shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

【感動】ポール大阪公演2日目に行ってきた(^o^)丿 (Pt. 4)

2013-11-18 | Paul McCartney
 ピアノの前に座って “この曲を震災の犠牲になった人たちに捧げます” と言ってからポールが弾き始めたのはまごうことなき「レット・イット・ビー」のイントロだ。この曲はこれまでの人生で何百回、いや何千回聴いてきたかわからないが、本物が目の前で歌う「レット・イット・ビー」に感無量(≧▽≦) 心が洗われるというか、理屈抜きで音楽って素晴らしいなぁ... と実感させてくれる極めつけのバラッドだ。歌い終えた後、ポールが “政治家たちにも(この言葉を)聞かせてやりたいね” と呟いていたのが妙に心に残った。
 そして次の曲は... キタ━━━(゜∀゜)━━━!!!  このコンサートの視覚的ハイライト、「リヴ・アンド・レット・ダイ」だ。レーザー光線が飛び交う中、火柱がこれでもかとばかりにガンガン上がるというド派手な演出がお約束のこの曲、DVDではこれまで数えきれないぐらい見てきたが(←年々火力がアップしてきてるように感じるのは気のせいか...)、いざ実際に体験してみるといやはや物凄い迫力だ。それにしてもよく消防局の許可が下りたなぁ... 特に最後のマグネシウム大爆発ドッカーン!のド迫力は凄まじかった。両手で耳を塞ぎ、心臓に手を当ててよろけるしぐさをするポールは茶目っ気たっぷりだ(^.^)
 大爆発のコーフンも冷めやらぬうちに再びマジック・ピアノがステージ中央に運び込まれる。さぁ、いよいよ待ちに待った「ヘイ・ジュード」だ。4万人のビートルズ・ファンと共に “ナナナッナー♪” コーラスするのをめっちゃ楽しみにしてきたんよね(^o^)丿 曲のリフレイン・パートに入るとポールはいつものように “OK、ダンセイ ダケ!” “OK、ジョセイ ダケ、ジョセイ!” “OK、ミンナデ Everybody, c'mon!” と見事な仕切りをみせ、4万人のオーディエンスは両手を上げて左右に揺らしながら曲に酔いしれる。会場全体が一つになったこの大コーラス大会は間違いなくこのコンサートのクライマックスだった。それではポールの名指揮者ぶりをとくとご覧ください↓
Paul McCartney 2013-11-11 Osaka


 ここで本編が終了し、一旦ステージを降りたポール達だが、すぐに日の丸とユニオンジャックを抱えてステージに再登場、両国の国旗を振り回して友好をアピールするサービスぶりに頬が緩む。こういう演出めっちゃ好きやわぁ(^o^)丿 アンコール・パート1の1曲目は「デイ・トリッパー」だ。アンコールということで私のいたスタンド席はみんな立ち上がって歌い、手拍子している。もう残された時間は少ない...と思うと悠長にデジカメなんか撮っている場合ではない(>_<)
2013.11.12 Paul McCartney Live in大阪 -2


 曲が終わり、 “モット キキタイ?” と聞くポールに対して“イエー!” と叫ぶオーディエンス。 “ホナ イコカ”(←ポール、コテコテやな...笑)の一言と共に始まったのが懐かしのウイングス・ナンバー「ハイ・ハイ・ハイ」だ。「ソイリー」とのコンボで “ロックなポール” を強烈にアピールするのに一役買っていた「USAライヴ」のヴァージョンに比べると少しテンポを落としてはいるが、それでもギンギンにロックしているところが凄い。放送禁止の原因になった “ドゥヤ ゴナ ドゥヤ スウィート バナナ~♪” のパートを大声で歌うのはめっちゃ楽しかったなー(^.^)
京セラドーム 大阪弁のポールマッカートニー Day Tripper + Hi,Hi,Hi + Get Back (Paul McCartney / Osaka Japan) 2013.11.12


 ポールは “Everybody, say Yeah!” “Say, OK!” “Say, All right!” “Yo-yo-yo-yo-yo!” “Yeah, yeah, yeah, yeah, yeah!” “Whooooooooo!” “Ha ha ha ha ha...”とひとしきり観客を盛り上げる。1曲終えるごとに“アリガトー、オーサカ”と言ってくれたり、こーやって常にオーディエンスのことを気にかけ、楽しませようとしてくれるところがポールの大きな魅力だ。そんなこんなのやり取りの後、聞こえてきたこのイントロは... おお、ロックンロール3連発のシメは何と「ゲット・バック」ではないか! クーッ、たまらん!!!!! リズムに合わせて大きな手拍子がドームに響き渡る。この高揚感はライヴでしか味わえない(≧▽≦)  曲が終わった後、まるで小学生が掃除の時間に指先でバランスを取ってホウキを立たせるみたいにヴァイオリン・ベースで遊ぶポール...(笑) きっとコンサートの出来の良さにご満悦なのだろう。
Paul McCartney - Get Back (2013.11.12 Osaka)


 アンコール・パート2ではアコギを抱えたポールが登場、“サンキュー、オオキニ”(←骨の髄までエンターテイナー!)からいきなり「イエスタデイ」のイントロをつまびき歌い始める。これまで数えきれないぐらい歌ってきたであろうこの名曲を慈しむかのように淡々と歌うポール。ドーム全体がシーンと静まり返り、ポールの歌声に酔いしれている。生で聴く「イエスタデイ」はまさに鳥肌モノの素晴らしさだった。
 大喝采を浴びながら再びヴァイオリン・ベースを手にして “You wanna keep rockin', huh?” とオーディエンスを煽っておいて「ヘルター・スケルター」へとなだれ込む。71歳という年齢を考えれば3時間近いコンサートのラス前にこんな大ハードロック・ナンバーを持って来ること自体、普通なら無謀としか言いようがないのだが、ポールは疲れたそぶりも見せずにむしろシャウトを楽しんでるようにすら見えるほどノッている。余程コンディションが良いのだろう。
 さて、怒涛のハードロック大会も終わり、この夢のような時間にも終わりが近づいていることを肌で感じながら、“このまま時が止まってくれたらエエのに...” と思っていると、マイクを持ったポールが “ソロソロ カエル ジカンデス” と言って肩をすくめてみせ、おやすみポーズをとる(←この仕草、めっちゃ萌えます...)。あらん限りの声を振り絞って “NO!!!!!” と叫ぶ私。しかし無情にも時は止まらず、ポールはコンサート・クルーとバンド・メンバー、そしてオーディエンスに感謝の言葉を述べ、最後の曲、いや、メドレーに突入。「ゴールデン・スランバーズ~キャリー・ザット・ウエイト~ジ・エンド」の、いわゆる“アビー・ロード・メドレー” だ。特にポールを含むフロント3人で展開する例のギター・バトル大会はもう大盛り上がりでまさに圧巻と言えるパフォーマンスだった。
 曲が終わり、“あ~、とうとう終わってしもうたか...” と何とも言えない寂しさを感じていると、ポールが “サンキュー、マタアイマショウ オーサカ!” “オオキニ ホナマタ! See you next time!” と “次” を期待させる言葉を連発(^o^)丿 コンサートを見るまではその年齢を考えて “多分これが最後” と思っていたが、こんなに元気なんやったらホンマにまた日本に来てくれそうだ。その時は絶対に大阪だけでなく東京も行ってやるぞ!と固く心に誓った私。終演時刻は21時55分(←規制退場でドームを出るのに20分かかったが...)で、トータル2時間40分におよぶ史上最高のエンターテインメント・ショーはこうして幕を閉じた。この日私達が目にしたのは、グループ解散後はビートルズの亡霊と戦い、ジョン亡き後は一人でビートルズを背負い続けてきた男が達した無我の境地とでもいうべきか、どこまでも自然体で音楽を心から楽しんでいる一人の天才アーティストの姿だった。
Paul McCartney 2013-11-12 Osaka


 かつて音楽評論家の水上はるこさんがポールのオーストラリア公演を見た後で “ビートルズはもういない。しかし私はポール・マッカートニーの中にかつて私を魅了したビートルズとそっくり同じものを見た。” という趣旨のことをパンフレットに書かれていたが、この言葉の意味を実感しながら私は帰路に着いた。帰宅時間はは23時40分、一応翌日も仕事があるのですぐに風呂に入って寝なければと思ったが、日付が変わってもコーフン状態は変わらずで、とても眠れる状態ではない。結局パンフレット読んだり「NEW」を聴いたりはっぴやパーカーをとっかえひっかえ着たりしながら(笑)3時半まで起きていた。
 私はポールと同じ空間を共有できたこの2013年11月12日という日を一生忘れない。こんなに満たされた気持ちになったのは生まれて初めてだ。ポールのお蔭で日々のストレスも雲散霧消、寿命が軽く10年は延びたように感じる。今はただ、 “ありがとう、ポール!” と言うことしかできない。そして私はポールと同じこの時代に生まれてきたことを心から神に感謝したいと思う。
【セットリスト】:
  1. Eight Days A Week
  2. Save Us
  3. All My Loving
  4. Listen To What The Man Said
  5. Let Me Roll It
  6. Paperback Writer
  7. My Valentine
  8. 1985
  9. Long And Winding Road
 10. Maybe I'm Amazed
 11. I've Just Seen A Face
 12. We Can Work It Out
 13. Another Day
 14. And I Love Her
 15. Blackbird
 16. Here Today
 17. NEW
 18. Queenie Eye
 19. Lady Madonna
 20. All Together Now
 21. Lovely Rita
 22. Everybody Out There
 23. Eleanor Rigby
 24. Mr. Kite
 25. Something
 26. Ob-La-Di, Ob-La-Da
 27. Band On The Run
 28. Back In The USSR
 29. Let It Be
 30. Live And Let Die
 31. Hey Jude
~ Encore 1 ~
 32. Day Tripper
 33. Hi Hi Hi
 34. Get Back
~ Encore 2 ~
 35. Yesterday
 36. Helter Skelter
 37. Golden Slumbers~Carry That Weight~The End
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【感動】ポール大阪公演2日目に行ってきた(^o^)丿 (Pt. 3)

2013-11-17 | Paul McCartney
 新曲2連発の後は再び45年(!)の時を遡ってビートルズ・ナンバーの「レディー・マドンナ」だ。このコンサートで印象的だったのは約半世紀の時間差のある楽曲が同居しながらもその瑞々しさにおいてまったく違いを感じさせなかったことで、改めてポール・マッカートニーという稀代の天才アーティストの凄さを実感させられた。もう一つこのコンサートで印象に残ったのは曲ごとに変わるバックのスクリーン映像や照明といったステージセットで、これらが一つ一つの曲を見事に引き立てているのだ。この曲ではマザー・テレサ、モナリザ、エラ・フィッツジェラルド、ビリー・ホリデイ、マリリン・モンロー、キャサリン妃といった古今東西の“レディー”の映像が映し出され(←他にもいっぱい出てきたはずだが記憶が曖昧で思い出せない...)、 “See how they run~♪”の所だけ run に引っ掛けて陸上競技で走ってるシーンが挿入されるという凝った作りが面白かった。ホンマにこのコンサートは究極のエンターテインメント・ショーですな。
Paul McCartney "Lady Madonna" at Osaka 12th.,Nov.,2013


 続いてはアルバム「イエロー・サブマリン」から「オール・トゥゲザー・ナウ」。実は私はこの曲を秘かに楽しみにしていたのだが、それというのもバックのスクリーンに映し出されるチビ・モンスターがめちゃくちゃカワイイからだ。歌詞に合わせて“Black, white, green, red~♪” とカラフルなモンスター達がスクリーン狭しと映し出されるところなんかもうめっちゃ和みまっせ(^.^) さぁみなさんご一緒に~という感じでオーディエンスも “オー トゥゲー ザナウ♪” の大合唱、ドーム全体が大いに盛り上がった1曲だった。
 次の曲は「サージェント・ペパーズ」から「ラヴリー・リタ」だ。ポールは“日本で初めて演奏する曲です” と紹介してから “あ、昨日やったから2度目だね、ゴメン” と言って笑いを誘う。オーディエンスもノリノリで “ラヴリー リタァ ミタァー メェイ♪” の大合唱だ。
Paul McCartney - Lovely Rita (live) - Osaka, Japan Nov-12-2013


 次は “ここにいるみんなのために(for everybody out there!)歌うよ” と言ってこのツアーのタイトルにもなった新曲「エヴリバディ・アウト・ゼア」に突入、CDで聴くよりライヴで聴く方が10倍カッコイイ(^o^)丿 オーディエンスに向かって “ヘイ、エヴリバディ アウト ゼア!” と叫ぶポールに対して “ウォオオオゥ♪” とコール&レスポンスをばっちりキメた時の気分の良さはハンパない。結局今回の公演で新作から演奏されたのはキャッチーで乗りの良い計4曲... このライヴを見てアルバム「ニュー」がますます好きになった。
Paul McCartney - Everybody Out There (live) - Osaka, Japan Nov-12-2013


 アコギを手にしたポールが “ワン、トゥー、スリー、フォー、アー ルキャッ オーザ ロンリ ピィポー♪” と唐突に歌い出した。そう、「エリナー・リグビー」だ!!! 13歳の時に初めてこの曲を聴いた時の衝撃は今でもよく覚えているが、あれから40年経った今でも背筋に電流が流れるようなこの感覚は変わらない。私にとってはまさに恍惚トランス状態の2分40秒だった。曲が終わってハッと我に返り気づいたのだがここまでポールは水も飲まずにまったく休憩なしでひたすら歌い続けている。これって凄いことではないか! まさにプロ中のプロ、生きる伝説である。
Paul McCartney - Eleanor Rigby (live) - Osaka, Japan Nov-12-2013


 “「サージェント・ペパーズからもう1曲やるよ” と言って始まったのが何とジョンの「ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト」。ポールはオリジナルのジョンそっくりの歌い方で雰囲気を盛り上げ、サイケな照明の演出が京セラドームを1967年夏へとタイムスリップさせるかのような不思議なムードを醸し出す。昔は “ペパーズの曲はライヴでは絶対に再現不可能” と言われていたというのに、テクノロジーの進歩は凄まじい。
Paul McCartney, Osaka 11/11/2013 - For the Benefit of Mr. Kite


 “ツギハ ジョージノ タメデス。Let's hear it for George Harrison, George!(ジョージに拍手を!)” と言ってジョージから貰ったウクレレを弾き始めるポール。曲はもちろん「サムシング」だ。会場全体が温かい雰囲気に包まれ、4万人のオーディエンスによるマッタリしたテンポの手拍子がドーム全体に響き渡る。何という心地良さ... この一体感がたまらんなぁ... (≧▽≦) 曲が終わった後、ポールが “こんな良い曲を書いてくれてありがとう、ジョージ!” と言っていたのが印象的だった。
Paul McCartney Osaka(12 Nov 2013)-Something- ポールマッカートニー 大阪 2013/11/12 サムシング


 ポールが “次の曲はみんなも一緒に歌ってよ。会場にいるみんな(Everybody out there)だよ!” と言って始まったのはシング・アロング・ソングの本命「オブラディ・オブラダ」だ。ポールと、そして4万人のオーディエンスと一緒にこの曲を歌う楽しさを何と表現しよう? この幸福感は他ではちょっと味わえない。後半部でシンバルと手拍子だけをバックにオーディエンスの歌声がドームに響き渡るパートを挟むという粋な演出もニクイねぇ(^.^) 
Paul McCartney Osaka 2013


 今度はウイングス時代の大ヒット曲「バンド・オン・ザ・ラン」だ。バンドの演奏は鉄壁と言ってもいいぐらい素晴らしく、70'sウイングスの黄金時代に比肩するパフォーマンスでポールをガッチリ支えている。又、この曲ではブルーとイエローを基調としたレーザー光線が飛び交う中(←コレめっちゃキレイかった...)、バックのスクリーンには例のアルバム・ジャケットの撮影風景の映像が大写しになるという演出が印象的で、観ているこちらの気分も一層盛り上がるというものだ。
Paul McCartney Osaka 2013


 続いては超愛聴曲の波状攻撃で放心状態の私にトドメを刺すかのようにドームに響きわたるジェット音...「バック・イン・ザ・USSR」だ!!!!! オーディエンスのテンションの上がり方も凄まじく、会場の熱気はもう爆発寸前。ヴァイオリンベースを弾きながら “BAck in the US, BAck in the US...♪” とサビの要所要所で左手を突き上げるポールがめちゃくちゃカッコイイ(^o^)丿  バラッドやポップスもいいが、やっぱりロックンロールを歌うポールが最高やね(^o^)丿 (つづく)
Paul McCartney - Back In The U.S.S.R. (live) - Osaka, Japan Nov-12-2013
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【感動】ポール大阪公演2日目に行ってきた(^o^)丿 (Pt. 2)

2013-11-16 | Paul McCartney
 まず最初におことわりしておきますが、このブログは備忘録を兼ねた私の音楽日記ですので、セットリストやら演出やら、今回のコンサートで自分が覚えていることすべてを書き記してあります。ですから来週東京公演に行かれる方にとってはネタバレになりますのでくれぐれもご注意ください。尚、貼り付けたYouTube映像はすべて大阪公演からのものです。本当は全37曲すべて網羅して京セラドーム・コンサートをブログ上で完全再現したかったのですが、残念ながらアップされていない曲が11曲あったので、約70%の再現率(←もしこの先アップされることがあったら随時追加していこうと思います...)となりました。では、ココから先は当日の感想です。
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 さぁ、いよいよ待ちに待ったコンサートの始まりだ。オープニングは「エイト・デイズ・ア・ウイーク」。黒っぽいロング・ジャケット姿でヴァイオリン・ベースを弾きながら歌うポールに大感激。曲に合わせて歌い、手拍子を打ちながら、いつしか目頭が熱くなっている自分に気付く。長いこと人間をやっているが、感激のあまり涙がこぼれそうになるなんて経験は生まれて初めてだ。ポールのコンディションはかなり良さそうで、この曲の持つ独特なグルーヴをビートルズ時代と遜色ないくらい見事に引き出している。
 2曲目はそれまでツアーのセット・リストに入っていた「ジュニアズ・ファーム」と差し替える形でニュー・アルバムから「セイヴ・アス」。アップテンポでガンガン突っ走るノリの良さが気持ち良いナンバーだ。曲が終わると “マイド オーサカ タダイマー” と達者な日本語で挨拶、“コンバン ニホンゴ ガンバリマス。デモ エイゴノホウガ トクイデス” に観客は大喜び。ポールのこういうお茶目なところが好きなんよね。3曲目は「オール・マイ・ラヴィング」。アメリカ初上陸時にエド・サリヴァン・ショーで歌ったこの曲を50年後(!)の2013年にこの大阪で聴けるというのは、よくよく考えてみれば凄いことではないだろうか。ヴァイオリン・ベースを弾きながらこの曲を颯爽と歌うポールがめちゃくちゃカッコイイ(^o^)丿
ポール・大阪ドームコンサート  オープニング3曲


 “今日はこれが唯一の wardrobe change なんだ。” と上着を脱いでシャツの腕をまくり、 “パーティーしようぜ!” と叫んで歌い出したのが4曲目「あの娘におせっかい」だ。ビートルズの曲ももちろん良いが、ウイングス時代の曲も聴けるのがめっちゃ嬉しい。続く5曲目はポールのコンサートの定番曲「レット・ミー・ロール・イット」、もちろんジミヘンの「フォクシー・レディー」のおまけ付きで、華麗なギター・ソロを披露した後、“最後のギター・ソロは偉大なる故ジミ・ヘンドリックスへのトリビュートだよ” と言っていた。
 60年代にオリジナル録音の時に使ったというギターに持ち替えてカウントと共に歌い出したのは私の大好きな「ペイパーバック・ライター」だ。この曲を聴くといつもビートルズ武道館公演での “マイクスタンドがグラグラ→ポール激おこ” シーンが目に浮かぶのだが(笑)、あれから47年経ったというのにポールは相変わらず元気いっぱいでビートルズ時代と変わらない歌声を聴かせてくれる。バックのスクリーン映像に登場する白マスクのナース達の絵は一体何を意味してるのだろう?
Paul McCartney Osaka 2013


 ピアノの前に座り “次は妻ナンシーのために作った曲です” と言って歌い出したのが、去年リリースしたジャズ・アルバム「キス・オン・ザ・ボトム」に入っていたロマンティックなスロー・バラッド「マイ・ヴァレンタイン」だ。今回の来日公演は2000年代のポールよりもずっと調子が良いように見えるのだが、それは2年前に結婚したナンシーさんのおかげではないかと思っている。銭ゲバ地雷女に莫大な慰謝料をふんだくられて憔悴しきっていたポールとはまるで別人のように活き活きとした歌声を聴かせてくれるのがファンとしては何よりも嬉しい。
 8曲目は名作「バンド・オン・ザ・ラン」から大好きな「1985」。たたみかけるようなスリルとスピード感がたまらんたまらん(≧▽≦) ただ、この曲は終わった後に間髪を入れずに “バ~ン ドォン ザラァ~ン♪” とオーディエンスが大合唱してリプリーズ・パートを歌うのが海外のツアーではお約束だったのだが、折角ポールが指揮者みたいに手を振っているのにみんな拍手するだけでほとんど誰も歌わない...(>_<) ブラジル公演ではここでめっちゃ盛り上がってたのになぁ... ポールも空気を読んでさっさと次の曲に行ってしまったではないか! 東京公演に参戦される皆さんはポールの気持ちを汲んで、ここでしっかりと盛り上げて下さいね。
 続いてポールが「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」を歌い始めると私の周りのオーディエンスから “おぉ~” とどよめきが起こる。やっぱりビートルズ・バラッドの名曲に対する反応が一番良いようだ。にこやかな表情で歌うポールがスクリーンにアップになると心が癒される(^.^)
Paul McCartney - The Long and Winding Road "Out There Japan Tour" 2013 11.12 Osaka Dome


 “次の曲はリンダのために書いたんだ” と言って歌い出したのは「メイビー・アイム・アメイズド」。さすがに高音部はちょっとキツそうだが、ポールは声を振り絞ってこの曲を歌い切る。曲の途中でリンダが撮ったポールの写真(←スコットランドの農場で、ポールが髭面で映ってるヤツ)がバックのスクリーンに大写しになった時、ポールのリンダへの想いが伝わってくるようでまたまたジーンときてしまった。
Paul McCartney - Maybe I'm Amazed Live at Osaka 2013.11.12


 再びアコギを抱えてステージ中央に立ったポールは「アイヴ・ジャスト・シーン・ア・フェイス」、「ウィー・キャン・ワーク・イット・アウト」、「アナザー・デイ」、「アンド・アイ・ラヴ・ハー」と名曲を連発、どの曲もみんな歌詞が自然と出てきてポールと一緒に歌っている自分に気付く。ポールの曲が時を超えて愛され続ける理由の一つはこのあたりにあるのかもしれない。 “円熟味” という言葉がピッタリ似合いそうなポールのヴォーカルは優しさに溢れており、会場を埋め尽くしたポール・ファンの心を温かく包み込む。 “肩の力を抜いた好演” という表現があるが、今回のツアーのポールはそれらを真の名演にまで昇華させているところが凄いと思う。
 それと、ポールが曲の合い間に “大阪から来た人はどれくらいいるのかな?” “大阪以外から来た人は?” と聞いていって、オーディエンスがそれぞれ “イエー!” と叫んでいた時のこと(←私の周りでは大阪以外の人の方が多かった...)、ポールの “じゃあ海外から来た人は?” に対してかなり多くの日本人が “イエー!” と叫んだを聞いて私の隣の席に座ってたオバチャンが間髪を入れずに “そんなアホな!” というツッコミを入れてたのがめっちゃ笑えた。さすがに大阪のオバチャンはノリが違うわ(^.^)
2013.11.12 ポールマッカートニー 京セラドーム大阪(And I Love Her)


 次にポールが真面目な顔で60年代アメリカの公民権問題に触れ、“アメリカの人々が希望を持てるようにこの曲を書いたんだ” と言って歌い始めたのは「ブラックバード」。月夜に浮かぶ1本の木がバックのスクリーンに映し出され、アコギ1本で淡々と歌うポールの足元がせり上がり、そこにブラックバードが力強く羽ばたいている映像が映し出されるという粋な演出に大感激。それにしてもこの曲は何回聴いても心に沁みわたるなぁ...(≧▽≦)
Paul McCartney Blackbird 12 Nov '13 Osaka


 “ツギノ ウタハ ジョンノ タメデス” というポールの言葉に大歓声が上がる。もちろん曲は「ヒア・トゥディ」だ。今やポールのコンサートに無くてはならない存在となった旧友へのトリビュート・ソングに会場はシーンと静まり返る。私はポールが “I love you~♪” とジョンに語りかけるところで感極まってしまい、巨大スクリーンに映し出されたポールの姿が涙で滲む。万感胸に迫る想いというのはこういう感覚のことなんだろう。いや~ホンマにたまりませんわ。
Paul McCartney Osaka(12 Nov 2013)-Here Today-  ポールマッカートニー 大阪 2013.11.12


 今度はステージ中央に例のマジック・ピアノがセットされる。 “次は新しい曲をやるよ。” と言ってポールが新曲の「ニュー」を歌い始めるとレーザー光線が飛び交う中、アルバム・ジャケットと同じネオンライツで NEW のロゴがバックに再現されてめっちゃキレイだ。今回の日本公演前にポールが “新作からも何曲か演る予定” と言っていたのでライヴ向きのノリの良い曲に的を絞って歌詞を覚えていったのだが、狙いは見事的中! 予習をバッチリやっといたおかげでポールと一緒に歌うことが出来てめっちゃ嬉しかった。
Paul McCartney - NEW (live) - Osaka, Japan Nov-11-2013


 “ニュー・アルバムを日本で№1にしてくれてありがとう!” とオーディエンスにお礼を言った後、新作からもう1曲「クイーニー・アイ」。後半部の “ヘイ、ヘイ!” の掛け合いや合いの手を入れるところ(下に貼り付けた映像の2:33あたり~)がバッチリきまれば満足感に浸れること請け合いだ。東京公演参戦組のみなさんは新作を聴き込んでココをバッチリ予習しておくと楽しめますよ~(^o^)丿  (つづく)
Paul McCartney - Queenie Eye (live) - Osaka, Japan Nov-11-2013


【11/19付 追加映像】
ポールの博多弁がアップされました! “カエッテ キタバイ”“バッテン エイゴノ ホウガ ウマカヨ”
All My Loving - Paul McCartney 2013/11/15 Fukuoka
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【感動】ポール大阪公演2日目に行ってきた(^o^)丿 (Pt. 1)

2013-11-14 | Paul McCartney
 11月12日(火)、仕事を午前中で早引けして念願のポール・マッカートニー大阪公演2日目に行ってきた。開場が17時、開演が19時ということなので “開場時間の少し前に着けばいいかな...” と15時頃に家を出、16時過ぎに京セラドームに到着。私にとっては “ドーム初体験” だ。阪神ドーム前駅の階段を上がって地上に出ると目の前にドーン!と京セラドームが見えた。いよいよポールに会えるのだと思うとテンションめちゃ上がりである。まだ十分時間はあるし混み合う前にプログラムとか色々買っておこうとグッズ売り場へ行くと、売り場テント前にはもうすでに長蛇の列が出来ている。いくつものテントが延々と並んでいてそれぞれのテント前に6列ずつの行列ができているのだが、まだ開演まで2時間以上あるというのにとにかく物凄い数の人、人、人... うわー、これはヤバイと私も慌ててその人達の列に並んだ。

 テントの上部に各商品の写真と値段が貼ってあるのだが、周りは段々暗くなってくるし照明は反射するしで結構見にくい。結局いざ買う段になって売り場のオネーさんに商品一覧表を見せられてからあれこれ考えたり迷ったりすることになり、メチャクチャ時間がかかるという悪循環だ。キョードー大阪の仕事は効率が悪い<`ヘ´> しかもやっと私の番が来た16時40分の段階で既にキー・チェーン(500円)とシグネチャー・トートバッグ(確か5,000円ぐらいやったと思う)は売り切れ...(゜o゜) グッズ狙いの方は後で後悔しないように出来るだけ早目に行って先に買ってしまいましょう。多分この機会を逃せば手に入らない or 鬼のようなプレミアが付くことは必至でしょうから。これから福岡or東京公演に行かれる方の参考までに主要なグッズとその値段を書いときます。まずは私の戦利品から:
 ①プログラム(3,000円):コレはマストでしょう。3Dメガネ付き。
 ②はっぴ(10,000円):ポールが関空に来た時にナンシー夫人とお揃いで着てたやつ。ちょっと値は張ったけど一生モノです。まさに大満足の逸品。“はっぴが買えてめっちゃハッピー” てか?
大歓声 千人が出迎え マッカートニーさん来日

 ③レッドグロウ・ジップパーカー(7,500円):フロントに白字でPAUL McCARTNEY、バックにはOUT THEREの文字とほんのり赤~く輝くギターのデザインがめっちゃカッコ良くてしかも暖かいです(^o^)丿 ただしこの商品は USサイズなので買う時は注意して下さいね!
 ④Tシャツ(4,000円):これは迷わず“NOVEMBER 11/12 OSAKA, JAPAN” という会場名&日付入り限定シャツをゲット。今日の思い出を刻み込むにはコレしかない。他にもウイングスロゴ、「NEW」のネオンライツ・デザインなど19種類あり。
 ⑤マフラータオル(1,500円):マフラータイプの超横長タオル。黒地に赤黄白のデザインがめっちゃオシャレ(^.^)
 ⑥スタンプド・トートバッグ(1,500円):売り切れのシグネチャー版バッグ(手書きPaul McCartneyデザイン横長)とは違い、普通の活字版で縦長。エコバッグっぽい作りで重宝しそう。
 ⑦ポスター(1,000円):おなじみのポールがバンザイしてるグレーのやつ1種類のみ。どこに貼ろうかな...
以上、しめて28,500円也。軍資金は50,000円用意してきたので “迷ったら買え!” モードで大人買いをしてしまったが、自分としては十分満足のいく買い物ができてグッズ購入は100点満点(^o^)丿 周りの方々も年齢層が高いせいか皆さん金に糸目をつけない買い方をされていて万札がガンガン飛び交っていた。何てったって一生の記念やからねー(^.^)
 他にはスタジャン(25,000円)、リトグラフ(1,500円:ピアノを弾くポールのシルエット版と「NEW」版の2種類あり。結構大きくてかさばりそうに見えた...)、ベースボールキャップ(2種類)、メッセンジャーバッグ、ネックストラップ、ポストカード、ピンバッジ、エナメルキーチェーン(サイケ柄)、そして「NEW」と「GOOD EVENING NYC」のCDなんかを売ってました。

 さて、17時を過ぎて売り場はだんだん修羅場と化してきたので戦利品を抱えて早々に退散、近くのイオンモールでトイレを済ませていよいよ入場だ。私の席は「スタンド3塁下段26列205番」でステージからはめっちゃ遠いのだが、おなじみの巨大スクリーンが見やすい位置なのが嬉しい(^o^)丿 今回の公演は動画撮影、録音、ジャンプは禁止だが(←あんな狭い空間で誰がジャンプするっちゅーねん!)、何と写真撮影OK(←ただしフラッシュはダメ)ということでデジカメ(←スマホは大嫌いなので持ってない)が大活躍しそうだ。実際、コンサートが始まると、ポールと一緒に歌いながら手拍子しながらデジカメも操作せなアカンくて大忙しだったが、頑張って撮った写真380枚は1枚1枚がコンサートの大切な思い出を形で残してくれる貴重なショットばかりだ。
 開演予定時間の19時を15分過ぎてアリーナの前の方の客がウォーと大歓声を上げた。いよいよ始まる! ついに生ポールが見れるのだ。ビートルズと出会って38年... 今にして思えば私はこの日のために、この瞬間のために生きてきたようなものだ。私のテンションはMAXまで上昇した。 (つづく... 次回はネタバレありですのでご注意ください)
ポールマッカートニーもうすぐはじまるよ


【11/14付 追加映像】
ポール・マッカートニー 京セラドーム大興奮!アウト・ゼアー ジャパン・ツアー | PAUL McCARTNEY OUT THERE JAPAN TOUR 2013 OSAKA

ポール・マッカートニー アウト・ゼアー ジャパン・ツアーグッズ | PAUL McCARTNEY OUT THERE JAPAN TOUR 2013 GOODS


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「夢みるシャンソン人形」特集③ 【絶品!知る人ぞ知る隠れ名演編】

2013-11-09 | Cover Songs
 夢シャン大会パート3はみながわ最高顧問のリクエストにお応えして(?)ちょっと変わったカヴァーを大特集。残念ながらヘビメタもボサノバも音頭もありませんが(笑)、その代わりにジプシー・スウィング、ロカビリー、エレキ・インスト、スカといったユニークなヴァージョンをご用意致しました。しかもただ珍しいだけでなくそのどれもが超の付く愛聴盤... 今日は夢シャン・コレクターの私が自信を持ってオススメする “絶品!知る人ぞ知る隠れ名演編” です。

①Django Rhythm
 日本が誇る新進気鋭のジプシー・ジャズ・ユニット、ジャンゴ・リズムのセカンド・アルバム「カヴァー・コレクション」に入っていたのがコレ。大好きな夢シャンをこんなカッコいいジプシー・スウィング・スタイルで聴けるとは...(^o^)丿 2本のマカフェリ・ギターが絡み合いながら持てるテクニックを駆使して原曲の哀愁舞い散るメロディーを変幻自在にスイングさせまくる絶品カヴァーだ。これ以上の名演があったら教えを乞いたい。
Poupee de cire


②Hillbilly Moon Explosion
 フランス・ギャルの夢シャンをあろうことかロカビリー・スタイルで、しかもめちゃくちゃカッコ良くカヴァーしたのがスイスのネオ・ロカビリー・バンド、ヒルビリー・ムーン・エクスプロージョン。ベスト・アルバム「ロー・ディール」のラストを飾っていたのがこの曲で、ストレイ・キャッツを彷彿とさせるダイナミックなロカビリー・サウンドとヴォーカルのエマニュエルの妖艶でありながらキュートな歌声の組み合わせは一度ハマると抜け出せない中毒性を持っている。
Poupee de cire, Poupee de son - The Hillbilly Moon Explosion


③Los Flaps
 スペインのマイナーなエレキ・インスト・バンド、ロス・フラップスが1965年にリリースした4曲入りEPに収録されていたこの夢シャン、ベンチャーズやシャドウズといった英米ロック系ではなくスプートニクスを始めとする北欧系に近い哀愁を帯びたエレキ・サウンドが心の琴線をビンビン震わせる。シンプルなアレンジで聴かせる歌心溢れるプレイがたまらんたまらん(≧▽≦) なぜ他のエレキ・インスト・バンドはこの曲を取り上げないのだろう?
LOS FLAPS - MUNECA DE CERA - RCA 65´


④Die Tornados
 スカといえばまず頭に浮かぶのがホンダCMで一世を風靡したマッドネスだが、まさかあのスカ・ビートで夢シャンをカヴァーするバンドが現れるとは思わなんだ(゜o゜)  ドイツのディ・トルネードス(って読むのかな?)のアルバム「ゴー・アウト・アンド・ダンス」に入っているこの “スカ版” 夢シャンは、リズムに裏から乗っていく独特のスカ・ビートによって躍動感溢れるユニークなヴァージョンに仕上がっていて実に楽しい(^o^)丿 興味のある方は試しに聴いてみたらどうでスカ?
Die Tornados - Das war eine schone party (ska cover)
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「夢みるシャンソン人形」特集② 【ロックバンドによるカヴァー編】

2013-11-04 | Cover Songs
 夢シャン大会パート2はロックバンドによるカヴァーを集めてみました。この曲とロックンロールって結構合うんよねぇ...

①WIZO
 ロックな夢シャンと言えば真っ先に頭に浮かぶのがコレ。ドイツの轟音メロコア・バンド WIZO(ワイゾー? ウィゾー?)がハイスピードで飛ばす、聞いてビックリのメロディック・ハードコア夢シャンだ。清純派のお姫様シンガー、フランス・ギャルの曲でギンギンにロックするという発想が痛快無比そのもの。無駄な贅肉を一切削ぎ落としたシャープでソリッドなサウンドは圧巻だし、後半部で威勢の良い掛け声と共にサビが疾走するところなんかもうノリノリで快感の一言に尽きる。真面目な顔してバリバリのパンク唱法で“私は蝋人形~♪” ってオリジナル通りに歌ってるところがカワイーゾ(^.^)
WIZO - Poupee de cire


②Belle & Sebastian
 ベル・アンド・セバスチャンのCDはこの曲目当てに買った「ブラック・セッションズ」しか持っていないが、いかにもイギリスのバンドらしいクセのあるサウンドとヴォーカルのイザベル嬢のキュートな歌声の組み合わせが◎。歌い終わった直後の “I'm sorry if my French was bad.(私のフランス語が分かりにくかったならゴメンナサイ)” という彼女の舌足らずな MC まで聴いて初めて曲が完結する感じだ。ちょうど「ヘルター・スケルター」におけるリンゴの “I've got blisters on my fingers!” みたいなモンか...
Belle & Sebastian - Poupee De Cire, Poupee De Son


③Arcade Fire
 曲にこだわって音楽を聴く一番のメリットは、その曲をカヴァーしている未知のアーティストと巡り合えることだと思うのだが、②のベルセバと同じくこのアーケード・ファイアーも夢シャン探しの過程でその存在を知ったバンドの一つ。詳しいことは全く知らないが、そのドライヴ感溢れる演奏は一聴の価値アリだ。ヘタウマを地で行くコーラス・ワークも印象に残るし、ポルシェのエンブレムみたいなジャケット・デザインもエエ感じだ。
Arcade Fire - Poupee de Cire, Poupee de Son | Live in Paris, 2007 | Part 7 of 14


④レ・モーヴェ・ギャルソンヌ
 日本のバンドではこのレ・モーヴェ・ギャルソンヌのヴァージョンが一番のお気に入り。キュートでコケティッシュなヴォーカルとけれん味のないストレートなガールズ・ガレージ・ロックという組み合わせが最高だ。縦横無尽に弾きまくるラウドなギターとパワフルなビートを刻みながらガンガンプッシュするドラムスの爆裂サウンドがたまらんたまらん(≧▽≦)
レ・モーヴェ・ギャルソンヌ


【おまけ】CD にはなってないけど結構イケてるヴァージョンをいくつか YouTube で見つけた。この曲がこれほどロッカーたちに好まれるのにもオドロキだが、作者のゲンスブールが曲に封じ込めた何かが彼らのロック魂を刺激するのかもしれない...
⑤Angalys
 フランスのパンクロック・バンド、アンガリス(って読むのかな?)はメンバーの風体は胡散臭さ満点だが(←シマウマかよ... )、そのシャープでエッジの効いたロックンロールは文句ナシ。このサウンド、ハマると結構クセになりまっせ(^.^)
Angalys, le clip : Poupee de Cire, Poupee de Son


⑥The Hellboys
 同じくフランスのパンクロック・バンド、ヘルボーイズの初期ラモーンズを想わせるストレートなロックンロールで聴く夢シャンは聴いててめっちゃ気持ちイイ(^o^)丿 パンクロックといえどもさりげなくバックコーラスを付けるのがおフランス流か。
The Hellboys - Poupee de Cire, Poupee de Son


⑦Nena Daconte
 ネナ・ダコンテというスペインのこの2人組、女性ヴォーカルは声も歌い方も甘ったるくて私の好みではないが、そのマイナス分を補って余りあるのが相棒の男性ギタリストが生み出す重心の低いアグレッシヴなサウンド。フライングVのソリッドな音で夢シャンを聴けるとは思わなんだ。大股開きでリフをガンガン弾きまくる姿がカッコエエわぁ... (≧▽≦)
Nena Daconte - Poupee de cire (Eurovision '09: el retorno)
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