60年代のフレンチ・ポップスの中で、アメリカン・ポップスのカヴァーを中心としたフランス版ロックンロールのサウンドを総称してイエイエと言う。そんな明るく楽しいイエイエの代表的なシンガーといえばシェイラである。もちろんイエイエ3人娘の残りの2人、シルヴィ・バルタンもフランス・ギャルもイエイエなのだが、とにかく底抜けに楽しいナンバーで難しいことを考えずにとにかく踊ってしまうにはシェイラの、特に初期の楽曲がピッタリだ。
イエイエ・ガールズの中でギャルやシルヴィが徐々にアーティストとしての自我に目覚めていったのに対し、シェイラはあくまでもオーソドックスなイエイエ・フォーマットに拘った。いや、本人よりも彼女の制作サイドの意向によるものかもしれない。彼女の芸名にもなったトミー・ロウの「シェイラ」(Sheila)を始め、エヴァリー・ブラザーズの「夢を見るだけ」(Pendant les vacances)やマンフレッド・マンの「ドゥー・ワ・ディディ」(Vous les copains)、レノン=マッカートニーの「ハロー・リトル・ガール」(Hello petit fille...日本盤シングルには「こんにちわマドモアゼル」という副題が付いていた)や「愛なき世界」(Je n’ai pas change)、クリフ・リチャードの「いつも青空」(Toujours des beaux jours)、シーカーズの「アイル・ネヴァー・ファインド・アナザー・ユー」(Je n’en veux pas d’autre que toi)といった英米のポップスを持ち前の明るいキャラで次から次へとイエイエ化(←それにしても抜群の選曲センスですね!)していく一方で、そういったポップスのリズムを巧く取り入れたオリジナル・イエイエ曲もドンドン歌っていった。特にイエイエの魅力全開のウキウキワクワク・ソング「口笛で恋しよう」(Le sifflet des copains)は60年代フレンチ・ポップスを代表する名曲名演だと思う。やがてイエイエ・ブームが去って彼女もイメチェンを余儀なくされ、70'sディスコ・クイーンへと華麗なる変身を遂げることになるのだが、私はひたすら明るく楽しいイエイエを歌い続けた60年代のシェイラが大好きだ。
私の場合、フレンチ/イタリアン・ポップスにハマッてすぐに彼女のベスト盤CDをゲットしたのだが、そこから先が大変だった。ギャルやバルタンとは違い、日本盤CDがほとんど出ていないのだ。唯一出ていた盤も“現在お取り扱いできません”... 要するに廃盤である。ネット上にも情報はほとんどない。私は仕方なくフランスのファン・サイトにアクセスしてディスコグラフィーをコピー、eBay でフランスからオリジナル盤LPを直接買うという荒技に出た。幸いなことに60年代のシェイラを狙ってる人間はそんなにいなかったらしく(←当たり前やん!)ほぼ無競争で落札を繰り返し、LPフォーマットで出ている曲はすべて聴くことが出来た。当時はシルヴィやギャルのオリジ盤もガンガンいってたので、仏和辞典片手に意味不明なフランス語のメールと格闘する毎日だった(笑)
それから何年か経ち、ちょうど去年の今頃だったが、ネットで偶然この24枚組ボックス・セットを見つけた。60年代にリリースされた彼女の4曲入りEP 盤23枚すべてを紙ジャケで再現したものにシングル全曲のインストを1枚にまとめたカラオケCDをセットにした全24枚のこのCD ボックス、オリジ盤LPに漏れている曲もあるし、何よりも可愛らしいEPジャケットが一気にすべて揃うと思うと居ても経ってもいられない。アマゾン・ジャパンでは18,000円強、HMVのマルチバイでも13,000円を超えてしまう。私は世界中の通販サイトで値段を調べ上げ、ついにこれは!というのを見つけた。アマゾン・フランスで新品が何と54ユーロだったのだ。早速翻訳サイトを頼りに恐る恐るクリックしていき、ついに購入に成功した。定価より1万円以上も安く買えて大満足だヽ(^o^)丿
ただ、コレはあくまでも私のような熱狂的なシェイラ・ファン向けのコレクターズ・アイテム。以前取り上げたベスト盤も選曲が中途半端なモノだったので、レコード会社にはぜひとも堅気の音楽ファンのために真っ当なベスト盤を出してほしいものだと思う。
Sheila Le sifflet des copains
SHEILA " JE N ' EN VEUX PAS D'AUTRE QUE TOI "
イエイエ・ガールズの中でギャルやシルヴィが徐々にアーティストとしての自我に目覚めていったのに対し、シェイラはあくまでもオーソドックスなイエイエ・フォーマットに拘った。いや、本人よりも彼女の制作サイドの意向によるものかもしれない。彼女の芸名にもなったトミー・ロウの「シェイラ」(Sheila)を始め、エヴァリー・ブラザーズの「夢を見るだけ」(Pendant les vacances)やマンフレッド・マンの「ドゥー・ワ・ディディ」(Vous les copains)、レノン=マッカートニーの「ハロー・リトル・ガール」(Hello petit fille...日本盤シングルには「こんにちわマドモアゼル」という副題が付いていた)や「愛なき世界」(Je n’ai pas change)、クリフ・リチャードの「いつも青空」(Toujours des beaux jours)、シーカーズの「アイル・ネヴァー・ファインド・アナザー・ユー」(Je n’en veux pas d’autre que toi)といった英米のポップスを持ち前の明るいキャラで次から次へとイエイエ化(←それにしても抜群の選曲センスですね!)していく一方で、そういったポップスのリズムを巧く取り入れたオリジナル・イエイエ曲もドンドン歌っていった。特にイエイエの魅力全開のウキウキワクワク・ソング「口笛で恋しよう」(Le sifflet des copains)は60年代フレンチ・ポップスを代表する名曲名演だと思う。やがてイエイエ・ブームが去って彼女もイメチェンを余儀なくされ、70'sディスコ・クイーンへと華麗なる変身を遂げることになるのだが、私はひたすら明るく楽しいイエイエを歌い続けた60年代のシェイラが大好きだ。
私の場合、フレンチ/イタリアン・ポップスにハマッてすぐに彼女のベスト盤CDをゲットしたのだが、そこから先が大変だった。ギャルやバルタンとは違い、日本盤CDがほとんど出ていないのだ。唯一出ていた盤も“現在お取り扱いできません”... 要するに廃盤である。ネット上にも情報はほとんどない。私は仕方なくフランスのファン・サイトにアクセスしてディスコグラフィーをコピー、eBay でフランスからオリジナル盤LPを直接買うという荒技に出た。幸いなことに60年代のシェイラを狙ってる人間はそんなにいなかったらしく(←当たり前やん!)ほぼ無競争で落札を繰り返し、LPフォーマットで出ている曲はすべて聴くことが出来た。当時はシルヴィやギャルのオリジ盤もガンガンいってたので、仏和辞典片手に意味不明なフランス語のメールと格闘する毎日だった(笑)
それから何年か経ち、ちょうど去年の今頃だったが、ネットで偶然この24枚組ボックス・セットを見つけた。60年代にリリースされた彼女の4曲入りEP 盤23枚すべてを紙ジャケで再現したものにシングル全曲のインストを1枚にまとめたカラオケCDをセットにした全24枚のこのCD ボックス、オリジ盤LPに漏れている曲もあるし、何よりも可愛らしいEPジャケットが一気にすべて揃うと思うと居ても経ってもいられない。アマゾン・ジャパンでは18,000円強、HMVのマルチバイでも13,000円を超えてしまう。私は世界中の通販サイトで値段を調べ上げ、ついにこれは!というのを見つけた。アマゾン・フランスで新品が何と54ユーロだったのだ。早速翻訳サイトを頼りに恐る恐るクリックしていき、ついに購入に成功した。定価より1万円以上も安く買えて大満足だヽ(^o^)丿
ただ、コレはあくまでも私のような熱狂的なシェイラ・ファン向けのコレクターズ・アイテム。以前取り上げたベスト盤も選曲が中途半端なモノだったので、レコード会社にはぜひとも堅気の音楽ファンのために真っ当なベスト盤を出してほしいものだと思う。
Sheila Le sifflet des copains
SHEILA " JE N ' EN VEUX PAS D'AUTRE QUE TOI "