shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

リターン・オブ・ジ・アルテック・ヴァレンシア

2023-05-28 | その他
 私の日常生活における最優先事項は “大好きな音楽を良い音で聴く” ことに尽きる。ところが去年の後半あたりから時々オーディオの調子が悪くなることがあり、右スピーカーから音が出なかったりとか、出ても高音域が弱かったりとかで気にはなっていたのだが、何故か次には普通に直っていたりしたので忙しさにかまけてついつい放置して(←これが一番アカンのよね...)しまっていた。
 悪いことに今年に入ってからもその症状は変わらず、ついに先日右スピーカーから高音が全く出なくなってしまった。これはヤバい。とりあえずは片チャンネルだけでモノラル・レコードばかり聴くようにしたが、まさか一生モノラル盤ばかりを聴いて過ごすわけにもいかない。焦った私はこのスピーカーを買った「オーディオ南海」に電話して店主の尾崎さんに助けを求めた。
 尾崎さんはヴィンテージ・オーディオ界で “関西にこの人あり” と言われるほどの存在で、先日も関東のマニアから交通費を出すからと泣きつかれてスピーカーの修理に行ってきたばかりというプロ中のプロである。事情を説明すると、とりあえず実際に音を聴いて診断しましょうとのことで往診に来て下さった。
 まず音を出ししてプリ→パワーの順にコードを差し替えたり接点復活剤で磨いたりしながら対照実験を繰り返して原因を絞り込んでいく。アンプはプリ、パワー共に正常に機能していることがわかり、やはり右スピーカーのどこかが悪いに違いないという結論に達してリア・パネルを外された。私にとってはブラックボックスみたいな存在のスピーカーの中を初めて拝むことができて興味津々(゜o゜)  一番可能性が高いのがボイスコイルとのことで、持参された正常動作品と交換されて音出し確認してみたが、やはり高音域が出ない。
 そうなると後はもうネットワークしか考えられないということで、“一度持ち帰って交換修理になります。その間は左スピーカーだけになりますけどいいですか?” と仰ったので、時間とお金はいくらかかってもかまいませんので、なんとかもう一度 “あの音” が聴けるようにして下さい... とお願いし、すべてを尾崎さんに託した。
 それから待つこと3週間、ついに尾崎さんから “やっぱり高域のコンデンサーが死んでましたわ。似たような音の特性を持った物に交換したので持って行きます。” と連絡が入り、再度往診していただいた。ウチのヴァレンシアは1967年に発売された最初期型モデルで、“かれこれもう50年以上も現役バリバリで頑張ってきたんやから、むしろようもった方やと思いますよ。” と仰りながら新しいネットワークを装着して下さり、早速音出し確認することに。試聴盤のチョイスは “スモール・コンボをバックにしたヴォーカルが一番わかりやすいのでそっち系で...” と仰ったのを聞いて真っ先に頭に浮かんだのが女性ヴォーカル屈指の愛聴盤である「Helen Merrill」だった。ヘレン・メリルのかすれ気味なハスキー・ヴォイス、オシー・ジョンソンの瀟洒なブラッシュ、そしてこれ以上ないくらい煌びやかな音で歌心溢れるプレイを聴かせるクリフォード・ブラウンのトランペットと、高音域を試すならやはりコレしかないという確信を持って私はエマーシーのオリジナル盤をターンテーブルに乗せた。果たして我が愛機の高音域は蘇えるのか? 音が出たとしても左右の音のバランスは大丈夫なのか? 音が出るまでの数秒間はまさにハラハラドキドキで、まるで悠久のように感じられた。
 結果としては、確かに右チャンネルの高音域は戻ったが、まだ完全復活とは言えず若干左チャンネルよりも弱い感じがする。そのことを尾崎さんに伝えると、“いや、まだ今付けたばっかりやからねぇ... エージングで音が馴染んできたら大丈夫やと思いますけど、もし万が一1週間たっても変わらんかったら電話下さい。調整しにきますから。” とのこと。後片付けを終えて二人でレコードを聴きながらお茶しているうちにも右チャンの音がどんどん戻ってきて、尾崎さんが帰られる頃にはクリフォード・ブラウンのトランペットが右スピーカーからもピヒャーッと迸り出るようになった。私が大喜びしていると尾崎さんも “大丈夫そうやねぇ... よかったよかった(^.^)” と我が事のように喜んで下さった。修理代も超良心的なお値段で、ホンマにもう西田辺に足を向けて寝れませんわ。
 尾崎さんが帰られた後、私はこれまでの鬱憤を晴らすかのようにレコードを聴きまくった。「With The Beatles」や「Rubber Soul」のラウドカット盤を手始めに(←やっぱりそうなりますわな...)、ビートルズのUKオリジナル1G盤や「Led Zeppelin Ⅱ」RLホット・ミックス盤、ジャズではブルーノートの「Sonny Rollins Vol.2」「Moanin'」「Us Three」など、とにかく思いつく限りの轟音爆音盤を立て続けに聴きながらエージングを促している毎日で、その成果なのか(?)これぞアルテック!という感じのダイナミックでパンチのあるサウンドが完全復活してきて大喜びヽ(^o^)丿 まぁ今回は尾崎さんのおかげで何とか事なきを得たが、元はと言えば私のズボラな性格が招いたこと... レコードも大事やけど、それを鳴らすオーディオも常日頃からちゃーんとケアせなアカンなぁという教訓が骨身に沁みた出来事だった。

「さすらいのギター」別テイクの初期プレス盤ゲット!

2023-05-21 | 昭和歌謡・シングル盤

 ベンチャーズ歌謡の傑作といわれる小山ルミの「さすらいのギター」には一般に出回っているノーマル・ヴァージョンの他に “初期プレス”ヴァージョンというのが存在する。アルバム用にシングル・ヴァージョンとは別のテイクを録音するというパターンはたまに見かけるが、このようにシングル発売から短期間でこっそりと(笑)別のテイクに差し替えられた例というのはキャンディーズ「やさしい悪魔」の通称 “木魚”ヴァージョンぐらいしか記憶にない。
 そもそもこの別ヴァージョンの存在を初めて知ったのはもう今から10年以上も前のことになるのだが、小山ルミの大ファンを自認する私としてはそのレアな音源とやらを是非とも聴いてみたいと思って色々調べた結果、幸いなことに手持ちの「SINGLE COLLECTION」というCDに収録されているのがわかり、とりあえず両方のヴァージョンを聴き比べることが出来た。明確な違いはヴォーカルとギター・パートで、特に随所に登場するギターのオブリガート・フレーズが全く違うのが非常に面白い。
 しかし好きな音楽に関しては徹底的に極めないと気がすまない私はその時もCDだけでは飽き足らず、アナログ・シングル盤でもこの “初期プレス” ヴァージョンを手に入れたいと思ってネット検索したところ、あるレコ屋の通販サイトに “初期プレス・ヴァージョン” と明記してあるのを見つけてラッキーと思い即オーダー。ところが送られてきたのはどこにでも転がってるノーマル・ヴァージョン盤だったので “こんなん詐欺やんけ!” とブチギレてメールで問い詰めると、“以前に出品した商品の説明をそのまま流用してアップしてしまいました... 申し訳ありません...m(__)m” と平謝りされた。エエ加減な商売しとるのぉ...
 まぁ無いモンはしゃーないということで再度ネットで調べてみると、別のお店の通販で “レア盤初期プレス!”というのを発見。いくらなんでも今度は大丈夫やろ...と思ってオーダーしたところ、あろうことかまたまたノーマル盤が送られてきてブチギレ(>_<) 言い訳も先のお店と全く同じ “昔の商品の説明を流用してました” とのことで、開いた口がふさがらない。おどれらはド素人か!
 それから何年か経ったある時、たまたまこの初期プレス・ヴァージョンのことを思い出して今度はヤフオクで探してみたが、20枚近く出品されているのにヴァージョン違いに関する記載は一つもなかったので、各セラーに質問を送ってみることにした。手持ちのノーマル・ヴァージョンのマト末尾は N3 なので、初期ヴァージョンは N1 か N2 ということになる。そういうワケで “マト末尾番号を教えて” とメールを送りまくったところ、5~6人くらいが返事をくれて皆 N3 ですとのことだったが、一人だけその日のうちに商品を削除してガッツリ値上げしてから再出品した畜生(笑)がいたのには呆れてモノも言えなかった。おそらく初期プレス盤だったのだろうが、いくらレアな盤とはいえ、これに3,000円も出すアホはおらんやろ... レコードには適正価格っちゅーモンがあるんやで。
 そしてこの4月、仕事のストレス解消のためにネット通販のサイトを色々見ていた時にふとこの盤のことを思い出し(←レコードに関しては執念深い...)、今度はド素人相手ではなくディスクユニオンの通販で探してみようと思い立って在庫詮索でヒットした2つのお店に問い合わせてみたところ、昭和歌謡館の方に N2 盤があるとのことで即オーダー。お値段たったの 563円だった。
 盤が届いて真っ先にマトを確認すると、まごうことなき N2 盤でひと安心。実際に針を落として聴いてみても初期プレス・ヴァージョンで間違いない。それにしてもこのテイクのギターのフレーズってノーマル・ヴァージョンに比べるとまだまだアイデアの練り込みが足りないというか、不自然なくらい饒舌なギターだけが浮いてしまっているような感じがする。差し替えを行ったのはまさに慧眼と言えるだろうが、何度も聴いているとボツにされたこの軽薄なギター・フレーズ(笑)に愛着がわいてくるから不思議なもの。まぁ食べ物で言うと “珍味” みたいなモンだろう。
 ということでかなり時間はかかったが、3度目の正直で念願のレア盤を手に入れることが出来て気分も上々。マト末尾 N1 盤が存在するのかどうかという謎は依然残ったままだが、そんなのはどこぞのマニアか研究家に任せればいい。私としては N2 盤の良い音で初期プレス・ヴァージョンを聴けるというだけで十分満足だ。
初期プレス・ヴァージョン

ノーマル・ヴァージョン

B面名曲特集③

2023-05-14 | 昭和歌謡・シングル盤

なんやかんやでB面名曲特集もいよいよ最終回。今回もエエ曲揃ってます。

⑨ダイアモンド・シンガー「鍵」(1967.4)
 まずはこのジャケットをご覧あれ... A面の「黒い蝶のブルース」に引っ掛けて蝶の仮面を付けた謎の女性歌手という、ミル・マスカラスもビックリのユニークな絵面に加え、歌手の名前が “ダイアモンド・シンガー”(←本人の直筆サインが ”ダイヤモンド" になっててワロタ... 自分の芸名を間違えんなよ...)というのだから、もうこれだけでつかみはOK!という感じ。この謎のマスクマン... じゃなかったマスクウーマン(?)の正体は、1961年に「東京ドドンパ娘」のヒットをとばした渡辺マリ。彼女のパンチのあるヴォーカルで歌謡ブルースの王道を行くA面も悪くはないが、私的にはB面「鍵」のコテコテのムード歌謡っぷりがめっちゃ気に入っている。イリノイ・ジャケーやエディー・ロックジョー・デイビスを想わせる “むせび泣くサックス” がたまらないルチャリブレ歌謡(?)の傑作だ。

⑩ヒデとロザンナ「真夜中のボサノバ」(1969.8)
 私は男女デュオの良い聴き手ではない。たとえば以前取り上げた久美かおりの「髪がゆれている」なんかも男性ヴォーカル入りのオフィシャル・ヴァージョンよりもボートラの“一人二重唱”ヴァージョンの方が断然好きだし、手持ちのレコード・コレクションの中でデュオといえばジャッキー&ロイが数枚あるだけという事実からも明白なように、私は男女デュオという歌唱スタイルがどうも苦手なのだ。おそらく中性化した男性の声がキモいと感じるからかもしれない。だからヒデとロザンナに関しても興味の対象外でずーっとスルーしていたのだが、何年か前に買った「筒美京平ウルトラベストトラックス」というCDにヒデとロザンナの曲が何曲か入っていて、その中の「真夜中のボサノバ」という曲に耳が吸い付けられたのだ。何と言っても曲が抜群に良いし、ヒデのヴォーカルだって全然キモくない。慌ててシングル盤を購入したが、A面の「ローマの奇跡」よりも圧倒的にB面のこっちの方が気に入った。ちょっとエコーのかけ過ぎなところが玉にキズだが、それさえなければ文句ナシの名曲名演だ。
ヒデとロザンナ「真夜中のボサノバ」


⑪杉本エマ「青い薔薇のトゲ」(1970.4)
 私はLPであれシングルであれ、レコードはジャケット・デザインがすごく大事だと思っている。だからサイズの小さなCDではどうしても物足りなさを感じてしまうし、ましてやジャケット自体が存在しないストリーミングなんぞ論ずるにも値しない。私の経験から言うと、バート・ゴールドブラットやデヴィッド・ストーン・マーティン、リード・マイルスといった巨匠デザイナーたちが手掛けたジャズのアルバム・ジャケットに傑作が多いと思うが、昭和歌謡のレコードでも時々ハッとさせられるようなジャケット・アートワークに出会うことがある。この杉本エマのシングル盤なんかまさにその最たるもので、私は中身の音楽を聴く前にまずそのセンス抜群のジャケットに魅了され、再発盤をジャケ買い(→オリジナル盤はシングル盤の分際で4万円以上もするので手が出ません...)してしまったのだ。このシングル、A面の「アイ・アイ・アイ」も大好きだが、それに負けないくらい気に入っているのがB面の「青い薔薇のトゲ」だ。AB面共に小林亜星の作曲で、少し翳りを感じさせる「青い薔薇のトゲ」で軽快な「アイ・アイ・アイ」とは別人のようにアンニュイなヴォーカルを聴かせる杉本エマが実に魅力的。ジャケットのイメージ通りの歌声には正直驚かされた。
杉本エマ「青い薔薇のトゲ」


⑫ザ・シュークリーム「ホットパンツのお嬢さん」(1971.6)
 私はいわゆるひとつの “ガールグループ” に目がなくて、特にロネッツやスプリームスといった60年代オールディーズのガールグループは三度のメシよりも好きなのだが、邦楽のガールグループに関して言うと、キャンディーズという稀有な例外を除けばほとんどと言っていいほど食指が動かない。ソロではダメそうなのを数だけ揃えて雰囲気で誤魔化してるようなのばかりだし(←あくまでも私見です...)、何よりも肝心の楽曲に魅力がないからだ。しかしこの「ホットパンツのお嬢さん」は、コンピCDで初めて聴いていっぺんに気に入った。歌っているザ・シュークリームというのはゴールデン・ハーフの対抗馬としてスクールメイツから選抜されたグループで、メンバー1人1人は影が薄くて誰が誰だかサッパリわからないが、グループとしてこの曲で聞かせるヘタウマ・コーラスは曲の良さもあってか十分耳に残るものだ。作曲したのは市地洋子の「髪を染めたの」と同じ鈴木邦彦氏。「恋のハレルヤ」(黛ジュン)や「恋の奴隷」(奥村チヨ)、「長い髪の少女」(ゴールデン・カップス)など、基本的にこの人の書く曲は私の好みにピッタリ合うようだ。
ザ・シュークリーム「ホットパンツのお嬢さん」(21:04~)

スター・ウォーズの私的神曲特集

2023-05-04 | Star Wars
 私は大のスター・ウォーズ・ファンで、当然ながらサントラ盤はエピソード1から6まで全て持っているが、さすがにCD1枚丸ごと聴き通すなんてことは滅多にやらない。どの盤もオーケストラによる演奏が大半を占めているので、所々に例のテーマ・メロディーの断片が現れては消え、消えては現れるとはいえ、クラシック調のサウンドにすぐに飽きてしまうからだ。だから各アルバムからお気に入りのアップ・テンポなナンバーをピックアップし、曲間には映画の名シーンの音源を挿入した「自家製スター・ウォーズ」CD-Rを作って楽しんでいる。今日5月4日は “スター・ウォーズの日” ということで、数あるスター・ウォーズの名曲の中でも私が “神曲” と考える3曲について書こうと思う。

①Duel of the Fates (from Episode 1 "The Phantom Menace")
 まずはエピソード1「ファントム・メナス」の中で最大の見どころと言えるクワイガン&オビワン vs ダース・モールのライトセイバー・デュエルのバックに流れた「Duel of the Fates」である。時系列で言うと先に公開されたエピソード4~6のライトセイバー戦(ベイダー vs 老オビワン、そしてルーク vs ベイダー)はこのようなスピーディーな展開のデュエルではなかったので、エピソード1でこの2対1の戦いを初めて見た時は大コーフンしたものだ。とにかくこの曲、単純なメロディーの繰り返しに絶妙な強弱をつけながら聴く者の魂を奮い立たせるようなオーケストレイションが怖いぐらいに映像とバッチリ合っている。血湧き肉躍るという表現がピッタリな1曲だ。
Star Wars: The Phantom Menace (Episode I) - Obi-Wan & Qui-Gon vs Darth Maul 4K


②Battle of the Heroes (from Episode 3 "Revenge Of The Sith")
 私が「スター・ウォーズ」の大ファンだと言うと必ず訊かれるのが “どのエピソードが一番好き?” という質問である。ディズニーに買収されて以降は論外として、エピソード1から6まではみんな大好きなので私にとっては答えに窮する質問なのだが、やっぱりエピソード3の「シスの復讐」が一番好きな気がする。極論すれば、私にとってのスター・ウォーズとはすなわちアナキン・スカイウォーカーであり、ダース・ベイダーであるので、アナキンの闇墜ちをこれ以上ないくらいリアルに描いた「シスの復讐」が最高なのだ。そしてそのクライマックスといえるアナキン vs オビワンのムスタファ―の戦いのバックに流れるのがこの「Battle of the Heroes」。いやぁ、ホンマにカッコエエ曲やなぁと感心するしかない名曲名演である(≧▽≦)  尚、CDにはボーナス・トラックとしてこの曲の “セリフ入りヴァージョン” が入っており、それがまた絶妙な編集でセリフと曲とが融合しているので、ファンの人は是非一度聴いてみて下さいな。
Star Wars: Revenge of the Sith - Obi Wan vs Anakin Fight Part 1 4k

Star Wars: Revenge of the Sith - Obi Wan vs Anakin Fight Part 2 4k


③The Imperial March (from Episode 5 "The Empire Strikes Back")
 何やかんやでスター・ウォーズのサントラ盤は1,3,5という奇数エピソードの盤の出来が良い。楽曲のクオリティーが偶数エピソード盤よりも高いのだ。そしてそんな中でも断トツの名曲名演が「The Imperial March」、すなわち言わずと知れた“ダース・ベイダーのテーマ” である。根っからのロック/ポップス・ファンである私はクラシックの楽器というのはどうも苦手なのだが、この曲に関してはもう参りましたという他ないカッコ良さで、全ての楽器が “これしかない!” という完璧なアレンジを施されてこの稀代の名曲を演奏している。特にイントロの弦楽器の力強い響きは私の中ではビートルズの「Eleanor Rigby」と双璧と言ってもいいくらいだ。とにかく重厚なアンサンブルが生み出す凄味は圧巻の一言で、ズシリ、ズシリとまさに帝国軍の行進のようにズンズン響いてくる。これはもうスター・ウォーズ史上、いや映画サントラ史上最高の1曲ではないか。これ以上の名曲名演があったら教えを乞いたいものだ。
The Imperial March played by the Vienna Philharmonic Orchestra


【おまけ】デュッセルドルフ国際空港にダース・ベイダーが降臨し空港内を闊歩するというこの動画、随所にちりばめられたユーモアのセンスにニヤリとさせられること間違いなし。ライトセイバーをテーブルの上に置き、脚を組んで新聞を読むベイダー卿がめっちゃシュールだ。
"Darth Vader" am Flughafen Düsseldorf