shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

ルーフトップのフィギュア買った...(^.^)

2019-01-31 | The Beatles
 私は基本的にはアナログ・レコードを中心に楽しむビートルズ・ファンなのだが、根がコテコテのミーハーなので、レコード以外のビートルズ・グッズでも気に入ったものがあればすぐに買ってしまう。ポールの来日公演のたびに諭吉さんを何枚も握りしめてグッズ売り場の長蛇の列に並ぶのはいつものことだし、服もカバンもビートルズ関連のデザインのものを愛用している。先月もリスニングルームで長いこと使っていた掛け時計が壊れたので、B-SELSでアビー・ロード・デザインの時計(←1993年に作られたカシオ製の時計で、25年たってもバリバリ現役! さすがmade in Japan... 笑)を購入し、レコードプレイヤーの上に飾って喜んでいた。
 ちょうどその同じ頃に、ポール・ロスを癒そうと eBayで色々ビートルズ関連の物を検索していて偶然見つけて衝動買いしてしまったのが、ルーフトップ・セッションの4人を再現したフィギュアだ。ビートルズのフィギュアって、全然似てないやん!と言いたくなるようなブサイクなものが少なくないのだが、このフィギュアは4人の特徴を上手く捉えており、初めて見た時に “これエエやん!” という感じで一目惚れしてしまった。
 フィギュアといえば2年ほど前に買ったワシントン・コロシアム公演の時のヤツ、それから「ヘルプ」の手旗信号ポーズのヤツと、2種類所有して飾っているが、更にもう1セット買うて一体どこへ置くねん???と一瞬考えた。せやせや、左右スピーカーの上にそれぞれ1セットと、パソコンデスクの上で3ヶ所OKやん...となり、BUY IT NOW $180のところに$160でオファーして無事承認。送料$40はちと痛かったが、“ビートルズ関連で気に入ったものは絶対に逃さない” というのが私の信条であり座右の銘でもあるので$200を支払い、フィギュアの到着を待った。
 それから1週間ほど経ってブツが届いた。シンガポールのセラーで、めちゃめちゃデカい箱に発泡スチロールをアホほど詰めて送ってきよったので後始末が面倒だったが、フィギュア自体は文句なしの素晴らしさで、写真で見るよりも実物の方が更にカッコイイ(^.^) 私はスピーカーの上に4人を並べ、しげしげと見つめてみたのだが、4人の服装から楽器の細部に至るまで実に精巧に作られており、並べただけでもう “ゲッ バ~ック♪” という歌声が聞こえてきそうな雰囲気を湛えている。
 この1週間は “ルーフトップ祭り” ということで毎日ゲットバック・セッションの色んな音源を取っ替え引っ替えしながら楽しんでいるのだが、今日はこのフィギュアを眺めながら、ルーフトップ・コンサート50周年にかこつけて先週ライトハウスが出した「The Rooftop Concert Definitive Edition」というブートCD(←“何のつもりなの?” とヒステリックに叫ぶ例のオバハンを編集で上手くカットしてある付属DVD-Rにはワロタ...)を聴いている。DVDで映画の「レット・イット・ビー」を観るのもいいが、「ゲット・バック」関連CDを聴く時のお供にはこの “ルーフトップ・フィギュア” が最高だ(^.^)
  まぁあと数十年もすればホログラム技術が発達して自宅のリスニングルームにシェア・スタジアムやら日本武道館やらルーフトップやらのビートルズを再現できる時代が来るのだろうが、それまではスピーカーの上に飾ったフィギュアを眺めながらレコードやCDを聴くという原始的(?)なやり方で楽しむとしよう。

【おまけ】ビートルズ・ファンは 1:57~と 4:29~に注目! テクノロジーの進歩ってホンマに凄いですな...
Photo Wake-Up: 3D Character Animation from a Single Photo

US盤「マッカートニー」3種聴き比べ

2019-01-27 | Paul McCartney
 ポールのファースト・ソロ・アルバム「マッカートニー」のマト違い US盤を1週間で3枚も買ってしまった話は以前このブログに書いたが、海外から買った2枚がようやく届いたので、今日は改めて3枚の US盤の聴き比べをやってみようと思う。

①SMAS、B面 RL刻印盤、裏ジャケ abkco有り、Winchesterプレス、盤質NM
  A: SMAS S̶T̶A̶O̶-1-3363 Z17-1-S —◁ STERLING LH
  B: SMAS S̶T̶A̶O̶-2-3363 Z14 —◁ STERLING LH/RL
 私が最初に聴いた US盤「マッカートニー」がコレで、盤質が良かったこともあるが、2ndプレスにもかかわらず私の予想を上回るカッチリした音が聴けて、“70年代 US盤侮るなかれ” との思いを強くさせられた。RL刻印無しの A面も捨てたものではないが、RL刻印有りの B面のガツン!とくる音を聴いてしまうとどうしても A面の影が薄くなってしまう。いずれにせよ、普通に音楽を楽しむだけならこの 2ndプレス盤で十分な気がする。

②STAO、B面 RL刻印盤、裏ジャケ abkco無し、LAプレス、盤質VG+
  A: STAO-1-3363 Z22 #2 ✲ STERLING LH
  B: STAO-2-3363 Z20 ✲ STERLING RL/LH
 こちらは裏ジャケに abkco表記がない真正 1stプレス盤だが、2ndプレスの①と比較してみてもほとんど違いが分からないレベルで、盤質の違いのせいか、それとも17/14 vs 22/20 というマト番の違いのせいか分からないが、むしろ①の方がわずかに上回っているのではないかと思えるほど。これだからアナログは面白い。尚、B面には①と同じ RL刻印があるが、①が LH/RL なのに対してこちらはなぜか RL/LH になっている。

③STAO、両面 RL刻印盤、裏ジャケ abkco無し、Winchesterプレス、盤質NM
  A: STAO-1-3363 Z14 —◁ STERLING LH/RL
  B: STAO-2-3363 Z14 —◁ STERLING LH/RL 
 今回の3枚比較で一番楽しみにしていたのがこれ。しかも盤が届いてみて初めて裏ジャケに abkco表記がないことを知ったので(←買ったときは RL刻印のことで頭が一杯でそれ以外のことは全く眼中になかった...)、偶然とはいえ 1stプレスで両面 RL刻印盤、しかもマト番も若いという、これ以上望むべくもない盤を手に入れたことになる。
 初めて聴く A面の RLカットの音はさすがボブ・ラドウィッグという感じのダイナミックなサウンドで、特にベースの音なんか、まるで弦が太くなったかのような錯覚を覚えるほどのごっつい音で入っており、聴いててめちゃくちゃ気持ちいい。これは B面も同様で、大好きなB②「ママ・ミス・アメリカ」なんかもう凄いの一言! アンプのヴォリュームを上げていってリスニングルームが地鳴り鳴動する快感は筆舌に尽くし難い。B⑤「メイビー・アイム・アメイズド」も強烈な説得力で迫ってきて思わず聴き惚れてしまうほど。もちろんこのレコードはゼップのように爆音を楽しむ盤ではないが、アコギのストロークの力強さやリズムの躍動感など、他では聴けない豪放磊落な「マッカートニー」が楽しめて言うことなしだ。私が持っているビートルズ関連の US盤の中では両面グリーン・アップルの「ラム」と双璧をなす溺愛盤だ。

 ということで、ウチのシステムにおける音質比較結果は ③>>①≧② だったが、これは①②が良くないのではなく③がめっちゃ良すぎたということ。ゼップのセカンドを聴いても明らかだが、やっぱりボブ・ラドウィッグって凄いわ。

70年代ポールのUS盤LP特集④

2019-01-19 | Paul McCartney
 B-SELS というお店はまだまだ店頭に出していない在庫があるらしく、Sさんは1枚1枚ご自分の耳で丹念にチェックしてからお店に出す、という話を以前うかがったことがある。その話を覚えていた私は「マッカートニー」を買った時に “また1週間後に来ますんで、裏在庫(?)の中から「オーヴァー・アメリカ」と「ロンドン・タウン」の US盤出しといて下さいね。” という何とも図々しいお願いをしておいたのだが、次にお店に伺うと本当にその2枚がさりげなくエサ箱に入れられていた。
 しかも「オーヴァー・アメリカ」の US盤は2セット並んでおり、ポスター付きの方が2,400円でポスター無しの方が1,800円と、どちらもアメリカからの送料以下という良心的な値付けである。私はポスター類には全く興味が無いので盤質の良い方を買おうと考え、両方の盤を聴き比べさせていただくことにした。
 まずは2,400円の方からスタート。このレコード、盤質は文句ナシなのだがサウンド自体がイマイチおとなしいというか、ライヴの熱気に欠けるような気がする。この頃はちょうどオンな音作りが圧巻の「Wings Over Europe」を聴きまくっていた時期なので余計に音が遠く感じられたのかもしれないが、それにしても私の持っている UK盤の音はもっと躍動感があったように記憶している。要するにこのセットは “悪くはないけどそれほど良くもない” というのが正直な感想だ。
 次に1,800円の方を聴かせていただいたのだが、「ヴィーナス・アンド・マース」のイントロが流れてきた時点で “あれ??? 音圧がさっきと違うぞ...” と感じた。更に「ロック・ショウ」に突入した瞬間にライヴのエネルギーが爆発! “こっちの方が全然エエですね!” とコーフン気味にSさんに言うと “確かに違いますね。試聴してる時はノイズとかに集中しながら小さな音で聴いてたんで違いに気が付きませんでした。” と仰る。確かにお店としてやるべきなのは盤質チェックであり、マニアの道楽(笑)といえる音質聴き比べではない。
 2枚のデッドワックス部分を調べてみると、おとなしい音の方がジャクソンビル・プレスで、元気な音の方が LAプレスだと判明。更に、音だけではなくジャケットも少し違うことに気が付いた。同じ US盤でありながらジャケットの色合いが明らかに違うのだ。ジャクソンビル・プレスの方は UK盤と同じ濃い色合いなのに対し、LAプレスの方は私が中学時代から慣れ親しんできた日本盤と同じ淡い色合いなんである。
 更に驚いたのは色の濃淡だけでなく、万国共通と信じ切っていた細部のデザインまでもが微妙に違うことで、例えば、表ジャケでは右下のライトが前者は [緑2赤2] なのに対し、後者は [赤3緑2] と数も並び方も違っているし、真ん中やや下にある機体のてかり(?)が前者にはあるが後者には描かれていない。裏ジャケはもっと違いが明白で、前者の真ん中下の方にある赤と緑の5つのライトや機体の左半分に走っている白い筋(?)が後者には全く描かれていない。ポールの「オーヴァー・アメリカ」のジャケットにこんな違いがあったとは知らなんだ。ただし、こういった音質やジャケットの違いがプレス工場によるものなのか、はたまたプレス時期によるものかは定かではない。
  

 ということで、私は音の元気な LAプレスの方を3枚組6面すべて聴かせていただき、Sさんの気が変わらないうちに購入。それにしてもこれが1,800円やなんてホンマにエエんかいな? Sさん、ごっつぁんデス!
 調子に乗った私は更に「ロンドン・タウン」も両面試聴させていただきそちらも購入。こちらもやはり US盤の人気の無さを反映してか、お買い得価格の2,000円だった。更に「マッカートニーⅡ」にも目を付けたのだが盤が少しカビっていたので一旦カビとりをお願いし、後日改めて購入させていただいた。こちらも「カミング・アップ」(ライヴ・ヴァージョン)の7インチ片面シングル盤(←なぜか33回転!)付きで2,400円というお値打ち価格で買うことができて大満足。これで70年代ポールの US盤は完全制覇と相成った。
 そういうワケで年末からお正月にかけてはそれまで UK盤オンリーだったビートルズ・メンバーのソロ・アルバム棚に新たに US盤コーナーを増設し、レコード整理をしながら楽しく過ごすことができた。Sさん、色々とホンマにありがとうございました。B-SELS、でらサイコー!!!

①Wings Over America(LAプレス)
 A: SWCO-1-11593 F-3 MASTERED BY CAPITOL ✲
 B: SWCO-2-11593 F-3 MASTERED BY CAPITOL ✲
 C: SWCO-3-11593 F-3 Wly MASTERED BY CAPITOL
 D: SWCO-4-11593 F-3 Wly ✲ MASTERED BY CAPITOL
 E: SWCO-5-11593-F-16 ✲ MASTERED BY CAPITOL
 F: SWCO-6-11593 F-3 Wly ✲ MASTERED BY CAPITOL
②London Town(LAプレス)
 A: SW-1-11777-Z18• KENDUN-B JG ✲
 B: SW-2-11777-Z22• KENDUN-B JG ✲
③McCartney II(Pitmanプレス)
 A: P AL-36511-1H S1
 B: P BL-36511-1J S1

70年代ポールのUS盤LP特集③

2019-01-13 | Paul McCartney
 B-SELSで US盤を2枚衝動買いした1週間後、再びお店にお邪魔して、“ネットで「ラム」「バンド・オン・ザ・ラン」「ヴィーナス・アンド・マース」の3枚買いましてん!” と言うと“え~、もう3枚も? 速攻ですねぇ...” とSさんもビックリ。“今日は 1stの「マッカートニー」とか、ないですかね?” と尋ねると “まだ店に出してない盤があるにはあるんですが、ちょっと問題がありまして...” と歯切れが悪い。お話を伺うと、プレスミスでセンター・レーベルがズレているため、ラストの曲が終わってすぐに針を上げないと悲惨なことになる(笑)とのこと。“盤質は良いので惜しいなぁ... と思ってるんです。” と仰るのでとりあえず聞かせていただくことにした。
 US盤「マッカートニー」に関しては一つだけどうしても確認したいことがあったので、盤をターンテーブルに乗せる前にデッドワックス部分を見せていただいた。するとそこには何と泣く子も黙る RL の刻印が... そう、これこそまさにあの「Led Zeppelin II」のホット・ミックスで名を馳せた巨匠、ボブ・ラドウィッグによってカッティングされたという何よりの証しである。RL はなにもゼップの専売特許というワケではないのだ。
 実を言うと私は2年ほど前にライトハウスのギフト盤 CD-Rでこの盤の存在を知ったのだが、その頃は “ビートルズのソロは UK盤一択!” という考えに固執していたこともあってあまり真剣に聴いていなかった。今回のポールのソロの US盤蒐集を始めた時に真っ先にこの CD-Rのことを思い出して再度聞いてみたところ、これが結構生意気な音で鳴る。しかも今日は CD-Rではなく状態の良いアナログ・レコードの音をダイレクトに聴くのだ。何だかワクワクしてきた。
 RL 刻印は何故か B面だけに彫られているのだが(←ゼップでもあったけど、こーゆーの、ホンマにワケがわからん..)、A面1曲目の「ラヴリー・リンダ」から軽快ながらもしっかりと芯のある音になっているし、「ホット・アズ・サン」なんかも中々温かみのある音に仕上がっており、RL 抜きの A面も悪くない。そしていよいよ問題の B面にいくのだが、1曲目の「ウー・ユー」からいきなりガツン!とくる力強いサウンドがスピーカーから迸り出てきて “おぉ、これはちょっと違うな...” と思わせてくれる。2曲目の超愛聴曲「ママ・ミス・アメリカ」なんか実にダイナミックな音作りで、US盤も捨てたもんやないなぁ... との思いを強くした。やっぱりカッティング・エンジニアの力って大きいですな。
 レコードを最後まで聴き終え、ほとんどチリパチ音のない NM盤だったこともあって無性にそのレコードが欲しくなり、 “これ売ってもらえませんか?” とお願いすると、“センター・レーベルは SMASになってるから1stプレスじゃないですよ。デッドワックスでは STAOを消して上から SMAS って彫ってあるから音そのものは1stプレスとそんなに変わらないと思いますけど... それに、レーベルがズレてるけど、いいんですか? ジャケットのレコード取り出し口もちょっと傷んでるし...” と仰るので、“私は音さえ良ければ1stプレスじゃなくても全然 OKです。レーベルのズレなんて、そんなんすぐに針上げたらしまいですやん。それに、この程度のジャケットの傷みは別に気になりませんし... 何とかお願いしますわ。” と頼み込み、2,800円で売っていただいた。
 尚、その日は冬のボーナスが自分の予想額よりもかなり多かったこともあって、お店にあった他のポール US盤も全部試聴させていただき(←何時間居座ってるねん...)、「マッカートニー」と併せて計4枚をまとめ買い... 「スピード・オブ・サウンド」が2,500円、「バック・トゥ・ジ・エッグ」と「タッグ・オブ・ウォー」はどちらも1,800円で、すべて盤質/ジャケット・コンディションが NMのピカピカ盤だった(^.^) 前にも書いたが US盤はアメリカからの送料(←大体 $25ぐらい取られてしまう...)のことを考えるとお店で買うのが大正解。しかも B-SELSは望めば全曲試聴させてもらえるし、コレクターにとってはまさにパラダイスである。
 その後、色々調べているうちに RL刻印が両面に入った「マッカートニー」を Discogsで発見! LHのインフォでさえも “RL刻印は B面のみ” と断言してあったので、これはえらいこっちゃと大コーフンし、即購入。セラーに RL刻印のことを再確認すると “何でそんなこと聞くねん?” みたいに不思議がられたのだが(←RLが何のことか知らんのやろなぁ...) $13.99という安値で買うことができて大ラッキーだ。
 因みに「マッカートニー」の真の US 1stプレス盤は、①センター・レーベル、デッドワックス、スパイン、そして裏ジャケ左下のカタログ№の4ヶ所が全て STAO表記で、②センター・レーベルのアーティスト名とタイトル名が上下2行になっていて、③裏ジャケ右下の NYアドレスの下に abkcoの表記がない、というのが特徴らしい。で、元旦の昼間から eBay事始めをしていた時に見つけたジョージのインド盤を出していたスウェーデンのセラーがたまたまこの「マッカートニー」US 1stプレスも同時出品しており、聴き比べをしてみたいという誘惑に負けた私は送料が安かったこともあってそいつもゲット。ということで、わずか2週間のうちに US盤の「マッカートニー」を3枚も買ってしまった(笑) まだ手元には1枚しかないが、残りの2枚ももうすぐ届くはずなので今からめっちゃ楽しみだ。 (つづく)

《Matrix / Runout》
①McCartney(Winchesterプレス)
  A: SMAS S̶T̶A̶O̶-1-3363 Z17-1-S —◁ STERLING LH
  B: SMAS S̶T̶A̶O̶-2-3363 Z14 —◁ STERLING LH/RL
②Wings At The Speed Of Sound(LAプレス)
  A: ST-1-11525 F-5 (E) • ✲ MASTERED BY CAPITOL Wly
  B: ST-2-11525 F-6 (E) • ✲ MASTERED BY CAPITOL Wly
③Back To The Egg(Terre Hauteプレス)
  A: AL 36057-1G T1
  B: BL 36057-1E 1T
④Tug Of War(Carrolltonプレス)
  A: G1 AL 37462-1BA COLUMBIA NY PUSHING+PULLING S2 ♡
  B: G1 BL 37462-1AF COLUMBIA NY PUSHING+PULLING S2 ♡

70年代ポールのUS盤LP特集②

2019-01-05 | Paul McCartney
 B-SELSで「ワイルド・ライフ」と「レッド・ローズ・スピードウェイ」を買ったその日から早速私の US盤研究が始まった。とは言え、ビートルズ本家のレコード・プライス・ガイドやサイトはいくつもあるが、各メンバーのソロまでカヴァーしているものは中々見つからないし、あったとしても UK盤に関するものばかりで人気薄の US盤を扱ったものなど皆無に等しい。やっとのことで「APPLELOG 5th EDITION: U.S. and Canadian APPLE RECORDS Price and Reference Guide」という本をネットで見つけたのだが、$250という空恐ろしい値段が付いていてとてもじゃないが手が出ない。このままでは埒が明かないのでとりあえず Discogsの US盤のページを何枚もプリントアウトして見比べながら音の良さそうなアーリー・プレスの盤を探すことにした。
 イの一番に調べたのは最愛の「ラム」である。何を隠そう、「ラム」はメンバーのソロ・アルバムで唯一で本家のビートルズ同様に各国盤を集めているレコードなのだが、そんな「ラム」でも US盤だけは手つかずだったのだ。ラム・マニアとして反省せねば...(-_-)  というワケで Discogsで色々調べてみると、センター・レーベルのアルバム・タイトル「RAM」の文字位置が違うヴァリエーションだけでも5種類以上あるし、深緑から黄緑までリンゴの色も様々... 中には A面が LAプレスで B面がウインチェスター・プレスなどというハイブリッド盤(?)まであってもう何が何だかさっぱりワケが分からない(>_<) 
 そんな中で私が目を付けたのが “Full Apple Both Sides” と呼ばれている盤だ。アップル・レーベルは通常 A面がグリーン・アップルで B面はリンゴの断面であるホワイト・アップルになっているはずなのだが、こいつは何故か両面ともグリーン・アップルになっており、珍盤好きの私としては買わないわけにはいかない。結果としてコレが大正解で、届いた盤は NM表示通りのキレイな盤で音質も UK盤に迫るほどの高音質。こんなピカピカ盤をジャケット右上にパンチ・ホールがあるせいとはいえたったの $20、送料込みでも5,000円弱で買えて、ラム・マニアとしては大満足だ。
 次のターゲットは「ラム」同様お店になかった「バンド・オン・ザ・ラン」だ。このアルバムの US盤はセンター・レーベルのデザインこそ同じものの、デッドワックスに刻まれたマトリクスが何種類もあってよく分からない。しゃーないから安くて盤質の良さそうなのを買うたれと思って色々探していた時に eBayで25%オフ・セール中の盤質 EXというブツを発見。アイテム説明にデカデカと“1st Press” って書いてあるし、“Wly in Dead Wax” というのも何となく良さそうだ(笑) 調べてみるとこの Wly というのは Wally Traugott というキャピトルのカッティング・エンジニアのことで、ビートルズ関連では「アット・ザ・ハリウッド・ボウル」US盤を担当した人といえば分かっていただけるだろう。そんな腕利きエンジニアがカッティングした 1stプレス盤が $15で買えるのだ。これはラッキーラララである。
 しかも嬉しいことに同じセラーが「ヴィーナス・アンド・マース」も出品しており、それが何とミント・コンディションだというのだからコーフンするなというのが無理な話。アイテム説明文も “An amazing copy, gorgeous in its mintiness!” と自信満々だ。ていうか、mintiness なんていう名詞形、生まれて初めて見たわ(笑) しかもそんな極上コンディションにもかかわらず値段の方はUS盤の人気の無さを反映してか $17.72とこちらも2,000円を切っている。2枚一緒に買えば1枚当たりの送料も実質半額となるわけで良いこと尽くしなのだ。結局送料込みで6,000円弱でウイングス絶頂期の傑作2枚を手に入れることができて大喜び(^o^)丿 70年代ポールの US盤蒐集は順風満帆だ。  (つづく)

《Matrix / Runout》
①Ram(LAプレス)
  A: SMAS-1-3375-Z6 •• EW/N ✲
  B: SMAS-2-3386-F-32 • ✲
②Band On The Run(LAプレス)
  A: 1-3415-F-14 • ✲ MASTERED BY CAPITOL Wly
  B: 2-3415-F-15 •• ✲ MASTERED BY CAPITOL Wly
③Venus And Mars(LAプレス)
  A: 1-11419-F-5 •• ✲ MASTERED BY CAPITOL 2 Wly
  B: 2-11419-F-5 •• ✲ MASTERED BY CAPITOL Wly 2

70年代ポールのUS盤LP特集①

2019-01-02 | Paul McCartney
 新年あけましておめでとうございます。このブログもとうとう11回目のお正月を迎えることになり、最近はほとんどビートルズ専門ブログと化しているにもかかわらずよくもまぁこれだけ次から次へとネタが尽きひんなぁと我ながら驚いております。まぁ今年も趣味性丸出しの音楽日記としてマイペースでやっていこうと思っておりますのでどうぞよろしくお願い致します。

 2018年の私的大ニューストップ3はもちろん1位がポールの両国&名古屋ダブル参戦、2位が同じくポール5年ぶりの新作アルバム「エジステ」リリース、そして3位がビートルズ専門のレコード店 B-SELSが奈良にできたことで、お店に行くたびに店主のSさんと一緒にレコードを聴いてあれこれ喋りながら楽しい時を過ごさせてもらっている。
 私は三度の飯よりもビートルズが好きなガチガチのファンだが、悲しいことに私がこれまで出会ってきた “ビートルズ好き” の方々はみんなライトなファンばかりで、マトリクスがスベッたとかラウドカットがコロンだとかいったディープな会話ができず(←そんな奴いっぱいおったらそれはそれでコワイけど...笑)、ビートルズに関してはこのブログを通じてネット上で知り合ったマニアの方々とヴァーチャルなお付き合いをしながら渇きを癒していた。
 B-SELS店主のSさんは当然ながらビートルズに関する知識はハンパないし、特に商品であるアナログ・レコードにはめちゃくちゃ詳しい。「ラム」が大好きと言うことで私と好みも似ている。しかし私がこの方を信頼する一番の理由はその謙虚な人柄で、レコ屋の主人にありがちな偉ぶったところが微塵もないのだ。とにかくビートルズが好きで、ビートルズを聴く喜びをお客さんと分かち合いたい... という純粋な気持ちが伝わってくる人なんである。
 そういうワケで最近は週一ぐらいの頻度でお店にお邪魔してレコードを聴かせていただいているのだが、12月のある日、ちょうど例の「Wings 1971-73 Super Deluxe Edition」が売り切れててショックです... みたいな話をしていた時に、“私もあのボックスセット欲しかったので残念です。このレコード好きなんですよ。” と仰ってウイングスの「ワイルド・ライフ」(←世評の低い「ワイルド・ライフ」がお好きとは、私とホンマに趣味合いますな...)をターンテーブルに乗せられた。商品ラベルを見ると US盤だ。
 これまで何度も書いてきたように、ビートルズに関する限り私はガチガチの UKオリジナル盤至上主義者で、US盤は音が悪いものと信じて無視してきた。相撲の番付に例えれば(←両国行った影響??? ドスコイドスコイ...笑)私の中では UK盤が横綱で US盤は幕下とは言わないまでも前頭の下の方という位置付けである。2年前にジョンのソロアルバムの US盤を聴いて考えを少し改めはしたものの、まだまだ心のどこかで US盤に偏見を持っている自分がいた。
 ところがお店のスピーカーから勢いよく飛び出してきたのは1曲目「マンボ」の元気溌剌としたサウンドで、ビートルズのキャピトル盤で耳にしたあのキモいエコーは微塵もかかっていない(←当たり前やろ)。これなら前頭どころか軽く関脇ぐらいは行きそうだ(笑) “えっ、US盤ってこんなに音良かったんですか?” と尋ねると、“US盤はプレス時期や工場で音が違うみたいで難しいんですわ。これは良さそうですね。” と仰る。確かに UK盤のような深みには欠けるかもしれないが、いかにもアメリカらしいドライで開放的な音であり、これはこれで魅力的だ。
 調子に乗った私は「ワイルド・ライフ」を聴き終えるとすかさず “これも聴かせて下さい!” とエサ箱にあった「レッド・ローズ・スピードウェイ」を差し出した。1stプレスの証しであるジャケ裏のスティーヴィー・ワンダーへの点字メッセージの位置も大きさも UK盤と全然違うのにまずビックリ(゜o゜)  実際に音を聴かせてもらうと「ワイルド・ライフ」と同傾向の乾いた音で「ビッグ・バーン・ベッド」が鳴り出した。続く「マイ・ラヴ」もめっちゃエエ感じである。ちょうどビートルズの各国盤蒐集が一段落して新たなターゲットを探していたこともあって、 “これ2枚とも下さい!” と衝動買いしてしまった。因みに「ワイルド・ライフ」が2,600円、「レッド・ローズ...」が2,400円という良心的なお値段で、eBayなら送料だけでこれくらい取られてしまうことを考えるとめっちゃ良い買い物をしたと思う。
 家に帰って自分のシステムで大音量で聴いてみたが、グイグイ音が前に出てきてすごくエエ感じだ。車に例えると(←相撲の次は車かよ...)圧倒的なパワーでグイグイ加速していくアメ車のイメージそのものだ。車作り同様にレコードの音作りにもお国柄が出る(←ドイツ盤なんかモロに出てますな...)というのが何とも面白い。そんなこんなで私は大好きな70年代ポールのUS盤を集めてやろう... と心に決めたのだった。 (つづく)

《Matrix / Runout》
 ①Wild Life(LAプレス)
  A: SW-1-3386 Z113-1 ✲ STERLING 2 LH
  B: SW-2-3386 Z101-1 ✲ STERLING 2 LH
 ②Red Rose Speedway(Winchesterプレス)
  A: SMAL-1-3409 Z2 #2 —◁ STERLING LH 2
  B: SMAL-2-3409 Z1 #5 —◁ STERLING LH 2