2010年3月18日(木)
四国遍路前半第28日
=前半の区切り43番明石寺へ=
5時30分に起床、6時朝食、民宿とうべやを6時48分に出発する。今朝も快晴
で冷え込んだ。
工事中の四国横断自動車道のそばから、歯長峠(はながとうげ)への上りが始
まる。ウグイスのさえずりを聞きながら、石敷きの道からヒノキ林に入る。
県道31号の延長なのか、前回は気づかなかった車道が出来ていた。その車道
を進む標識もあるが、前回も通った林間の遍路道へ。
車道からの上り口に東屋があった。緩やかな上りの後、200mほどの急登には、
くさりがついている。上がりきれば傾斜は緩み、送電線鉄塔のある歯長峠に着く。
ブロック積みの小屋に、数体のお地蔵さんが祭られていた。樹間から、西側の海
が望まれる。
すぐ先から林間をどんどん下って行くと、四国横断自動車道の横に出た。車道を
少しで、歯長地蔵が小さいお堂に祭られている。そばに東屋があったので小休止
した。
いつの間にか雲が広がり、風が少し冷たい。遍路道は、肱川の橋からは県道29
号に入るのだが、一つ先の橋まで、車の少ない手前の左岸の旧道を進む。
県道に出てすぐ、番外霊場の導引(みちびき)大師堂があったので参拝。皆田(か
いだ)の民家には、早くもシャクナゲが花を開く。
県道を左に分け、松山自動車道の西予宇和ICの下を通過し、自動車道の下を
2度くぐる。
自動車道の東に出てから再度くぐるので、この辺りは遍路地図とよく対比しない
と分かりにくい。正面高台に、愛媛県立歴史文化博物館が見える。
明石(あげいし)の家並みに入り、カシなどの常緑樹林の下に、43番明石寺(め
いせきじ)の奥の院、白王権現(はくおうごんげん)の小さなほこらが祭られていた。
山ろくの真っ直ぐの参道を緩やかに上がり、43番明石寺門前へ。まず、遍路地
図に記された遍路用品店、常楽苑で、昨日飛ばされた菅笠のビニールカバーを求
める。これで雨になっても安心だ。
43番明石寺は、木々に囲まれた静かなたたずまい。前半の区切りとなるこの寺
まで、腰痛に悩まされはしたが無事歩けたことに感謝する。
境内の1本のソメイヨシノが満開。歩き遍路や車遍路の人が、何組か出入りして
いた。
西側の針葉樹林を上がり、小さい峠を下って卯之町の古い家並みへ。
国の伝統的建造物群保存地区に指定された家並みには、著名人が泊まったとい
う松屋旅館↓もある。
次の角を下って国道56号に出て、宇和郵便局で最後の資金補充をする。真ん中
の通りに入り、中華店で昼食をした。旧道に戻ると、近くにある自動車学校の路上
教習車が何台も行き来する。
国道に合する手前の神社に、太いクスノキが立っていた。
国道は少しで再び旧道へ。1㎞ほど進んだころ、ポチポチ雨が落ちてきたので
ザックカバーをする。
田園地帯となり、ナノハナが咲く。国道からさらに旧道に入るころ本降りとなり、
ポンチョを着用する。一時かなりの降りとなったので、ほんの少しの時間だが、駐
車場らしいところを借りて雨宿りした。
鳥坂峠(とさかとうげ)への遍路道に入り、上り口の古い東屋で休憩するうちに、
雨はほぼ上がった。
鳥坂番所跡↑を過ぎて林間に入り、広く緩やかな上りが続く。
林道を横断してさらに緩やかに上がり、鳥坂峠に着く。途中では、来た道が見
下ろせるところがあったが、峠では展望が得られないので、すぐに下りへ。
広い林道となり、林間の社、日天月天社(にってんがってんしゃ)を過ぎて下り
道が続く。前回は下った、国道の鳥坂トンネル北側への下り口に出たが、そのま
ましばらく旧国道を進む。
ナラやクヌギの丸太が、たくさん積まれたところがあり、その先にはシイタケの
ほだ木らしいのがあった。
16時ころ、今日の宿、ときわ旅館のご主人から腰痛を気づかっての「迎えに行
きましょうか」との電話があったが、もう少し下ってみますと返答する。
番外霊場の札掛(ふだかけ)大師堂に立ち寄ったが、無人の堂内はかなり荒れ
ていて痛々しい感じ。
雨が上がったのでポンチョを脱いだ。
国道56号に入り、どんどんと下ったが、このペースでは宿に着くのが18時ころ
となりそう。北只郵便局で待つことにして、ときわ旅館に電話し、迎えに来ていた
だくようお願いする。お陰でときわ旅館には17時30分過ぎに着いた。
夕食は18時から、ひな壇が飾られ、掘りごたつのある大広間で。今日の宿泊
者は、何泊か一緒の西宮のMさんと、ほかに男性3人、女性1人。
手の込んだ美味しい料理をいただきながら、遍路道のことや遍路宿の良否など
の情報交換をする。
食べ終えたころに若ご主人も加わり、20時近くまでさらに話が弾み、私にとっ
て前半最後の夜は、充実したひとときとなった。
若主人Fさんも、昨年冬、番外霊場を含めた108の霊場を一人で歩いて回った
とか。カチカチの雪のところも多かったとのことだった。
【コースタイム】民宿とうべや6:48ー遍路道上り口7:18ー歯長峠7:45~55ー
歯長地蔵8.38~43ー導引大師8:58~9:00ー県道手前の東屋9:27~32ー43番
明石寺10:21~11:00ーJR卯之町駅近い中華店(昼食)11:40~12:13ー大クス
のある神社12:37ー宇和加茂局手前の信号13:12ー宇和町瀬戸(ポンチョ着用)
13:33~38ー鳥坂峠上り口東屋14:40~50ー鳥坂峠15:21ー札掛大師堂16:21~
25ー札掛ポケットパーク16:35~45ー北只郵便局17:10~=迎えの自動車=ときわ
旅館17:30過ぎ
(天気 晴曇雨後晴、距離 25㎞、歩行地 宇和島市、西予(せいよ)市、
大洲(おおず)市、歩数 49,700、遍路地図 52-1、52-2、54-1図)
四国遍路前半第28日
=前半の区切り43番明石寺へ=
5時30分に起床、6時朝食、民宿とうべやを6時48分に出発する。今朝も快晴
で冷え込んだ。
工事中の四国横断自動車道のそばから、歯長峠(はながとうげ)への上りが始
まる。ウグイスのさえずりを聞きながら、石敷きの道からヒノキ林に入る。
県道31号の延長なのか、前回は気づかなかった車道が出来ていた。その車道
を進む標識もあるが、前回も通った林間の遍路道へ。
車道からの上り口に東屋があった。緩やかな上りの後、200mほどの急登には、
くさりがついている。上がりきれば傾斜は緩み、送電線鉄塔のある歯長峠に着く。
ブロック積みの小屋に、数体のお地蔵さんが祭られていた。樹間から、西側の海
が望まれる。
すぐ先から林間をどんどん下って行くと、四国横断自動車道の横に出た。車道を
少しで、歯長地蔵が小さいお堂に祭られている。そばに東屋があったので小休止
した。
いつの間にか雲が広がり、風が少し冷たい。遍路道は、肱川の橋からは県道29
号に入るのだが、一つ先の橋まで、車の少ない手前の左岸の旧道を進む。
県道に出てすぐ、番外霊場の導引(みちびき)大師堂があったので参拝。皆田(か
いだ)の民家には、早くもシャクナゲが花を開く。
県道を左に分け、松山自動車道の西予宇和ICの下を通過し、自動車道の下を
2度くぐる。
自動車道の東に出てから再度くぐるので、この辺りは遍路地図とよく対比しない
と分かりにくい。正面高台に、愛媛県立歴史文化博物館が見える。
明石(あげいし)の家並みに入り、カシなどの常緑樹林の下に、43番明石寺(め
いせきじ)の奥の院、白王権現(はくおうごんげん)の小さなほこらが祭られていた。
山ろくの真っ直ぐの参道を緩やかに上がり、43番明石寺門前へ。まず、遍路地
図に記された遍路用品店、常楽苑で、昨日飛ばされた菅笠のビニールカバーを求
める。これで雨になっても安心だ。
43番明石寺は、木々に囲まれた静かなたたずまい。前半の区切りとなるこの寺
まで、腰痛に悩まされはしたが無事歩けたことに感謝する。
境内の1本のソメイヨシノが満開。歩き遍路や車遍路の人が、何組か出入りして
いた。
西側の針葉樹林を上がり、小さい峠を下って卯之町の古い家並みへ。
国の伝統的建造物群保存地区に指定された家並みには、著名人が泊まったとい
う松屋旅館↓もある。
次の角を下って国道56号に出て、宇和郵便局で最後の資金補充をする。真ん中
の通りに入り、中華店で昼食をした。旧道に戻ると、近くにある自動車学校の路上
教習車が何台も行き来する。
国道に合する手前の神社に、太いクスノキが立っていた。
国道は少しで再び旧道へ。1㎞ほど進んだころ、ポチポチ雨が落ちてきたので
ザックカバーをする。
田園地帯となり、ナノハナが咲く。国道からさらに旧道に入るころ本降りとなり、
ポンチョを着用する。一時かなりの降りとなったので、ほんの少しの時間だが、駐
車場らしいところを借りて雨宿りした。
鳥坂峠(とさかとうげ)への遍路道に入り、上り口の古い東屋で休憩するうちに、
雨はほぼ上がった。
鳥坂番所跡↑を過ぎて林間に入り、広く緩やかな上りが続く。
林道を横断してさらに緩やかに上がり、鳥坂峠に着く。途中では、来た道が見
下ろせるところがあったが、峠では展望が得られないので、すぐに下りへ。
広い林道となり、林間の社、日天月天社(にってんがってんしゃ)を過ぎて下り
道が続く。前回は下った、国道の鳥坂トンネル北側への下り口に出たが、そのま
ましばらく旧国道を進む。
ナラやクヌギの丸太が、たくさん積まれたところがあり、その先にはシイタケの
ほだ木らしいのがあった。
16時ころ、今日の宿、ときわ旅館のご主人から腰痛を気づかっての「迎えに行
きましょうか」との電話があったが、もう少し下ってみますと返答する。
番外霊場の札掛(ふだかけ)大師堂に立ち寄ったが、無人の堂内はかなり荒れ
ていて痛々しい感じ。
雨が上がったのでポンチョを脱いだ。
国道56号に入り、どんどんと下ったが、このペースでは宿に着くのが18時ころ
となりそう。北只郵便局で待つことにして、ときわ旅館に電話し、迎えに来ていた
だくようお願いする。お陰でときわ旅館には17時30分過ぎに着いた。
夕食は18時から、ひな壇が飾られ、掘りごたつのある大広間で。今日の宿泊
者は、何泊か一緒の西宮のMさんと、ほかに男性3人、女性1人。
手の込んだ美味しい料理をいただきながら、遍路道のことや遍路宿の良否など
の情報交換をする。
食べ終えたころに若ご主人も加わり、20時近くまでさらに話が弾み、私にとっ
て前半最後の夜は、充実したひとときとなった。
若主人Fさんも、昨年冬、番外霊場を含めた108の霊場を一人で歩いて回った
とか。カチカチの雪のところも多かったとのことだった。
【コースタイム】民宿とうべや6:48ー遍路道上り口7:18ー歯長峠7:45~55ー
歯長地蔵8.38~43ー導引大師8:58~9:00ー県道手前の東屋9:27~32ー43番
明石寺10:21~11:00ーJR卯之町駅近い中華店(昼食)11:40~12:13ー大クス
のある神社12:37ー宇和加茂局手前の信号13:12ー宇和町瀬戸(ポンチョ着用)
13:33~38ー鳥坂峠上り口東屋14:40~50ー鳥坂峠15:21ー札掛大師堂16:21~
25ー札掛ポケットパーク16:35~45ー北只郵便局17:10~=迎えの自動車=ときわ
旅館17:30過ぎ
(天気 晴曇雨後晴、距離 25㎞、歩行地 宇和島市、西予(せいよ)市、
大洲(おおず)市、歩数 49,700、遍路地図 52-1、52-2、54-1図)