昨日はジョージ・ハリスンの8回忌ということで、私が “ハリスン・トリビュート” 盤の中でベストと信ずる「ヒー・ワズ・ファブ」を取り上げたが、日本時間では確か今日30日が命日のはずだったので、更にもう1枚、彼のカヴァー集で結構気に入っている盤を取り上げよう。。
私が初めてこの盤の存在を知ったのは iTunes 検索で色々とビートルズ・カヴァーを試聴しまくっていた時で、たまたまこの盤を見つけ、聴いてみたら私の大好きな癒し系女性ヴォーカル!早速アマゾンやヤフオク、 HMV なんかで調べても全然出てこない。何でどこにもないねん、ひょっとして私の嫌いな DL 販売だけかいなと半ば諦めかけていたところ、eBay のローカル版 eBay UK にたまたまこの盤が出品されており速攻で落札、£7.98だった。後でわかったことだがこのアルバムはめちゃくちゃレアで、ネットでも滅多に見かけない。たまたまアドヴァンスト・サーチで eBay UK まで探って大正解、やっぱり執念で探せば見つかるモンやなぁ...(^.^)
で、まずはこのジャケット、めっちゃ胡散臭いでしょ?いくら “ジョージ=インド” のイメージが強いとは言え、いくら何でもコレはちょっとヤリ過ぎ。このジャケ見て買おうと思うモノ好きはいないだろう。因みにインナーの絵はもっとエグくて手のひらに大きな目玉が描かれている... これはもうハッキリ言って水木しげるの世界だ。又 plinco さんや 901 さんに “よぉこんなん買うたなぁ!” と大笑いされそうだ...(>_<) 次にレーベル名が KLONE... クローンってこれまた怪しい。レコード屋で見かけても絶対にスルーしていただろう。
肝心のアルバムの中身だが、ジェマ・プライスというイギリス期待の女性シンガーが全10曲すべてを歌っている。ジョージという人は、翳りのある太いシャウト・ヴォイスに恵まれ抜群の表現力を誇るジョンのような天才肌のシンガーとは違い、そのか細い歌声は何となく弱々しく聞こえることが多く、そのせいもあって私は前々からジョージの曲は素直な歌い方をする女性シンガーにピッタリだと思っていたが、今回このアルバムを聴いてその思いを強くした次第だ。
曲別に言うとビートルズ中期の佳作①「イフ・アイ・ニーディッド・サムワン」や⑨「アイ・ニード・ユー」が軽快でポップな味付けがエエ感じの癒し系チルアウト・ヴァージョンに仕上がっているのに対し、⑥「ラヴ・ユー・トゥ」や⑧「タックスマン」では原曲のリヴォッた音のイメージが強すぎてイマイチ楽曲に切り込めていないように思う。⑧の後半部のスクリーミングともいえる雄叫びなんか、まるでケイト・ブッシュのようだ。実際彼女はケイト・フリークらしく、「ケイト・ブッシュ・トリビュート」という盤も吹き込んでおり、「バブーシュカ」なんかはケイト本人と間違えてしまいそうになるほどソックリだ。
アレンジ面で巧いなぁと思ったのは③「シンク・フォー・ユアセルフ」で、原曲よりもテンポを落としてじっくりと歌い込んでいるし、アルバムのエンディングを飾る⑩「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウイープス」の哀愁舞い散る歌声もたまらない。「アビー・ロード」の2大名曲②「ヒア・カムズ・ザ・サン」と④「サムシング」ではストレートなアレンジが好感度大。バックの演奏はクローン・オーケストラ(笑)という謎のミュージシャンたちで、開き直ったように原曲とは比べ物にならないチープな音作りに徹しているところが面白い。特に⑤「マイ・スウィート・ロード」なんかもうスカスカで、改めてフィル・スペクターの偉大さ、 “ウォール・オブ・サウンド” がこの大名曲において如何に重要な働きをしていたかをハッキリと示している。私が感心したのは⑦「ギヴ・ミー・ラヴ」で、滅多にカヴァーする者もいないこの難曲をしっかりと歌いこなしている。スピーカーに対峙して全10曲通して聴くと金太郎飴的な単調さも露呈してしまうが、ながら聴きの BGM なんかには最適な1枚だと思う。
ギヴ・ミー・ラヴ
私が初めてこの盤の存在を知ったのは iTunes 検索で色々とビートルズ・カヴァーを試聴しまくっていた時で、たまたまこの盤を見つけ、聴いてみたら私の大好きな癒し系女性ヴォーカル!早速アマゾンやヤフオク、 HMV なんかで調べても全然出てこない。何でどこにもないねん、ひょっとして私の嫌いな DL 販売だけかいなと半ば諦めかけていたところ、eBay のローカル版 eBay UK にたまたまこの盤が出品されており速攻で落札、£7.98だった。後でわかったことだがこのアルバムはめちゃくちゃレアで、ネットでも滅多に見かけない。たまたまアドヴァンスト・サーチで eBay UK まで探って大正解、やっぱり執念で探せば見つかるモンやなぁ...(^.^)
で、まずはこのジャケット、めっちゃ胡散臭いでしょ?いくら “ジョージ=インド” のイメージが強いとは言え、いくら何でもコレはちょっとヤリ過ぎ。このジャケ見て買おうと思うモノ好きはいないだろう。因みにインナーの絵はもっとエグくて手のひらに大きな目玉が描かれている... これはもうハッキリ言って水木しげるの世界だ。又 plinco さんや 901 さんに “よぉこんなん買うたなぁ!” と大笑いされそうだ...(>_<) 次にレーベル名が KLONE... クローンってこれまた怪しい。レコード屋で見かけても絶対にスルーしていただろう。
肝心のアルバムの中身だが、ジェマ・プライスというイギリス期待の女性シンガーが全10曲すべてを歌っている。ジョージという人は、翳りのある太いシャウト・ヴォイスに恵まれ抜群の表現力を誇るジョンのような天才肌のシンガーとは違い、そのか細い歌声は何となく弱々しく聞こえることが多く、そのせいもあって私は前々からジョージの曲は素直な歌い方をする女性シンガーにピッタリだと思っていたが、今回このアルバムを聴いてその思いを強くした次第だ。
曲別に言うとビートルズ中期の佳作①「イフ・アイ・ニーディッド・サムワン」や⑨「アイ・ニード・ユー」が軽快でポップな味付けがエエ感じの癒し系チルアウト・ヴァージョンに仕上がっているのに対し、⑥「ラヴ・ユー・トゥ」や⑧「タックスマン」では原曲のリヴォッた音のイメージが強すぎてイマイチ楽曲に切り込めていないように思う。⑧の後半部のスクリーミングともいえる雄叫びなんか、まるでケイト・ブッシュのようだ。実際彼女はケイト・フリークらしく、「ケイト・ブッシュ・トリビュート」という盤も吹き込んでおり、「バブーシュカ」なんかはケイト本人と間違えてしまいそうになるほどソックリだ。
アレンジ面で巧いなぁと思ったのは③「シンク・フォー・ユアセルフ」で、原曲よりもテンポを落としてじっくりと歌い込んでいるし、アルバムのエンディングを飾る⑩「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウイープス」の哀愁舞い散る歌声もたまらない。「アビー・ロード」の2大名曲②「ヒア・カムズ・ザ・サン」と④「サムシング」ではストレートなアレンジが好感度大。バックの演奏はクローン・オーケストラ(笑)という謎のミュージシャンたちで、開き直ったように原曲とは比べ物にならないチープな音作りに徹しているところが面白い。特に⑤「マイ・スウィート・ロード」なんかもうスカスカで、改めてフィル・スペクターの偉大さ、 “ウォール・オブ・サウンド” がこの大名曲において如何に重要な働きをしていたかをハッキリと示している。私が感心したのは⑦「ギヴ・ミー・ラヴ」で、滅多にカヴァーする者もいないこの難曲をしっかりと歌いこなしている。スピーカーに対峙して全10曲通して聴くと金太郎飴的な単調さも露呈してしまうが、ながら聴きの BGM なんかには最適な1枚だと思う。
ギヴ・ミー・ラヴ