shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Legendary Night at Budokan [T&J盤] / Paul McCartney

2015-05-31 | Paul McCartney
 日本を代表するテーパー、T&Jによるポール日本武道館公演のブートが先週ライトハウスとピカデリー・サーカスという大手(?)2社から相次いでリリースされた。LH盤の方はディスク1にポール登場前の音出し、ディスク2にポール参加後の本格的なサウンドチェック(←前々回取り上げたLH盤「Closed Soundcheck...」と同じ内容)、ディスク3には58分間にわたって Pre-Show Music が流れる開演直前の会場の盛り上がりの様子、そしてディスク4と5に本編ライヴが収録されており、5枚組で5,000円。一方のPC盤はLH盤と同じT&Jソース(←ネット上に無料公開されたもの)にイコライズを施して抜けの良いPCらしい音に仕上げ、LHの数日遅れで Pre-Show Music のディスク3をカットした4枚組3,800円でリリース。LH盤はこの前の「Closed Soundcheck...」と同様に一晩で予約完売し、再入荷分も瞬く間に売り切れたというから(←LHお得意の完売商法やね...)T&J人気は凄まじい。私もご多分に漏れず LHの5枚組を入手したが、どうしてもディスク3が聴きたいという奇特なマニア以外はヤフオクでプレミアが付いたLH盤よりも遥かに安く手に入るPC盤で十分だろう。
 大人気を誇るT&J 録音の素晴らしさは一にも二にもその録音バランスにある。ブライトなクリアネスを競い合う他のオーディエンス録音盤とは激しく一線を画す、厚みのあるどっしりとした音は唯一無比で、そのアナログチックな音は長時間聴いても聴き疲れしないウォームでマイルドな質感を湛えている。他のテーパーとは使っている機材が違うのか、あるいは独自の録音/マスタリング・テクニックなのかは分からないが、とにかくT&J盤の音は一聴してそれとわかるユニークなものだ。
 LHのメーカー・インフォには “SNE盤とは全く異質のクリアネスが魅力” とあるが、ウチのシステムでは “全く異質” どころか音の傾向は SNE盤に瓜二つで、敢えて両者の違いに言及するとすれば、デジタル加工していないスッピンな音の良さを控え目に主張しているSNE盤に対し、アナログ・テイストをより強く前面に押し出したT&J盤という感じ。どちらにせよ音の抜けの良さやクリアネス重視のEV/gA盤やピカデリー盤とは対極に位置する音作りだ。録音レベルも非常に高く、音圧が売りの EV盤やピカデリー盤さえも凌駕する破壊力。例えるなら同じパンチでもこのT&J盤の方がより体重が乗ったパンチを浴びているような、そんな感覚なのだ。やっぱりズッシリ響く重低音がポイントやね~(^.^)
 SNE盤の時にも書いたが、このような録音バランスの盤をウチのシステムでそのまま再生すると低音がダブついてとてもじゃないが聴いていられないので、このT&J盤を聴くときはいつもプリアンプの Bass を2目盛り下げ、逆に Treble を1.5目盛り上げて野放図に出てくる低音を “締めて” やることにしている。そしてそのままヴォリュームをどんどん上げていけば、T&J録音の最大の魅力である低音、いや重低音のド迫力が存分に味わえ、まるでコンサート会場のド真ん中にいるかのような錯覚に陥るのだ。私は “T&J録音盤は大音量で、音の洪水の中に身を委ねるようにして聴くべし” をモットーにしているが、今回の武道館録音でもそのT&Jマジックが炸裂、いついかなる時でもCDプレイヤーのボタンを押すだけでリスニングルームが疑似武道館へと早変わりだ(^o^)丿  アコースティック・セットのクリスプなサウンドを見事に捉えた録音は素晴らしいの一言に尽きるし、「死ぬのは奴らだ」でのパイロの爆発音なんかもうリアルそのもので、ポールじゃなくても耳を押さえたくなる凄まじさ(≧▽≦)  この快感はサウンドボード録音では決して味わえない種類のものだ。
I've Just Seen A Face T&J

Live And Let Die T&J


 とまぁこのように素晴らしい音質でポールの武道館ライヴを堪能できるこのT&J盤なのだが、唯一の難点を挙げるとすれば例の “アーゥ!” をモロに拾ってしまっていること(>_<)  T&J録音による2013年日本公演盤は3枚とも録音の素晴らしさに加えて煩わしいオーディエンス・ノイズが入っていなかったことが大きな魅力だったが、今回の武道館ライヴではさすがのT&Jもこのキチガイ野郎の雄叫びだけはどうしようもなかったようだ。これさえなければこの T&J 盤が武道館ライヴの決定版になっていただろう。6月に発売が延期になった EVボックスにはどうか “アーゥ!” が入ってませんように...
Maybe I'm Amazed T&J

Lady Madonna T&J
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Live at Nippon Budokan [greenAPPLE盤] / Paul McCartney

2015-05-26 | Paul McCartney
 ブログをやっていて楽しいことの一つは、同じ嗜好を持つ音楽ファンと知り合いになれることである。特にこの2年ほどはポール・ネタが多かったせいか、ビートルズ・ファンの方々から色んなコメントをいただけて喜んでいる。私の周りには一人もビートルズ・ファンがいないこともあって、ブログを通してポール日本公演の感動を分かち合ったり新作ブートの情報交換をしたりするのが楽しくってしかたがないのだ。
 このブログでは4月からポール祭りを継続中だが、そんな中でコメントを下さった方の中にヒロさんというビートルズ・ファンがおられる。同じ奈良県在住で、今回のポール・ジャパン・ツアーでは京セラドームはもちろんのこと、東京ドーム最終日にも弾丸ツアーを敢行して参戦されたという猛者である。そんなヒロさんから最近ポールのブートを何枚かお借りするという僥倖に恵まれた。その中でも一番興味があったのが武道館公演の3日後にgreenAPPLEレーベルから高速リリースされたこの「Live at Nippon Budokan」だ。
 このgreenAPPLE というのは西新宿のブート・ショップ、ブラインド・フェイスが出している、 “プレス盤で1,000円” が売りの廉価レーベル。 BFは高価なものは Empress Valley レーベルから、廉価盤は greenAPPLE レーベルからリリースと、実に上手く使い分けをしているように見えるのだが、大元が同じだけあって音作りの傾向はほぼ同じと言っていい。私は基本的に EV の抜けの良いクリアーな音が大好き(←顧客をナメきったブラックなビジネスの仕方は大嫌いだが...)なので、高速リリースされたこの盤にも食指が動いたのだが、CD-R盤ということがネックになって買うのをためらっていた。それが今、手元にあるのだ。さぁ、一体どんな音が飛び出してくるのだろうか...(^.^)
 一聴してまず感じたのは中域を分厚くイコライズしてややハイ上がりに仕上げた切れ味鋭い音作りがなされているということ。全体的に音圧が高く、臨場感も抜群だ。実際にライヴ会場で聞こえる音とはちょっと違うと思うが、十分に作り込まれた、聴いてて気持ちの良い音で、例えるならまるでライヴ盤を聴いているかのような音なのだ。これを元気の良い華やかな音と取るか、やや軽めの音と取るかは聴く人の好みの問題だろう。私はハッキリ言ってこの盤の音が大好きだ(^.^)  敢えて言えば T&J盤のような深みに欠けるのが唯一の弱点か...
Can't Buy Me Love [gA]

One After 909 [gA]


 しかし私がオーディエンス録音のライヴ・ブートを楽しめるかどうかの一番のポイントは中高域がどうとか音の深みがどうとかといったことよりもむしろ奇声の有無にかかっていると言っていい。これまで何度も書いてきたが、いくら高音質であっても2013年大阪2日目のEVSD盤を私が全く聴く気がしないのはホーホーという不快極まりない奇声を拾いまくっているからだ。私は歓声や手拍子は全然オッケーなのだが、周りの迷惑を考えない自己陶酔型の遠吠えだけはどうしても許容できない。
 で、このgA盤だが、歓声や手拍子はそれなりに拾ってはいるものの、不快な奇声・遠吠えの類はほぼ皆無なので聴いていて全くストレスを感じない。APP盤の時に書いたようにこの日の武道館にはただ騒ぎたいだけの頭がイカれたマジキチ野郎が紛れ込んでいたようで、手持ちのありとあらゆる武道館ライヴ盤に例の “アーゥ!” という遠吠えが頻繁に入っていて鬱陶しいことこの上ないのだが、この盤ではたまたま録音位置が良かったのか、あるいは巧く音をいじって隠してあるのか、ウザい奇声がほとんど聞こえないのが◎。EVSD盤でボロクソに叩かれて懲りたのかな(笑) この前指摘した「イエスタデイ」の冒頭部分も大概だが、「レット・ミー・ロール・イット」、「1985」、「メイビー・アイム・アメイズド」、「ニュー」の時なんかも大騒ぎで、コイツの遠吠えを聞くとホンマに虫唾が走る(>_<)  それがこのgA盤ではあまり聞こえないのだ。一応他レーベルとの比較用に2曲ほど貼っときますね。
Nineteen Hundred and Eighty Five [gA]

Yesterday gA


 ということで、音質良し、音圧高し、奇声なしと3拍子揃ったこのgA盤、CD-Rなのが返す返すも残念だが、現時点では8枚持っている武道館ライヴの中で一、二を争うお気に入り盤だ(^.^)  今週末にはピカデリー盤、そして来週にはいよいよ真打ちのEVSDボックスが届く予定で、いよいよ武道館祭りも佳境に入る。いやぁ~、ブートって本当に楽しいですねぇ... (≧▽≦)
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Closed Soundcheck At Budokan / Paul McCartney

2015-05-22 | Paul McCartney
 ポールの武道館特集第3弾はライトハウスの新作だ。まず話は2週間ほど前に遡る。時系列に沿って書くと、金曜:SNE盤オーダー、日曜:APP盤オーダー、月曜:SNE盤到着... という流れで迎えた火曜の夜、私はいつものように FUZ の HP更新を待っていた。5月に入ってからもう10日以上経つというのに greenAPPLEやSee No Evil、Nanker Record、Empress Valley といった他レーベルから次々とリリースされるポール日本公演ブートを尻目に、わずかにギフト盤が4種類で未だ新作ナシと不気味な沈黙を守っているLHの動向に注目していた。前回の来日時には確か一晩で完売した「Osaka First Night」や怒涛の6枚組2連発など、私をブート地獄の暗黒面(←ダース・ベイダーかよ...)へと引きずり込んだ張本人であるLH に対し、早くポールの新作を出してくれぃ!と私の期待は高まるばかりだった。
 そしていつもより少し遅れてHP更新が始まったのだが、ジューダス・プリーストやらクイーンズライクやらヴァンデンバーグといったヘビメタ・バンドの新作ばかりで肝心のポールのポの字も出てこない。やがて9時半を過ぎ、F5を連打してもHPが一向に更新されなくなった。私は “何じゃい、今週もポールなしかいな。しょーもな。今回のLHはポールに冷たいのぉ…(>_<)” とガッカリし、パソコンを閉じて風呂に入った。
 風呂から上がった私は鬱憤晴らしにリビングの大画面でポールの京セラ公演を見て気持ちを落ち着け、 “ソロソロ ネル ジカンデス...” ということで自室に戻りパソコンを開けて日課のHPチェックを始めたところ、さっきまでジューダスが載っていたトップ・ページにポールがデーン!と現れたのだ。しかもタイトルが「クローズド・サウンドチェック・アット・ブドーカン」って… 武道館サウンドチェックのコンプリート・ヴァージョンがプレス盤で出るのか! これはエライコッチャである。APP盤がもうすぐ届くことになってはいるが、やっぱりプレス盤の魅力には抗しがたいものがあるし、メーカー・インフォには “イヤモニ経由でキャッチされた見事なクリアネス、しかもこの手の録音でありがちなノイズ(例の「ジャリッ」と入るアレです)の皆無なクリーン・レコーディング” とある。LHお得意のノイズ除去で他と差別化を図っているということなのだろうか。私は同時リリースのLH京セラ盤と併せ、迷うことなくこの新作2枚をオーダーした。
 翌日の昼、いつものように弁当を食べながらFUZのHP を覗いてみると、何と“ポール・マッカートニー「CLOSED SOUNDCHECK AT BUDOKAN」は予約完売致しました。” となっている。つまり一晩のうちに200セットが売れたということだ。 ひぇー(@_@) さすがサー・ポールのアーティスト・パワーは絶大だ。更に2日後に限定で再入荷した分も瞬く間に売り切れたというから凄まじい。こういう時はヤフオクが荒れるものだが、案の定、LH定価2,800円の3~5倍にあたる10,000円~18,000円という異常な高値で落札されていた。それにしてもサウンドチェック・リハーサル音源のCD1枚に18,000円とは凄いですな…(゜o゜)  EVSDの武道館ボックス・セットにピカデリーの武道館DVD付けてもまだお釣りがくるやん! あの晩ちゃんとHPチェックして買っといてホンマによかったわ(^.^)
 で、気になるのがAPP盤との音質比較である。私はCDプレイヤー1にLH盤を、CDプレイヤー2にAPP盤をセットして2枚のSC盤を同時にプレイし、プリアンプの切り替えスイッチで両者の聴き比べをやってみた。その結果としては、パチパチという傍受ノイズはどちらもキレイに除去されていて聴きやすいが、LH盤の方がややハイ上がりで華やかな印象を受け、中域も分厚く音を作り込んである感じなので、その分迫力もアップしている。又、APP盤の方はかすかにサーッというノイズのようなものが聞こえるが、LH盤の方はそれも完全に消してある。音質的にはLH盤の方が好きだが、両者の違いはごくわずかで、普通にサウンドチェック音源として聴く分にはAPP盤で十分だろう。いくら何でも18,000円はないわ。
Got To Get You Into My Life LH

Dance Tonight LH


 全編通して聴いて感じたのは、まず第一にポールの気合いの入り方がハンパないということ。普段のサウンドチェック・パーティーではVIPオーディエンスの前で軽~い肩慣らしという感じの演奏が多いのだが、今回は観客抜きの非公開SCということで、「ペニー・レイン」や「アナザー・ガール」のように同じ曲を繰り返し練習する “真剣なリハーサル” 的な色合いが非常に濃いセッションになっている。そのせいか、この盤を聴いているとまるでビートルズのゲット・バック・セッションを聴いているような気分になってくる。
 そもそもこのSC音源は無音部分や小声での会話部分が多くって、BGMとして流しっぱなしにする分には問題ないが、車の中で聴くには向いていない。そこでふと思いついたのが、そういった不要な部分をカットして、ちょうど幻盤「ゲット・バック」のような1枚のアルバムの形に再編集するというアイデアだ。
 又、原盤CDのトラック割りもイマイチ不満で、例えば「ペニー・レイン」のテイク2や3なんて数十秒の断片も一つのテイクとして分割されてしまっているため何度もやり直して最後まで歌い切ったポールの奮闘ぶりが伝わってこないし(←これらをひとまとめにしたSNE盤はエライッ!)、「アナザー・ガール」だってテイク1を始める前にポールが一人でベースを弾きながら歌の練習をし、ラスティが “新しい曲「アナザー・ガール」だ... アコースティック・ギターを頼むよ” って言ってる箇所から聴かないとこの “セカイ ハツコーカイ” 直前リハーサルの生々しさは伝わってこない。
 しかし残念ながらどのトラックも判で押したように曲のアタマから始まっているので、そのあたりをCDレコーダーを使って自分が好きなように作り変え、更に無音部分や冗長な会話部分を大胆にカットして CD-R に焼き直してみた。出来上がった盤をプレイバックしてみるとコレが結構エエ感じで、気分はすっかりグリン・ジョンズだ(^.^)  この盤をお持ちの方は一度やってみてはどうですか?
Another Girl take 1 LH

Another Girl take 2 LH


Penny Lane take 1 LH

Penny Lane take 2-4 LH

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Complete Live At The Budokan 2015 [APP盤] / Paul McCartney

2015-05-18 | Paul McCartney
 私は主に Kent や宝盤レコードといった正規の(笑)ショップからブートレッグを買っているのだが、もう一つの購入ルートとしてヤフオクからも目が離せない。怪しげなパチモン・コピー商品が横行している一方で、ごくたまにではあるがめちゃくちゃオイシイ買い物ができるからだ。ポールの日本公演がスタートしてからというもの、私は毎晩寝る前にブート・ショップのHPを見るのを日課にしているのだが、それだけでは飽き足らず、「ポール 武道館 / Paul Budokan」「ポール 大阪 / Paul Osaka」のオークション検索結果をお気に入りに登録し、“ひょっとしたら掘り出し物があるかも...” という期待を込めてヤフオクの方も欠かさずチェックするようにしていた。
 そして今から1週間前の、ちょうどSNE武道館盤やEVSD大阪盤をオーダーし終えてブツが届くのを一日千秋の思いで待っていた先週の日曜のこと、禁断症状を抑えようとLHギフトの武道館DVD-Rから音声を抜き出してCD-R用にマスタリング(←最近こんなことばかりやってるな...)し終えてふと時計を見ると夜中の3時を回っていた。次の日は当然通常通り朝から出勤しなくてはならない。これはヤバイと思いながらも完成したばかりのCD-RをBGMに就寝前のブート・チェックを開始した。
 するといきなり私の目に「武道館2015★完全版・ボーナスディスク付」という刺激的なタイトルが飛び込んできた。おぉ、これは... と思って商品説明を読むと、そこには何と “当日のサウンドチェック音源を完全収録” とある。何? 完全収録やと??? gA盤が1曲、SNE盤が3曲やというのに、こちらは何とディスク1枚丸ごとSC音源で計21曲も入っており、しかも「アナザー・ガール」は take 2もあるし、「ペニー・レイン」に至っては take 5 まであるではないか!!! Non Label で CD-R というのが少し引っ掛かったが、多分イヤモニの傍受音源だろうから音質は他とそうは変わらないだろう。まさかこの2日後に LH から SC のプレス盤が出ようなどとは知る由もなかった私は、この時点で SC の完全版が聴けるのはこの商品だけだったこともあって、迷うことなく送料無料の2,800円で即決した。時計の針は3時40分を指していた。
 この盤は Non Label となっており、届いたブツのどこにもレーベル名は書いてないが、どうやらアップル・パイ、略して APP というレーベルからのリリースらしい。同じセラーが出していた本編ライヴのみの2枚組CD-Rがちょうど APP レーベルとなっており、これと全く同じ武道館レプリカ・チケットが付いていたからだ。メーカー・インフォの文体も瓜ふたつなのでまず間違いないなと思っていたら、案の定宝盤レコードのHPで APP と紹介されていた。
 で、肝心のサウンドチェックだが、「マッチボックス」に始まり、「ハニー・ドント」、「フレイミング・パイ」、「Cムーン」、「セレブレイション」、「サンフランシスコ・ベイ・ブルース」、「ミッドナイト・スペシャル」、「ブルーバード」、「レディ・マドンナ」といったSC定番曲に混じって、この日の本番で演奏された「ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」、「アナザー・ガール」、「ダンス・トゥナイト」がしっかりと事前練習されている。音質の方は十分満足のいくレベルで、前回取り上げたSNE盤と聴き比べてみると、このAPP盤の方は傍受音源特有のノイズがキレイに消されており(←「アナザー・ガール」のアタマの部分の比較で顕著)、実に聞きやすいサウンドに仕上げてあるのが嬉しい。
Got To Get You Into My Life APP

Another Girl APP


 そして特筆すべきは何と言っても「ペニー・レイン」を5回も(←実際にちゃんと完奏されたのは2回で、残りの3回は数十秒程度で止めてる未完成テイク)やっていることだろう。結局本番では演奏されなかったことを考えると、ただでさえ時間が押しているこの時点で何回も執拗にリハを繰り返した真意を知りたいものだ。もしも開演が遅れなければ本番で演る予定だったのか、それとも元々武道館のセトリには入っていなかったのか... とにかく今回のジャパン・ツアーで演奏されることのなかった「ペニー・レイン」だが、ひょっとするとこの後に控えているアウト・ゼア・ヨーロッパ・ツアーで「アナザー・ガール」(←こっちは確定でしょう...)と共にセットインするかもしれない。尚、SNE盤の「ペニー・レイン」はこの盤のテイク2~5を一つのトラックに割り当てたものだ。
Penny Lane APP


 先に書いたようにサウンドチェック目当てでこの盤の購入を決めたので、本編ライヴはオマケみたいなものと思っていたし、メーカー・インフォには “24bit録音による劇空間的な オーディエンス録音最高峰の超高音質オーディエンス録音” だとか “アリーナ前方ブロック から非圧縮の24bit/96khzによる超高級マイクを使用し、オーディエンス録音ではこれ以上有り得ない究極的なアルティメイト・サウンド” とかいった刺激的な表現が並んでいたが、ブート・メーカーのこの手の煽り文句は話半分に読むようにしているので、正直言って音質はあまり期待していなかった。
 ところが実際に聴いてみると、これが結構生意気な音をしているのだ。さすがに EVSD のような極上音質とまではいかないまでも、普段聴きならこれで十分という感じの優良オーディエンス録音だ。ただ残念なのは所々で雰囲気をぶち壊すような奇声を拾っていることで、「イエスタデイ」が始まって会場がシーンとし始めた時に “アーゥ!” と叫ぶバカ(←オマエはマイケル・ジャクソンか! 空気読めよ、ボケ!)やポールのMC中に“オッ オッ オッ オッ!” と雄叫びを上げるDQN(←オマエはブルーザー・ブロディか! いっぺん病院行ってアタマ診てもらえ!)が発する不快なオーディエンス・ノイズが玉にキズだが、それ以外はほぼ文句ナシで、10点満点中8.5~9点をあげたいくらいの高音質盤だ。
 メーカー・インフォに “このアイテムを持っていれば武道館公演は完璧の決定版” とあったが、ジャケットも他とは一線を画するカッコ良さで、CD-R という欠点を差し引いてもコスパは抜群に高く、まさに看板に偽りナシのお買い得ブートだと思う。
Birthday APP
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Out There Live At Judo Arena [See No Evil盤] / Paul McCartney

2015-05-15 | Paul McCartney
 ポールが日本を去ってから2週間が過ぎた。2013年の来日時はLHもBFもピカデリーも知らない全くのブート・ド素人だったので、次から次へとリリースされるブートを手当たり次第買いまくったものだったが、あれから1年半かかって高い授業料を払い(笑)多少なりとも各レーベルの特徴は把握したつもりなので、今回は慌てず騒がず落ち着いて音質その他をしっかり吟味して “ベストな1枚” に絞って購入するつもりだった。
 しかし “言うは易く行うは難し” とはよく言ったもので、ネットでポール関連の記事をチェックしたりYouTubeにアップされた映像を見たりしているうちにマニア魂に火がついてしまい、前回同様に “ポールのブート祭り” という底なし沼にハマっていった。ということで、5月に入ってからはショップのHPをくまなくチェックしてポール関連ブートの情報収集に余念がない毎日だ。
 私は自分が参戦した日のライヴには特に思い入れが深く、その時の音源・映像は何種類も買ってしまう人間なので、ツアー初日にあたる4・21京セラドームは当然マストなのだが、今回はやはりスペシャルなセトリで異様な盛り上がりをみせた聖地・武道館公演が気になって仕方がない。参戦できなかった悔しさはブートで晴らすしかない(←何じゃそりゃ?)と考えた私は、とりあえず東京ドーム3公演は後回しにして京セラと武道館を徹底的にいくことにした。
 今回のポールのジャパン・ツアーは4月28日の日本武道館で終了したわけだが、何とその3日後の5月1日にgreenAPPLE レーベルから「ライヴ・アット・ブドーカン」がリリースされたのにはビックリ(・o・)  当然CD-R という形での発売だったが、それにしてもライヴのわずか3日後に販売ルートに乗せるとは何たる早ワザ! まぁポールが半世紀ぶりに伝説の武道館に帰ってきたということで話題性としてはこれ以上のモノは考えられないワケで、金のなる木である “ポール武道館” を巡る熱き戦いは先手必勝を想わせる駆け引きと権謀術数が渦巻くブート戦争の様相を呈してきている。日々更新されるショップの新入荷情報を見ていると西新宿の凄まじい熱気が伝わってきて楽しいことこの上ない。
 このgA盤はかなりの高音質とネット上で好評だったのだが、CD-Rということで買うか買わないか迷っているうちに今度は See No Evilレーベルからプレス盤が出るという情報が入ってきた。しかもgA盤では「ペニー・レイン」1曲だった非公開サウンドチェック音源が3曲も入っているというのだからこれはエライコッチャである。SNEレーベルのブートは1枚も持っていないので音質は未知数だが、どうせ買うならやはり “永久保存がっちりプレス盤”(笑)の方がいい。ということで、GW最終日にSNE盤をオーダーしたのだが、その後になって更に1曲収録のボーナスDVDが付くことが判明し大喜び\(^o^)/  早速GW明けの月曜にブツが届いた。
 梱包を開けてまずプレーヤーにセットしたのは本編CDではなくオマケDVD-Rの方だ。武道館ライヴの映像はYouTubeの断片映像しか見たことがなかったので興味津々だったのだが、46インチTVの画面にアップになったポールを見て、予想を遥かに超えた超至近距離からの美麗ショットに唖然(゜o゜)  コレはホンマに凄い、いや凄すぎますわ...(≧▽≦) 非売品の特典盤ということで「レット・ミー・ロール・イット」1曲のみだが、もしもコンサート全編このショットで撮ったブルーレイが出たら1万円でも買ってしまうかもしれない。とにかく百聞は一見にしかず... 次の3枚の画像↓をとくとご覧あれ。




 続いて本編CDの音質だが、最初聞いた時は低音がブーミーで(←昔のアンプについていたラウドネス・スイッチをオンにしたような感じ...)全体的に音がこもっていて何じゃこれはーと思ったのだが、メーカー・インフォを読むと “録った音を一切補正せずに敢えてそのまま収録” したとのこと。一切味付けをせずに “素材の味そのものをしっかりと味わって下さい” という趣旨なのかもしれないが、さすがにこのままではちょっと聴きにくい。パソコンのスピーカーならちょうど合うのかもしれないが、アルテック・ヴァレンシアの38cmウーハーからの大音量でこの盤を聴くのはあまり快適とは言えない。ならば自分の手で味付けをしてやろうと思いつき、プリアンプのイコライザーをいじって調節してみると音が豹変、まるでEVSD盤のようなブリリアントな音になったのだ\(^o^)/  何でもアリーナ最前ブロックのPA正面寄りのシートで録ったとのことなので、元々の録音が非常に近い音だったのが良かったのかもしれない。気分はすっかりスティーヴ・ホフマン(←DCCのマスタリング・エンジニア)だ。いや、ホフマンJrぐらいかな(笑)
 音に手を加えずにノー・イコラ状態でのリリースとなったこの CD は、上手く磨けばブリリアントに輝くサウンドが期待できる “ダイアモンドの原石” なのだ。今週は車の中でこのリマスターした武道館 CD-R ばかり聴いているのだが、たまたま助手席に乗った母親(←高齢なのにめちゃくちゃ耳が良い... さすがは私のオカンだ...笑)が“これ凄いエエ音やなぁ。ポールの声がキレイやわ... (≧▽≦)” と感心していた。この盤を買って音に不満がある方は積極的に音をいじってみては如何だろう? うまくハマれば驚くようなハイクオリティ・サウンドを手に入れることができるかも...(^.^)  試しにCDに入っていた原音と、自家製リマスター音の両方をアップしてみました↓ので興味のある方は聴き比べてみてくださいな。
Another Girl SNE

Another Girl SNE Remastered


 あと、非公開サウンドチェックの音源が「ペニー・レイン」「アナザー・ガール」「レディ・マドンナ」の3曲入っていたのだが、ノイズの具合から判断するとイヤモニか何かを傍受したもののようだ。一体どーやって録ったのかは知らないが、とにかくブート・メーカーの執念にはホンマに頭が下がる思いだし、彼らのおかげで門外不出の貴重なリハーサル音源が聞けるのだからこんなありがたいことはない。下に「ペニー・レイン」をアップしました↓ので宜しければどーぞ。
Penny Lane SNE Soundcheck


 ということでいよいよ始まった当ブログの “ポール・ブート祭り2015”。第1弾のS.N.E. は未知のレーベルということで一抹の不安はあったものの、必殺の特典盤といい、貴重なSC音源収録といい、他レーベルとの差別化に成功しているように思えるし、音も自由にいじれるので全く不満はない。奇声を拾っている所もあるにはあるが、全体的にオーディエンス・ノイズほあまり気にならないレベルで(←あの日の武道館のアリーナでオーディエンス・ノイズ・フリーなんてあり得ないのでは...?)、これは買って大正解だった。それにしてもこれだけの内容を1週間かそこらで高速プレスして発売した See No Evil ってレーベル、中々やりよるなぁ...(-。-)y-゜゜゜
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【祝!スカパー放送決定】ポール@武道館をYouTubeで追体験 (Pt. 2)

2015-05-05 | Paul McCartney
 さて、サプライズにはサプライズでお返しというワケではないだろうが、今度はポールの方が驚かされる番だ。前回のジャパン・ツアー最終日の “真っ赤に染まった東京ドーム” の再現を狙ったキョードーが観客全員にリストバンド型ライトを配布してポールへのサプライズを企画したもので、今回は演出開始まで光らないように事前に、しかも座席ごとにプログラミングしてあるという手の込みようだ。
 そしてついにその時が来た。曲は「レット・イット・ビー」である。1万人が手首に装着したライトが一斉に点灯して武道館が光で埋め尽くされたのだ。何という感動的な光景だろう。YouTubeで見てもこれだけゾクゾクするのだから、当日会場にいらっしゃった方々は万感胸に迫るモノがあったのではないだろうか。曲が終わった後、会場を見たわしたポールも感激し、両手を頭に乗せたまましばらく言葉が出てこないといった様子で、 “You are so cool!!!(みんな、最高だよ!)” と言うのが精一杯だったようだ。
Let It Be - Paul McCartney Live in Budokan


 しかしサプライズはこれだけでは終わらなかった。武道館でも火薬大爆発やれるんかなーと半信半疑だった「死ぬのは奴らだ」(←天井の日の丸に燃え移ったらヤバイでしょ... でも結構派手に火柱上がってるなぁ...)を挟み、お約束の「ヘイ・ジュード」大合唱大会も終わりにさしかかった時である。何と武道館のスタンド席にユニオンジャックが、そしてアリーナ席に日の丸模様が浮かび上がるという粋な演出が待っていたのだ。 “座席ごとのプログラミング” とはこういうことだったのか...(・o・)  いつもはアンコールでポールが国旗を持って登場するのだが、この日の武道館ではその前に会場全体での光の演出による両国国旗のコラボが実現したというワケだ。まぁ他国での同規模会場と比べてもありえないような高額チケットのことを考えれば主催者はこれくらいやって当然とは思うが、そういった諸々の事情を抜きにして考えても、この “光による国旗コラボ” は今回の武道館公演のハイライトの一つと言えるドラマティックな光景だと思う。
Budokan Live and Let Die - Paul McCartney 28th April 2015

Paul McCartney - Hey Jude サプライズ (Live in Nippon Budokan 2015/04/28)


 そしていよいよアンコール... 1曲目はもちろん「イエスタデイ」だ。歌い始める前に “ブ ド カン!” を連呼してファンを煽りまくるポールにオーディエンスは大喜びだ(^o^)丿 さて、武道館で「イエスタデイ」というと、ジョージの “イ、イエスタデイ...” という曲紹介に続いてポールが歌い始める49年前のあのシーンが思い浮かぶファンも少なくないと思うが、あの日ジョン、ジョージ、リンゴと共にエレクトリック・セットで演奏した「イエスタデイ」と、この日アコースティック・セットで聴かせてくれた「イエスタデイ」の間には約半世紀の歳月が横たわり、勢いから円熟へと向かった一人の天才音楽家の変貌をはっきりと窺うことができる。72歳になった今でもスーパースターとして活躍し、この武道館のステージに帰ってきてくれたポールの姿を見ると、一ファンとして感無量という以外に表現する言葉が思い浮かばない。ポール、あなたのファンで本当によかったよ... (≧▽≦)
The Beatles- yesterday live(1966)

Paul McCartney「Yesterday」 28th April 2015 Nippon Budokan ポール マッカートニー武道館イエスタデイ


 アンコールの2曲目に演奏されたのはラス前定番の「ヘルター・スケルター」ではなく、何と「バースデー」だ。京セラドームのライヴ・レポートで “アンコールには「ヘルター・スケルター」よりもノリの良い「バースデー」の方が向いているのでは...” という趣旨のことを書いたが、いきなりそれが武道館で実現するとは...(゜o゜)  この日最後のサプライズ選曲で意表を突かれたオーディエンスの盛り上がりっぷりも凄まじい。高額なチケットを買ってくれた日本のファンに少しでも喜んでもらおうというセトリ変更であると同時に、結果的に英王室のプリンセス誕生を数日先取りしてお祝いすることになった粋な選曲はサー・ポールならではだ。
Paul McCartney「Birthday」 28th April 2015 Nippon Budokan ポール マッカートニー武道館バースデー


 ということで、ざーっとではあるが YouTube に上がっている映像を基に私なりにポール武道館公演を追体験してみた。武道館の映像はピカデリーから2種類ほど別カメラからの映像が出るようだし、スカパー放送後にはプロショット映像のブルーレイ盤が各レーベルから出るのは間違いない。ポール・ファンとしては嬉しい悲鳴だが、コンプリートな映像を手に入れるまではこの YouTube の断片映像でしっかりと予習をしておきたいと思う。
ポールマッカートニー 日本武道館2015年 Paul McCartney LIVE in BUDOKAN
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【祝!スカパー放送決定】ポール@武道館をYouTubeで追体験 (Pt. 1)

2015-05-04 | Paul McCartney
 2日前にポールが離日し、私にとってまさにポールづくしといえる夢のような10日間が終わってしまった。大阪公演が終わった後も、ポールがまだこの日本にいる... 自分はポールと同じ空気を吸っている... と思うだけでルンルン気分の毎日だった(笑) 来日する前は去年の事があったのでホンマに大丈夫かなーと一抹の不安はあったものの、いざ公演が始まってみるとポールは衰えるどころかますます元気で、どの日も凄い盛り上がりだったようだ。中でも特筆すべきはビートルズ以来49年ぶりとなる武道館公演がついに実現したことで、“去年やってくれてたら観れたのになー(*_*)” という気持ちも無いではないが、それ以上にこの歴史的なコンサートが実現した喜びの方が大きい。
 そして更に嬉しいことに7月11日にスカパーでこの武道館公演の模様が放送されることが決定した\(^o^)/  このブログでも何度か “武道館、スカパーで放送してくれへんかなー” と書いた記憶があるが、まさかそんなタワゴトが本当に実現するとは思わなんだ。ポール・ファンはスカパーさん、いやスカパー様に足を向けて寝れませんな。ということで、武道館に参戦できなかった私は7・11に向けて、YouTubeにアップされた映像を使ってブログ上でポール武道館公演を簡単に追体験しておくことにした。
 今回のアウト・ゼア・ジャパン・ツアー2015でファン最大の関心事は(ひょっとすると自分が参戦するドーム公演以上に)武道館のセトリだったのではないかと思う。中でもコンサートの1曲目にどの曲を演奏するかに注目が集まっており、「マジカル・ミステリー・ツアー」「エイト・デイズ・ア・ウイーク」「ハロー・グッバイ」といった定番曲から「ヴィーナス・アンド・マース」、はたまた49年前のビートルズ公演に因んで「ロックンロール・ミュージック」という大胆予想(←いくら何でもそれはないよな...)に至るまで、ネット上では大盛り上がりだったが、オープニングのオッズとしては篠沢教授も顔負けの(←古い!)高倍率といえる「キャント・バイ・ミー・ラヴ」が来ると予想した人が果たして何人いただろうか?
 しかし今になって考えれば、私が京セラドームで一番強烈なインパクトを受けたのが他でもないこの「キャント...」だったし、chusanさんもコメント欄で “ビートルズそのもの” と形容されていたように、この曲は間違いなく今回のジャパン・ツアーのキモと言っても過言ではない最重要ナンバーだった。それを定位置の3曲目でもアンコールでもなく、ビートルズゆかりの武道館公演のオープニングに持って来るというポールのアイデアはセトリの固定観念にとらわれ過ぎたファン達の予想を遥かに超えていたと言えるだろう。イントロ無しでいきなりヴォーカルから入るというビートルズお得意の、しかも疾走系ナンバー... どう考えてもこれ以上のオープニング曲はない。論より証拠、曲が始まった瞬間の “おぉぉ~” というどよめきがすべてを物語っている。ポールが、いや、ビートルズが武道館に帰ってきた歴史的瞬間だ。
Paul McCartney at The Budokan 28th April 2015 Can't Buy Me Love


【おまけ】「キャント...」が終わると外で音漏れを聴いていた群衆からも期せずして拍手が... 何かめっちゃエエ雰囲気やなぁ(^.^)
2015/04/28 ポール・マッカートニー武道館公演中の「外の様子(その2)」


 今回の武道館公演で通常のセトリには無いサプライズ選曲が全部で5曲。第1弾は4曲目に演奏された「ワン・アフター・909」だ。この曲に関してはレギュラー・フォーマットでのセット・インを秘かに予想していたので、ドーム4公演を終えた段階で “読みが外れたなぁ...” とガッカリしていたのだが、まさか武道館用に取ってあったとは...(・o・)  それにしてもこういう小気味よいロックンロールは最高にステージ映えしますな。
 サプライズ第2弾は12曲目に演奏された「ダンス・トゥナイト」だ。マンドリンは小さい弦楽器なので遠目から見てウクレレと見間違い、「サムシング」くるんちゃうか... と身構えた人が多かったのではないかと思うのだが、そこへこのイントロは十分すぎるサプライズ(≧▽≦)  アルバム「メモリー・オールモスト・フル」の1曲目を飾った隠れ名曲に合わせ、会場が一体となって手拍子する様は感動的だ。
Paul McCartney「One After 909」 28th April 2015 Nippon Budokan ポール マッカートニー武道館ワンアフター909

Dance Tonight- Paul McCartney Live in Budokan
 

 コンサートも後半に突入し、ポールはサプライズを連発する。まずは18曲目に演った「アナザー・ガール」だ。 “ツギハ セカイハツコウカイ” というMCに続いて“フォー アイハヴガッ♪” とポールが歌い出すと大歓声が上がる。今回のジャパン・ツアーでは「ホープ・フォー・ザ・フューチャー」に続く “世界初公開” だが、言われてみれば確かにこの曲をライヴで聴くのは初めてだ。この曲以外にも、“オン・ザ・ラン” ツアーで演奏されていた「ザ・ナイト・ビフォア」や「アイム・ルッキング・スルー・ユー」のように中期のB級名曲で日本未公開のナンバーがまだいくつかあるので、次回はそういった曲も演ってくれたらなぁと思った。
 続く19曲目は日本公演では1990年の初来日の時に披露して以来25年ぶり(!)となる「ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」。狂喜する1万人の大合唱はまさに鳥肌モノだ。当日この場に居合わせた人が本当に羨ましい。先の「ワン・アフター・909」や「アナザー・ガール」もそうだが、こういうノリの良い曲をセット・インさせて武道館に集まったファンに楽しんでもらおうというポールの気持ちがよく表れた素晴らしいセットリストだと思う。 (つづく)
Paul McCartney「Another Girl 」 28th April 2015 Nippon Budokan ポール マッカートニー武道館アナザーガール

Got to Get You Into My Life - Paul McCartney Live in Budokan
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