私がガイド本「アナログ・ミステリー・ツアー」をきっかけにビートルズのインド盤に興味を持ち、実際に手に入れて聴き始めたのは2年半ほど前のことで、もちろんこのブログでも「ラバー・ソウル」「リヴォルヴァー」「赤盤」「青盤」の4枚を取り上げたのだが、それ以降もソロ作品も含めて数枚をゲット、レコード棚にもインド盤のコーナーを新設するなどして楽しんできた。
しかし最近は不漁続きで初期の盤は全く市場に出てこないし、仮に出てきたとしても $200とか $300とかいったボッタクリ価格でハナシにならない。「ラバー・ソウル」以降の盤は初期の盤よりは入手しやすい傾向にあるが、そんな中で唯一「ホワイト・アルバム」だけは超入手困難で、あの横野氏のHPにも載っていない。eBayでは $700とか $1,500 といった非現実的な値付けがなされており、とてもじゃないが堅気の人間が買える金額ではない。というワケでインドのホワイトは私にとってはまさに “インド盤最後の秘境” であり、“インド盤蒐集における最大の難関” として “万が一、手に入れることができたらめちゃくちゃラッキー” という、その程度の認識だった。
私は全く期待せずに「ホワイト・アルバム」のインド盤を Discogs の“ほしい物リスト” に入れたままずーっと放置しておいたのだが、年明け早々にそんな私の元にDiscogs から “ほしい物リストのアイテム1点が出品されています。” というお知らせメールが届いた。インドのホワイト? どーせまたアホみたいな高値に決まっとるわ... と思いながら値段を見ると、何とたったの €140だ。まぁどーせ傷だらけのガチャ盤やろ... と思ってコンディション表記を見ると VGだったが、“most of the record sounds VG+” という補足説明が付いている。“photos available” とのことだったのでモノは試しと写真をメールで送ってもらったところ、予想に反して盤面はキレイそうだ。まだ一抹の不安はあったが、そうやって躊躇している間に誰かに買われてしまったらきっと後悔するだろうと考えた私は腹をくくって「注文する」をクリック。ギリシャのセラーということで送料は €12とリーズナブルで、日本円にして約18,000円で買うことができた。
このインド盤「ホワイト・アルバム」のセンターレーベルに描かれているリンゴは一目でインド盤とわかるユニークなもので、特に裏面のホワイト・アップルのデザインなんかいかにもインドという感じのおおらかさで描かれており、思わず頬が緩む。それと、私はこれまで全く気付かなかったのだが、この盤を B-SELSの Sさんに見せたところ、じーっとレーベル面を凝視しておられたので “どうしたんですか?” と尋ねると、“レーベル面の文字が一字一句全部手書きですよ、これ!” とのこと。そんなアホな... と思いながらも自分の目でチェックしてみると、確かに同じ文字なのに微妙に違うものがいくつかあってビックリ。印字と見間違うくらいに細かい文字をレーベル面にびっしりと書いたインド人も凄いが、それを一瞬にして見破ってしまった Sさんの眼力もこれまた凄い。さすがは “レコードのプロ” である。
「アナログ・ミステリー・ツアー」の中ではこのインド盤の評価はイマイチで、“他のタイトルでは驚くような音を聴かせていたインド盤ではあるが、本作だけはなぜか精彩を欠く印象。” とある。ただ、本に掲載されているのはディスク1(つまりAB面)のみマト末尾に T1 が付いたローカル・リカットというセットだが、私が手に入れたのはディスク1両面に加えてディスク2の表も併せた計3面(ABC面)のマト末尾がそれぞれ T3/T1/T1 のいわゆるローカル・リカットで、4面のみ UKマザー使用のマト1になっているセット。本によるとローカル・リカットの音は “今一つ新鮮さがなく”、その一方で UKマザーの音は “ガサツな雰囲気” とあるが、何を言いたいのかイマイチよく分からない。そもそもガサツって一体どんな音やねん??? とまぁこのようにガイド本の評価は低いが、果たして私の「ホワイト・アルバム」は良い音で鳴ってくれるのだろうか??? (つづく)
しかし最近は不漁続きで初期の盤は全く市場に出てこないし、仮に出てきたとしても $200とか $300とかいったボッタクリ価格でハナシにならない。「ラバー・ソウル」以降の盤は初期の盤よりは入手しやすい傾向にあるが、そんな中で唯一「ホワイト・アルバム」だけは超入手困難で、あの横野氏のHPにも載っていない。eBayでは $700とか $1,500 といった非現実的な値付けがなされており、とてもじゃないが堅気の人間が買える金額ではない。というワケでインドのホワイトは私にとってはまさに “インド盤最後の秘境” であり、“インド盤蒐集における最大の難関” として “万が一、手に入れることができたらめちゃくちゃラッキー” という、その程度の認識だった。
私は全く期待せずに「ホワイト・アルバム」のインド盤を Discogs の“ほしい物リスト” に入れたままずーっと放置しておいたのだが、年明け早々にそんな私の元にDiscogs から “ほしい物リストのアイテム1点が出品されています。” というお知らせメールが届いた。インドのホワイト? どーせまたアホみたいな高値に決まっとるわ... と思いながら値段を見ると、何とたったの €140だ。まぁどーせ傷だらけのガチャ盤やろ... と思ってコンディション表記を見ると VGだったが、“most of the record sounds VG+” という補足説明が付いている。“photos available” とのことだったのでモノは試しと写真をメールで送ってもらったところ、予想に反して盤面はキレイそうだ。まだ一抹の不安はあったが、そうやって躊躇している間に誰かに買われてしまったらきっと後悔するだろうと考えた私は腹をくくって「注文する」をクリック。ギリシャのセラーということで送料は €12とリーズナブルで、日本円にして約18,000円で買うことができた。
このインド盤「ホワイト・アルバム」のセンターレーベルに描かれているリンゴは一目でインド盤とわかるユニークなもので、特に裏面のホワイト・アップルのデザインなんかいかにもインドという感じのおおらかさで描かれており、思わず頬が緩む。それと、私はこれまで全く気付かなかったのだが、この盤を B-SELSの Sさんに見せたところ、じーっとレーベル面を凝視しておられたので “どうしたんですか?” と尋ねると、“レーベル面の文字が一字一句全部手書きですよ、これ!” とのこと。そんなアホな... と思いながらも自分の目でチェックしてみると、確かに同じ文字なのに微妙に違うものがいくつかあってビックリ。印字と見間違うくらいに細かい文字をレーベル面にびっしりと書いたインド人も凄いが、それを一瞬にして見破ってしまった Sさんの眼力もこれまた凄い。さすがは “レコードのプロ” である。
「アナログ・ミステリー・ツアー」の中ではこのインド盤の評価はイマイチで、“他のタイトルでは驚くような音を聴かせていたインド盤ではあるが、本作だけはなぜか精彩を欠く印象。” とある。ただ、本に掲載されているのはディスク1(つまりAB面)のみマト末尾に T1 が付いたローカル・リカットというセットだが、私が手に入れたのはディスク1両面に加えてディスク2の表も併せた計3面(ABC面)のマト末尾がそれぞれ T3/T1/T1 のいわゆるローカル・リカットで、4面のみ UKマザー使用のマト1になっているセット。本によるとローカル・リカットの音は “今一つ新鮮さがなく”、その一方で UKマザーの音は “ガサツな雰囲気” とあるが、何を言いたいのかイマイチよく分からない。そもそもガサツって一体どんな音やねん??? とまぁこのようにガイド本の評価は低いが、果たして私の「ホワイト・アルバム」は良い音で鳴ってくれるのだろうか??? (つづく)