あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

カントリーウオーク越生

2006-06-30 22:17:40 | カントリーウオーク
 早いもので、今日で今年も半分が過ぎてしまいました。年々1年の経過が
早まっているように感じられます。

 明日から7月です。そこで今日は、1年前の7月3日に仲間と歩いた埼玉県
越生町(おごせまち)のカントリーウオークの模様を紹介します。


2005年7月3日(日) カントリーウオーク越生

 東武東上線・JR八高線越生(おごせ)駅を10時01分に出発した。

 県道30号を越えてすぐ先が、越生七福神・恵比寿天の法恩寺。南側に趣
ある築山があり、小さい池にスイレンが咲いていた。

 北に抜け、町道を西から北へ、役場や町立図書館の横を進む。

 図書館の裏手に、鎌倉初期この地を治めた越生氏の一族、岡崎氏の館跡
という岡崎薬師のお堂がある。


 県道61号を歩道橋で越え、そばの越辺川(おっぺがわ)を歩行者専用橋
で渡り成瀬集落へ。30cm前後に伸びた水田のあぜに、タチアオイが彩りを
添える。

 橋から1.5kmほどのY字路を左折、すぐ左手に「史跡田代三喜生誕地」
の標石と「医聖 田代三喜」という顕彰碑があった。

 三喜は、寛正6年(1465)生まれ、23歳で明に渡って医学を学び、帰国後、
古河公方(こがくぼう)・足利成氏の主治医となり、その後、武蔵で多くの
庶民の病苦を救って医聖と仰がれたという。

 この辺りから先が越生梅林と呼ばれる梅の里、花どきには梅見客で混雑
するが、今は忘れられたように静か。実の残る梅畑も多い。


 民家の横にハンゲショウが群生し、近くの湿地に点々とノカンゾウが鮮やか
な彩りを見せている。


 三差路の右手に見えた、昼食予定地の最勝寺に入る。

 越生七福神・福禄寿の最勝寺は、建久3年(1193)、源頼朝が家来の児玉
雲太夫に命じて創建して祈願所とし、天文年間(1532~)には鎮護国家の
道場として栄えたという。

 境内にも梅が多く、青い大きな実を残す木も多い。Iさんは、ご住職に話して、
賽銭(さいせん)を納めることで実を3kgほど採らしてもらった。

 ツツジ、モミジなど境内は緑が豊富。「医聖田代三喜翁」顕彰石もあり、周辺
に腰を下ろして昼食にする。


 門前に「大豆工房みや」という豆腐の製造直売店がある。出来たてを買って
きた人から、ゴマ豆腐やユズ豆腐、濃い豆乳などのおすそわけをいただいた。

 昼食を終え、記念撮影をする。「野を歩き 野に親しみ 野に学ぶ」というの
が、私たちカントリーオークグループの永遠のテーマである。

 午後は距離が長いので、いつもより早めの12時25分に出発。越辺川に
合流直前の和田川を越え、越辺川左岸沿いを南西へ。この辺りも梅畑が多
い。気づいたら、梅の町越生のマンホールも梅だった。


 次の三差路を右折して、山すそを次第に高度を上げる。越辺川を隔てた南
側、日陰集落の家並みなどの展望が良くなってきた。

 集落の尽きたところで道も途切れた。すぐ手前の梅畑を麦原川左岸の車道
に下る。

 この道はアジサイ街道と呼ばれ、3㎞ほど先のあじさい山公園に向かう道
沿いは、見ごろなアジサイが並んでいた。

 高圧送電線下で川に分かれ、左に入る。キイチゴが赤い実をつけている。
山間の小集落、小寺も、ピンクのアジサイが目についた。


 集落の先から上り道。戸神の南端をS字状に回ると舗装が終わり、砂利道
は峠を越えて龍ヶ谷に下る。


 龍ヶ谷大橋を渡り、300m足らずで川を離れ南側の林道へ。山腹をトラバ
ースする道沿いに、自生のミツバがたくさん伸びていた。

 ユズの多い梅久保でT字路を右に入った林道猿岩線は、ヒノキや杉木立下
のゆるい上りが続き、気温は低めながら汗が増える。

 まだかと気にしながら進むと、ようやく黒山三滝への道標があった。樹林下
の山道を滑らぬよう注意して車道に下り、右折してすぐ、茶店の横を上がると
黒山三滝の雄滝、雌滝が流れ落ちていた。

 終戦直後、日本観光地百選・瀑布の部第9位に選ばれた滝だが、長さや水
量は期待をやや裏切られる。しかし「江戸庶民も多数訪れている」と記されて
いた。

 流れに沿ってます釣り場やこけむす岩などを見ながら1㎞ほど下り、ゴール
の黒岩バス停に14時58分に着く。

 15時15分発のバスで越生駅に向かう。途中から、アジサイ見物帰りの乗客
が次々に乗り込み超満員、あきらめて歩いて駅に向かう人もいた。

(天気 曇り、距離 12㎞、地図 越生、正丸峠、歩行地 埼玉県越生町)


 

 
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英国 コッツウオルズの教会

2006-06-29 22:40:38 | 英国いろいろ
 今日も、昨年6月に歩いた英国コッツウオルド・ウェイで見た、教会の写真
をお届けします。

 いずれの教会も、かなりの歴史が感じられる建物ばかりでした。それから、
尖塔があるというのも共通です。

 教会の庭には、芝生があり、芝生の間に墓地があるところも、何か所か
通過しました。


 最初は、スタート地のBath(バース)市内のもの2つ(上、下)です。


 Cold Ashton(第1日のBath~Tormarton間)の教会

右下の幾つかの石が、墓石です。

 Old Sodbury(2日目のTormarton~Dursley間)の教会


 Wotton Under Edge(これも2日目です)の教会。なかなかりっぱでした。

 ここにも墓石が並んでいます。

 2日目のゴール地、Dursleyの教会


 3日目のゴール(昨年のゴール地)Painswickの教会。宿はこの前でした。


 Slad(Painswick~Stroud間)の教会
 

 
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ロンドン市内のビル

2006-06-28 23:04:02 | 英国いろいろ
 東京都内も、今日は30℃を越えて、今年初の夏日になったとか。
わが家も室内は30℃を越えて、蒸し暑い1日でした。

 カントリーウオークグループの会報づくりに追われ、ブログネタの取材が
出来ませんでした。

 そこで昨日に続き、昨年6月7日と13日に撮った、ロンドン市内のビル
の写真のご覧いただくことにします。



 ロンドン市内のビルは、ご覧いただくとお分かりのように、4~6階くらい
のビルがほとんどで、いずれも100年前と変わらないのではないかと思われ
る姿で、立っています。



 東京都心では、終戦後に建てた8~9階建てのビルも壊して、30階以上
の高層ビルに建て替えが進んでいるのと比べると、大違いです。

















 どこを歩いても、日本のような乱雑な電線は見あたらないというのも、
初めてヨーロッパに行った私には、驚きでした。



 
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ロンドンの地図専門店「スタンフォード」

2006-06-27 22:58:48 | 地図
 昨年、コッツウオルド・ウェイのウオーキングを終えてロンドンに戻った
翌日の6月13日(月)、フリータイムになったので、ロンドン市内を1日
歩き回ったが、その時訪ねた地図専門店「スタンフォード」の模様を紹介
する。


 地図専門店「スタンフォード」は、ロンドン市内の中心部、地下鉄の交差
するLeicester Square駅のすぐ東にある。ちょうど大英博物館とウェストミン
スター寺院の中間に位置する。


 階段の踊り場に、地域別の配置が記されている。


 もちろん、英国の2万5千分の1地図は全国が揃っている。
 

 こちらは、英国の5万分の1地図のコーナー。


 ヨーロッパのコーナーに回ってみる。美しい色彩で知られるスイスの2万
5千分の1地図。スイス国内全部揃っていると思われる。行けるかどうか
分からぬが「ZERMATT(ツェルマット)」を購入した(£7.95=約1700円)。


 上はフランス、下はドイツとベネルクス諸国のコーナー


 スカンジナビア諸国のものである。


 こちらは米国のコーナー。


 もちろん東アジアのエリアには、日本のコーナーがあり、さすがに地形図は
置いてないが、かなりの数が並んでいる。




 コッツウオルド ウエイの2万5千分の1CDーROMがあり、欲しかった
が80ポンド(約1万6千円)するので買うのはあきらめた。



 1時間ほどじっくり見たが、特に英国や西欧の地図が欲しい人は必訪の
場所だ。ウオーキング、山登り、トレッキング、観光などに必要な地図を、
これだけ豊富に取り揃えた店は日本にはない。
 
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都心散歩 =溜池から東京駅へ=

2006-06-26 22:09:15 | ウオーキング
 今月になって初めて、東京都内に出かけました。4日(日)には、北千住
からつくばエキスプレスに乗ったのですが、その日、都内は電車で通過した
だけだったので、都内に足を下ろしたのは初めてということです。

 まず、東京メトロ丸の内線の御茶ノ水駅で降りて、日本ウオーキング協会
に行き、歩行距離認定というのをしてもらいました。

 事務局常勤のNさんも居られたので、久しぶりに声をかけてきました。

 次の目的地は、東京メトロの溜池山王駅に近い、赤坂ツインタワーにある
英国政府観光庁です。


 来週、昨年のコース(6/3~6/16のブログに掲載)に続く英国コッツウオ
ルド・ウェイのウオーキングに出かけるので、新しい資料はないかと訪ねた
のです。

 雨も上がったので、少し都心を散歩することにしました。

 溜池交差点には、「溜池発祥の碑」がありました。興味と時間のある方は
読んでみて下さい。

 
 会計検査院前から虎ノ門交差点に向かったところ、角にあった赤レンガの
文部科学省の建物が壊され、高層ビルを建築中でした。

 私は、日本最初の超高層ビル・霞ヶ関ビル内にあった展示施設に2度勤め
たことがあり、昼食には、当時の文部省や通産省、農林省の食堂をよく利用
したり、それぞれの売店で買い物もしたものです。

 特に文部省の食堂は最寄りだったこともあり、1番利用したのではないかと
思います。近代化遺産としても貴重に思われたその建物が消えていて、ちょっ
とガッカリしました。同じビルに入っていた文化庁は、あの建物の文化的価値
を認めなかったのでしょうか。

 その跡には、超高層のビルが2棟出来るようで、農林水産省の前から見た
ら、財務省の向こうに、新しいビルの鉄骨が伸びていて、霞ヶ関ビルも間も
なく見えなくなりそうです。


 日比谷公園に入り、公園を南西から北東に抜けました。「かもめの広場」と
と呼ばぶこの噴水の周辺には、各都道府県と政令指定都市の木(例えば
埼玉県の木は、けやき)が、各自治体から寄付され、植えてあります。


 日比谷交差点のお堀端から日比谷通りを進んで、JR有楽町駅のそばに
ある有楽町電気ビルに入り、「ふるさと情報プラザ」に寄りました。

 ここには、都道府県別に市町村のパンフレットが用意されているので、
ウオーキングに出かける前などに、その市町村のものをもらいに行くのです。

 この1年余り、市町村合併が急速に進んだためか、以前に比べて置いて
あるパンフレットの数が減っています。合併後の新パンフレット作成が間に
合わないのかもしれません。


 丸の内仲通を通って東京駅に向かいます。東京中央郵便局の手前にある
三菱ビルの前に、「スカイバス」と呼ぶ2階建てバスが止まっていました。

 観光用なので、2階は屋根が無くて展望が利くようになっています。バスの
側面には回るコースが書いてあります。所要時間は約50分、料金は200円
で、ほぼ1時間間隔で出発するとのことでした。


 東京駅丸の内口のレンガ造りの建物は、来年から改築して、第2次世界
大戦中の空襲被害以前の姿に復元するようです。屋根の部分が、このような
形から円形のドームになるはずです。


 丸の内北口広場では、青森県の観光展を開催中で、青森市のねぶた(写真)
や、八戸市の八戸三社大祭の山車のミニチュアが展示されていました。


 東京駅の地下に降り、東京メトロ丸の内線から帰途につきました。

 

 

 

  

 

 

 
  

 
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所沢メンネルコール第20回記念演奏会

2006-06-25 22:13:26 | Weblog
 今日の午後、所沢市民センターミユーズで開催された「所沢メンネルコール
第20回記念演奏会」に出かけました。


 所沢メンネルコールは、70名を越えるアマチュアの男声合唱団で、県の
合唱コンクールに毎年出場したり、市内や県内などで演奏会を行ったりして
おり、一昨年は所沢市と姉妹都市になっている韓国・安養で交換演奏会を
行うなど、活発に活動しています。


 このメンバーの一人、Iさんとは、10数年前に職場で知りあい、以後、毎年
6月の演奏会にお誘いを受けていたのですが、ウオーキングに出かけたり
して、ご無沙汰の年が多かったのです。


 今年は幸い空いていて、記念演奏会ということもあり、楽しみに出かけ
ました。会場は、ミューズで一番大きいアークホール(定員2002席)です
が、3階席までほぼ満員になりました。


 開会前、ロビーで写真(上)を撮っていたら、声をかけてきた方がいます。
なんと、わが家の前のWさんの奥さん。ご主人もメンネルコールのメンバー
とのこと。何も知らなかったのでビックリしました。



 演奏は13時30分から始まりました。撮影禁止なので演奏中の写真は
撮れません。

プログラムは、

1.男たちの祝い歌 福島県民謡 大量祝い

2.20年を振り返って -日本の叙情-
   夏を歌った童謡集や、地元所沢出身の歌人・三ヶ島葭子(みかしま
   よしこ)作詞の曲など4曲

3.20年を振り返って -教会音楽-
   アークホールが誇る日本有数のパイプオルガンの伴奏で、シューベルト
   やメンデルスゾーンなどの教会音楽4曲

4.20年を振り返って -世界の歌-
   ロシア民謡ともしび、黒人霊歌、山形県民謡最上川舟歌など5曲

5.委嘱作品
   「歌舞Ⅲ」-縄文幻想- 新美徳英作曲で、このステージが初演です。

 70人近いメンバーが、あるときは力一杯に、あるときは繊細にと、美しい
ハーモニを響かせ、大観衆を魅了しました。

 委嘱作品の作曲者、新美徳英さんが、演奏後ステージに招かれ、作曲の
意図などを話され、ご自身作曲のアンコール曲2曲の指揮もされました。

 アンコールの最後は、300人前後かと思われる所沢市内の中学生の
コーラスグループが、メンバーと一緒での合唱。曲は、東西ドイツの壁が
壊された時の喜びを歌った「壁消えた」。おりしもドイツでW杯サッカー
を開催中ということもあり、感動的な大合唱に万雷のでした。


 2時間に及ぶ演奏会が終わり、興奮さめやらぬホール前は、メンバーと
知人などの交換で、しばらくにぎわっていました。




 


   
    

 

 

 


 

 


 

 

 
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ひと休み

2006-06-24 23:12:13 | Weblog
 うす日でしたが、今日も昨日に続き青空が見えました。

 所沢航空記念公園では、コスモスの一種らしい花が咲いていました。


 わが家に近い住宅地では、ツキヌキニンドウが咲き始めました。

 北アメリカ原産の園芸植物で、漢字では「搗(突)抜忍冬」と書きます。
茎が葉を突き抜いたような形から、この名がついたようです。

 今日は、10日(土)の関東百駅のブログが写真だけだったので、そのレポ
ートづくりをしましたが、新規投稿は出来ませんでした。
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国際ウオーキングトレイル実踏 =八島湿原~上諏訪=

2006-06-23 21:29:40 | 国際ウオーキングトレイル実踏
 今日は、国際ウオーキングトレイル実査、最終日のレポートです。


2006年6月8日(木) 
国際ウオーキングトレイル実査 第3日 =八島湿原~霧ヶ峰~上諏訪=

 5時40分起床、朝食前に、昨日通過した八島湿原の南側にある諏訪神社
と、御射山(みさやま)遺跡を見に行く。

 普通は、遺跡というと石器時代とか弥生時代の遺跡などを想像する。
ところがこの遺跡は、平安時代から特に鎌倉時代を全盛として、元禄年間
まで行われた諏訪神社下社の「御射山祭御狩神事」が行われたところだと
いう。

 神事は、信濃の豪族が交代でお頭をつとめ、祭事用の穂屋にこもって豊作
を祈り、同時に信濃の氏人が勝射などの技を競って諏訪神社に奉納したと
記されていた。

 神社の周囲の丘には、鎌倉幕府の将軍などの桟敷跡が今も残っている
ようだ。神社周辺の湿地には、クリンソウが花を開き始めていた。


 8時20分に、オーナーの高橋さんなどに見送られ、ヒュッテじゃベル
を出る。

 今日は、昨日着いた畑中さんも加わり3人である。


 夏期運行のバス停・沢渡のところから、「車山肩・園地方面」の道標に従い
林に入ると、カッコーが盛んに鳴いている。

 少しだけ石の多い涸れ沢を通過、緩やかに高度が上がり、八島ヶ原湿原
や八子ヶ峰が見えてきた。

 ベンチのある第5園地まで上がると展望が広がり、行く手に霧ヶ峰インター
チェンジ周辺の建物が望まれる。

 この先は、霧ヶ峰自然研究路になっていて、インターチェンジに向かう
周遊路になっている。


 レンゲツツジやササなどが広がる低木帯の自然観察を、第3園地から
第2園地へと回り込み、霧ヶ峰インターチェンジ際に出た。

 周遊路は、季節になるとレンゲツツジ、ニッコウキスゲ、マツムシソウ、
リンドウなどの花が見られるようだが、レンゲツツジもまだ若葉だけで色彩
に乏しい。

 インターチェンジには食事や土産を販売する店と、霧ヶ峰自然観察センター
がある。自然観察センターに入館し、霧ヶ峰の動植物や地形、歴史などの
展示と、「じっくり霧ヶ峰」というビデオも鑑賞した。

 館内では、セルフサービスのお茶やコーヒーが用意されている。若い自然
公園管理員・須賀さんとも話すなど、1時間近く滞在した。

 南西にある霧ヶ峰グライダー滑走路沿いに進むと、霧鐘塔がある。

 美ヶ原の美しの塔と同様、霧の時に鐘を鳴らして場所を知らせるための
ものらしい。塔内に平林たい子の「霧の鐘」という詩が刻まれていた。

 すぐ先には、地元・諏訪市角間新田出身の気象学者で元中央気象台長・
藤原咲平の碑が石垣の中に納まっていた。

 藤原咲平は、霧ヶ峰のグライダー研究会の創設者でもあるという。

 北側の体育館のような建物は、諏訪市のグライダーふれあい館。管内
には、数基のグライダーや、曳航(えいこう)用の小型トラックなどが展示
されていた。

 館の横からマレットゴルフ場沿いに南西へ。グライダー滑走路の南西端
近くに進む。長塚節の歌碑と鳥居があり、鳥居をくぐって薙鎌神社に向かう。

 神社といっても、社殿は高さ3m足らずの石灯ろうのような造り。石をくり
ぬいた中に古い鎌が幾つか奉納されていた。


 神社の先から、「池のくるみ」と呼ぶ湿原の西端に出る予定で下りて
いったが、道がはっきりしなくなった。カラマツ林の急傾斜を注意しながら
しばらく下ったら、等高線沿いの道に出た。

 池のくるみとは反対方向に進み、左右に2回折返しながら下り、車も入る
林道に合する。林道を少し下ったら、諏訪市上水道堀込水源があった。

 水源の西側の草の道は送水管が埋設してあり、歩きやすいのでそのまま
下る。草の間にマイヅルソウがたくさん咲いていた。


 車道に出る手前に廃屋があり、そばの細いパイプから冷水が流れ落ちて
いる。車道の反対側には今も住んでいる1軒の民家があった。

 車道を少しだけ下り、再び送水管の埋まった草の道を下る。霧ヶ峰療護園
の前で再度車道に出る。


 車道を横切り、角間川の小さい流れに回ると、丸太を渡した橋があり、右岸
沿いに送水管の埋まった草の道が続いている。車道を避けてこの道を下る
ことにして、橋のそばで昼食にした。

 500mほど下り、戦後のひとときスケート場として知られた湖・蓼の海に
通じる林道科(しな)の木線を横切り、さらに1㎞ほどで諏訪市清掃センター
がある。

 センターの先からは、角間川左岸沿いの歩道を進み、いずみ橋でバス道路
に分かれて西側の車道に進む。

 10数戸の住宅地の先で、右手斜面に上がる山道に入った。このまま進め
ば棚田の横に出て、簡易保険保養センター横に下れるはずである。

 初めは細い用水路沿いのはっきりした山道だったが、右に回り込んで行く
と踏み跡が消えた。そのまま進んで、針葉樹林の中の谷間の小さな流れに
出た。

 流れの先に回ったら、上から下って来た道が見つかった。

 少し下った右手の平地に、「瞰湖庵」という石碑が立っていた。碑には、
中央線工事の犠牲者供養のために昭和11年(1936)に、諏訪湖を望む
この地に、建設したと記されている。建物は無く、木が茂って諏訪湖も展望
できない。


 さらに下ると、正面に諏訪湖が見えてきた。1㎞余り下り、簡易保険保養
センター横に出る。

 大和二丁目から旧甲州街道の住宅地を南に進み、14時27分に今回の
ゴール、JR中央線上諏訪駅に着いた。

(天気 曇り、距離 13km、地図(1/2.5万) 霧ヶ峰、南大塩、諏訪、歩行地
 諏訪市)
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国際ウオーキングトレイル実踏 =三城牧場~八島湿原=(続き)

2006-06-22 22:16:08 | 国際ウオーキングトレイル実踏
2006年6月7日(水)の続き
=三城牧場~美ヶ原~茶臼山~三峯山~鷲が峰~八島湿原=

 稜線右下の斜面に見える、淡い新緑の彩りが持ちよい。


 カッコーやホトトギスなどのさえずりを聞きながら進む。1787mのピーク
の先は少し急坂、眼下に見えた扉峠にある和風レストランに向かって下る。

 扉峠の標高は1660m、ここを通過するビーナスラインに、三城牧場から
上がって来た「よもぎこば林道」が立体交差後、合流している。

 ビーナスラインを少し進んで、道標に従い右側のカラマツ林を縫う山道に
入る。1kmほどは地図上に表示されていないが、ビーナスライン沿いに
ほぼ松本市と長和町(旧和田村)との市町境に沿っている。

 ビーナスラインと離れて右に回り込むと、少し傾斜がきつくなったので、
用意してきた折り畳み杖をザックから出す。


 三峰山頂が近づいてきた。


 三峰山頂に上がると、重畳する山並みの向こうに、諏訪湖の湖面と岡谷
市街がうっすらと見えてきた。

 三峰山から和田峠への尾根は、展望の広がる笹原が続く。


 再び左にビーナスラインが近づいた辺りで、タヌキらしい動物向こうから
現れた。やまさんがカメラを構えようとしたら気づいて逃げてしまった。


 緩やかに上下を繰り返しながら次第に下って、和田古峠に出た。5月18日
に中山道ウオークの皆さんと通過したばかりだ。

 あの日はガスがかかり、寒くてすぐに通過した。3週間もたたずに再訪
できるとは…。中山道の案内板を読み返す。


 そのとき上がってきた道を国道に向かって下る。途中に白い花が咲いて
いた。国道の和田トンネル北側付近からカラマツ林の縦走路に戻る。

 16時を過ぎて、疲れが感じられる。4本の送電線下を上がってゆくのだが、
ペースが落ちてきたので、ゆっくりと上がる。

 霧ヶ峰への最後の上りは石が多く、いっそう疲労がつのる。太陽も傾き、
雲が増えて涼しくなってきた。


 17時37分に霧ヶ峰山頂に着く。山頂からは再び諏訪湖が望まれ、東には
陰のように蓼科山(下の写真)が、西にはあいかわらずの鉢伏山が展望できる。


 八島湿原に向かっての最終コースに向かう。次のピークを越えたら、八島
湿原と八島ヶ池が見えてきた。石ころの多い道を八島湿原の北西端にある
八島ヶ池のそばに下った。



 湿原は薄いもやに覆われ、その向こうに車山が見える。思ったより緑が少
なく、寒々した景観が広がっている。

 
 薄暗くなり一層冷えてきた。湿原の周辺につけられた木道を南東に急ぐ。
諏訪神社の森の近くを通過し、さらに進んで車山山麓にあるヒュッテジャベル
に19時1分に着いた。

 北アルプスなどの遠望は得られなかったが、笹など展望のよい稜線が続き、
始終ウグイス、カッコウ、ホトトギのさえずりを聞きながらの、気持ちよい
コースだった。

(天気 快晴後晴、距離 23km、地図(1/2.5万) 山辺、和田、霧ヶ峰、歩行
地 松本市、上田市(旧武石村)、長和町(旧和田村)、下諏訪町、諏訪市)

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国際ウオーキングトレイル実踏 =三城牧場~八島湿原=

2006-06-22 22:14:32 | 国際ウオーキングトレイル実踏
 国際ウオーキングトレイルの2日目のレポート、美ヶ原から霧ヶ峰への
稜線歩きです。


2006年6月7日(水) 
国際ウオーキングトレイル実査 第2日 
=三城牧場~美ヶ原~茶臼山~三峯山~鷲が峰~八島湿原=

 4時40分起床、雷雨は去り、予想外の快晴となった。朝食前に山荘付近
を散策する。小梨の花があちこちに咲いていた。山荘の庭のレンゲツツジは
まだ咲き始めたばかり。

 今日は20kmを越える最長のコース、しかも稜線のアップダウンがあり、
かなり時間がかかると予想される。7時10分に山荘ピリカを出発する。


 三城牧場の下からは、アンテナの林立する美ヶ原山頂付近が望まれる。

まず、あそこまで、標高差約600mの上りとなる。

 三城バス停付近から山道へ。しばらくは車も通れそうな幅広い林道、せせ
らぎとウグイスの声を聞きながら、カラマツなどの林を緩やかに上がる。


 左から合する三差路に出て道は狭まる。右に回り込んで堰堤(えんてい)の
横からは、石の多い道となり傾斜も増す。

 こんなところにと思われる斜面に、木造2階の建物とバンガロー風な建物
が3棟あった。しかし最近は使われていない模様。


 崩落地の東側をジグザクに上がると展望が開け、新緑の木々の間から、
眼下に三城牧場周辺も見下ろせる。

 西側には、鉢伏山(1928m)の緩やかな山容がよく見える。


 2時間足らずで、美ヶ原の山頂、三角点のある王ヶ頭に着いた。
 

 山頂付近には、通信、放送、電力、県などのアンテナが林立している。


 その一角にある王ヶ頭ホテルの売店に寄る。館内の気温は18℃、外は
もっと低く、少し休んでいると冷えてくる。

 青空だが少し霞んでいて、期待した北アルプス、南アルプス、八ヶ岳など
の展望は得られない。しかし、梅雨時の今日、このような好天に恵まれたの
は幸いであった。

 山頂付近一帯、アンテナ群とホテル以外はさえぎるものない草原が広がり、
美ヶ原牧場になっているが牛は見あたらない。もう少しすると、レンゲツツジ
も咲くようだが、今はまだ緑一色である。


 牛に塩を与える塩くれ場付近まで行ったら、ホルスタイン牛がたくさん
寝そべっていた。

 美ヶ原のシンボルとして知られる美しの塔に回る。車で来た中高年の夫婦
連れなどが何組か、付近を散策していた。


 美しの塔は、霧が発生すると鐘を鳴らして登山者に位置を知らせる避難塔
として、昭和29年(1954)に作られ、現在の塔は、昭和58年(1983)に
建て替えられたものだという。

 塔内には、『登りついて不意に開けた眼前の展望に しばらくは世界の天井
が抜けたかと思う……』と詠んだ、詩人・尾崎喜八の「美ヶ原」の詩が刻まれ
ている。

 塩くれ場に戻り、南に延びる茶臼山への稜線に向かう。少し先で、百回り
登山道からの道に分かれて牧場内を通過するフットパスに入る。

 フットパスとは、昨年歩いた英国・コッツウオルド・ウェイなどでたくさん通過
した、私有地も通れる公共歩道のこと。

 フットパスの入り口は、牛が逃げ出さないようにゲートができていた(この
ゲートのことは6月20日のブログで紹介)。


 牧場は1kmほど続く。反対側のゲートを出て少し下り、右に緩やかに回り
込んで上がると茶臼山の山頂に着く。

 山頂一帯は笹原で展望は抜群。しかし霞んでいて、美ヶ原山頂同様、南西
におだやかな山容を見せる鉢伏山(1928m)以外は認識できなかった。


 茶臼山の標高は2006mで今年の西暦と同じ数値。山頂の標識を入れた
記念写真を応募するとプレゼントがあるというので、私も撮ってもらった。

 山頂で昼食をしている間に、ご夫妻など3組のミレニアム登山者があった。


 少しだけ急な下りがあり、その先はカラマツと笹原が続いている。  〈続く〉
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