あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

春の彼岸に京都と彦根へ② 京都・二条城と岡崎から蹴上〈後半〉(京都)

2024-05-06 17:29:35 | 京都を歩く

 2024年3月22日(金) 〈後半 京都・岡崎から蹴上へ〉

 

 13時40分頃、二条城を後にしたが昼食はまだ。だが、周辺には適当な食事処が無

そうなので、市営地下鉄で近くの岡崎周辺まで行くことにする。

 

 二条城前駅↑から市営地下鉄東西線の六地蔵行きに乗り、東へ四つ目の↓東山駅に13

54分に下車した。

     

 

 地下鉄が下を走る三条通に出て、周辺を少し探して見つかった「kitchen Occobe.」と

う店に入り、遅い昼食をする。

 

 14時までの昼の営業時間を少し過ぎていたのだが、なんとか間に合った。

 

 注文したのは「旬の生パスタランチ(スープ・サラダ付き)」(1,500円)

 

 この後は、入手してあった「京都 岡崎手帳」の地図を参考に、東山駅の東側出口近く

路地を北へ少し入り白川の左岸沿いの遊歩道を北東へ、平安神宮方面に向かうことに。

 

 まずはこの路地を北に進む。

 

 突き当たりを右折して、白川の右岸に出た。橋からの下流側の眺め。

 

 右岸には、三谷稲荷の小さな社殿がある。ここは、かつて旧竹中製麺所があったところ

(大正4年~昭和15年)。稲荷はその敷地に祭られ、水車にまつわる水神や福神・御霊

神なども加えて信仰されてきたとか。

     

 道沿いにあるので一帯の人にも信仰が深まり、「三谷さん」として親しまれ、日々の

らしの支えになっていたという。

 

 すぐ先の塀には「竹中製麺所跡」の説明パネルがあり、「この水路は直径4.5mも

る水車を回すために、大正6(1917)年に竹中亀吉により改修石積みされたもので、

下流のお稲荷さんの裏で白川に合流している」なとの説明が記されていた。

 

 さらに白川右岸沿いを上流へ進んで、仁王門通りの橋際へ。橋のすぐ下流には「分水界」

碑がある。

 

 橋の上流側で白川は、平安神宮敷地の南側を東西に囲む幅広い堀のようになっている。

 

 右折してすぐ先、北に延びるのが平安神宮の参道で、堀の内側に大鳥居がそびえ立つ。

 高さ24m、幅18mあり、昭和3(1938)年の竣工で、国の登録有形文化財で

ある

 

 平安神宮も久しぶり。たぶん1970年の夏、大阪万国博の時に来た記憶があるが、

以来かもしれない。

 

 鳥居を入って左手は京都国立近代美術館で、現在は没後100年になる富岡鉄斎の

「Tessi展」などを開催中のよう。

 

 神宮の神苑までは結構先なので、宿への帰路の時間を考えて参拝は止め、さらに疎水沿

いに上流の蹴上(けあげ)方面に向かうことにする。

 

 橋に戻って見下ろすと蹴上側で、観光用の「岡崎さくら回廊 十石舟めぐり」の舟が行

交う

 沿岸の桜咲く3月20日(水・祝)~4月14日(日)に運行されるようだ。

 

 堀の南側沿いの遊歩道を東へ向かう。対岸には、れんが造りの「京都市京セラ美術館」が。

 堀に沿って続く、ソメイヨシノはまだつぼみである。

  

  

  京都市京セラ美術館の建物の背後、樹間に大きなキクの花のような金色のものが見えた。

    

 何だろうかと思いながら進んだが、その謎はひと月後の4月21日(日)、NHK総合

TV「日曜美術館」で解けた。番組内の映像↓

 「村上隆 もののけ 京都」という、京都市美術館開館90周年記念展の作品のひとつで、

「お花の親子」とう作品。高さは13mあるという。

 

 その後間もなく、NHKの2つの1時間番組でも紹介され、知らなかった村上隆作品の

壮大なスケールや興味深い作品の数々を知ることが出来た。

 

 この記念展については、こちらのサイトを参照に 

 

 

 次の橋、ひろみち橋からの東方の眺め。突き当たりは琵琶湖疎水記念館のよう。

 

   京都市動物園の南側を東進する。対岸では、ヤナギの芽吹きが始まっている。

     

 

疎水記念館より少し手前で、南へ伸びる細い路地を塀沿いを進んで、塀の向こうにあ日本庭園

「無鄰菴(むりんあん)」を観覧することにした(入場料600円)。

 受付のある母屋(おもや)

 

          入場券

          

 

  

 無鄰菴について、もらったパンフレットから

 

 母屋に入り、まずは一番奥の部屋から東側に広がる庭園を眺める。

 

 その後、庭園に下りて園路を北側から南へと順次回って眺める。

 

 クチナシの実

 

 昨日の涉成園と同様、アセビはあちこちで花盛り

 

 東西に細長く延びる池の最東端から

 

 戻り道は南側の園路を

     

 

       

  南東側の樹林下に、やわらかな感じのこけのじゅうたんが広がる。

 

 庭園を一巡後、母屋の南側にある洋館へ。

 

 

 2階のこの部屋は、伊藤博文らと山県有朋が日露外交について話し合いをした「無鄰菴

会議」に使われたという。

 

 

     

 

     1時間近く観覧して、16時30分近くに無粼菴を後にした。

     

  

 

 来たのとは反対の南へ、T字路を左折して無鄰菴の塀沿いを東へと進む。

 

 京の漬物の店の前を過ぎる。

 

 平安神宮前から東へ、疎水資料館のそばで南東へと向きを変えた仁王門通の、南禅寺前

交差点へ。向こうに琵琶湖疎水記念館が。

 

      

     南禅寺交番前から、南東に延びる仁王門通りに入る。

 

 右手に京都市国際交流会館があり、緩やかに坂を上がると蹴上発電所沿いになる。

 

     

 

     その一角に「水力発電事業発祥之地」碑が立っていた。

     

 

 少し先の柵には、「蹴上発電所のあゆみ」や発電所についての史などを記したネルも。

 

 道路の向こう側には、琵琶湖疎水に設けられた蹴上インクラインの台車が。

 

 疏水上流の蹴上船溜と下流の南禅寺船溜を結んだ全長約582mの傾斜鉄道で、約36

mの高低差を克服するために舟を台車に乗せ、ケーブルカーと同じ原理で運んだという。

  

  レンガ造りの蹴上発電所に沿って、さらに緩やかな坂を上がる。

  

 

 蹴上交差点から見下ろす蹴上発電所

 

 すぐ近くの市営地下鉄蹴上駅には16時48分に着いた。

 16時56分発の地下鉄東西線に乗り、烏丸御池駅で乗り換え、京都駅に17時16分

に着く。

 

 ラッシュ時刻となり、かなり混雑するJR京都駅から17時31分発近江今津行新快速

に乗る。

 

 彦根駅には18時21分頃着いた。西口駅前のビル

 

     西口駅前通りにあった「目利きの銀次」で夕食を済ませる。

     

 

      

 

 連泊の東横イン彦根駅東口には20時過ぎに入った。

 

 

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春の彼岸に京都と彦根へ② 京都・二条城と岡崎から蹴上〈前半〉(京都)

2024-05-02 18:42:34 | 京都を歩く


 地元の花便りを続けたため、中断したまま1か月以上経過しましたが、春の彼岸に訪れ

た京都と彦根のレポート、その第2日目です。

========================================

 2024年3月22日(金) 〈前半 京都・二条城へ〉

 宿泊した彦根の東横インで6時半過ぎに起床した。今日は青空が見えている。

 1階ロビーでの朝食を済ませて、8時50分頃東横インを出た。今日も京都市内の観光
なのでJR彦根駅に向かう。



 JR東海道本線の南側は近江鉄道の彦根駅で、構内には待機中の車両が見える。


 東口駅前広場には、第37代の女帝、斉明天皇がこの地を詠んだという歌碑が。万葉集

の巻四にあるようだ。


 駅2階の連絡通路からは、東南方に石田三成の城 佐和山城のあった佐和山が望まれる。


 彦根駅9時06分発の東海道本線下り快速電車に乗る。


 大津駅が近づく頃から、西北に雪を残す比叡山が見えてきた。


 10時07分に京都駅に着いた。

 駅構内は、今日もたくさんの観光客であふれている。


 北口の地下街に下りて、10時28分発の市営地下鉄烏丸(からすま)線に乗る。


 烏丸御池駅で市営地下鉄東西線の太秦(うずまさ)天神川行に乗り換え、次の二条城前
駅に10時38分に下車した。
        
 今日の主な観光予定地は世界遺産の二条城。押小路通の地下にある駅から地上に出ると、
眼前に二条城城郭の東南隅にある東南隅櫓(すみやぐら)が。 国の重要文化財である。

     
 城郭の東側を南北に走る堀川通を少し北へ、門前の出札所で入城券を求めて国重要文化
財の東大手門から入城する(入城料金1,300円)。

 

          

 京都には何度も訪れているが、二条城に入ったのは60数年前の高校の修学旅行以来で
はなかろうか・・ 近年のTVの観光や歴史番組ではよく見ているが。

      もらったパンフレットから

              



 門内からの東南隅櫓、そばのヒカンザクラが咲き出していた。


 こちらは、南側外堀を囲む土盛り沿いの植栽。

 

 城内南東側にある唐門(からもん)も国の重要文化財。豪華な装飾が施されていて、多
くの観光客がカメラを構えたりじっと見上げたりしてていた。


 唐門の周囲の築地(ついじ)も重要文化財。
 
 築地の東面は、長さ110m、石垣上に立つため高さ6mというまれに見る大きさとか。
5本の白線は、皇族との関係性の深さを示すもので最高格だという。


 唐門を入り、まずは正面にある国宝の二の丸御殿を拝観することに。


 東南端にあるから車寄↑から建物に入り、順路に従い遠待と呼ぶ一番大きくて部屋数も

ある建物を南側廊下から西側廊下を回り、さらに式台、大広間、黒書院、最奥の将軍の居

間寝室だった白書院へと進み、折り返して各々の北側と東側廊下を戻る(文化財の保護の

ため御殿内は撮影禁止)。

 

 車寄上部の彫刻


 30分ほどかけて5つの建物の30近い部屋を拝観して、車寄から出た。


 このあと、二の丸御殿の南西側にある二の丸庭園へ向かう。庭園への門の手前に、2つ
の釣鐘が保存されている。

 鐘は、京都所司代(しょしだい)屋敷で火事などの緊急事態を周辺に知らせるために使
れたもののよう。

 京都所司代屋敷は二条城の北に接して3か所あり、上屋敷、堀川屋敷、下屋敷(千本屋
敷)と呼ばれ、これは下屋敷で使われたものとか。

 慶応3(1867)年に京都所司代が廃止後、二条城に移されたと考えられるという。

 その先の門を入ると国特別名勝の二の丸庭園で、入った右手の建物は中央部の大広間。

 
 二の丸庭園は、池の中央に蓬莱島、左右に鶴亀の島を配した書院造庭園で、寛永3年
(1626)に後水尾天皇行幸のために行事奉行の小堀遠州のもとで改修されたとか。

 二の丸御殿の大広間、黒書院、行幸御殿の3方向から観賞できるように工夫されている
ようだ。

 池の東側沿いを来手へと向かう。建物側にある大きな松の木


  
 池の北面


 多くの観光客が、順路に従い巡っている。

 

 

 防寒対策の菰(こも)に巻かれたているのはソテツ


 二の丸庭園の北側まで進み、西側の本丸方面に向かう。

 本丸は、四面の周囲を内堀に囲まれていて、東橋を渡って本丸楼門から入る。

  

 橋からは、眼下に泳ぐたくさんのコイが見下ろせる。



 橋から望む内堀の東北側


 楼門をくぐり本丸の敷地内へ。南側が本丸庭園で、北側中央部に本丸御殿がある。

 

 

 本丸御殿の南側にある建物

 

本丸庭園の南西端、高い石垣上が天守閣跡。

 

 こちらが本丸御殿の南面



 天守閣跡へ急石段を上がった。

 ここには、かつて伏見城から移された五重六層の天守閣があったが、寛永3(1750)
年に落雷で焼失したよう。

 その後は再建されずに石垣のみが残り、眼下の本丸御殿と本丸庭園、さらに京都市内な
どが望まれる。

 
 東北には比叡山や大文字山などが。


 本丸を囲む高い盛土の外側は内堀に囲まれている。


 北側の堀に架かるのは西橋


 本丸庭園の南側の内堀


 こちらは西南隅櫓のよう。




 天守閣跡を下りて国重要文化財の本丸御殿↑前から西南へ回り込み、西橋へ。


 西橋からの内堀の北側


    橋を渡り終えて眺める天守閣跡
    

 橋を出た西側には休憩所があり、そばのシダレザクラの花はまだつぼみのまま。



 近くにあった地図、回ってきた順路が朱線で記されている。

 この後も順路に従い、本丸の北側から東へと回り、二の丸の東側を南進して右下の東大
手門から出る予定。

 北に少しで、国重要文化財の「土蔵(北)(米蔵)」の横を通過する。

 

 すぐ先が内堀の北西端、ふり返る西橋や天守閣跡周辺

 

 内堀の北側を東進すると、若木の桜が何本か咲いていた。何桜だろうか・・

 

 北中仕切り門の北側を東へ回り込む。これも国重要文化財で、その東側一帯は清流園と

呼ぶ芝生広場のある庭園へ。

 西端には和楽庵と呼ぶ茶処があるが、寄らずに進む。

 

 清流園の遊歩道を東へ、植え込みや池や芝生地の間を進む。

 

 園の中ほどの北側にある香雲亭

 

 園路の南側には、豊臣秀吉が「醍醐寺の花見」をしたことで知られる醍醐寺の桜のクロ

ーンという「醍醐の桜」の若木が、つぼみを膨らませていた。

 

 内堀が90℃東に折れる辺りの北側には北山杉が立ち並ぶ。

 

  折れた内堀の東北端には休憩所があり、近くに花びらの小さい桜が咲いていた。

     

 

 休憩所の北側に戻って東へ、清流園の東南端には、ヒカンザクラがかなり膨らむ。

 

 清流園の東北端には北大手門があり、外堀を渡り城外に抜けられる。

 

 清流園の東側に続く「緑の園」と呼ぶ庭園の南側を二条城の東北端まで進んで右折し、

展示収蔵庫と呼ぶ建物と二の丸御殿の東側を南へ。

 

 いくつかのテントが並び、京都の土産物などを販売していた。

 

 今日は晴れて気温も上がり、暖かさを感じる。一番手前の京だんごの店で宇治抹茶アイ

スを求め、ひと休みして乾いたのどを潤す。

      

 

 展示肖像個の南側には大休憩所があり、その南側に「被爆アオギリ」が植えられていた。

     

 広島平和記念公園内に生息する被爆アオギリの子孫で、原木は爆心地から1.3㎞の

ところで被爆したという。 

 

 二条城内を一周して観覧を終え、出口になる番所を出た。

 

 その先の事務所では、世界遺産・二条城の本覚修理事業のための一口城主募金を受付し

ていたので、ささやかながら千円の募金をして記念品をいただいた。

 

 13時40分頃に東大手門を出て、二条城を後にした。   

                                    〈続く〉

 

 

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春の彼岸に京都と彦根へ① 京都・渉成園とその周辺(京都市)

2024-04-03 23:12:10 | 京都を歩く
 3月も後半になってからの寒気の到来で、サクラの開花予想も中断となった彼岸の後半、
気温は真冬並みとの予報だが予定していた京都に行くことにした。

 春の観光シーズンに入っていることもあり、京都市内で常宿にしていたビジネスホテル
も全て満室なので、宿泊地は彦根に予約して出かけた。

========================================

 2024年3月21日(木) =京都・東本願寺の飛地・名勝 涉成園へ=

  自宅を8時前に出て、西武池袋線上りと山手線外回りで東京駅へ。東京駅10時03分
発の東海道新幹線ひかり507号に乗る。

 
 10時30分頃の車内の運行表示板には、9時08分頃栃木県南部発生の地震で震度5
を観測した地域もあり、上越新幹線や北陸新幹線が運行休止中のテロップが。

 その中、北陸新幹線の東京駅~長野駅間の表示中「~長野駅間」のはずが「~長野駅幹」
になっているのに気付いた。

 今朝は青空が広がり、途中の新富士駅周辺からは富士山がよく見えた。


 少し早いが名古屋駅周辺から昼食をすることにして、東京駅中央通路の駅弁屋で購入し
たJR根室本線 厚岸(あっけし)駅の「氏家かきめし」を。
    

 

 次第に雲が増え、昨日は降雪のあったらしい伊吹山の山頂付近は雲に覆われていた。


 12時37分に京都駅に着き、北口地下のコインロッカーにザックなど不要荷物を預け
て、烏丸通りを北へ、東本願寺方向に向かう。


 どんよりした曇天で、気温も5℃前後かと思われ寒い。本願寺前に並ぶ仏具店の前には、
花やナンテンなどがきれい彩りを見せる。
     

          
 
 東本願寺の御影堂門↓前辺りから東に延びる通りを進む。


 古くからの建物の前に小さな地蔵堂があり、きれいな衣装をまとったお地蔵さんが祭ら
れていた。
     


 その通りの突き当たりが、今日の目的地、国名勝の「涉成園(しょうせいえん)」で、
まずは門前の説明パネルを。


 13時30分頃、敷地の西側中央部にある西門から入門する(入園料500円)。

 入口近くにあった園内マップに従い、左(北)から上(東)へと時計回りで一巡する
ことに。




 門を入った突き当たりには高石垣があり、長い切石や礎石、石臼、山の石や瓦などを巧
みに組み合わせて築かれたという。


 近くで、ユキヤナギが咲き出していた。


     
 左手の塀沿いに進むと、トサミズキやアセビが咲き始め、モクレンの花芽が膨らむ。
  

     




 庭園北口門を入り、左手(北側)の小さい池の周辺にある臨池亭(りんちてい)や滴翠
軒(てきすいけん)と呼ぶ建物や池を眺める。




 代笠席(たいりつせき)と呼ぶ茶室


 敷地の西北端周辺の木々


 
 あとで回る予定の、中央部にある傍花閣(ぼうかかく)の手前に咲くユキヤナギ


 南東側のほとんどを占める印月池(いんげついけ)に向かう。


 一番大きな中の島に架かる侵雪橋(しんせつきょう)


 池の北端に沿って進む。


 中の島には、縮遠亭(しゅくえんてい)と呼ぶ茶室がある。

 
 池の北側の斜面は、丹楓渓(たんぷうけい)と呼ぶ楓(かえで)を主木とした木々が茂
り、紅葉の美しい渓谷を模しているという。


     
     その東端辺りからは小さな流れがあり、セリのような草が花を見せていた。


      
   近くには3つの歌碑があり、高浜虚子、大谷句佛、河東碧梧桐の句が刻まれていた。


     

 陰月池の東北端近く、中の島に架かる屋根付きの橋は回棹廊(かいとうろう)。



 橋際のモミジは、芽吹きが始まっている。


  橋を渡った中の島からの眺め。




     南側の侵雪橋の向こうには、京都タワーが。
     

          


 印月池の北側沿いに、回棹廊などを眺めながら園内の中央部に向かう。


 もう一つの橋、侵雪橋を渡って中の島へ。

 

 何本かのアセビが花盛り






 中の島の高台にある縮遠亭(しゅくえんてい)の南側には、変わった手水鉢が。
     
 「塩釜の手水鉢」と呼ばれる手水鉢(ちょうずばち)の一形式で、全国の庭園にある「塩
釜の手水鉢」の手本になるものとか。

 いわゆる「本家」(オリジナル)といわれ、涉成園の景物として最も重要なもので、鎌倉
時代の制作とみられるという。

 中の島の東端からは、小さな中の島に立つ「源融(げんゆう)ゆかりの塔」が望まれる。
     
 源融とは嵯峨天皇の皇子だが臣籍に下り、「源氏物語の」光源氏のモデルのひとりともい
われている人で、その供養塔のよう。

     

 中の島の南側から、池の西側にある一番大きな建物、閬風亭(ろうふうてい)。


 中の島の西端、侵雪橋際に立つ「碧玉の石幢(へきぎょくのせきどう)」。



 侵雪橋を渡って中の島から園内中央部に戻る。傍花閣の近くに咲くボケ






     閬風亭のそばには、明治天皇御小休所の標石が。
     

     
     近くに咲き出したハナモモ
 


 池の西南端辺りから、近くの漱枕居(そうちんきょ)と呼ぶ建物↑や池を一望する。



 
 
 
 折り返して入口方面に向かうことにして、閬風亭の前を北へ。

 明治天皇は、閬風亭で1880(明治13)年7月14日に休息されたという。


 中央部にある独特の建物、傍花閣前を過ぎる。

 この庭園では珍しい楼門造りで、左右側面にある階段は山廊と呼ばれ、階上には四畳半
の部屋が設けられているよう。


 そばの色濃い桜が見ごろになっていた。





 北側のせせらぎ際にはツクシが。


 庭園を出て北西側の塀沿いに戻り、西門入口の北側にある休憩所で小休止した。

 この頃になるとようやく日差しが増えて、寒さが幾分緩む。
 
 休憩所近くのミツバツツジ。


 14時30分頃に西門から退出した。


 まだ少し時間があるので、東本願寺前から西本願寺方面に回ることにして、東本願寺の
御影堂門↑や阿弥陀堂門↓の門前を南下する。


 南側の七条通を西へ、七畳堀川交差点を右折して北西側すぐの興正寺に入る。




 北側に西本願寺を接する真宗興正派の本山のよう。


 門を入ると正面の大本堂と、回廊で北に接する建物がある。


 さらに境内北東隅には蔵造りの建物が。


 そして南東側には鐘楼堂が立っている。


 15時20分を過ぎたので、西本願寺に回るのは止めて京都駅に向かうことに。

 京都駅まではわずかだが、ラッシュにかからぬよう七畳堀川交差点近くからバスで京都
駅に戻った。


 コインロッカーに預けたザックを出して改札を入り、東海道本線上りの2番ホームへ。

 16時00分発 新快速 敦賀行に乗ったが、すでに通勤通学客が多く、かなりの混みよ
うで、しばらくは立ったまま。
 
 16時49分に彦根駅で下車した。


 彦根駅東口


     
 彦根城などのある市の中心街とは反対の、東口近くにある今日の宿、東横イン彦根駅東
口には17時頃到着した。

 



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「京の冬の旅」の終盤に早春の京都へ(第3日午後・「ミュシャ展」から帰路へ)

2023-08-20 12:53:12 | 京都を歩く
 2023年3月15日(水) 〈午後・「ミュシャ展」を観覧後 京都駅から帰路へ〉

 東本願寺で大寝殿と白書院の特別拝観を終えて、13時20分過ぎに京都駅に向かう。

 まだ昼食前なので、途中で昼食をすることにして食事処を探しながら進み、駅に近いヨ
ドバシの6階に上がる。

 「鎌倉パスタ 京都ヨドバシ店」に入り、フレッシュパ汁のトマトソースパスタセット
(1,190円)を注文して昼食とした。



 京都駅には14時45分頃に入った。予定していた東海道新幹線上り電車までには3時
間近くあるので、もう1か所どこかを巡ることにする。


     
 京都駅構内を通過しながら西に抜けて、駅ビルの西(大阪方)に接するジェイアール京
都伊勢丹のビルへ。
          

   
 この7階、『美術館『えき』KYOTO』で開催中の『ミュシャ展』(入館料1,000円)
を観覧することにした。撮影は自由というので、展示された作品などの幾つかを。
            
            チケット 

 


  まずは入口の「ごあいさつ」から
    

 最初のエリアは「Ⅰ 挿絵画家としての出発」というテーマでの展示。

   雑誌「フィガロ・イリュストレ」1896年6月号表紙「イヴニング・コンサート」
     

          雑誌「ル・クーリエ・フランセ」1897年4月11日号表紙
          



 雑誌「ココリコ」創刊号表紙と本扉


     雑誌「リデー」1907年7月15日号表紙
     

  

     メニュー表「サラ・ベルナール50歳の誕生日会」1896年
     


 
 書籍「装飾資料集」(アルフォンス・ミュシャ著)よりpl49,pl59




 次のエリア「Ⅱ 精巧の頂点-ポスターと装飾パネル」から「Ⅲ 生活の中のデザイン」へ

     ポスター「ロレンザッチオ」
     

          ポスター「メディア」 1898年(左)  (2枚縦)
          

     ポスター「ジョブ」 1896年 
     



     カレンダー「ビスケット・ルフェーヴル=ウティール」
      

          

     ポスター「《スラブ叙事詩》展」 1928年
     



 連作装飾パネル「四季:春、夏、秋、冬」 1896年





装飾皿「ビザンティン風の頭部:ブルネット」↑と↓「ビザンティン風の頭部:ブロンド」

 
     アール・ヌーヴォーの置き時計の胸像「四季・春」」
     



 チェコスロバキアのコルナ紙幣、郵便切手とデザイン画

 
 「Ⅳ プライヴェートな生活の記録」エリア

     写真「ミュシャの家族」1880年
     

       写真「フリーメイスン(チェコスロバキア)の衣装を身に着けたミュシャ」
          

 最後の「Ⅴ 唯一無二のオリジナル作品」エリアへ

  
     油彩画「ヨハン・バウアーの肖像」 1882年
     

          油彩画「カタリナ・バウアーの肖像」 1882年
          

     挿絵原画「奇術師」 1892年
     

          挿絵原画「プラチスラヴァのマリア・テレジア」 1896年
          



     水彩画「ヒナゲシ」 1904年
     

          油彩画「エリシュカ」 1932年
          


 ゆっくりと会場を一巡し終え、ミュージアムショップを抜けて15時35分頃「ミュシ
ャ展」会場を出た。会場でもらった作品リストによれば、展示点数は169点あったよう。


 京都駅ビルに戻ったが、まだ少し時間があるので、京都駅ビル インフォメーション前の
展示スペースで開催中の「京都美風 わかば会「未来の名匠」作品展 技の披露展」、それ
に併設の「今井家三代特別展 未来に美をつなぐ」を少しだけ観覧した。






     

          







     



     



     



 コインロッカーに預けた荷物を取り出し、下の土産店街で少しの土産物と夕食用の弁当
を求め、17時10分過ぎに東海道新幹線改札を入る。


 17時33分発、上りひかり660号東京行き12号車に乗る。



 17時50分過ぎに夕日が落ち、間もなく伊吹山近くを通過する。


 名古屋駅近くで弁当を開けて夕食とした。

 
 東京駅には予定の20時12分に着き、山手線内回りで池袋駅へ。池袋駅21時発の西
武池袋線下り特急電車に乗り、自宅には21時50分近くに帰った。      〈完〉
 
 


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「京の冬の旅」の終盤に早春の京都へ(第3日午前・上徳寺と東本願寺)

2023-08-16 13:20:21 | 京都を歩く
 2023年3月15日(水) 〈午前・上徳寺と東本願寺〉

 連泊した四条烏丸(しじょうからすま)近くのビジネスホテルを、9時過ぎにチェック
アウトした。

 京都市営地下鉄烏丸線の四条駅から9時21分発で京都駅に行き、構内のコインロッカ
ーに不要な荷物を預ける。

 今日午前中は、「京の冬の旅」キャンペーンで特別公開中の上徳寺と東本願寺の拝観の
予定。


 駅前から北に延びる烏丸通を進み、この後訪れる広大な敷地の東本願御前を北進する。







 通りの東側、仏具店の前に、小石を並べた飾りものが。


 東本願寺境内の東北端近くから、烏丸通の東側の細い通りに回って北へ、2本目の富小
路通りの途中、連光寺境内で河津ざくらが見ごろになっていた。




 さらに少しで五条通という手前にある、今日最初の特別公開中の寺、上徳寺(じょうと
くじ)門前へ。


   
 上徳寺は、「大坂夏の陣」に関わったという徳川家康の側室・阿茶の局(あちゃのつぼ
ね)を開基として創建されたとか。 以下は門前のパネルから。
  

 通称「代継地蔵(よつぎじぞう)」と呼ばれ、子育て祈願や安産祈願の信仰を集める像
高約2mの石像があり、今回の公開では地蔵堂内部に入り間近に参拝できるという(撮影
は禁止)(拝観料800円)。

 また、家康と二代将軍秀忠や阿茶の局の肖像画など寺宝も特別展示され、貴族の邸から
移築したと伝わる書院造りの客殿では、紅葉や桜を描いた江戸後期の円山派絵師による襖
絵、枯山水庭園なども拝観で来るよう(これらは撮影可能)。

    
 まずは門を入った左手の受付で特別拝観券を求め、正面のお堂に参拝する。


 その後、左手にある建物に入って特別公開中の部屋を順次巡る。


 まずは上徳寺の本尊である木像阿弥陀如来立像。鎌倉時代の仏師・快慶作とされ、昨年
11月に京都市指定文化
財に答申されたよう。
     



 
 別の間に並ぶ三幅の肖像画、右から徳川秀忠像、家康の側室・阿茶の局像、徳川家康像。
          

     

 

     釈迦涅槃図
     
 
     

 別の間へ回って襖絵などを拝観する。こちらはもみじの間




     

 桜之間



 庭園なども眺める。

 




 
 こちらの建物↑内の拝観を終えて地蔵堂↓に回り、代継地蔵を拝観したが撮影禁止。


       
          狭い境内には、別の小さな地蔵堂もあった。
          

     

     墓地にも回って開基の阿茶局の墓地へも。
     

 境内中央部部にはつるべ井戸が。



 ひととおりの拝観を終え、11時15分頃上徳寺を後にした。

 往路の富小路通りを戻った東本願寺へ向かう。南側正面に京都駅前に立つ京都タワーが。
      


 河津ざくらの咲く連光寺の少し先には、洛陽天満宮二十五社の一つに数えられていると
いう文子(あやこ)天満宮が。

 文子とは、菅原道真の乳母の多治比文子(たじひのあやこ)で、当初は右京七条二坊の
自宅に小さな祠〈ほこら〉を建てたのが起こりで、北野天満宮の前身とも伝えられ、現在
の社殿は江戸時代の3度の大火で類焼後、大正7(1918)年の造営という。
     

     
 烏丸通に出て正面に京都タワーが近づき、次の「京の冬の旅」キャンペーンで特別公開
中の東本願寺の、御影堂(ごえいどう)門前へ。

 御影堂は、正面21m、側面13m、高さ27あり、木造建築の山門としては世界最大
級とか。1911(明治44)の落成で、国指定重要文化財となっている。

 東本願寺は10日後からの、「宗祖親鸞聖人誕生850年、立教開宗800年の慶讃法
要(きょうさん)」を控え、境内ではその準備が進められていた。
     





 東本願寺境内は普段でも拝観できるが、今回特別公開されたのは、大寝殿(おおしんで
ん)と白書院(しろしょいん)の2か所(拝観料800円)。特別公開期間は明日まで。
     
 

 11時40分過ぎに御影堂を入り、境内右手の大寝殿前の受付で受付を済ませる。
   
 
 大寝殿は、1864(元治元)年の「蛤御門(はまぐりごもん)の変」で御門とともに
焼失後、1867(慶応3)年に上棟され、現在の本廟内で最も古い建物のよう。

 公式行事や儀式に使用される部分の中心で、現在では接待や行事の集合場所、法話会場
などにも使われているとか。


 上段の間の障壁画は、1934(昭和9)年に竹内栖鳳(たけうちせいほう)が描いた
という。

 ガイドの方の引率で説明を聞きながら巡り、障壁画も拝観したが、ガラス越しなので見
にくかった。
   
 


 


 大寝殿の拝観後、庭を眺めながら廊下を進んで白書院に回る。


     

 白書院は、1911(明治44)年の親鸞聖人650回御遠忌の際、大阪の戸田猶七氏
の寄進で再建されたとか。白書院の説明パネルから


 
 明け放たれたそれらの間を一巡して、天井や襖絵などを拝観した。







 部屋の天井は、奥の間に進むにつれて格式高い格天井(ごうてんじょう)などに。




     






 白書院と相対して東側に能舞台がある。


 能舞台の説明パネルから

 

 庭園の紅梅が咲き出していた。




 白書院の拝観を終え、往路の廊下を御影堂に戻り、特別公開か所の拝観を終える。


 御影堂正面から御影堂門、手前は慶讃法要用のテントなど。


 この後は、境内を南に進んで京都駅方面に向かう。


 御影堂の南側は阿弥陀堂。本尊の阿弥陀如来を安置し、御影堂の建築様式が和様の道場
形式なのに対し、禅宗様の仏堂形式で立てられているという。

 落成は御影堂と同じ1895(明治28)年で、正面52m、側面47m、高さ29m
あり、ここも国指定重要文化財。内部の拝観は省いた。

 境内の南東端にある鐘楼


 その近く、阿弥陀堂の正面、東側には阿弥陀堂門が。

 切妻造(きりづまづくり)・唐破風(からはふ)付の四脚門(しきゃくもn)形式で、
1911(明治44)年の落成とか。江戸時代には「唐門(からもん)」と呼ばれていた
ようで、国指定重要文化財である。

 阿弥陀門のそば、総合案内所前にある慶長撞楼(けいちょうつきがね)。
 
 この撞鐘は、1602(慶長7)年、徳川家康から京都烏丸六条に寺地の寄進を得た教
如上人(きょうにょしょうにん)が、2年後の御影堂(ごえいどう)の造営に合わせて鋳
造したものとか。
     
 高さ2.56m、口径1.56mで、竜頭(りゅうず》の方向が撞座(つきざ)に直交
するという古式の鐘のよう。

 慶長末年以前の鐘としては、①京都・方広寺、②奈良・東大寺、③山形・羽黒山出羽三
山神社、④鎌倉・円覚寺の鐘に次ぐ5番目の大きさという。 
 
     
 東本願寺の大寝殿と白書院の特別拝観などを終えて、きらびやかな装飾を施した阿弥陀
堂門を13時20分頃出て、京都駅方面に向かう。



                                    〈続く〉

 



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「京の冬の旅」の終盤に早春の京都へ(第2日午後・妙心寺塔頭寺院)

2023-08-12 17:37:00 | 京都を歩く
 2023年3月14日(水) 〈午後・妙心寺塔頭・玉鳳院と壽聖院〉

 午前中に京都鉄道博物館の観覧を終え、JR嵯峨野線の梅小路京都西駅から13時36
分発亀岡行の下り電車に乗る。


 朝の京都駅から乗車した時ほどの混雑ではないが、依然として車内は混んでいた。


 4つ先の花園駅に13時45分に着いた。


 午後の目的地は、「京の冬の旅」キャンペーンで特別公開中の妙心寺の塔頭(たっちゅう)
寺院の玉鳳院(ぎょくほういん)と壽聖院(じゅせいいん)の拝観。
  


 花園駅から北東に5分ほどで妙心寺の南総門前へ。


 妙心寺は、広大な境内に46の塔頭寺院が点在する日本最大の禅寺で、何年か前にも訪
れたことがある。妙心寺のリーフレットからその概要と山内図を。
      

   

 南総門を入った正面の松の立ち並ぶ参道は、まっすぐに大方丈(だいほうじょう)に向
かって伸びている。



 左手にある放生池↑、右手には研修道場↓が。


 放生池の北側に立つ三門


 三門前に立つ妙心寺の説明パネル


 右手は、「明智風呂」ともよばれる浴室の側面



 三門の北側に仏殿↑があり、その北側の法堂↓


 突き当たりには堂々たる大方丈(だいほうじょう)が。


 仏殿の東北側にある「毘廬蔵」の掲額のある経蔵



 仏殿と経蔵の間の境内の交差路を右折して、特別公開されている塔頭寺院のひとつ玉鳳
院へ(拝観料800円)。


    

 玉鳳院は、46の塔頭をもつ妙心寺の中で最古の塔頭寺院のよう。

 方丈(ほうじょう)には、妙心寺を創建した花園法皇の木像を祭る昭堂(しょうどう)や
玉座があり、狩野永真(安信)や洞雲(益信)の筆と伝えられる「麒麟図(きりんづ)」
「竜図」など水墨画の障壁画が残るとか。

 また、国重要文化財の開山堂「微笑庵(みしょうあん)」には、開山した無相(むそう)
大師(関山慧玄(かんざんえげん))を祭る室町時代の唐様(からよう)建築が。

 庭の奥には豊臣秀吉の子・鶴松(つるまつ)の霊屋(みたまや)や、武田信玄・勝頼父
子の供養塔、織田信長・信忠父子の供養塔が並んで立っているという。

 これらが特別公開されたようだが撮影禁止だったので、どこで何を見たのか記憶が薄れ
た。ただ、庭の奥の供養塔は、案内札など無かったので巡らなかったことは確かだ。

 玉鳳院の四脚門(国の重要文化財」)


 玉鳳院の特別拝観を終え、仏殿方面へ戻る。経蔵の東南側にあった衡梅院(こうばいい
ん)の北側からの眺め。

 
 仏殿と法堂との間を西に抜け、右折して北へ、鐘楼の横を北総門に向かって進む。
     


 緩やかに右カーブした先の右手には鱗祥院(りんしょういん・非公開)があり、門前か
ら見える範囲だけをのぞき見る。

 ここは、寛永11(1634)年に徳川三代将軍家光が、乳母である春日局の追福を願
って現在の花園高校付近に建立したのが起こりのよう。

 幕府からは寺領二百石を与えられ、歴代住職は黒衣のまま江戸城書院の出入りを許され
たようで、明治30(1897)年に現在地に移転されたという。

 さらに緩やかに右カーブした先、西側に延びる参道の突き当たりが特別公開中の2つ目
の塔頭、壽聖院(じゅしょういん)である(拝観料800円)。
   
     ここは「京の冬の旅」でも初公開とか。
   


 壽聖院は、石田三成が、父・正継(まさつぐ)の菩提寺として創建されたよう。絵師・
狩野永徳(かのうえいとく)の設計と伝わる池泉式庭園には、主君・豊臣秀吉の戦勝の馬
印「瓢箪(ひょうたん)」をモチーフにした瓢箪池があり、拝観する。

 石田三成自筆の書状や、土佐派の筆によるものと伝わる「石田正継像」(重要文化財の
複製) 、三成の肖像画(模本)などの寺宝もう公開展示された。

 さらに、文化財を創り出す若い人材を育てる「ふすま絵プロジェクト」の絵師・村林由
貴氏が描いた本堂と書院の襖絵「稲穂に雀図」「風浪双鯉図(ふうろうそうりず)」も公
開されていて、これらも拝観した。
 
 ここも建物内は撮影禁止で、撮影できたのは石田家の墓地のみ。


     こちらが石田三成の墓
     

 壽聖院の特別拝観を終えて帰路につくことに。北に延びる参道のすぐ先には北総門が見
えるが、こちらには進まずに南総門に向かって境内を戻る。



 大方丈↑の前まで戻り、三門↓の横などを進んで南総門に向かう。





 東側の塀の向こうには紅梅が咲き出していた。



 南総門を出て花園駅に向かう。来た通りよりひとつ西側の通りへの角には、花園街道道
路元標が。
     

 16時30分過ぎにJR花園駅に着いた。



 16時41分発嵯峨野線上り電車に乗り、二つ目の二条駅で下車して市営地下鉄東西線
に乗る。
     


 烏丸御池駅で烏丸線↑に乗り換えて四条駅へ戻り、四条烏丸駅に近い連泊のビジネスホ
テルには17時10分頃に入る。

 ひと休みして19時前、ビジネスホテルから夕食に出る。大丸京都店や錦市場周辺など
を巡るうちに、きらびやかな商品を並べた商店が目に入る。


     








 東洞院通りにあった、日本のパスタと甘味とお酒とおばんざいの店「こなな」四条店に
入る。







 とろろパスタと京都の地ビール、それに彩りおばんざい5種盛りを注文する(計2,684円)。
     


 何れも美味しくいただき、満足した。

 20時過ぎに店を出てビジネスホテルに戻る。




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「京の冬の旅」の終盤に早春の京都へ(第2日午前・京都鉄道博物館)

2023-08-08 21:41:14 | 京都を歩く
 2023年3月14日(火) 〈午前・京都鉄道博物館へ〉

 2日目の午前は、「京の冬の旅」キャンペーンとは関係はないが、かねてから訪ねたい
と考えていた「京都鉄道博物館」の観覧に行くことにした。

 宿泊した四条烏丸のビジネスホテルを9時前に出た。今朝は快晴である。


 市営地下鉄烏丸線の四条駅から烏丸線で京都駅まで行き、JR京都駅32番線から9時
33分発嵯峨野線(山陰本線)下り電車に乗る。


 嵯峨野線は、嵐山方面への観光客が多くて混雑することが知られているが、やはりこの
時間でも混んでいて、社内はラッシュ並みのギュウギュウ詰めだった。

 次の駅、梅小路京都西駅には2分で着いた。


 改札を出ると、南西側眼前に京都鉄道博物館が見える。


 駅前広場の案内図、東側一帯の広いエリアは梅小路公園になっている。


 嵯峨野線の高架下を折り返すように京都鉄道博物館に向かうと、まず目に入るのは和風
建築の旧二条駅舎。

 京都市指定文化財で、中には展示とミュージアムショップがあるよう。

 開館は10時からだが、早めに着いたので10分余り待ち、開館と同時にチケットを購
入してすぐに入館した。(入館料金1,500円・水曜休館)
          

 京都鉄道博物館は、西日本最大級の鉄道博物館で、基本コンセプトは「地域と歩む鉄道
文化拠点」で、地域との共生を第一に考え、地域の活性化に貢献するとのこと。

 まずは右手の「プロムナード」とその先の1階建物内に展示されている機関車や客車な
どのエリアへ。蒸気機関車から新幹線車両まで、貴重な54両の車両があるという。
  
 C62形蒸気機関車、1948(昭和23)年製造
 

 クハ86形1号車、1950(昭和25)年製造、日本最初の長大編成電車の先頭車
 

 モハ80型1号車、1950(昭和25)年製造、日本最初の長大編成電車の中間車と
その内部




 0系21形1号車 1964(昭和39)年製造、初代新幹線電車(大阪方先頭車)


 0系16形1号車 1964(昭和39)年製造、初代新幹線電車のグリーン車








 230形233号機 国産初の量産型蒸気機関車で、1903(明寺38)年製

 最後は工場の入替機として1959(昭和34)年まで使用され、2016(平成28)
年に国の重要文化財となったという。 

 EF52形1号機 1928(昭和3)年に製造された最初の国産大型電気機関車


 EF36形 35号機 1974(昭和49)年製造、高速貨物列車用、のちに東京~下
関・九州間の寝台特急列車も牽引

 
 (特急こだま号)


 DD51形756号機 1971(昭和47)年製造、万能型国産ディーゼル機関車












 まだまだたくさんの車両が並んでいたが、これらはほんの一部だけ。 

 こちらのコーナーは、新幹線電車の模型や台車、パンタグラフ、椅子など。










 通票閉塞機 

 
 展示車両の間を一巡した後、1階建物内の「鉄道のあゆみ」コーナーへ。

 英国ワットの複動式蒸気機関模型


 1804年にトレビシックが開発した蒸気機関車模型


 1929年、英国のリバプール~マンチェスター鉄道を選ぶ競技会で優勝したロケット
号蒸気機関車模型

 
 世界初の公共鉄道、英国のストックトン・ダーリントン鉄道 開業時の様子

  
 ペリー来航時に使用された船、サスケハナ号模型、いわゆる「黒船」

 
 佐賀藩精錬方 蒸気機関車模型

 ロシアのプチャーチンが持参した模型を参考に、佐賀藩精錬方の3人が1855(安政
2)年に制作したもの

 双頭レール 1872(明寺5)年の鉄道開業の頃に使われたレール。英国製で上下が
同じ形


     










 

 
 2階に上がり、「生活と鉄道」、「運行のしくみ」というテーマの展示を。

 
 2階の一部は1階からの吹き抜けになっていて、1階の展示車両が見下ろせる。

 
 正午が近くなったので、混まないうちにと2階の一角にあるレストランへ。


 京風中華そば(950円)を注文して昼食とした。



 レストランの南側や東側からは、JR京都貨物駅構内やJR京都線、東海道新幹線など
のたくさんの線路、その向こうに東寺の五重塔などが望まれる。




 食事を終え、2階から伸びる連絡デッキを下り、この博物館のもうひとつの見どころ、
扇形車庫に向かう。

      京都駅方向の左手に、駅前の京都タワーがそびえ立つ。
     

 途中まで進むと、構内線を往復する「SLスチーム号」がまもなく発車しそう。

 このSLには、博物館の観客が別料金で乗車できる。


     間もなく、逆行で発車した。
     

 こちらは東側の京都駅方向


 扇形車庫は、現存する国内最古の鉄筋コンクリート造りの扇形車庫で、蒸気機関車を
20両を保存、展示していて、間近に見ることが出来る。


     
 この円形車庫、梅小路機関車庫は大正3(1914)年11月の竣工。ほぼ創建当初
の状態を保ち、現存する最古の鉄筋コンクリート造機関車庫として鉄道建史上大変貴重
なものであり、さらに機関車の展示施設、機関士の研修施設として日常公開活用されて
いることが、いっそう価値を高めており、国の重要文化財である。


 蒸気機関車の方向転換をする転車台






     扇形車庫に並ぶ、幾つものSLを順次見て回る。
      
          
          お召し列車を牽引したC51形239号機関車
          

     

          

     

          

     

          

     

          

     

          
   
 最後に、旧二条駅舎内に入って出口へと向かうことに。この中にも少しの展示があるの
で観覧する

 幻のSL C63形蒸気機関車模型







 
 ミュージアムショップも設けられているので入り、わずかな記念品を求めた。


     

 13時19分頃、京都鉄道博物館を後にして、午後の目的地に行くために下車した梅小
路京都西駅に向かう。


 駅の近くの建物横に、旧京都市電の電車が保存されているのが見えたが、そばまで行く
のは省く。


 13時30分近くにJR梅小路京13時36分発13時36分発下り嵯峨野線に乗る。
午後は、妙心寺の特別公開されている2つの塔頭寺院を訪ねる予定である。  〈続く〉     
                                   



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「京の冬の旅」の終盤に早春の京都へ(第1日・旧三井家下賀茂別邸)

2023-08-04 22:38:58 | 京都を歩く
 気象庁が観測を開始して以来の猛暑になったという7月が終わったが、8月も同様の暑
さが続きそうとの予報で外歩きも最小限で済ませており、新しい投稿が出来そうにない。

 そこで、時季外れではあるがアップしてなかったので、3月中旬に出かけた、京都デス
トネーションキャンペーン「第57回 京の冬の旅」終盤期の、ふだんは非公開の文化財
を特別公開した寺院などを訪ね歩いた、京都3日間のレポートを。

 =======================================

 2023年3月13日(月)

 8時過ぎに自宅を出て、東京駅に9時40分頃着き、10時03分発東海道新幹線下り
ひかり507号に乗る。




 神奈川県内に入ると雲が増え、大山も山頂付近は望めない。


 静岡県内も同様で富士山は全く見えなかった。12時37分に京都駅に着いた。

 
 まずは昼食をすることにして北口の駅ビル食堂街に下り、「幸福飯店 糀」に入って「桜
海老の糀・炒飯」(1,390円)を注文した。



 
 13時40分頃食事を終え、構内のコインロッカーに荷物を預けて、京都駅北口から今
日の目的地、「旧三井家下賀茂別邸」に向かうことにする。


 駅前から七条京阪前までバスで行き、七条駅から京阪電車で出町柳駅まで行こうとした
のだが、その方向へのバス乗り場には多くが観光客らしい長い列が出来ていて、しばらく
は乗れそうにないので、歩いて行くことにした。

 駅前を少し東進して1本北側の七条通に回って東へ、高瀬川の橋を渡る。



 さらに進んで鴨川の七条大橋へ。左岸には桜並木が続いているがまだ枯れ枝で、北東に
は比叡山の上部が望まれる。




 七条大橋の上流側中ほどの欄干には、登録有形文化財のパネルが。


 橋を渡り終えたところに京阪電車の七条駅があり、そばの柳が芽吹き始めていた。


 近くのサンシュユは花盛り。


 京阪電車で終点の出町柳駅まで行く。なお、この区間、電車は川端通りの地下を走行し
ている。



 駅を出て西側の高野川の河合橋を渡る。橋からの上流の眺め。



 渡り終えてすぐ先から北へ。下賀茂神社への参道の赤い鳥居の手前、左手が旧三井家下
鴨別邸である。


      

 旧三井家下鴨別邸は、三井家11家の共有の別邸として三井北家(総領家)第10代の
三井八郎右衛門高棟により建築され、1925(大正14)年に完成したとか。

 1949年に国に譲渡され、1951年以降は家庭裁判所の所長宿舎として2007年
まで使用され、現在は国の重要文化財施設として一般公開されているという。




 ふだんも公開はされているが、今回の「京の冬の旅キャンペーン」では、通常は公開さ
れてない主屋2階と3階望楼が、明日3月14日(火)まで特別公開されている。(特別
公開料金1,000円・通常公開エリアのみは500円)
     
 
 15時頃に玄関を入って特別公開のチケットを求め、順路に従い玄関棟から主屋へと回
ることにした。
     
 
 特別公開の主屋2階と3階望楼へは、係の人の指示により時間を限って数人ずつ順番に
観覧するようになっていた。


 2階からの庭園などの眺め








 こちらが玄関棟


     


 2階の部屋


     

          

 
 急階段を上がった3階望楼からの眺め。望楼は、四方ともガラス張りになっていて、東
側は東山連峰の展望がよい。



 東方眼下に下賀茂神社の赤鳥居、その向こうには比叡山も。
 


 東方には大文字山が。


     



 
 特別拝観エリアでの拝観を終えて、主屋1階の部屋なども一巡する。




     

 1階軒先にあった手水鉢にはツバキの花手水が。



     玄関棟と主屋内部の拝観を終えたので、庭園も一巡してみることに。
     




 庭園からの玄関棟↑や主屋↓


 こちらは主屋の南東側にある茶室 


     





     

 庭園も見終えたので、三井家下鴨別邸を15時50分頃出た。


 そばの赤鳥居をくぐり、北側に延びる表参道を世界文化遺産にも登録されている下賀茂
神社に向かう。右手には秀穗舎という建物がある。


      
     さらに表参道を進むと、小さな鳥居2つの先からはケヤキ並木が続く。
     

 豊富な樹木に覆われた広い境内の森は「糺の森(ただすのもり)」と呼ばれている。

 その森の西南側に最初の摂社で、「方丈記」で知られる鴨長明(かものちょうめい)ゆ
かりの河合神社があった。
 

     入口の瀬見の小川に架かる流れは紅葉橋で、この一帯は紅葉の名所のよう。
     

 この辺りで16時を過ぎ、少し寒くなってきたので、その先の拝観は止めて戻ることに
した。


 三井家下賀茂別邸のそばの赤鳥居まで戻り、さらに南へ少しの河合橋際から、出町柳駅
とは反対の西に向かい、すぐに鴨川の出町橋を渡る。橋からの上流の眺め。


 渡り終えた右岸橋際には、「鯖街道口」の標石が。北に延びる街道は、日本海側の福井
県小浜に通じている。


     標石のそばの柳の古木も芽吹き始め、冷たい北風になびく。
     

     近くの河原町通に出て、葵橋西詰に16時20分過ぎに着いた。
     
     10分足らずでバスが来たが、待っている間の北風が冷たかった。
 
 205系統のバスに乗り、四条河原町を経て京都駅に戻る。

 京都駅からは市営地下鉄烏丸線で四条駅まで行き、近くのビジネスホテルに入る。

 
 19時近くに夕食に出て、四条駅に通じる京都三井ビルB1階にあった讃岐手打ちうど
んの店「めん坊」四条店に入り、おすすめ定食とまぐろのやまかけ、それに生ビールを注
文して夕食とした。





 20時を過ぎても賑やかな四条河原町交差点周辺。


                                 〈第1日終わり〉

 
 


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秋の特別拝観と紅葉の奈良・京都へ(③京都・京都府立植物園)〈後半〉

2021-12-18 18:27:04 | 京都を歩く
 2021年11月18日(木)〈京都府立植物園へ〉〈後半〉

 京都府立植物園の観覧温室の観覧を終えて温室を出たら、正面(東)にケーブルカーの
駅やアンテナ塔などのある山が望まれる。どうやら比叡山の山頂付近のようだ。



 観覧温室の前面にある鏡池の東側、イチョウがよい彩りを池に映す。


 近くの黄葉高木はケヤキだろうか・・



 池の周辺の植え込みには、カンナなどの花が咲き競う。


 鏡池の前から東側に広がる大芝生地の北側を回り、高木の下にある「森のカフェ」と呼
ぶ建物の横を北に入り、先ほどの池の南側に向かう。


     
 フウ(楓)が色づき、ウルシ科のランシンボク(爛心木)も見頃。




 ランシンボク



 奄美大島の固有種で、絶滅危惧ⅠA類に指定されているという、ムクロジ科のアマミカ
ジカエデ
     

      


 この黄葉はアメリカハナノキ(ムクロジ科)


     
      これらの東側にはたくさんのサザンカが咲いていた。


     


 池の南東側に回り、モミジなどの彩りの変化を十分に楽しんだ。
     



     

          



     











 実がいっぱいのウメモドキ


 いまは枝を落とした梅林を東に抜ける。


     
      高木の並ぶ針葉樹林から広葉樹林ヘと進み、入口方面に向かって戻る。
          


 噴水の横から入門した北山門に戻り、13時25分頃に京都府立植物園を出た。


 北山門を出てすぐ左手にある「IN THE GREEN」(北山カフェ)に入る。まだたくさん
のグループが昼食中。



 自家製スパイシーカレーランチ(サラダ付・1050円)とホットコーヒー(200円)
を注文して昼食をする。


 14時19分に北山カフェを出た。

 午後は二条城に回ろうかと計画していたが、予定より時間を経過しているので止め、植
物園の東側に接した「京都府立 陶板名画の庭」に入ることにする。


 府立植物園前の広場にはオリーブの木が何本かあり、実を付けていた。
    

     
      「新月」という木にも赤い実がいっぱい。ヤマボウシの栽培品種らしい。
          

 京都府立 陶板名画の庭は、名画の美しさをそのままに再現した丈夫な陶板画を、建築家
・安藤忠雄氏設計の施設に展示したもの。

 屋外で観賞できる世界で初めての絵画庭園で、陶板画は全部で8点あり、大きな絵が壁
面や水面などに展示されていたので、順路に従い下降しながら一巡して観賞した。


      最初は水面にある、モネの「睡蓮・朝」
     

           そばの斜面を落下する滝
          


 次の「鳥獣人物戯画(甲巻)」は、壁面に沿って長く展示されている。



 3階分くらいある大きな壁面には、ミケランジェロの「最後の審判」が

 レオナルド・ダ・ビンチの「最後の晩餐」



 台湾の台北故宮博物館所蔵という「清明上河図」は、横長の展示に精密な人物などが。




 スーラ作「ラ・グランド・ジャット島の日曜日の午後」、アメリカのシカゴ美術館蔵と
いう。


      ルノアールの「テラスにて」
     
     
          
           ゴッホ作「糸杉と星の道」

 目をこらしてみても、何れも陶板で描いたとは思えぬ緻密な作品ばかりだった。

 8点全部を観賞し終え、観賞しながら下った往路の斜面を戻り14時45分頃退出した。

 北側を走る北山通りの街路樹は、何れも色づいている。


 北山駅に戻り、14時55分頃の地下鉄烏丸線に乗る。


 15時10分頃四条駅で下車した。京都駅からの帰路に予定の新幹線には少し時間の余
裕があるので、近くの仏光寺(ぶっこうじ)を拝観することにする。

 四条駅南口から出て、東に延びる仏光寺通りに入る。


 2つめの交差点、府立洛王小の先で右折し、長い境内に沿って南端近くまで進み、真宗
仏光寺派本山の仏光寺の山門を入る。


 仏光寺は、配流から京都に戻った親鸞が山科東野に一宇を建て、順徳天皇(在位1210
~21)から「興隆正法寺」の号を賜り勅願所となったのが始まりで、のちにこの地に移
り仏光寺と改名したらしい。

 正面に、東向に立つ大きな本堂が。


 左手に並ぶ阿弥陀堂。


 南東に建つ鐘楼。


 山門を含め、何れも豪壮な造り。精巧な木彫の施された山門を15時40分頃に出た。
     

 北側の仏光寺通りに戻ると、交差点際に仏光寺派の大行寺がある。


 境内には入れないので門前からのぞくと、仏足石碑が目に入る。



 仏光寺の横の高倉通りを北に進む。京都らしいホテルや古くからの建物や店舗が多く、
なかなか興味深い通りだ。


 四条通の百貨店・大丸前に出て、近くのビジネスホテルに16時05分頃戻り、預けた
荷物を引き取る。
 
 四条駅から地下鉄烏丸線に乗り、京都駅構内の土産店で土産物屋弁当など買い求める。


 京都駅17時33分発、ひかり660号に乗り、京都を後にした。


   1時間ほど経過した名古屋駅周辺で、買ってきた柿の葉寿司を開けて夕食とする。
     

 東京駅到着は20時12分、山手線内回りで池袋駅まで行き、西武池袋線21時発の下
り特急むさし43号に乗る。

 昨年春にデビューし特急車両Laview(ラビュー)に乗るのは、私は初めてだった。


 所沢駅で普通電車に乗り換え、21時50分頃帰宅した。

 (天気 晴、歩数 17,200)

========================================

 出かけてからちょうど1ヶ月も経過してからの投稿で、季節感がずれてしまいましたが
ご容赦を。現地は、もうすっかり葉が落ちてしまっているのではないでしょうか・・




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秋の特別拝観と紅葉の奈良・京都へ(③京都・京都府立植物園)〈前半〉

2021-12-17 16:42:54 | 京都を歩く
 2021年11月18日(木)〈京都府立植物園へ〉〈前半〉

 宿泊した京都・四条烏丸(しじょうからすま)のビジネスホテルで6時過ぎに起床し、
7時20分頃からサービス朝食をいただいた。

 今日午前中は、昨日朝、京都駅構内の観光案内所でもらった市内の「紅葉だより」で見
頃となっていることと、さらに昨日夕方のNHK京都のローカルニュースで、紅葉する池
のライトアップ中継が放映されていた、京都府立植物園に行くことにする。

 不要な荷物をビジネスホテルに預けて8時55分にチェックアウトした。

 地下鉄四条駅から烏丸線に乗る。9時25分頃、北山駅で下車して3番出口から出た。
     

 京都府立植物園は、烏丸線が地下を走る北山通りのすぐ左手、南側一帯にあり、駅の間
近にある北山門から9時30分に入園する(一般 200円、70歳以上 無料)。


 京都府立植物園は、大正13(1924)年に開園した日本最古の公立総合植物園。総
面積約24万㎡(甲子園球場の約6個分)、植物の数は約1万2千種類あり、春は450
本の桜が咲き誇り、秋はカエデやフウなど様々な木々の紅葉がみごとだという。

 

 北山門を入った正面(南側)にはコスモスの植え込みがたくさん並び、ちょうど見頃の
花が咲き競う。






      コスモスに沿って水辺があり、その南側には噴水が上がる。
     


 コスモの南西側、ワイルドガーデンに咲く花々



 アルストロメリア




 ワイルドガーデンの南端から園路を西進し、すぐの分岐を右手へ、針葉樹林沿いに進む。
     

 針葉樹林の中ほどを過ぎた辺りに水琴窟(すいきんくつ)があり、竹筒に耳を近づける
と澄んだ水音が聞こえた。
          

     
      その先に池が北西から南東へと延びていて、水辺のモミジがよい彩りに。
          

     

     
     池の北西端近くには水車小屋があり、池からの引水で水車が回っていた。
          

 池の近くに実るアマミヒイラギモチ


      カツラの黄葉
     


 池の北西端付近を少し巡り、対岸の紅葉の彩りを眺める。







 そのあと、植物園の北西端近くの「四季 彩の丘」と呼ぶエリアに回り、東西南北に数本
ずつある遊歩道を回って木々や花などを見る。




     
 咲き出した背の高いコダチダリア。別名の皇帝ダリアで最近はあちこちで見られるよう
になった。
          

  
 メキシコや中南米、コロンビアの標高1,500~1,700mの高地が原産という。

     
 そばに咲く、やはり背の高い黄色い花はニトベギク。晩秋に咲く短日性の植物で、新渡
戸稲造が日本に導入したことに由来した名のよう。原産地はメキシコ南部から中央アメリ
カだという。

   
      クレマチスの一種で、「白雪姫」と名付けられたもの
     

           パパイヤ「台農2号」
          

 イトススキ



 周辺には、幾つかの高木が見られる。
     




 幹線園路の西端まで進み、南へカーブすると盆栽・鉢物展示場があるが、園路際からの
ぞくのみとした。


      
      近くのコブクザクラ(子福桜)が咲き出していた。
     
 八重咲きで秋から冬に咲き、一花に1~3個着果するのでこの名が付いているという。


 園路の反対側にたくさん実の付いた木が目に入る。

 モチノキ科のナナミノキ、山城原野依存の天然木で隔年結実の傾向があるようだ。
     
     少し異なる2本の木があり、雌雄対になっているという。

 その先は、春先には450本の花が咲き誇るという桜林だが、いまは葉が落ちて枯れ枝。



 桜林の南西側に見えてきたドームは観覧温室。


 入口近くには、平成11(1999)年のちょうど今頃来園された、現在の上皇さまご
夫妻の行幸啓記念碑がある。


 入室には温室観覧券(200円)が必要だが、70歳以上は無料、11時25分頃入館
した。

 観覧温室は、最大の高さ約15m、延べ床面積約4,700㎡あり、約4,500種類、
約25,000株の植物を展示していて、日本最大級の規模と植物数を誇るとか。

 内部は10のゾーンや部屋に分かれていて、熱帯地域をはじめ、湿潤地帯や乾燥地帯、
低地から高山にいたるまで、様々な環境に生育する植物が観察できるという。

 
 中央部のエントランスホールに入室し、左手の一番広いジャングル室を経て、有用作物
室からラン・アナナス室まで、順路に従い一巡した。


 まずはアーチをくぐり観覧温室へ。ここは1階から2階へとループ上に順路がある。

      ニンフェア
     

           ヒメショウジョウヤシ
          



     


 日本の水草

      センナリバナナ
     

 有用作物室へ


      チャボディアスプレンデンス
     


               
      冷房室を抜けると砂漠サバンナ室
     

 金鯱(きんしゃち)


 昼夜逆転室は入室できず、高山植物室へ。花はほとんど見られなかった。


 最後はラン・アナナス室になる。


      フリーセアアーティスト
     

      ユメレタサギタタ
     

           クレマチススミラキフォリア
          

 ほかの観覧者よりゆっくりと巡ったので、ほぼ1時間近くかけて観覧し、12時19分
頃退室した。この時期だったからか、期待したほど花は無かったように感じた。〈続く〉




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