shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

ザ・ピーナッツ・デラックス

2008-11-08 | 昭和歌謡
半年ほど前のある日のこと、友人の901さんから電話をもらった。
「ザ・ピーナッツがボサノバやってるの知ってる?」
「へ?マジっすか(゜д゜ )!!!!!!」
「よさこいボサノバ、ってタイトルらしいよ」
「それはエライことです!すぐに調べます(`・ω・´)」
それからネットで色々検索し、「よさこいボサノバ」は「レア・コレクション」というCDに入ってるとわかって一件落着したのだが、その探索中に YouTube で「可愛い花」の「ボッサ・スウィング・ヴァージョン」というのを見つけた。何なん、それ??? 早速聴いてみるとこれがオリジナル・ヴァージョンよりも遥かにカッコエエのである。しかし手持ちのピーナッツCDには入っておらず、どうやらメチャクチャ希少な音源らしい。色々調べて「ザ・ピーナッツ・デラックス」というLPに入っていることを突き止め、ヤフオクで首尾よくゲット。盤質抜群の67年オリジナルが1,800円、ラッキーラララである。A面が彼女らの代表的なヒットソング集、B面がスタンダード・ソングを含むポピュラー・ヒット・カヴァー集という内容。特に重要なのはA面前半の3曲が新録ヴァージョンだということで、それも単なるステレオ用録り直しではなく、テンポもアレンジもまったく違うテイクなのだ。 まずA-1 が例の「可愛い花’67」で、軽やかなボサノバ風のリズムが心地良く、哀愁舞い散るフルート・ソロが胸を震わす。今の耳で聴いてもその洗練された見事なアレンジに唸ってしまう。さすがは宮川先生だ。A-2 の「情熱の花’67」もその華やかでゴージャスなサウンド・プロダクション(ドラムよりでっかいタンバリンが登場!隠し味の木琴の使い方も絶妙)といい、大胆かつ遊び心溢れるアレンジ(途中で「カルメン」の一節が出てくるのにはビックリ!)といい、素晴らしい作品に仕上がっている。B面では特にB-3「セプテンバー・ソング」が絶品で、ジョー・スタッフォード、江利チエミと並ぶこの曲の3大名唱の1つに認定したい。アコーディオンとギター中心のシンプルな編成が生み出すほんわか・しみじみ感がたまらないB-6「男と女」、雄大で清々しいハーモニーが堪能できるB-2「いそしぎ」やB-4「ムーン・リヴァー」と、音楽って素晴らしいなぁと実感させてくれる名唱が続く。アメリカにフィル・スペクターとロネッツがいるなら、日本には宮川泰とザ・ピーナッツがいる。そう言い切りたいくらい素晴らしいレコードだ。

恋のフーガ

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