shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

武道館ライヴのギフト盤・ボーナス盤特集③ / Paul McCartney

2015-06-29 | Paul McCartney
 スカパーの放送までいよいよ2週間を切り、ネットのあちこちでスカパーの “ポール@武道館” 広告を見かけるようになった。何故か放送終了時間が変更になり、2時間番組ということで完全ノーカット放送の願いは潰えた感があるが、今はあれこれ余計なことは考えずに本放送を待ちたいと思う。
スカパー!ポールマッカートニー日本武道館公演30秒


 サウンドボードのクリアーな音で聞く “ヒサシブリ ブドーカン!”、ク~ッ、たまらんなぁ... ということでスカパーのプロショット映像も大いに楽しみなのだが、その一方でオーディエンス・ショットのブートも数種類出回っている。今日はそんな中からLH製のギフト・ボーナス盤 DVD-R を取り上げようと思う。

①Out There Tokyo 2015
 同一撮影者による東京2日目と武道館のオーディエンス・ショット映像をカップリングして5月の初めに LH が出したギフト DVD-R。 “その手慣れたクオリティの高さは本盤でも実証済み。前方を遮るものはほぼなしの状態で、ストレスなく全編を楽しんでいただけます。” というインフォに騙され(笑)大いなる期待と共に観始めたのだが、画面の上端でポールの顔が切れまくっててストレス溜まるし(←つまり “首下ポール” 状態ね...)、たまに顔が映ってもカメラが光に弱いのかポールの顔が白っぽくなってノッペラボウみたいに見えるしでガッカリ(ー_ー)  運の悪いことに今回のポール・ブート祭りで一番最初に手に入れたアイテムがコレだったので、出鼻をくじかれた感じがしてめっちゃ凹んだ。一昔前なら “見れるだけ幸せ” だっただろうが、YouTube にアップされる映像のレベルの高さを考えるとこちらの期待値もついつい上がってしまう。東京2日目の方も超至近距離からの撮影ながら顔面白光りは同じで(←この位置からプロが撮ったら凄いショットになりそう...)、ギフトなんて所詮タダでもらえるオマケなんやという厳然たる事実を再認識させられた。内容は二の次で “とにかく集める” ことに固執する筋金入りコレクター向けのアイテムだ。

②Highlights At Budokan
 LH 製の T&J 盤「LEGENDARY NIGHT AT BUDOKAN」にボーナスDVD-Rとして付属していたのがこの「Highlights At Budokan」だ。内容はビデオ #1とビデオ #2の2部構成になっており、どちらも You Tube にアップされていた2種類の映像にチャプターを付けてそのまま収録したものだ。
 まずビデオ #1は約14分間にわたる武道館ライヴ・ダイジェスト映像になっており、武道館入りするポールの姿から始まり、開演前の武道館内の様子、そして本編ライヴを1曲20秒程度ながらも(←何故か「アイヴ・ジャスト・シーン・ア・フェイス」だけは1曲丸ごと入ってる... よっぽど好きなのかな?)19曲も収録。1曲1曲が短いのは残念だが、アリーナ席からの実に見事なクロース・ショットは “チョー スバラシイ!” の一言に尽きる。この VAL JAPAN さんの高品位な映像でフル・コンサート見てみたいなぁと思わせるビデオ #1だ。
ポール・マッカートニー 日本武道館 2015年4月28日 Paul McCartney LIVE at BUDOKAN 2015


 ビデオ #2はステージ後方からのショットで、ギターやピアノを弾くポールの後姿を捉えた実に珍しい映像集だ。他の曲と違い真っ暗な客席に向かって歌う「ブラックバード」も新鮮だが、このアングルからの利点を活かして「レット・イット・ビー」で一斉に観客全員のリストバンド型ライトが点灯して会場全体にが仄かな光に包まれたシーンを克明に記録したところが何と言っても素晴らしい。この感動的な光景は何回観ても鳥肌立つわ... (≧▽≦) そんなサプライズ演出に感激したポールの MC もこのアングルから見ると実にリアルに響く。同じ光のマジックで会場に日の丸とユニオンジャックが浮かび上がった「ヘイ・ジュード」(12:25あたり)やラストの「アビー・ロード・メドレー」での異様なまでの盛り上がりも圧巻の一言! この位置からの撮影ならではの貴重なシーンの連続に時の経つのも忘れて画面に見入ってしまうこと間違いなし。これを撮った kuromegu1さんと、それをちゃーんと見つけて商品化した LH に感謝感謝だ。ただ、客席とステージの間に数メートルおきに座っとる青いジャンパーのキョードー社員どもは目障り以外の何物でもなく、キョードー嫌いの私はその背中を見てるだけでイラッとくる。この感動的な武道館ライヴ映像の中で唯一の汚点がこいつらだ。

【訂正】青いジャンパーはキョードーではなくシミズオクトという会社のイベント・スタッフだというご指摘をいただいたので訂正します。でも坊主憎けりゃ袈裟まで憎いということわざもあるように、私としては “キョードー憎けりゃオクトまで憎い”(笑)という感じでやっぱりムカつきますわ。

Can't Buy Me Love / Save Us / All My Loving- Paul McCartney Live in Budokan ポール・マッカートニー 日本武道館

Black Bird- Paul McCartney Live in Budokan ポール・マッカートニー 日本武道館

Another Girl - Paul McCartney Live in Budokan ポール・マッカートニー 日本武道館

Let It Be - Paul McCartney Live in Budokan ポール・マッカートニー 日本武道館

Let It Be / Live And Let Die / Hey Jude - Paul McCartney Live in Budokan ポール・マッカートニー 日本武道館

Yesterday / Birthday- Paul McCartney Live in Budokan ポール・マッカートニー 日本武道館

Golden Slumbers / Carry That Weight / The End- Paul McCartney Live in Budokan ポール・マッカートニー 日本武道館
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武道館ライヴのギフト盤・ボーナス盤特集② / Paul McCartney

2015-06-25 | Paul McCartney
①Another Girl in Budokan
 5月末に出た武道館ギフトCD-R。他にもボーナスCD-RやらDVD-Rやらで武道館関連のアイテムは色々出ていたが、意外にも純粋なギフトCD-Rとしてはこれが2枚目だ。メーカー・インフォに “録音席はアリーナD席一列目。臨場感豊かな音源で、音の明瞭度と言った点では、ステージからの距離が影響しているのか、「それなり」ではありますが、音の安定感を感じさせます。流石に曲間のポールのMCの煽りに対しての歓声ボリュームは大きめでステージからの距離を感じますが、「そういうものだ」と思って聴けば、別に気になりませんし、このポジションならではの楽しみ方が出来ると思います(MCがここまで遠いのは初でした。)「要は音が遠いんだろ?」と言われそうですが、実際、この録音ならではの良さが各所で満載。曲前のMCパートが強烈なあのYesterdayなんて本当に凄いです。主役はポールじゃなくて観客みたいになってしまっています。ウィングスが来日実現して武道館でやったライヴを当時極上音質で録音したらこんな感じで録れたのではないでしょうか。昔の公民館みたいなところでやってるライヴをカセットデンスケで録音したみたいな、実に面白い2015年録音盤。” とあったので、かなり “音が遠い” ことだけは十分に分かった。しかし “「そういうものだ」と思って聴けば、別に気になりません...” ってどんな音にも使える名言やな(笑)
 聴いてみた感想は予想通りの “遠い音” で、それ以上でもそれ以下でもない。私がこれまで目にした LH のインフォでこれほど正直に真実を語っているものは他に記憶がないと言えるほど説明通りの “音” である。ウイングス云々の記述もあるが、言われてみれば私の手持ちのクイーンの70年代来日公演のオーディエンス録音盤が確かこんな音だった。それにしても “カセットデンスケで録音したみたい” って、何ちゅー自虐的なインフォやねん(笑) LH、完全に開き直っとるな...(-。-)y-゜゜゜ しかし不思議なことに、ポールのMCはあんなに遠いのに、何故か「死ぬのは奴らだ」でのパイロの爆発音だけは結構生意気な音で録れていた。
 曲間のオーディエンス・ノイズは確かに盛大だが、曲の最中は皆さん行儀よく聴いておられるので気持ち良く音楽に浸れるのがいい(^.^)  いくら最前列を確保しても、隣にアウアウや絶叫オバサン(←終演後の断末魔が微かに入ってた...笑)がいたらそれこそ商品として使い物にならないからだ。そういう意味で、座席はイマイチながら優良オーディエンスの皆さんに恵まれたこのテーパーさんは実にラッキーだったと言えるだろう。私としては気分転換に他の盤では味わえない “ちょっと遠い席の音” を楽しめるユニークな1枚だ。
Another Girl [Another Girl in Budokan]

Live And Let Die [Another Girl in Budokan]


②One Night In A Judo Arena
 LHの「Closed Soundcheck at Budokan 2015」が一夜にして売り切れ、ヤフオクで1万円超えという凄まじい高値で取り引きされていたことは前にも書いたが、そんな市場ニーズをあのLHが指をくわえて見ているはずがない。案の定、予約完売の2週間後に同 SC の2nd edition を出してきたのだ。私は “さすがLHは上手い商売しよるなー” “1万8千円で落札した人は今頃ブチ切れとるやろなー” “今高値で入札中の人はキャンセルしたいやろなー” などと面白がっていたのだが、ボーナス盤を見て他人事と笑っていられなくなった。何と 1st edition に付いていた青っぽいジャケの “アンコール” 絶叫盤とは又違う新音源がボーナス盤として付属していたのだ。武道館音源に拘る私としては、これはエライコッチャである。
 メーカ・インフォを要約すると “新たに出現した極上高品質オーディエンス録音。「CLOSED SOUNDCHECK AT BUDOKAN」テーパーから提供された高音質オリジナル音源で、録音ポジションはアリーナ後方席ながら、ドイツ製の優れたマイクシステムを使ってるだけあって、音の整合性やクールな響き、パンチの効いたクリアネスは実に素晴らしく、曲によっては途中で手拍子も聞こえますが、とにかく音が自然で美しく、聴いていて不快になることは全くありません。高低のバランス、音の抜けの良さは圧倒的に素晴らしく、音の濁りが全くないクリアーで広がりがあるサウンド。「BUDOKAN 2014」「OUT THERE LIVE AT BUDOKAN」と肩を並べるばかりか、それらを凌駕するようなまさに最高クラスの作品です。音のクリアネス、端正な音像、安定感と、どれをとっても驚くほどに素晴らしく、これならプレスCDでのリリースも問題無しのハイ・クオリティ。これこそがベスト武道館音源なのかも・・・注目の新ソースです” とのこと。
 ブートはとにかく宣伝文句の行間を読んで総合的に判断するしかない。このボーナス盤に関しては直観的に “当たり” だと感じたのだが、“でもなぁ、もう既に 1st edition を持ってるからこのボーナス盤目当てに 2nd edition を買うのもなぁ...” と一瞬迷いが生じた。まぁ常識的に考えればオマケ目当てで同じ盤を2枚買うなどありえない。だがしかし、駄菓子菓子、ビートルズに関する限り私に常識は通用しない。 ”迷ったら買え!” というのが家訓なのであり座右の銘なのであり、信条であるからして、“買うのを躊躇って後から後悔” するなど絶対に許されないのだ。そもそもコレをボーナス盤と考えるから話がややこしくなるのであって、2,800円の武道館新音源「One Night In A Judo Arena」にSCの予備がタダで付いてくると考えれば全く問題ない。私はこのロジックに従って即買いを決めた。
 で、結果的にその判断は大正解(^.^)  予想通りの、いや予想以上の高音質盤である。音に芯があって抜けが良く、ヴォーカルも演奏も明瞭そのもので、一言でいうと私の大好きな音なのだ。同じ愛聴盤でも、EVボックスのマトリクス音源が高級料理店のA級グルメの味なのに対し、この「ジュードー・アリーナ」の音はまさに “安くて美味しい” B級グルメの味といった感じで、音圧・バランス・クリアネスのどれをとっても文句ナシの、日常聴きに相応しい1枚だ。
 オーディエンス・ノイズに関しては、“ポール!” と叫ぶ男どもの声が少なからず入ってはいるが、あくまでも普通の歓声の範疇であり、アウアウのような気持ち悪さ・不快さはない。それと、人によってはズレた手拍子が目立って聞こえるのが気になるかもしれないが、私はこの程度ならOKだ。とにかく個人的には LH系武道館ブートの中で最も気に入っている1枚で、プレスされた “絶叫マシン” 盤よりも絶対にこっちの方が上だと思う。特にパイロの爆発音なんかはリスニングルームで大砲をぶっ放してるのかと思えるぐらいの凄まじさで、EV ボックスを軽く凌駕するド迫力(≧▽≦) ホンマにこれがボーナス盤でエエんかいな?
Another Girl [one night in a judo arena]

Live And Let Die [one night in a judo arena]
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武道館ライヴのギフト盤・ボーナス盤特集① / Paul McCartney

2015-06-21 | Paul McCartney
 EVのボックスがリリースされて、ポールの武道館ライヴも各メーカーから出尽くした感がある。SBD並みのリアリティーを誇るEVを始め、腹にズンズンくる重低音がたまらないT&J、溌剌とした音作りで抜群のコスパを誇るgA、臨場感溢れる音空間が楽しめるピカデリーなど、それぞれに他の盤に無い特徴があって実に楽しい。録音場所が違うオーディエンス録音盤が10種類あればそれはすなわち10通りの音が存在するということであり、、私はちょうど女性がその日に着ていく服を選ぶような感覚で “今日は gA聴いて元気になろか...” とか “久しぶりに絶叫マシン女(笑)聴いて笑わしてもらおか...” という感じでその時の気分によって武道館ブートを取っ替え引っ替えしながら楽しんでいる。
 しかしそんな中で盲点というか、あまり話題には上らないけれど無視できない存在のブートがある。LHが “自社レーベルの盤を2枚買えばプレゼント!” という名目で出している「ギフト盤」、そして “(新作の)初回ナンバー入りステッカー付きに限り、特別に付属致します” という謳い文句でコレクターを誘惑する「ボーナス盤」がそれだ。私は基本的に貧乏性なのでこの手の “おまけ” には人一倍弱く、ギフト目当てでブートを買ったことも少なくない。グリコのおまけや仮面ライダー・カード目当てでお菓子を買っていた子供の頃と全く同じ感覚だ。
 このギフト盤というヤツ、タダということで軽く見られがちであるが、中には結構な掘り出し物があるのでコレクターは要注意だ。もちろん “何じゃいコレは...(・o・)” というようなブツも無くはないが、そんな玉石混交ギフトの中で “玉” に出会った時の嬉しさはハンパない。特に今回のポール日本公演関連のギフトはレベルが高く、中には “何でコレをプレスで出さへんのやろ?” と首をかしげたくなるような逸品も何枚か手に入れた。ということで今日は武道館音源のLH製ギフト / ボーナス盤の特集だ。

①Budokan 2015 (ソフトな音像の黒ギフト盤)
 5月の初めに登場した武道館ギフトCD-R第1号。メーカー・インフォによると “理想的な音の質感と極上の音の安定感。クラシック・ロック・ファンが最も好むと思われる、耳に優しいウォーム&ジェントルなサウンド” で、“録音の座席ポジションはE2ブロックの3列目。アリーナ後方ということで、程良い距離感と煩すぎない楽音がちょうどよいバランスで収録” されており、“熱狂する観客の歓声もリアルですが、こちらも煩すぎず、ダイレクトな声も少なめで手拍子のバランスも小さめですので、ストレスなくライヴを楽しめ、物凄い音のダイレクト感、と言うわけではないのですが、楽音と歓声のバランス、場内の空気感がとても良い感じ・バランスで録音されており、実に完成度の高い1枚に仕上がっています。” とのこと。
 実際に聴いてみると、全体的に音がやや遠めに感じられるというのが第一印象。それがギフト止まりの一番の理由だと思われるが、音そのものはLHらしいナチュラル志向で非常に聴きやすいし、手拍子なんかも実に自然な感じで録れている(^.^)  テーパー周辺のオーディエンス・ノイズを結構拾ってはいるが、ポールと一緒に歌いたい気持ちはよく分かるのでこればっかりはしゃあないし、アウアウみたいな気持ち悪い奇声は入っていないのでストレスは感じない。要するに特に大きな欠陥の見当たらない “優良” オーディエンス録音という感じだ。
Another Girl [Budokan 2015]

Live And Let Die [Budokan 2015]


②Live at Budokan (怒涛の “アンコール!!!” 絶叫盤)
 一夜のうちにソールド・アウトを記録した武道館SCの決定版「Closed Soundcheck at Budokan 2015」付属のボーナス盤。メーカー・インフォによると、“録音席はスタンド一階席に西側J列で、機材マイクはショップスMK4と最高クラス。楽音の程良い距離感と場内の熱気が最良の形でブレンドした、それはもうファンにとっては桃源郷のようなサウンド” で、“こういった臨場感・熱気は、絶対にライン録音では再現できない抜群のリアリティ。「特別な場所にいる感動」「特別なことが起こる興奮」、こういった生々しい空気感を、最高級のマイクで録り切った極上実況録音盤” とのこと。
 実際に聴いてみた感じでは、少しステージとの距離は感じるものの、それが絶妙な臨場感として再生されるので、かぶりつきの音を求めているのでなければ不満を覚えることはまずないと思う。インフォにある様に “あの時、あの場所で聞こえていた音” を真空パックして解凍したらこんな音になるのかな... という感じのリアルなサウンドで、今回の LH ギフトの中では「ジュードー・アリーナ」と並ぶ愛聴盤だ。ショップスMK4 って確か EV のマトリクス音源にも使われていた超高級マイクだったと思うが、やっぱり録音機材って大事なんやね。「死ぬのは奴らだ」のパイロの爆発音も結構リアルでビビりましたわ(>_<)
Another Girl [Live at Budokan]

Live And Let Die [Live at Budokan]


 煩わしいオーディエンス・ノイズも極小で、演奏中は安心してポールの歌に浸りきることが出来るのだが、1ヶ所だけ、本当に1ヶ所だけ、前代未聞というか、空前にして絶後の絶叫パートがある。「ヘイ・ジュード」が終わってポールが舞台の袖に引っ込んでから再び出てくるまでの約1分30秒の間、ひたすら “アンコール!!!” と叫び続ける女性の声が生々しく録音されている(7分56秒~)のだ。数えてみたら(←そんなもん数えるなよ...)計50回も“アンコール!!!” と叫んでいた。しかも後半になると手拍子につられてテンポが上がっていくのには大笑い(^o^)丿  初めて聴いた時は “何じゃいコレは???” と思ったが、その鬼気迫る絶叫は “オーディエンス・ノイズ” などという次元を遥かに超越した狂気すら感じさせる凄まじさだ。でもポールが歌っている間はちゃんと大人しく聴いているところがアウアウと違ってエライですな。まぁこの女性の周りにいた人達はビックリしたやろうけど...(笑) そしてもう一つ面白かったのが、コンサートが終わって終演アナウンスが流れた後、彼女の “ポール、アイラブユー!” という断末魔でこの CD が終わっていること。もっと前でフェイドアウトすることもできたのにわざわざコレを入れたということは、完全に狙って編集したとしか思えない。ちゃいますか? LHさん(^.^)
Hey Jude [Live at Budokan]

The End [Live at Budokan]
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Live At Budokan [EVSD武道館 BOX Pt. 3] / Paul McCartney

2015-06-18 | Paul McCartney
 今日は我らがサー・ポール・マッカートニー73回目のバースデー。そしてバースデーと言えばもちろん武道館である。ということで何はさておきこの曲から。
Paul McCartney「Birthday」 28th April 2015 Nippon Budokan ポール マッカートニー武道館バースデー


 では武道館ボックス特集パート3にいってみよう。ディスク1&2のマトリクス音源とディスク3&4の AUD 音源は共に文句なしの圧倒的な高音質盤で、ライヴ本編に関してはほぼ完璧と言っていいキラー・アイテムだということが分かった。残るは「日本武道館演習」と題されたサウンドチェック(以下SC)だ。
 発売前に聴いたサンプル音源の「ペニー・レイン」はノイズはあるわ、音は歪んでるわで、 “このサンプル、絶対に何かの手違いやろ... いくら何でもこんな酷い音を1万円もするボックスに入れるわけないわ...” と自分に言い聞かせながら EV ボックスをオーダーし、 SC に対しては少なからぬ不安を抱きながらブツの到着を待っていた。あのノイズ、まさかそのまんまちゃうやろな...(>_<)  それを今から聴くのだ。greenAPPLE盤と同じデザインの手抜きジャケットからディスク2を取り出す。他のSC盤でもそうだが、私はポール不在の前半部分には興味がないので、いつも “Good afternoon, soundcheckers!” とポールが登場する場面から聴くことにしている。
 音が出てまず耳についたのが “ジー” という高周波ノイズだ。昔ウルトラセブンに出てきた宇宙人にこんな耳障りなノイズを出す奴がおったな...(>_<)  SC は無音部分も少なくないのでコレは結構耳につく。さすがに演奏が始まって楽音が大きくなってからはそんなに目立たなくなるが、それでも高音部にジリジリとノイズが乗ってくるのは不快以外の何物でもない。特に “音楽は大音量で聴くべし” を旨とする私にとってこれは由々しき問題だ。
 メーカー・インフォによると、“既発音源のいずれもが本来音響用ではない受信機材を用いて録音されたモノラル音源であるのに対して、本作はウィックスが使用しているのと同一の機材を使用して収録された極上音質のリアル・ステレオ音源” で、“低音から高音まで満遍なくナチュラルな質感で収録されたダイナミクス・レンジの広いサウンドは、本物の音響用の受信機材ならではの素晴らしい音質” とのことだが、一体どこをどう聴けばこれが “素晴らしい音質” に聞こえるというのだろう? 更に、言うに事欠いて “既発のモノラル音源(中音域が過度に持ち上げられたエグい音質なので、あまり聴きすぎると耳が壊れてしまいます。くれぐれもご注意を!笑)とのクオリティ差は歴然です!” などと自画自賛している。なるほど、確かにクオリティ差は歴然だ。ただし LH > T&J = APP >>>>> EV なのでくれぐれもご注意を...(笑)
 音圧はそれなりにあるので、もし仮に他にSC音源が世に出ていなければこんな音でも “門外不出の武道館 SC をリリースするとは、さすがは EV” ということになったのだろうが、既に決定版と言える LH 盤を始め、T&J 盤や APP 盤など、モノラルとはいえ気持ち良く聴けるノイズレスな SC 音源が世に出ているのだ。何が悲しゅうてこんなノイズまみれの音を聴かねばならないというのか? そもそも後出しで負けてる EV って一体何なん?
 中でも最悪だったのが「イッツ・ソー・イージー」だ。SC も後半に入り、不快な高周波ノイズにもようやく耳が慣れてきたと思ったら、曲が始まっていきなり “ジャリッ!” という大きなノイスがスピーカーから飛び出してきてビックリ...(゜o゜)  いくらブートとは言え、よくもまぁこんな酷い音のままリリースしたものだと呆れてしまう。ギフトならまだしも、これでお金を取っちゃダメだ。「ダンス・トゥナイト」や「ブルーバード」もノイズが邪魔で気持ち良く音楽を楽しめない。EV にはオリジナル・ソースに拘らず、T&J のコピーでも何でもいいから、ちゃんとした音を聴かせてほしかった。ファンは出自が何であれ、ポールの歌を良い音で聴きたいのだ。そういう意味では LH やピカデリーはエライですな。
It's So Easy SC

Dance Tonight SC


 このボックス、本編ライヴのマトリクス音源とオーディエンス録音は一生聴き続けたい大切な大切な宝物になったが、残念ながらこのSC盤の方はもう聴きたくない。まさにタンスの肥やしならぬ、CD 棚の肥やしである。EV お得意のフレーズを使って言うと “このステレオ SC 盤はゴミになります!”(←このネタ、分かる人には分かりますね?)ということになる。BF さん、ゴミ呼ばわりしてゴミんなさいm(__)m
 ということで、3回にわたってレビューしてきたこの「武道館ボックス」、SC 盤の音の悪さや顧客をナメきった売り方etc 色々細かい不満はあるにせよ、少なくともライブ本編に関しては私の知る限り現時点でこれを超える音は存在しない。まさに “真打ち登場” の看板に偽りナシの高音質で、これなら十分に待った甲斐があると言える究極のアイテムだ。正直、ドーム・ボックスはもう要らんかな... と思い始めていたのだが、これだけクオリティーの高いサウンドを聞かされてしまうとそうも言っていられない。どうやら7月もポール関連アイテムで散財してしまいそうだ...(汗)
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Live At Budokan [EVSD武道館 BOX Pt. 2] / Paul McCartney

2015-06-16 | Paul McCartney
 Pt. 1 で書いたように圧倒的な高音質を誇るマトリクス音源だが、純粋なAUD録音盤に比べるとライヴの熱気や臨場感といったものがやや希薄に感じられるのは否めない。だから “これさえあれば T&J も SNE もピカデリーも要らない” などと言うのは極端に過ぎるだろう。マトリクス音源は、例えるなら完璧な整形美人を見ているような感じなので、贅沢な物言いかもしれないが、生身のすっぴん / 薄化粧美女たちも傍に侍らせておきたいのだ(^.^) このマトリクス盤の比較対象となるライバルは、ディスク3&4をも含めた他のオーディエンス録音盤というよりはむしろ、来月スカパーで放送されるサウンドボード録音(←どうかカット無しの完全版で放送されますように... スカパーさん、お願い!!!)だろう。
 ということで、マトリクス音源のディスク1&2を聴き終え、次に私が聴いたのは純粋な AUD 録音盤のディスク3&4だ。メーカー・インフォによると、“録音者が思わず目をこすって2度見、3度見をするほどの「神席」からの録音” とのこと。しかも当初はこちらを IEM ソースと組み合わせてマトリクス音源を作成する予定だったのが、そのあまりの音の良さにこちらを単独の AUD 録音ソースとしてリリースすることに決めたのだという。一体どんな凄い音が飛び出してくるのか待ちきれずに、プレ・ショウ・ミュージックをすっ飛ばしていきなりトラック・ナンバー3の「キャント・バイ・ミー・ラヴ」から聴き始めた。
 いやぁ、参りました。EV に限らずブートのメーカー・インフォは話半分に読むようにしているのだが、こちらも素晴らしいとしか言いようのない、AUD 録音としてはもうこれで十分なんじゃないかと思えるハイ・クオリティー・サウンドだ。細かいことを言えば、T&J盤のような重低音が出ていないとか(←録音に対する考え方がこの両者では根本的に異なるんやろね...)、かぶりつきのオンな音とはちょっと違うとか(←臨場感を重視したのでそっちの方はマトリクス音源で、ということか...)、「死ぬのは奴らだ」でのパイロの爆発音の迫力がイマイチだとか(←コレにはちょっと拍子抜けした... LH のギフトにも負けとるで...)、色々指摘することは可能かもしれないが、トータル・サウンドとして考えた場合、この盤は並み居る AUD 録音盤のベストの内の1枚(←あくまでも one of the best であって the one and only ではない...)と言い切ってしまっていいと思う。サウンドボードに近いデッドな響きのマトリクス音源とは対照的に、こちらの AUD 録音の方は適度な臨場感が感じられるライヴなサウンドなので、このボックスがあればその日の気分によってマトリクスか AUD 録音かをチョイスできるというのも嬉しい。
 オーディエンス・ノイズに関しては、先に書いた「アナザー・デイ」前の “アイラブユー、ポール!” という絶叫がマトリクス音源以上に大きく入ってしまっているのが唯一の汚点で(←ココはカットして CD-R に焼き直した...)、それ以外はそれほど気になる奇声は入っていない。因みに手持ちの他の武道館ライヴ盤を全てチェックしてみたが、この部分にアイラブユー絶叫が入っているのはこのボックスの2枚だけだったのが不思議と言えば不思議...(←“神席” って一体どのあたりの席やったんやろ???) もちろんアウアウ君は影も形もありません(^.^)  マトリクス音源との比較用に同じ曲をアップしましたので興味のある方は聴き比べてみて下さいな。 (つづく)
One After 909 [EVSD Aud]

Another Day [EVSD Aud]

Yesterday [EVSD Aud]

Birthday [EVSD Aud]
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Live At Budokan [EVSD武道館 BOX Pt. 1] / Paul McCartney

2015-06-14 | Paul McCartney
 待ちに待った EV の武道館ボックスが届いた。このボックス・セットに関しては当初から色んな噂が飛び交っており、私はてっきり2013年の時と同じように他のドーム公演とのセットで出るものとばかり思っていたので、5月19日の夜(←ちょうどLHのT&J盤と絶叫マシン盤リリースの日でしたわ...)に “EMPRESS VALLEy -PAUL- 武道館 6CD BOX 5月30日発売予定!!” という知らせがKent から届いた時は本当にビックリした。武道館だけで6CDって...(゜o゜) まさに青天の霹靂である。さらにその後 Junk Headz のHPでサンプル音源を聴き、その凄まじいまでの高音質ぶり(←ただしサウンドチェックは別だが...笑)に期待はますます膨らむばかりだった。だから発売が当初の予定から10日ほど延期になった時は、“一体どーしたんやろ? 今頃必死になってアウアウを消してるんやろか... それともノイズまみれのサウンドチェック音源をT&J版にでも差し替えてるんやろか???” などと邪推したものだった。
 そして6月8日の朝、Kent から武道館ボックス入荷の知らせが届いた。おう、ついに来たか! “マトリクスの音って初体験やけど、一体どんな感じやろ?” “オーディエンス録音盤にどーかアウアウが入ってませんように!” “サウンドチェック盤のノイズはちゃんと除去したんやろか?”etc、期待と不安が入り混じる中で11日の晩にボックスが届いた。
 箱の中身は「日本武道館演習」(2CD)、「日本武道館本番」(2CD×2)と題された紙ジャケ2セット(計6CD)とチケット・レプリカ2枚。日の丸リトグラフ・デザインのジャケ違い限定盤の方はこれと中身はまったく同じなのに、300セット限定通し番号のナンバリング入りというだけで3,000円も高い価格設定なのだから開いた口が塞がらない。だいたい「ホワイト・アルバム」じゃあるまいし、ブートのナンバリングに一体何の意味があるというのだろう? 箱のデザインが黒い武道館より日の丸リトグラフの方が良いのは誰の目にも明らかだが(←紙ジャケをリトグラフ・デザインにしてくれたら良かったのに...)、聴く時にいちいち取り出すのが面倒なので中身だけ取り出して棚に並べる私にとって、箱のデザインは二の次だ。私は無駄なモノに3,000円も余計に払う気などサラサラないので当然通常盤をチョイス。個人的には箱も帯もレプリカも要らんからもっと安うせんかい!と言いたいぐらいだ。まぁ前回みたいに調子こいて無意味な熨斗を付けなかっただけマシか。
 私がまず初めに聴いたのはライヴ本編マトリクス音源のディスク1&2だ。マトリクスというのはIEM(イン・イヤー・モニター)の音をオーディエンス録音とミックスさせることによって、各楽器の音の輪郭を際立たせるイヤモニと、歓声や手拍子といったライヴの空気感・臨場感を捉えたAUD録音のオイシイとこ取りをしながら、当日のライヴをよりリアルな形で再現しようという手法のこと。去年の3月にストーンズが来日した時に知った言葉だが、実際にその音を耳にするのはこのポール盤が初めてだ。
 で、マトリクス初体験の私の感想は、とにかく音がキレイで、楽器の音がクッキリハッキリと聞こえて演奏にメリハリがつき、聴いててめっちゃ気持ちがエエということ。低音がスベッたとか音圧がコロんだとか、そういう次元で語るべき音ではない。雰囲気としてはむしろサウンドボード録音に近いようにすら感じられるスーパーウルトラ高音質で、これにはもう参りましたと平伏すしかない。
 オーディエンス・ノイズに関しては、ディスク2の冒頭(←ポールの「ノッテルカイ?」の直後)でコーフンしたにーちゃんが “アイラブユーポール、アイラブユー!” って絶叫する箇所(←こんなモンぐらい消しとけよ...)以外は奇声・雄叫びの類は皆無と言ってよく、例の “アウアウ” も完全に駆除してあるのでストレスフリーでポールの歌に浸れるのが嬉しい。
 とにかくこの圧倒的にオンな音は初めて聴く耳にはとても魅力的だし、他のAUD録音盤では全体の音の中に埋もれてしまいがちな細やかな音までしっかり捉えているのにもビックリ...(゜o゜)  例えば「ワン・アフター909」や「バースデー」なんか、“へぇ~、こんな音が入ってたんか!” という感じで非常に興味深く聴いたし、アコースティック・ギターの美しさが際立つ「イエスタデイ」なんかもう絶品だ。チョー サイコー(^o^)丿 (つづく)
One After 909 [EVSD Matrix]

Another Day [EVSD Matrix]

Yesterday [EVSD Matrix]

Birthday [EVSD Matrix]
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Out There Japan Tour 2015 Tokyo 28 [ピカデリー盤] / Paul McCartney

2015-06-09 | Paul McCartney
 ポールのブート・コレクターにとって、ピカデリー・サーカスというレーベルは良くも悪くも気になる存在だ。EVと同じく、その音質評価が真っ二つに分かれるというのも興味深い。私がこのレーベルに対して抱いているイメージは、①とにかく値段が高い、②オーディエンス・ノイズ、特に奇声の類が少ない、③タイトルによって音質の当たり外れが大きいetc... だが、私のような貧乏コレクターにとっては何よりも①が最大のネックであり、2~3千円台で高音質盤が手に入るこのご時世では1枚6千円という価格設定には腰が引けてしまうというのが正直なところ。
 自称 “ポールのスペシャリスト”(笑)のピカデリーは今回のアウト・ゼア・ジャパン・ツアーでも全公演のCDとDVDをそれぞれリリースするという力の入れようで、メーカー・インフォでも “ピカデリー・レーベルがあれば他にいらない” と鼻息も荒い。大阪/東京ドーム公演盤は6,200円と相変わらずの “ピカデリー価格” だが、この武道館盤のファースト・エディションだけはサウンドチェックが入っていないからか、3,800円という抑え気味の価格設定でしかもDVDまで付いているという。映像に関しては同レーベルから別カメラによる完全収録 DVD も出てはいるが、“ポールの武道館” を極めたい私としては伝説の武道館ライヴの映像は手に入るものは全てゲットしたい。ということで私は付属 DVD 目当てでこの盤を買った。
 「アウト・ゼア・ジャパン・ツアー・2015 東京 28」と題されたこのピカデリー盤はT&Jをパクッた後発盤とは違い、本編ライヴ CD 2枚と DVD 1枚の3枚セットになっている。まず CD の音だが、ステージからは近すぎず遠すぎずといった感じで、かぶりつきのオンな音を期待すると肩透かしを食うかもしれない。ネット上では今回も評判が良いみたいだが、ウチのシステムで聴くと相変わらずシンバルはひしゃげたような変な音で高域はシューン!と伸びずに頭打ち状態だし、音楽で一番大切な中音域にもいまひとつ厚みが感じられない。極端な言い方をすれば、T&J盤の音量を上げていくとライヴ会場のド真ん中に入るような感動を覚えるのに対し、ピカデリー盤の音量を上げると喧しく感じる、といえば分かってもらえるだろうか? まぁ私のように壁が震えるぐらいの大音量で聴く人はそんなにいないとは思うが...
 もう一つ残念なのは周りの観客の大騒ぎもそれなりに拾ってしまっていること。オーディエンス録音でサウンドボード並みの質感を目指すピカデリー・レーベルのセールス・ポイントは何をおいても “オーディエンス・ノイズの少なさ” にあると思うのだが、武道館だけはVIP無しで座席が全て抽選だったということもあってお得意の “最前列録音” が出来ず、しかも悪いことにこのテーパーさんの周りには元気な男性オーディエンス(笑)が何人もいたようで、ご自慢の “ドイツ製特注マイク” が周りの騒音を少なからず拾ってしまっているのだ。まぁライヴなんだからオーディエンス・ノイズの類に文句を言うのは筋違いなのは百も承知だが、ポールのMCよりも隣りの “ホーホー!” の方が大きな音で入ってしまっているところや「ワン・アフター909」での音痴なガナリ声はちょっとカンベンしてほしい。
 しかし悪いことばかりではない。というかオーディエンス・ノイズに関しては上記の欠点を帳消しにしてお釣りがくるぐらいの長所がこの盤にはあるのだ。それは例の “アーゥ!” があまり聞こえないこと(笑) これは私にとって非常に重要なポイントで、スキッツォイドの本性丸出しで吠えまくる “アーゥ!” 連発に比べればこの盤の “ホーホー!” の方がまだ遥かにマシだ。
 又、ピカデリーが忌み嫌っている手拍子もかなり入っているが、私個人としてはライヴの手拍子はそれほど気にならないし、むしろあった方が良いと感じることの方が多いのでこれに関しては全く問題ナシ。この盤でも「1985」や「アイヴ・ジャスト・シーン・ア・フェイス」、「ダンス・トゥナイト」なんか “ポール・マッカートニー &1万人のハンド・クラッピング・リズム・セクション” みたいな感じでめっちゃエエ雰囲気だ(^o^)丿 皮肉なことだが、私がこの CD で気に入っているのは何を隠そう臨場感あふれる手拍子入りのトラックなのだ。ということで、 “あの熱狂と興奮のアリーナ席において手拍子もほとんど入っておらず...” などというメーカー・インフォを鵜呑みにしてはいけません。
One After 909 [PC盤]

I've Just Seen A Face [PC盤]

Dance Tonight [PC盤]


 DVDの方はアリーナ中央やや左側からのシューティングで、たまたま角度が良かったのか、ライトの影響でポールの顔が白光りすることもほとんどない。手ブレ・ピンボケはそれなりにあるので人によっては酔いそうになるかもしれないが私的には許容範囲だし、画質の方も少し粒子が粗い気がするが、これもまぁ許せるレベル。そんな些細なことよりもまずは下のドアップを見てほしい。ズームを駆使してポールの細かい表情まで捉えるのに成功しているところが素晴らしいではないか! このアングルからのポールのアップ映像を観れるだけでもこの盤を買う価値がある。ピカデリーに言わせればこの DVD はあくまでも “オマケ” なんだそうだが...(-。-)y-゜゜゜ DVD の音声は CD の音をそのまま使っているようだが、映像が主体になるので上記の欠点はほとんど気にならない。やっぱり映像はあった方がエエぞう(^.^)

↓この撮影位置から...


↓ズームでこのクロース・ショット!


↓殆どポール中心に撮ってるが、中にはこんなフォーショットも...


 ただ、メーカー・インフォに “残念ながら全体の9割程度の収録” とあるように、「アナザー・デイ」、「ブラックバード」、「アビーロード・メドレー」の3曲が未収録なのは仕方ないにしても、「ミスター・カイト」、「オブラディ・オブラダ」、「レット・イット・ビー」、「ヘイ・ジュード」の4曲が曲の途中でフェイドアウトするのは興醒めだ。特に「レット・イット・ビー」はわずか1分、「ヘイ・ジュード」に至っては最初の2分ほどで終わってしまいコーラス・パートが完全にカットされてるので、初めて観る人は驚かないように...(゜o゜)
 ということでCDに関しては少し辛口の評価になってしまったが、ポールのクロース・ショット映像は観れるし、サウンドチェックが無い分安く買えたし、普通に聴く分には問題ない音質だし、大嫌いな “アーゥ!” は入ってないし(←これ重要!)で、私としては買って良かったと思える1枚なのだ。
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Out There Budokan 2015 [LH盤] / Paul McCartney

2015-06-05 | Paul McCartney
 今日は武道館祭りに行く前に一つお知らせがあります。来週の水曜日(6/10)に NHK BS の「アナザー・ストーリーズ 運命の分岐点」という番組で「ザ・ビートルズ初来日 熱狂の103時間」という特集が組まれるので、ビートルズ・ファンは要チェック! 私は常日頃テレビなんかほとんど見ないに等しいのだが、先月たまたまアイルトン・セナの事故死を扱ったこの番組を見て非常に内容が濃かったので興味を持ち、HPを開いてみたらいきなり “ビートルズ” の文字が目に飛び込んできたというワケ。セナの番組は結構マニアックな切り口で迫っていたので来週のビートルズ特集が非常に楽しみだ(^o^)丿
 それではここからいつものように武道館祭りの始まり始まり...(^.^)  SNE、APP、LH、gA、TJときて今回で6枚目の武道館盤であるが、まだまだネタは尽きそうにない。今日取り上げるのはLHが先々週にT&J盤と同時リリースしたオリジナル音源の2枚組「アウト・ゼア・武道館2015」だ。
 今回のジャパン・ツアーではLHはギフト盤ばかりで中々プレス盤を出さず、この盤に先駆けてLHがリリースしたプレス盤第1号「アウト・ゼア・大阪2015」の音質が期待外れだったこともあって実際に音を聴くまでは疑心暗鬼だったのだが、いざ聴いてみるとLHの売りである “オンな音像とクリアネス” に関しては大阪盤とは雲泥の差で、臨場感溢れるライヴ・サウンドが楽しめる(^o^)丿 良い機材を使っているのか、ウチの再生システムではプレ・ショウ・ミュージックの時点で既にズゥゥゥ~ンと低音の下の方まで出ているのがよく分かり、本編を聴くまでは “これはひょっとして凄い盤ではないか...” という期待を抱かせられた。
 しかし、しかしである。1曲目の「キャント・バイ・ミー・ラヴ」が始まると同時に一人の女性の “きゃぁぁぁ~!” という耳をつんざくような嬌声が勢いよくスピーカーから飛び出してきてビックリ(゜o゜)  これではまるで “一人シェア・スタジアム” ではないか! この女性、プレ・ショウ・ミュージックの終盤あたりから既にテンションが上がり気味だったようだが、ポールの登場と同時にヒートアップ、オープニング・ナンバーで一気に大爆発したのだろう。ネット上では彼女を揶揄して “絶叫マシンに乗ってる女” とか呼ばれているようだが、上手いこと言いますな...(^.^)  ただ、 “きゃぁぁぁ~!” はイントロの一瞬だけで、歌が始まると大体は大人しく聴いているようだし、私が蛇蝎の如く嫌っている “アーゥ!” なんかよりはよっぽど罪がないと思うのだが...  そう言えばこの盤はその “アーゥ!” が T&J盤ほど大きな音で入ってないのが嬉しい。さすがに「イエスタデイ」だけは防ぎようがなかったようだが...(>_<) あれって一種のテロみたいなモンやから必死に録音してるテーパーさんにしたらたまったもんじゃないだろう。
Can't Buy Me Love [LH Budokan]


 私が鬱陶しく感じたのはこの女性の金切り声よりもむしろ、テーパーの周りの外人連中と若い男のチャットを結構拾っていることだ。こいつら、男のくせにペチャクチャ喋りまくりで、「イエスタデイ」が終わった後なんか、あろうことかポールが “モット? モットキキタイ?” と煽っているのにもかかわらず喋り続けているのだから言語道断。 “オマエら、高い金払うて一体何しに来とるんじゃ、ボケ!!!” と怒鳴りたくなってくる。同じオーディエンス・ノイズでも、ドームではやらなかったスペシャル・セトリの「ワン・アフター・909」や「アナザー・ガール」が始まった瞬間の凄まじいまでの盛り上がり様は聴いていて楽しいものだが、コンサートとは何の関係も無い私語はやめてほしいわ。
Yesterday [LH Budokan]


 それと、「ブラックバード」の0分23秒あたりでマイクをゴソゴソやるノイズがかなり大きく入るのもマイナス・ポイント。「ヘイ・ジュード」でも0分16秒あたりに同様のノイズが入っており、せっかく高揚した気分に水を差されるのもいただけない。いくらオーディエンス録音とはいえ、金切り声にチャットにゴソゴソ音と、これほど色んなノイズを拾いまくっていれば普通はギフト止まりだろうが、それでもLHがプレスに踏み切ったのはベースとなる録音がしっかりしているからだろう。
 とにかく歌や演奏そのものは EV やピカデリーのようにあれこれイコラしまくって作り上げた人工的な音とは激しく一線を画すナチュラル志向の、しかも腰の据わったダイナミックなサウンドに録れているので、聴いているうちにグイグイ引き込まれていく。さすがに SNE 盤に比べると若干音の距離感を感じるが(←車の中で SNE 盤の直後にこのLH盤を聴くと昔のサラウンド録音みたいに音がフワーッと広がって聞こえた...)、コンサート後半になればなるほどダイレクト感が増していくように感じるのだ。ということで私には珍しく、多少のオーディエンス・ノイズには目(←耳と言うべきか...)をつむりながらこの盤を聴いている。これも又まごうことなきあの日の武道館なのだから。
Blackbird [LH Budokan]

Hey Jude [LH Budokan]
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