕陽が沈むのを見れば「Fool On The Hill」が脳内再生されてしまう...(でしょ?)
 そういうワケで今回は祭りのイメージが「レット・イット・ビー音頭」(←正式名称は「Let It Be」だが、私の中では「レット・イット・ビー音頭」で定着しているwww)に繋がったわけだが、DVDを見終わった後もそのメロディーが頭から離れなかったので、結局CD棚を引っ掻き回してこの曲が入っている「The Exotic Beatles Part 3」を発掘。久々に、本当に久々にちゃーんと聴いたのだが(←このパターン結構多い気がする...)、やっぱりコレは笑撃のケッ作だ。
Let It Be・上々颱風Shang Shang Typhoon Live in '93


 上々颱風は1990年代から活動している日本のバンドで、ツイン女性ヴォーカルに民族音楽楽器を大きくフィーチャーした琉球色の濃いその無国籍ミュージックは実にユニーク。そんな彼らが1991年にリリースしたセカンド・アルバムでカヴァーしたのがビートルズの「Let It Be」だった。
 しかし邦楽の情報に疎かった私はそのカヴァーはおろか彼らの存在すら知らず、初めてこの傑作カヴァー・ヴァージョンを聴いたのはそれから十数年経ってからのこと。ちょうどビートルズのカヴァーを色々と集めまくっていた時にたまたま「From Us To You」や「The Exotic Beatles Part 3」といったコンピ盤で上々颱風によるカヴァーを聴いてめちゃくちゃ気に入ったというワケだ。
 このカヴァー・ヴァージョンの魅力は、ゴスペル色の強い原曲を換骨奪胎し、それに沖縄民謡風のアレンジを施して再構築してあるところで、それが見事にオリジナリティー溢れるエキゾチックなワールド・ミュージックとして屹立しているのが凄い。私見だが、同じビートルズ系 “音頭” の先輩格である金沢明子の「イエロー・サブマリン音頭」よりもカヴァー曲としての完成度は高いのではないか。特に “れでぃびぃ~... れでぃびぃ~...♪” のリフレインで大盛り上がりの後半部の気持ち良さは筆舌に尽くし難く、コブシを効かせながらこの曲を歌う快感がわかる日本人に生まれて良かったと思っている。原曲と同じピアノのイントロではなく、敢えてギター・ソロ前の間奏のフレーズから曲をスタートするという斬新なアレンジもニクイですな...
 それと、絶妙な意訳を施した歌詞も実に秀逸で、曲のイメージを崩さずに原曲のメッセージを上手く日本語にしてあるところが凄い。あの“When I find myself in times of trouble, Mother Mary comes to me...” という英詞を “いつでも神様が見つめているよ、だから泣かないで...” と訳すところなんか唸ってしまうし、“Speaking words of wisdom, let it be” のパートを“不思議なことば... れりび~♪” と大胆に訳してしまうセンスも素晴らしい。
 尚、この曲にはアルバム・ヴァージョンとシングル・ヴァージョン(通称“ニュー・ヴァージョン)があり、前者は「The Exotic Beatles Part 3」に、後者は「From Us To You」にそれぞれ収録されているのだが、原曲と同じくヴァージョン違いで楽しめるというのも嬉しい。私的にはアジアン・テイストに溢れレイド・バックしまくりのアルバム・ヴァージョンの方を聴くことが多い。
上々颱風 Let it be (アルバム・ヴァージョン)

上々颱風 Let it be (シングル・ヴァージョン)


 ということで心の広~いビートルズ・ファンに超オススメの上々颱風「レット・イット・ビー音頭」。昔のようにマスクを外してコロナを気にせずにこの曲で盆踊りを楽しめる日が一日でも早く来てほしいと思う今日この頃だ。

Tk 12 & 13: Reprise / A Day in the Life of Red Five

2020-05-28 | Beatles Tribute
【Reprise】
With Princess Leia’s stolen Death Star plansレイア姫が盗んだデス・スター設計図があれば
We know where our torpedoes go     魚雷をどこへ撃ち込めばいいかが分かる
Princess Leia’s stolen Death Star plans   レイア姫がデス・スターの設計図を盗んだ
Just shoot here and the place explodes   ここを撃ちさえすれば それは爆発するんだ

Princess Leia’s stolen           レイア姫が盗んだ
Princess Leia’s stolen           レイア姫が盗んだ
Princess Leia’s stolen           レイア姫が盗んだ
Princess Leia’s stolen           レイア姫が盗んだ

Princess Leia’s stolen Death Star plans   レイア姫がデス・スターの設計図を盗んだ
We hope the Empire can’t defend     帝国軍に防御策がないことを願うよ
Princess Leia’s droid is holdin’       レイア姫のドロイドが持ってるんだ
Stolen Death Star plans          盗まれたデス・スターの設計図をね
It’s getting very near the end       いよいよ決着をつける時だ

Princess Leia’s stolen           レイア姫が盗んだ
Princess Leia’s stolen           レイア姫が盗んだ
Princess Leia’s stolen Death Star plans   レイア姫がデス・スターの設計図を盗んだのさ

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【A Day in the Life of Red Five】
I made some friends today, oh boy    今日僕に仲間ができた
I helped a princess and her droid escape 王女とそのドロイドを助け出したからね
Though losing Ben was rather sad    ベンがいないのは悲しいけれど
He said he knew my dad         彼は僕の父を知ってると言ってた
He’s really all I had           彼さえいてくれたらと思うよ

I joined a squad today, oh boy      攻撃チームに志願した
The Rebel army off to fight a war    反乱軍の出撃だ
I’d hoped that Han would lend a hand  ハンにも手を貸してほしかったけど
He had some debts to pay        彼には返さなきゃならない借金があったんだ
Said it looked like suicide        彼はそんなの自殺行為だと言う
And didn’t care enough to stay      ここに残る気はないと

I’m in an X-Wing now, oh boy      今 X-ウイングに乗ってる
Switch my deflectors on to double-front 防御シールドを機首に張って
We’re split in squadrons red and gold  レッド隊とゴールド隊に分かれて攻撃だ
This battle has begun          さあ、戦闘が始まった
Time to start our run          作戦行動開始の時だ
We need the Death Star gone      デススターは何としても破壊しなければ

'Pull up!' a pilot said           「上昇しろ!」と言われた
Thought for sure that I was dead     やられるかと思ったよ
Got a little cooked but I’m okay      危なかったけど 大丈夫
And Artoo, hey, just see what you can do  R2、やられた所をしっかり見てくれ

Here’s the plan — we go in fast      作戦はこうだ 僕らが高速で突入し
Keep those fighters off our backs     敵戦闘機に追いつかれないように飛ぶ
Gonna close it up with Biggs and Wedge ビッグスとウェッジがしっかりとついてくる
Then Obi-Wan spoke           するとオビワンの声が聞こえ
And I went into a dream         僕は夢の中へ

I heard a voice today, oh boy       声が聞こえたんだ
Turn off the targeting and use The Force 照準のスイッチを切ってフォースを使えと
And though the hole was rather small   攻撃目標の穴はとても小さかったけど
Ben’s teachings I recall          ベンの教えを思い出して
My torpedo finds the target        魚雷がターゲットを確認
And I wait for it to fall          あとは命中するのを待つだけさ
We need the Death Star gone      デススターを破壊するんだ

"Reprise/A Day in the Life of Red Five" - Tracks 12 & 13 - Princess Leia's Stolen Death Star Plans


ということで「Princess Leia's Stolen Death Star Plans」全13曲の日本語対訳が完成です。May the Beatles be with you (^.^)

        

Tk 11: Keep Moving Keep Moving

2020-05-27 | Beatles Tribute
【Keep Moving Keep Moving】
Chewie, come here,          チューイ、こっちへ来いよ
No wait, they’ll hear          待って、音を聞かれるわ
Blast the doorway           入り口を爆破するなんて
Listen here Han, cause from now on, よく聞いて、ハン これからは
Do what I say             私の言う通りにしてちょうだい
Glad we agree, now follow me    わかったら ついてきて
Get your furry valet out of my way この毛むくじゃらのアンタの相棒をどかせてちょうだい
Keep moving keep moving      前へ進むのよ
Keep moving-ah           止まっちゃダメ

Look, there she is           見て、宇宙船よ
You came in that?           アレで来たの?
You’re a brave man          いい度胸してるわね
Here’s where we split, get to the ship, 二手に分かれて 船で会おう
That’s our game plan          それが作戦さ

It’s an open bridge, I think we’re lost 橋が上がってる こりゃヤバい
Shot the controls, can’t get across   スイッチを撃っちゃったから橋を出せない
I’ve got a hook, let’s try this thing  フックがあるから コレを試してみよう
A kiss for luck and then we swing   幸運のキスをしてロープにぶら下がって飛び移るんだ

Made it across, our win, their loss,  上手く渡れた 僕らの勝ちだ
There’s the Falcon          ファルコン号がある
Guards move away, our lucky day,  衛兵が持ち場を離れた ツイてるぞ
Thanks to old Ben           ベン、ありがとう
Ben’s in a fight with swords of light  ベンはライトセイバーで闘ってる
As the killing blow neared,      必殺の一撃をくらう寸前に
He disappeared            彼は消えてしまった
Keep moving keep moving      グズグズしてる場合じゃない
Keep moving-ah           急いでここから逃げるんだ

You prepare the shields,       防御シールドを張れ
I’ll charge the guns         俺はレーザー砲をチャージする
I could use a hand,         手を貸してくれ
Let’s have some fun         一丁やってやろうじゃないか
Shoot the fighters down,       敵戦闘機を撃ち落とすんだ
There’s only four           たったの4機しかいない
I wonder why they don’t send more どうしてもっと送ってこないんだろう

Just so you know, they let us go,   わざと逃がしたんだわ
They’ll be tracking          追跡してるはずよ
Don’t give a damn about your plans, 作戦なんかどうでもいい
Money’s lacking           俺の興味は金だけさ
Keep your crusade, I’m getting paid せいぜい頑張りな 俺は金さえもらえりゃいい
Just keep flying through space,    とにかくこの船を飛ばし続けて
Get to the base           ちゃんと基地へ連れて行ってちょうだい
Keep moving keep moving keep...  進み続けるのよ

"Keep Moving Keep Moving" - Track 11 - Princess Leia's Stolen Death Star Plans

Tk 10: Dianoga

2020-05-26 | Beatles Tribute

【Dianoga】
Dianoga, sewer snake         ダイアノーガは下水に棲む蛇
Dianoga, sewer snake         ダイアノーガは下水に棲む蛇

Dianoga, sewer snake,         ダイアノーガは下水に棲む蛇
slithering in the darkness       暗闇の中を這っている
Down in the muck           ゴミ溜めの下で
I feel you brush my leg        おまえが脚に触れたのを感じるよ

Standing in a garbage crusher,     今、ゴミ粉砕機の中にいるんだけど
quite a smell that you’ve discovered  確かにひどいニオイだね
Diving from the hallway        通路から飛び込んだんだ
through a little trash chute       小さなダストシュートを通ってね
Found the door, but magnets sealed it; ドアは見つけたけど 磁気でシールドされている
got a gun, but shouldn’t wield it    銃は使っちゃいけない
Blaster fire will only ricochet here again ビームがこっちにはね返ってくるだけだからね

Dianoga, sewer snake,         ダイアノーガは下水に棲む蛇
flattered with how you like me     君に好かれるのは嬉しいんだけど
Would you feel free to please release my knee? お願いだから僕の膝を放してくれないか

Took me down and underwater     僕を水の中へ引っ張り込んだ
really thought I was a goner       もうダメかと思ったよ
Then the thing let go of me       でも奴は僕を放して
and just disappeared          消えちまったんだ
Glad I’m not that creature’s dinner;   奴に食べられずにすんだのはよかったけれど
gonna be a whole lot thinner       今度はぺちゃんこにされそうだ
Threepio, come in already,        3PO、応答してくれ
where could he be?            一体どこにいるんだよ?

Dianoga, sewer snake,         ダイアノーガは下水に棲む蛇
I don’t know where you’ve gone to   どこへ行ったのか知らないけど
But if we’re flattened you’ll be flattened too...僕らがぺちゃんこになったら君も同じ運命さ

Dianoga snake             蛇のダイアノーガ
Slimy, grimy snake           ヌルヌルしててキモチ悪い蛇
Oh, Dianoga snake           あぁ、蛇のダイアノーガ
Please get off my leg          どうか僕の脚を放してくれないか

"Dianoga" - Track 10 - Princess Leia's Stolen Death Star Plans


Tk 9: AA Twenty-Three

2020-05-25 | Beatles Tribute

【AA Twenty-Three】
Now that we’ve hidden under the floor, フロアの下に隠れて
What do we do now?         さあこれからどうしよう?
Maybe we could overtake       襲うのはどうだろう
The scanning crew          スキャニング・クルーをね
Dress up like some stormtroopers too そしてストームトルーパーに成りすますんだ
Check the computer, Leia is here   コンピューターを調べたら レイア姫がいた
We should set her free        彼女を解放しなければ...
Despite Han’s objection,        ハンは反対したけど
Let’s head to detention        彼女の囚われてる監房へ行くんだ
AA Twenty-Three           ブロックAA23へね

Better her than me          処刑が自分じゃなくて彼女でよかったって?
But if we rescue her          でももし彼女を助けたら
You’ll be rich, you’ll see        礼金をガッポリ貰えるよ わかるだろ?

Let’s use the Wookiee, put him in cuffs, ウーキー族を使おう 彼に手錠をはめるんだ
Then we’ll walk right in        そうすれば怪しまれない
We’ll be dressed like troopers     トルーパーに成りすますんだ
So they’ll let us through        それで僕達を通してくれるさ
If they don’t then here’s what we’ll do もしダメなら 次の作戦だ
Take out the cameras, shoot up the room, 監視カメラを壊して 銃を撃ちまくり
And find our detainee         捕虜を見つけるんだ
They won’t be expectin’        奴らには分かりっこないさ
What’s happening next in       何が起こっているのか
AA Twenty-Three           監房ブロックAA23でね

I’ll go find the girl           僕が彼女を探しに行くよ
While you come up with        君が考えてる間にさ
An excuse for the fight,        この騒動の言い訳をね
If it’s not too weird          うまく騙せればいいんだけど
Say the weapons blew         銃が暴発しましたって言えばいい
If they’re not fooled, just say,     もし怪しまれたら こう言うんだ
'We’re fine, how are you?'      「こちらは大丈夫 そちらはお元気?」ってね

I might be short as Stormtroopers go, トルーパーにしては小柄かもしれないけど
But my name is Luke         僕の名前はルーク
You’ll be glad to know         喜んで下さい
I’m here to rescue you        助けに来ました
Come with me, I’ve got your R2   一緒に来て下さい あなたのR2も一緒です
This is some rescue,         この救出は大仕事
Now we’re pinned down       これじゃあ身動きできないな
Which way can we flee?       どっちへ逃げればいいんだろう?
By shooting the grating,       銃で格子壁に穴を開けたから
You’ve stopped the debating     言い争いはもう終わり
In AA Twenty-Three         監房ブロックAA23でね

"AA Twenty-Three" - Track 9 - Princess Leia's Stolen Death Star Plans