あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

府中市美術館で「吉田初三郎の世界展」を観覧(東京・府中)

2024-07-01 13:24:30 | 美術館・博物館等の観覧
 2024年6月26日(水)

 地図に興味のある方ならご存じ、大正時代から昭和にかけての鳥瞰図作家、吉田初三郎
の作品を紹介する企画展が府中市美術館で開催中だが、会期も残り少なくなったので今日
観覧に行くことにした。

 10時04分に自宅を出て、西武池袋線から新宿線、国分寺線へと乗り継ぎ、国分寺駅
に11時06分に着いた。

 南口に回ると、乗車予定の11時14分発 府中駅行(東八道路経由)の京王バスは、も
う1番乗り場に来ていたのですぐに乗る。


    美術館に最寄りの天神町幼稚園バス停には、 11時30分に着いた。
     

 少し戻って交差点を東へ、一本木通りに入る。


 下りた停留所名の府中天神町幼稚園は、次の十字路の東北側にあった。



 住宅街をさらに進み、やや斜めに交差する小金井街道との交差点の南側一帯が「都立府
中の森公園」で、交差点際には人工の滝が数カ所から落下している。



 その東側が、今日の目的地の府中市美術館。入口は回廊の少し先で、11時50分頃入
館した。




    
  1階ホール吹き抜けの2階から下がる企画展の幕↑と企画展の↓ポスター
 

 受付カウンターでチケット(800円)を購入し、2階の企画展示室へ。
  

 展示室内は撮影禁止なので、企画展「吉田初三郎の世界」展の折込リーフレットから


 折込表面の右↑から左↓へ


  この企画展についての紹介
  

 吉田初三郎について、同じリーフレットから

 『吉田初三郎〔明治17(1884)~昭和30(1955)年〕は京都に生まれる。
友禅の図案絵師への奉公等を経て、洋画家・鹿子木孟郎が主宰する画塾で学び、鹿子木よ
り示された商業美術の道に進む。

 大正3〔1914〕年に「京阪電車御案内」が皇太子(後の昭和天皇)の目に留まり、
「奇麗で解り易い」との言葉を受ける。

 鉄道省による旅行ガイドブック「鉄道旅行案内」の挿絵と装丁を手がけ、また観光誘致
を盛んに行った鉄道会社からの依頼による沿線名所案内を数多く描き、「大正の広重」と
呼ばれた。

 昭和5(1930)年には鉄道省国際観光局によるポスター「Beautiful Japan」を描く
など、大正期から総和戦前期にかけて観光グラフィックの分野で幅広く活躍し、生涯手が
けた鳥瞰図は1,600点以上ともいわれている。』

 以下は、この企画展について、同じリーフレットから

 『大正から昭和戦前期、日本各地を空から見下ろす視点で描いた吉田初三郎(1884
~1955)が、独自のデフォルメによって広い範囲が一望できる鳥瞰図面は、細部まで
描き込まれ、まるで絵の中を旅するように見飽きることがありません。

 本展では肉筆鳥瞰図を中心に、絵画・ポスターなど様々なメディアで展開された、吉田
初三郎の姿を紹介します。』

 企画展の折込リーフレット内面に手紹介されていた、吉田初三郎の作品の幾つかも。

      
     ポスター Beautiful Japan 「駕籠に乗れる美人」

          
          油彩画「地獄谷の渓流」

  
  ポスター 「霧島・林田温泉」


 屏風 「犬山之春」↑と「蘇川之秋」↓



 肉筆画「筑波山神社を中心とする名所図会」
 

 肉筆画 「神奈川県鳥瞰図」


 印刷折本「神奈川県観光図絵」

 これら作品のほか、会場では「1章 初三郎の時代」として電鉄案内、鉄道旅行案内、
鉄道開通記念、さらに明治天皇像、大東亜戦争鳥瞰図、靖国神社絵葉書、資料「旅と名所」
など55点。

 「2章 魅力に迫る」では、箱根山鳥瞰図、京都市洛北名所図絵、高千穂名所図絵、京
王電車名所図絵、大大阪市街電車路線図、日本鳥瞰近畿東海大図絵、樺太、日本交通鳥瞰
図、富士須走口駿河登山道案内ほか28点。

 「3章 制作に迫る」では、天下の絶勝 日本ラインご案内、箱根名所図絵、旭川市鳥
瞰図、豊橋市とその付近、岩手県観光鳥瞰図、長野電鉄沿線温泉名所案内、観光信州など
23点。

 あわせて100点を超す多彩な作品や案内図、絵図や資料などが多数展示されていて、
予想以上に興味深い充実した企画展だった。

 いまスマホでは、簡単に現在位置を確認したり行く手を探したりできるが、見える範囲
は極めて限られていて、ミクロ情報しか見られないように思う。

 これに対して、吉田初三郎の描いた地図は広い範囲を網羅し、周辺の様子や行く手の情
報なども容易に理解できる工夫に満ちており、広い範囲をマクロで俯瞰していて、見てい
るだけでも楽しく、当時の諸情勢も分かり見飽きることがない。地図ファンとしては満足
できる展示の数々だった。

 会場を出た2階ロビーに「京王沿線すごろく」が置いてあり、一人1枚ずつもらえると
いうのでいただく。A3サイズを左右分けてスキャンしたので、中央の接続面がずれたが。


 このあと、2階の「府中市美術館コレクション展」も一巡する。

 会場内は、「たまマップ」と呼ぶエリアに「F市」「街道と鉄道」「河川と湧水」「多
摩霊園の美術家たち」「街を歩く、地図を描く」の6つのセクションが、さらに「画家が目
指した美術」「展示室で遊ぼう! すきかって連想ゲーム」の2つのエリアに分かれていた。

 最初の「たまマップ」には、吉田初三郎が関西美術院で学んだ洋画家・鹿子木 孟郎(か
のこぎ たけしろう)の作品を中心に、明治後期から昭和20年代にかけての多摩の風景が
中心に描かれ、

 次の「河川と湧水」でも、多摩川や井の頭、小金井など明治から昭和の多摩の風景を、
「多摩霊園の美術家たち」は、ここ府中の森公園からも近い多摩霊園に眠る岸田劉生、中村
不折、熊谷守一、梅原龍三郎、岡本太郎などの作品が。

 「街を歩く、地図を描く」には、地元府中の地図や大國魂神社、市民球場などの作品が
並ぶなど、こちらの展示も興味深い作品が多かった。

   観覧を終えて2階吹き抜けから見下ろす1階
   

     

 こちらはミュージアムショップ
    

 13時30分を過ぎたので昼食をしなくてはと1階に下り、南側に回ったら突き当たり
に「府中乃森珈琲店」があったので入る。


     
 メニューのトップは「気まぐれ店長のプレート」(1,070円)、季節の料理や地場野
菜などが味わえるよう。今日は「茹で鶏のスイートチリソースがけ」というので注文し、
ボリュームたっぷりの茹で鶏などを美味しく味わう。




 14時に店を出た。そばのロビーにある奇妙な椅子は、田原良作作の「彫刻家具(可動
ベンチ)」だという。

 
 美術館を出て、南側の「都立府中の森公園」の主要部を一巡することに。





 中央部を南北に延びる園路際に咲くのは、カシワバアジサイだろうか。


 桜並木が続くので、春は花見の市民で賑わいそう。


  東側はグランドで、その向こうには航空自衛隊航空総隊司令部のアンテナ塔も見える。 
  
 
 水辺のそばまで進むと、こんな彫刻が。保田春彦作「球を囲う幕舎」という作品のよう。 


  




 水辺の間を南に抜けると日本庭園なので入る。





 東側の梅林では造園技師の卵が実習中


 公園の南口付近へ。


 南側一帯は「府中の森 芸術劇場」のようだが、工事中だった。


 ここから折り返して樹林帯を抜ける。


     「道標・鴉(からす)」 柳原義達作品 1968年
     

 
     こちらの建物のそば↓の作品名は不明
       
 
  
  水のあるロータリーにはカルガモが。


 桜並木の中央園路を戻る。


 都立公園の東北端に戻り、府中の森公園交差点から西へ、往路の一本木通りへ。

 

 少し先に7月7日投票の都知事選の掲示板がある。立候補者数は56人のはずだが、張
られた候補者のポスターは8枚だけ。




 近くの畑に咲くのはダリアだろうか・・



 いちょう通りとの交差点に戻り、少し北にある天神町幼稚園バス停に14時55分頃着
いたら、すぐに国分寺駅行バスが来たので急ぎ乗る。
    

 国分寺駅南口には15時11分に着いた。

 

 西武国分寺線の国分寺駅発15時23分発に乗り、東村山と所沢で乗り換え、16時05
分に帰宅した。

 



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「第24回 水繪会合同展」観覧後「歴史と民俗の博物館」へ〈後半〉(さいたま市)

2024-06-08 18:45:56 | 美術館・博物館等の観覧
 2024年6月1日(土)  〈後半:県立歴史と民俗の博物館へ〉


 午前中に埼玉会館での「第24回 水繪会合同展」の観覧を終え、JR京浜東北線下り電
車で大宮駅に12時20分に着いた。



 東武アーバンパークラインの大宮駅12時27分発に乗り換え、12時30分に2つ目
の大宮公園駅で下車した。


 
 大宮公園に向かう道筋にあるこの店は人気のようで、若い人の長い列が。


 

 大宮公園の北側にある「埼玉県立 歴史と民俗の博物館」に12時45分頃着いた。


 入口近くにある弥生時代の復元住居



 現在開催中のは企画展はないので、何度も観覧しているが常設展示を一巡することに。


     
     第1室 旧石器~弥生時代







         
     第2室 古墳時代



   

     

          

               

     
     第3室 奈良・南北朝時代


  

     

     
     第4室 美術展示室

     

          

     


     
     第5室 室町~戦国時代







 この後は地階に下り、次の展示室へ。

     
     第7室 江戸時代Ⅰ













     

 第6室 板碑




     



     

     
 民俗展示室



     



     



 第8室 江戸時代Ⅱと第9室 明治時代~現代の展示は撮影を省く。


 一巡したので1階に戻る。第1室の外柄壁面には近郊の展覧会のポスターがたくさん。




  エントランスロビーから南側には、豊富な新緑などが望まれる。
  


 13時50分過ぎ、館の西側2階にある無料休憩コーナーに上がり、喫茶でビーフカレ
ーとアイスコーヒーセット(650円+300円)を注文、いつものように遅い昼食に。


 
 14時10分頃、休憩コーナーから退館して大宮公園の北側へ。↓眼前のクスノキなど。


 
 舟遊池の北側沿いに、周辺を展望しながら園路を東進する。




 舟遊池の東端付近からふり返る池周辺の眺め
 

     池の南側にある売店際で、アジサイが咲き出していた。
     

 樹林下の園路を南へ向かう。

     
     「記憶の扉」 高岡典男作


 児童遊園地横を南進し、日本庭園に北東側入口から入る。


     

          







   

 南西側に抜けて、東側の門から武蔵一宮の氷川神社拝殿を囲む回廊内へ。


      
     東門を入った周辺には、たくさんの絵馬やおみくじなどが。





 拝殿↑に参拝して舞殿↓の横を進んで楼門を出た。


 拝殿前に置いてあった「氷川神社 社報 第三十九号 武蔵一宮」によれば、今年、令和
6年正月の参詣者は1日が約90万人、2日が約50万人、3日が約60万人で、三が日
の初詣参詣者は約200万人だったという。 

 ふり返る楼門



 神池の橋を渡って三の鳥居を後にする


  
     ケヤキなどの高木の並ぶ参道を南へ。
     

  
  二の鳥居を出た。

  一の宮通りを南西へ。
    

     さらに飲食店などの並ぶ細い通りを抜ける。
     

 大宮劇東口に15時10分過ぎに着いた。


 15時15分発頃JR大宮駅中央改札口を入り、15時29分発埼京線上り電車に乗る。

 武蔵野線、西武池袋線経由で帰路へ、途中で買物もして16時45分に帰宅した。
 



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大宮スケッチ会 作品展と埼玉県立 歴史と民俗の博物館へ(さいたま市北区)〈後半〉

2023-12-11 22:42:25 | 美術館・博物館等の観覧
 2023年11月22日(水) 〈後半・大宮公園と県立歴史と民俗の博物館〉

 大宮スケッチ会作品展を観覧してから武蔵一宮の氷川神社に参拝後、東側の門を出て、
12時30分頃、県立大宮公園に入る。

 そばの白鳥池の、中の島にある2本の大イチョウがよい彩り。

 
     池の東側にも2本、かなり色づいたイチョウが。
     


 公園の中央部に向かって北へ、売店の横を通過してアカマツやソメイヨシノの多いエリ
アへ。



 
     樹齢150年を超えるというシダレザクラは、もう葉を落としていた。
     

          近くに「皇后陛下行啓記念碑」がある。
          
 大正9(1920)年10月15日に、当時の皇后陛下が氷川神社に立ち寄られた記念
して建てられたよう。


 背後の、舟遊池の南側沿いの園路を西進する。 対岸の広葉樹は色づきが進む。
     

     池の北端付近の背後には、県営水泳競技場のスタンドが望まれる。
     



 池の北西端まで進むと、近くの大ケヤキがよい彩り。


   

 駐車場の中を抜けて、東側にある「埼玉県立 歴史と民俗の博物館」へ。
 

 構内に入ると、右手には復元された弥生時代の住居がある。



 館内では、特別展「縄文コードをひもとく」を開催中。
      

      入館して、まずはこの特別展会場へ向かう。(観覧料600円)
               


 特別展示室の手前の季節展示室では、最近配布を始めてらしい「埼玉縄文カード」関連
の展示が。








 特別展の会場近くで埼玉縄文カード6枚↑をもらい、特別展会場の特別展示室へ。

 県内の、ほかの博物館での配布場所と配布カードは以下の通り。




 配布期間は2024年1月14日(日)までだが、なくなり次第、配布終了とのこと。 



 さて、「縄文コード」とは何のことだろうか・・・ この特別展のリーフレットには、
以下のように記されている。

『埼玉県には多くの縄文時代の遺跡があり、発掘調査で膨大な数の縄文土器が見つかって
います。本展では埼玉県を代表する縄文遺跡や最新の調査で出土した縄文土器を一堂に展
示し、形や文様、衣装に注目して縄文土器にこめられた縄文人の思想〔縄文コード〕をひ
もときます。』

 最初の展示コーナー「プロローグ モースが見た縄文コード」から


















 「Ⅱ 縄文コードをひもとく」の展示から


































     
     『エピローグ 最後の縄文土器』のコーナー




 一巡したが、たくさんの縄文土器や説明資料があり、さほど縄文土器について理解して
ない自分としては、よくこれだけの資料と実物を集めたものだと感心するばかりだった。

 会場で入手の「展示資料一覧」によれば、展示された資料数(土器や深鉢など)265
点、取り上げた遺跡は49遺跡で、何れも埼玉県内のもののよう。



 13時40分頃、特別展会場を出た。まだ昼食前だったので、とりあえず昼食をするこ
とにして、2階西側にあるレストランに回る。

 もう、テーブルには1グループしかいなかった。

 品切れのメニューもあり、チャーハン(650円)を注文して遅い昼食を済ます。


 このあとは、何度も観覧してはいるが常設展示室もひととおり回ることに。目についた
展示をいくつか。




     





     

          

     













  


 一番上は、昭和20(1945)年8月14日深夜から15日未明にかけての熊谷空襲
で米軍が投下した爆弾中の不発弾。

 ちなみに、当時私は熊谷市の南西10㎞余りの農村に住んでいて、あの夜、熊谷空襲で
東北の空が一面赤くなっていたのを覚えている。 



     



 14時35分頃、県立歴史と民俗の博物館を後にした。

 

 県立大宮公園の北部、舟遊池の北側沿いの黄葉、紅葉を眺めながら園路を東進する。
     





 池の東端付近まで進んだ。いままでは、いつも大宮公園を南に抜けて大宮駅に戻ったの
だが、加齢に伴いかなり疲労が感じられるので、今日は最寄りの大宮公園駅に向かう。


 北に向かって進み、15時06分に東武アーバンパークライン(野田線)の大宮公園駅
に着いた。



 15時08分発、大宮行き上り電車で帰途につき、JR京浜東北線、武蔵野線、西武池
袋線と乗り継ぎ、暗くなった16時48分頃帰宅した。
  



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醤油の町 野田の茂木本家美術館と郷土博物館など(千葉・野田)〈後半〉

2023-12-03 18:29:46 | 美術館・博物館等の観覧
 2023年11月16日(木) 〈後半:野田市郷土博物館と市民会館の観覧〉

 茂木本家美術館の観覧後、流山街道沿いのそば店で昼食を済ませ、郷土博物館などの観
覧に向かうことにした。

 昼食をしたそば店の隣に、古い洋館が目につく。「興風会館」で、昭和3(1928)
年に建設されたロマネスクを加味した近世復興式の建物。当時は、千葉県庁に次ぐ大建築
物といわれていたとか。
     
 現在は、最大652人の観客席の大講堂や集会場などがあり、講演会や展覧会、映画会
などが開催されるようで、平成9(1997)年に国の登録有形文化財になったという。

 この日は「野田美術会チャリティー展」を開催中だったが、入館は省く。

 流山街道をさらに北北西進み、キッコーマンンの本社ビル前を通過する。

 その先にも、古い洋館の建物があった。入口には「(株)千秋社」の表札があり、平成
19年(2007)度に経済産業省から認定された「近代化産業遺産」のパネルもあるが、
詳細は記されてない。


 次のT字路を右折して東へ、ファミリーマートやキッコーマン環境分析センターの先で
T字路を左折すると、北西側は野田児童遊園公園になっている。

 公園の北西側、大イチョウの奥に小さいが鎮守の森があるが、柵があり入れない。

 金寶殿本社と呼ぶ建物で、キッコーマン一族の茂木佐平治家のものらしい

 その説明パネル


 柵の外から金寶殿の精巧な木彫を眺めた。



 傾斜した手水舎にも、精巧な木彫が施されている。


 一角には、大きく傾くクスノキの老木も立つ。


 交差点の東側や北側には長い塀が巡らされ、東側すぐ先に寺院のような立派な門がある。


 その広い敷地内に野田市郷土博物館と市民会館があるようなので、13時55分頃に門
を入った。 





 「野田市郷土博物館 野田市市民会館」リーフレットから↑地図と↓敷地全体図

 
 門内は豊富な植栽があり、ここが郷土博物館や市民会館とは想像しがたい。


 まずは、門を入り左手奥にある野田市郷土博物館↓を観覧することに。


 郷土博物館の手前にあった、醤油のもろみをしぼる際に使われたという吊り石。


 郷土博物館前には、醤油のもろみをかき混ぜるために使われたという空気圧縮機が。


 野田市立郷土博物館のリーフレットに掲載の館の概要(入場無料)




 受付の左手にある展示コーナーでは、今年度の特別展「野田の剣術・剣道史」を開催し
ていた。
     
     そのリーフレットの表↑と裏面から




















     



 詳細に観覧したわけではないが、明治から昭和にかけて、野田では剣術や剣道が隆盛だ
ったことがよく理解できた。




 このあとは2階に上がり、回廊状の常設展示「野田に生きた人々の生活と文化」を観覧
する。




     


 目に着いた展示を幾つか。やはり醤油に関する展示が多い。




























     
 第二次大戦を終戦に導いた首相・鈴木貫太郎は、市内の関宿(せきやど)に住んでいて、
以前のウオーキングでその自宅横を通った記憶がある。
           



 この郷土博物館の建物は、2年前に国登録有形文化財となったという。

 最後に観覧したコーナーで紹介されていた、当館の設計者・山田守の設計した都心の大
手町にあった建物が、私の昭和30(1955)年代前半の勤務先だったことも思い出す。

 一巡後、受付の方(館長さん?)に話したら大変興味を示され、当館でも近年に山田守
氏関連の特別展を開催したと教えいただいた。

 開館は、現在の上皇ご夫妻の結婚翌年の昭和34(1959)年とのこと。その上皇ご
夫妻の結婚式当日には行列を見たことも申し上げる。

 私が所沢から来たことも受付時の記名でご存じで、ご実家の墓地が埼玉県中部にあると
も言われ、私が中学生まで近くの町で育ったことなど話し、思いがけずの縁に話が弾んだ。

 14時40分頃郷土博物館を出た。私の入館中、ほかに観覧者の来館は無かったよう。

 館前にはこんな展示も。(醤油仕込桶の底板)


 このあとは、東側にある市民会館の観覧に。

 市民会館というと、コンクリート造りのビルが想定されるが、なんとここは野田の醤油
醸造家だった茂木佐平治氏の邸宅で、市民の文化活動の拠点として活用され、合わせて見
学施設(無料)にもなっている。  リーフレットから↓


 玄関を入ったところに掲示の建物のレイアウト


 建物は、登録有形文化財と近代化産業遺産に認定されている。


 まずは玄関を入ったところの展示






 レイアウトに従い、廊下沿いに反時計回りに一巡する。目についたものを展示物などを
含めて順次紹介する。

 当館では将棋のタイトル戦も実施されたとか。これは第26期竜王戦対局者のサイン。








     






















 建物内を一巡後、玄関を出て左手の門を入って庭園へ。庭園も国登録記念物である。
















 ゆっくりと市民会館とその庭園の観覧を終え、15時05分に門を出た。同じ時間帯の
観覧者は4~5組の10人前後だったかと思われる。

 日没が早くなっているので今日の観覧はここで終え、駅に向かうことにする。
 
 東に向かい、T字路を右折してスーパー・コモディイイダ前を通過し、次のT字路を左
折すると空き地の向こうに駅が見えてきた。


 
 間もなく開設と思われる改築された高架下の駅舎前を進み、15時17分に野田市駅の
仮駅舎に着いた。


 2階のホームへ向かう連絡通路に、昼食前に寄った野田せんべいの「大川や」のシンプ
ルな広告がある。



 2階のホームに上がると、西方に夕暮れの近づく気配が望まれる。アンテナ塔は、野田
市下町交差点の南側にあるNTT東日本のもの。
     

 15時26分発の急行電車で大宮に向かい、大宮、南浦和、新秋津から秋津へと乗り継
ぎ、すっかり暗くなった17時33分に帰宅した。                

 


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醤油の町 野田の茂木本家美術館と郷土博物館など(千葉・野田)〈前半〉

2023-11-29 08:25:25 | 美術館・博物館等の観覧
 2023年11月16日(木) 〈前半:茂木本家美術館の観覧〉

 野田市の茂木本家美術館で、版画家 川瀬巴水(かわせはすい)の特別展を開催中という
ので、わが家からは少し時間がかかるが観覧に行くことにした。

 自宅を9時前に出て、西武池袋線、JR武蔵野線と京浜東北線で大宮へ、さらに東武ア
ーバンパークライン(野田線)へと乗り継ぎ、11時10分に野田市駅に着いた。

 野田市駅周辺は高架化工事が進み高架下の駅舎もほぼ完成しているようだが、現在は柏
駅寄りの仮駅舎になっていた。


 広々とした駅前広場は大規模な再開発中で草の生えた空き地が広がり、県道46号・野
田牛久線の南側には醤油のキッコーマンの大きな工場がある。

 
 県道に面したその工場の正門前を進み、駅から500m余りで信号のある交差点を右折
し、右カーブ点の突き当たりにある『茂木本家(もぎほんけ)美術館「MOMOA」』に、
11時30分過ぎに着いた。


     入口横のイチョウがかなり色づいている。
     

 茂木本家美術館「MOMOA」は、キッコーマン創業家である高梨・茂木一族8家の茂木
本家の、12代茂木七左衛門が収集した作品を中心とした地元貢献型美術館で、もともと
は茂木本家のしょうゆ工場があった場所に建てられたもの。開館は2006年1月とか。

 茂木家邸宅や神社との位置関係を考慮したランドスケープや、周りに溶け込む建物のデ
ザインにも注目するとよいという。

 ちなみに「MOMOA」は、MOGI-HONKE MUSEAM OF ART の略のよう。 


 開館は水曜~日曜で予約制だが、予約なしでも余裕があればすぐ入館できるよう。予約
せずに来たが、すぐに入館できた(入館料700円)
       

 まずは、受付に近いファウンダーズ・ルームの展示を観覧する。


   横山大観  霊峰富士  


   中島千波  竹図


   梅原龍三郎  鯛


   小倉遊亀  古九谷鉢葡萄


   小倉遊亀  青梅


        小倉遊亀  古九谷徳利と白椿
     

 同じ部屋の小品の展示


 庭の一角の眺め


 次に入ったのは一番広いギャラリー1、ここには富士山の作品が並ぶ。




   

   中島千波  朝霧富士


   松本哲男  一宇一月明


   坪内滄明  秀峰


   大山忠作  黎明飛翔


   竹内邦夫  寂光




   松本哲男  富嶽

  
   梅原龍三郎  富士山



 この部屋の隅の表示、上を見上げると↓

 
     
          部屋の外の彫刻2点
          

 今日来た目的の「生誕140年 川瀬巴水 版画の旅」展は、庭に突き出たような位置の
細い部屋・ギャラリー3で後期(10月25日~12月10日)の作品を展示していた。
     

 川瀬巴水は大正・昭和期に活躍した版画家。今年は生誕140年の節目の年にあたとい
うことから、館の収蔵作品から巴水の初期から晩年までの代表的なシリーズから約100
点を前期・後期に分けて展示しているよう。



 現在は後期で、1923年の関東大震災で作品や版木、写生帖などを焼失した巴水が、
失意のなかから新たな創作意欲を掻き立て取り組んだ《旅みやげ第三集》のシリーズや、
復興に向かう東京の風景を取材した《東京二十景》、富士山を描いた風景画や戦後の晩年
の作品などを紹介しているという。

 展示は壁面とテーブル上にあり、最初は壁面の作品を左手から右へと一巡してそれら作
品の幾つかを。

     房州太海




     秋田空巣沼
     

          秋田土崎
          

     別府の朝 
           

 吉田の雪晴  
 

     西伊豆木負 
     



     東海道風景選集から 品川  
      
 
          三保の松原 
          

    田子の浦之夕
    

          元吉原の朝   
          

     平泉金色堂
     

 ここからは机上の展示を、真上から撮れないので画面は歪むが・・

 東京二十景から 芝増上寺


 神田明神境内  


 明石町の雨後  


 滝之川    


 荒川の月(赤羽)   


 新東京百景から 弁慶橋の春雨    


 佃住吉大社    

 
 日本風景集から 八之戸鮫   


 札幌中嶋の夕月     



 
 北海道洞爺湖    


 二見ヶ浦


 紀州瀞 


 ほかの作品を含め、あわせて48点が展示されていた。

 川瀬巴水の作品は、これまで美術館やデパートで何度か鑑賞しているが、今回は初めて
見た作品もあり、来た甲斐があった。  

     
 


 北側には、茂木本家の稲荷神社の森が。


 観覧後、東側のカフェの隅から外に出て、広い芝生地の庭園や稲荷神社などを巡ること
にする。
    


 庭からの建物左手↑から右手↓を。


 庭先の木柵の門を越えて稲荷神社方面へ。


     小さな社
     

          神社の森周辺のケヤキの彩り。
          

 うっそうとした樹林に囲まれた稲荷神社


 手水舎には、精巧な木彫が施されていた。


 江戸時代に作られたもので、屋根下の彫刻には「きつねの嫁入り」もある。






     社殿横のケヤキの高木 
     

 境内を一巡して建物方面へと戻る。


 12時40分過ぎ、茂木本家美術館「MOMOA」を出た。このあとは流山街道沿いで昼
食をして、北側近くにある野田市郷土博物館に向かうことにする。

 県道との交差点に戻り右折、すぐ近い次の交差点を右折して県道17号・流山街道へ。
まずは、交差点の西北側にあった須賀神社に寄る。


 須賀神社は、醤油業で栄えた人々が、鎮守様を祭ろうと元禄時代(1688~1703)
に上町から氏神を移して建立されたとか。社殿は全国でも珍しいという土蔵造り。


     小さめの社殿内には、みこしが保管されていた。
     

    
 すぐ先、右手にあった「大川や」というせんべい店は、駅構内のシンプルな広告を目に
していたので入り、久助せんべいを求めた。





 その先には手づくりそば店「古奈金」があり、昼食を終えた人が何組か出てきたので入
り、とろろそばを(920円)を注文して昼食とした。

 「古奈金(こなきん)は明治初期の創業。変わった店名は、初代の金藏さんが粉屋だっ
たことからとか。北海道産のそば粉で打つそばは細切りでシコシコ、つゆは醤油の香り高
い野田ならではの風味です。」と、かなり前の東武鉄道の「東武沿線さんぽ」(平成18
(2006)年6月発行)に記されていたとおり、おいしかった。


                                     〈続く〉



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埼玉県民の日 無料公開の「所沢航空発祥記念館」へ(埼玉・所沢)

2023-11-23 21:15:14 | 美術館・博物館等の観覧
 2023年11月14日(火)

 好天の今日は「埼玉県民の日」。県内各地の公共施設などが無料公開されるが、4年ぶ
りに地元「所沢航空発祥記念館」の観覧に行くことにした。


 昨日と同様に西武新宿線航空公園駅の西口から東口へ回ると、駅前広場に展示している
国産旅客機YS-11も、今日は機外見学のみだが公開されていたので見学することに。


 後方左手の入口から入って左側主翼下から前面へ、さらに右手を後方へと一巡できる。




     左側主翼下の車輪回り
     
 
          前方から機体下部を
          

 右主翼前方から後方へと進む






 一巡したので柵内から出て航空記念公園に向かう。そばの交差点を横断してふり返る。


     

 昨日も見た市役所駐車場のイチョウは、幾分黄葉が進んだ感じ。

     
 東南側の市役所別館前では、毎月第二2火曜日に開催する「とことこ市」のテントが並
んでいた。

 ここでは、地元の野菜や飲食物などを直売している。



 野菜の直売テントでこの時期しか出ないハヤトウリを購入し、焼だんごのテントで焼だ
んごを求めた。


 市道を挟んでその南側から航空記念公園の西北部に入る。


 南側の広い芝生広場には、県民の日で休校の小学生家族など多くの市民が。


 芝生広場の東北側に航空発祥記念館があり、近くの芝生広場には航空自衛隊で使われた
C-46輸送機が。





 航空発祥記念館は開設30年を迎え、記念の展示もあるよう。11時15分近くに入館
した(県民の日は無料、通常は展示館520円、大型映像館630円、セット840円)。


     





 入口を入ったエントランスの右手はミュージアムショップ


 左手上には、この場所にあった所沢飛行場で初飛行した会式一号機のレプリカが。


 まずは右手の1階展示ホールへ。

 
     
     入って右手壁面沿いは、生誕120年&航空120周年記念の「堀越二郎回顧展」。
          

 第二次大戦時の戦闘機・零戦設計者として知られる、堀越二郎(ほりこしじろう)がた
どった航空の道を概観するという企画のよう。
   



     




 
 何枚ものパネルと資料などの入ったケースとも反射が多くて見にくいので、ザッと見た。

 ホールいっぱいに並ぶ実機の展示されている航空機展示へ。

 黄色い塗色のノースアメリカン T-6G 

 1955(昭和30)年に輸入され、自衛隊で10年にわたりパイロット養成などに使
用され、1969(昭和44)年に全機退役したという。

 シコルスキーH-19

 中型実用ヘリコプターで1949(昭和24)年に初飛行し、日本では三菱重工業がラ
イセンス生産して自衛隊に66機導入され、災害派遣、離島・僻地からの緊急患などに、
全日空など民間が旅客・貨物輸送機に使用されるなどして、初期のヘリコプターでは最も
成功した機種のよう。


 
 セスナT310Q

 1945年に生産開始した、米国セスナ・エアクラフト・カンパニーの双発機。

 当時の双発機のベストセラーとなり、1979年までに4,500機生産され、これは
当初よりパワーアップされた1970年製で、本田航空で使用されたものとか。

     
 ホール南面に沿って、開館30周年記念特別展『30年を翔(かけ)る』のひとつで
ある「2023年特別展の旅」として、毎年開催された特別展のパネルが並んでいる。












 1階再奥の一角には「記念館30年のあゆみ」のコーナーが。


 上空に吊されたパイパー L-21機  (黄色単発の機)


 富士 T-1Bジェット練習機 

 日本で第二次大戦後初めて独自開発し、量産した純国産エンジン搭載機

 北側の建物内、天井から下がるニューポール 81E2機のレプリカ

  
     
     こちらの建物内で展示されているものの幾つか。

 
 展示ホールに戻って入口近くの階段から2階へ上がり、天井から吊された機体などを。


 2階の展示コーナーでは、「所沢メモリアルギャラリー」というコーナーが設けられて
いたので一巡する。



 「所沢の空を舞った飛行機たち」の写真












 「空の管制」コーナーには、現在も航空記念公園の東側にある東京航空交通管制部で、
実際に使われていた管制装置が展示されている。


 もう一度、展示ホール内の飛行機やエンジンなどを眺めた。




    



 1階に下りて、南側に並ぶ開館30周年記念特別展「30年を遡る」のパネルを一覧す
る。
     

          

     

          

        

 何度か来館しているのでおなじみの展示が多く、県民の日で来館者も多かったのでラン
ダムにあちこち巡り、12時過ぎに退館した。



 館前の芝生広場を東へ。C-46輸送機の前には「航空発祥の地」碑があり、輸送機を
囲む柵沿いのピラカンサがたくさんの実をつけている。









 バラ園を経て中央園路を南へ進んで公園を後にして、西新井町交差点から所沢駅方面に
向かった。
 
 



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東京都美術館の「第30回 新作家展」へ(東京・台東区)

2023-10-20 09:56:07 | 美術館・博物館等の観覧
 2023年10月17日(火)

 千葉県のカントリーウオークグループ「とねるず」のメンバー、平松さんが出展されて
いる「第30回 新作家展」に、とねるずのメンバーが観覧に行くというので、私も同行
させてもらうことにした。
  
 集合はJR上野駅の公園口に11時。平松さんなど8人の皆さんが集まり、観覧の前に
昼食を済ませることにして、東京文化会館前から南(御徒町方向)へ向かう。

     
    改修工事中の日本藝術院の建物の先にムクノキの古木があり、幹に大きな空洞が。
          

     
      近くの木々は、まだ緑がいっぱい。


 上野駅の南側、上野公園の台地下にある「上野の森さくらテラス」という建物へエレベ
ーターで下り、1階の食堂街でそれぞれお好みの店で食事を済ませ、13時10分頃に上
で待ち合わせることに。


 私は、3人の方々と「喜乃字屋」という蕎麦店に入り、冷やしとろろ(630円)を。


     
 食事を終えて再び上野公園にエレベーターで上がり、「彰義隊の墓」のそばでほかの皆
さんを待つ。
     

 墓の横には、色づいたサンゴジュの実がいっぱい。


   すぐ南側にある上野公園のシンボルともいえる西郷隆盛像も、久しぶりに見上げる。
     
 高村光雲作で明治31(1898)年の落成、台上3.6m、地上からは7.2mある
よう。
     そばのイチョウの葉は、わずかに色づいている。
     

 彰義隊の墓のそばにあったアオギリの木が、今朝根腐れで倒れたようで、切って整理し
ていた。


 全員揃ったので会場に向かう。上野公園の東端近くから折り返して、ソメイヨシノの並
木の続くさくら通りの手前に平行する園路を東北東方向へ。


 清水観音堂↑の背後辺りで、ジュウガツザクラが咲いていた。


 その先に、「博士王仁碑」というのが2基並んでいる。


     碑の右にある博士像↓の下の説明は以下の通り。
     
 『王仁(わに)博士は、4世紀末 大韓民国全羅南道霊岩で誕生されたと伝えられ、「古
事記」「日本書紀」などによると、応神天皇の招聘により論語と千字文を携え渡来、皇太
子の 師匠となられ忠信孝悌を教えられたという。博士は孔子と比肩され、日本の飛鳥文
化を花咲かせた学者として崇められている』

 さらに少し進むと、junjunnさんの帽子にカマキリが。

 
 近くのソメイヨシノには、狂い咲きの花も見られた。


     清水観音堂の先には、「時忘れじの塔」がある。
     
 裏面には、「大正12(1923)年の関東大震災と昭和20(1945)年の東京大
空襲という、現在からは想像も出来ない悲しい歴史があるが、今、美しい上野の山を行き
交う人々に、そのような出来事を思い起こしてもらうとともに、平和な時代へと時をつな
げる心の目印として、この時計台を寄贈しました。」と刻まれ、

 建立寄贈者として「初代林家三平妻 海老名香葉子」と有志の方々の名が記されていた。


 その先からさくら通りに出て、さらに先へ。食事処 韻松亭前から上野大仏の斜面下に
進むとセンニンソウ↑が咲き、近くの分岐点にトーテムポールが立つ。
     
 高さ7m、翼の長さ4m、制作は日本芸術院会員の三坂 耿一郎(こういちろう)氏に
よる1964年3月の制作で、東京上野ライオンズクラブが寄贈したものという。

     そばの木はカクレミノだろうか、実が大きくなっている。
     

 上野駅から真っ直ぐに延びた通りと交差して、その通りへ左折する。その角には馬上姿
の小松宮像が。
     


 上野動物園の表門前を過ぎると、今日の目的の会場・東京都美術館である。
     




 敷地の入口付近に「イスノキ」というマンサク科の常緑高木があり、その名のように太
い枝張りに腰掛けられそう。
     

 入口に向かう広場に全面鏡面で球形の作品があり、太陽光を受けてまぶしい光を放つ。

 「my sky hole 85-2 光と影」  1985年 井上武吉作という。

     
 入口のロビー階に下りてから1階第3展示室に上がり「第30回 新作家展」の会場へ。
     


 第3展示室は4室に分かれていたので、反時計方向に順次一巡して観賞する。






     







 もらった出品目録によれば、この催しを主催する新作家美術協会の会員・平松さんなど
23点の作品のほか、委員21点、準会員14点、一般の方5点が出展されていた。




     



     





     



 作品の多くは100号前後からそれを越えるような大きなもので、 抽象画のような作品
も多いが、彩りがきれいで見栄えのする作品がたくさんあった。



     





     





     

          



     平松さんの作品は、最後の第4室の中央部に飾られていた。
     

 出展作品「滝」を囲み、平松さんを中心に今日参加のとねるずの皆さん。 



 さらにほかの作品も。


     








 ゆっくりと45分ほど作品を鑑賞し、13時30分頃に会場を後にした。

 なお、主催の新作家美術協会のサイトはこちらを

 この後皆さんは、ロビー階でミーティングをするようなので、失礼して館前の広場に上
がる。

 芝生広場のあちこちに展示されていた作品。まずは「三つの立方体 A」

 1980年 堀内正和 作

 「三本の直方体 B」 1978年 堀内正和作


 「メビウスの立方体」 1978年 五十嵐晴夫作

 第6回現代彫刻展 東京都美術館賞

 「P3824 M君までの距離」 1977年 鈴木久夫作

 第32回 行動美術展 

 入館前にも見た「my sky hole 85-2 光と影」の横を通過し、東京都美術館を後にした。




 上野駅に向かう途中、大噴水の前の広場にはたくさんのテントが並んでいた。入口にい
た警備の人に聞いたら、週末の10月21日(土)と22日(日)に開催される「東京都
都市公園制度制定150周年・上野恩賜公園開園150周年記念式典」の会場になるという。
                                 (写真は撮り忘れ)
 
 その情報はこちらのサイトに


 今日も上野公園内はかなりの人出で賑わっていたが、この催しで週末はさらに来園者が
増えそう。

       
  ユニークな動物園前交番の前を通過して、 JR上野駅には13時50分頃着いた。


 少し遅れたらしい13時51(53)分発、山手線内回り電車で池袋方面に向かう。




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狭山市立博物館の「ざんねんな いきもの展」へ(埼玉・狭山)

2023-07-18 13:01:05 | 美術館・博物館等の観覧
 2023年7月14日(金)  〈後半〉

 市営稲荷山公園でヤマユリを見た後、県営狭山稲荷山公園の東北端から公園内に戻り、
園内主要部を一周する園路を北東側から西方へと進む。







 園路の西端付近には、ヒマワリが咲き出していた。




 園路の西南端付近まで進むと、次の目的地、狭山市立博物館が近づく。


 博物館の北側は、広い芝生地になっている。


 
 11時40分頃、狭山市立博物館に着いた。現在は企画展「ざんねんな いきもの展」を
開催中なので観覧することに(入館料500円)。
  

     

 まずは、「舞い舞いホール」と呼ぶ円形吹き抜けの会場での展示を見る。



  中央部にはヘラジカの剥製が。
  


 ホールの壁面には、狭山市立地鉱山公園こども動物園提供の、「動物紹介&こぼれ話」
と呼ぶパネルが並ぶ。













  「舞い舞いホール」を囲むすスロープを2階へ上がり、企画展示室での企画展会場へ。
  

      


      反時計回りに回って観覧する。
     

  

     

  

     

  



  



     





  



  



  



     





  



  



  



  



  

  

 企画展会場を一巡したので会場を出た。


 2階の中で大きなスペースを占める常設展示室は何度も巡っているが、今回も一巡して
ザッと観覧した。会場の様子や目についた展示を幾つか。























 2階ロビーの一角、茶室横のショーケースにはクジラの骨やひげや歯を加工した作品が
少しだけ。


 12時40分過ぎにひととおりの観覧を終え、1階エントランスホールにあったほかの
博物館などの催し物のリーフレットなどをもらう。

 ホールに接して「コメと茶」と呼ぶカフェもあり、時間も頃合いなので入って昼食をす
ることにした。


 ポロネーズセット(ドリンク付き1,050円)を注文してしばらく待ち、昼食をした。



 13時30分に市立博物館を後にした。



 駅までは、狭山稲荷山公園の南東側園路を回って行くことに。 





 西武池袋線の稲荷山公園駅には13時40分頃着き、13時45分発上り電車に乗る。





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清瀬市郷土博物館で「林亮太 色鉛筆画作品展」(東京・清瀬)

2023-06-10 23:05:00 | 美術館・博物館等の観覧
 2023年6月7日(水)

 所沢市内で入手してあったリーフレットでこの催しを知り、会期が終わりに近づいてい
るので今日、標記の特別展を観覧に行くことにした。


 西武池袋線上り電車に乗り、清瀬駅には11時に着いた。北口から真っ直ぐ北北東に伸
びるけやき通りを進む。
     
     歩道には名のとおりケヤキ並木が続き、花壇も設けられている。


 元町一丁目バス停の辺りを過ぎると畑が増え、路傍にはアジサイが。


     
 けやき通りには「キヨセ ケヤキロード ギャラリー」と呼ぶ、野外彫刻が続いている。
作品は、平成元年(1989)度~5年(1993)度にかけて24基設置されたとか。
     




     東側の広い畑の一隅に咲き乱れる花々
     


 けやき通り沿いにも、アジサイやビオウヤナギなどが。


 表示に従い左手の住宅地を少し進むと、清瀬市郷土博物館がある。何度も来ているので
おなじみの場所。当館は入館無料で、いつも写真撮影も可能である。


   入口に掲示の特別展のパネル
  

 特別展の会場は2階のギャラリーだが、その前に1階の展示室を回ってみることに。ま
ずは、入口に近い展示ホールへ。


 ここでは、「武蔵野線開業50周年 -清瀬を駆け抜ける武蔵野線-」を展示中



 開通前から最近までの清瀬周辺の武蔵野線関係の資料や写真などが展示されていたので、
順次観覧した。






     








 展示ホールの左手側には、市内で使用されていた江戸時代から近年までの道具類が展示
されている。







 ホールの左手奥に接して民俗展示室があり、こちらも以前にも見たがザッと一巡する。






     
 そのあと、2階に上がってギャラリーで開催中の『林亮太 色鉛筆画作品展』へ。こちら
も入場無料で、写真撮影も可能とのこと。



 もらったパンフレットに挿入の作品リストによれば、全部で62点の作品が展示されて
いるようで、順序に従い観覧した。


     



     

          
 地元清瀬市や西武池袋線沿線の風景が多いので、おなじみの場所もあり、これらが色鉛
筆で描かれたとは思えぬ素晴らしい出来映え。特に影や路上の水、電線の表現などが印象
に残った。



   甍の波に 新座市 




   春色の煌めき 清瀬金山緑地 


   Summertime 清瀬駅


   Wintertime 清瀬駅


   木漏れ日 キヨセケヤキロードギャラリー


 ちなみに、観覧後、近くからと思われるところで撮ったもの。ここよりケヤキの木の2
本くらい先辺りから描かれたよう。

     
        陽光に包まれて 清瀬市中里

          
             三叉路の表情1 清瀬市







     

          

     





 なお、このような色鉛筆で描いた作品の展示会は、年内に以下の2つの催しが予定され
ているようだ。





 1階に下りて、歴史展示館にも入ってみる。ここも何度か観覧している。





 展示ホールの左手外側の廊下には、古い農機具や養蚕、製茶などの用具が。



 ひととおり観覧を終えたら12時30分になったので、喫茶コーナーに入って「武蔵野
うどんと飲み物セット」(800円)を注文し、昼食とした。


 食事を終えて館を出て、館外の緑地にも回って咲いている花を探したが、わずかしかな
かった。

 こちらはシャラノキの花

 
 13時過ぎに郷土博物館を出た。日差しがや暑いが、少しだけ近辺の寺社を巡ることに。
   
 けやき通りを少し戻って志木街道に回り、ケヤキ並木の続く通りを東北へ。

 
 沿道には古くからの農家が多く、りっぱな門構えの屋敷や蔵のある農家が続いている。



 次の信号のある交差点の先が、水天宮と日枝神社。



 まずは手前の水天宮に参拝することに。拝殿の手前の手水舎横に、「清戸の柊(ひいら
ぎ)」と呼ぶヒイラギの古木が立つ。
     

 横にある御霊社に祭られた小さな社殿


 さらにその横には境内社の白山社、金刀比羅神社 、八雲神社が並ぶ。


 水天宮の右に接して並ぶ日枝神社にも参拝する。



 日枝神社の右手前の小屋に、「日枝神社の三遠の石灯籠」が二基並んでいる。右は寛文
4(1664)年、左は宝永7(1710)年の造立で、六角柱の根元に「見ざる」「聞
かざる」「物言わざる」の三遠の彫刻があり、清瀬市の有形文化財に指定されている。


 日枝神社の参道を出て鳥居をふり返ると、独特の鳥居だと気付く。「山王鳥居」と呼ぶ
もので、変形鳥居のひとつのよう。



 志木街道を挟んで斜向かいにある、曹洞宗全龍寺にも回ってみることに。道路際の地蔵
堂には、大きなお地蔵さんが祭られていた。
     

 本堂は地蔵堂横を少し進んだ南西側奥にあり、東向に立っている。


     
     本堂の前には、回し七福神など、新しいし灯籠が幾つか並んでいた。
          



     

 入口側の塀を瀬にして十六羅漢像が並ぶ。

 
 全龍寺を出て、志木街道のすぐ先の細道に入って南下することに。

 その入り際には、アナベルとハンゲショウが咲き出していた。


 新小金井街道に突き当たり、右折して南東へと向かう。


 清瀬駅近くまで進むと、コスモス咲くトウモロコシ畑とマンションという清瀬らしい風
景が目に入る。


 清瀬駅北口前に戻り、そばのスーパー・西友の地階で少しだけ食品の買物をした。


 14時35分頃清瀬駅北口に着き、14時41分発の下り飯能行き電車に乗る。




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モリタクの「B宝館」で膨大なコレクションを観覧(埼玉・所沢)

2023-01-10 22:25:51 | 美術館・博物館等の観覧
 2023年1月7日(土) 〈その2〉

 正午まで、航空記念公園で新春消防出初め式を見た後、西武新宿線航空公園駅の連絡通
路を越えて西口に回り、所沢市上下水道庁舎横を経て、県道6号・川越所沢線の泉町交差
点の南東側、すぐ近くにある「B宝館(ビーほうかん)」に12時35分頃着いた。

 ここは、「モリタク」こと経済アナリストの森永卓郎さんの膨大なコレクションを展示
公開しているところ。
    
 森永さんは、市内に在住されていて日本のサブカルチャーに造詣が深く、さまざまなグ
ッズの収集家としても知られており、12万点といわれる膨大なコレクションが、月1度、
第1土曜12時~18時までの時間限定で公開されている。

 場所はこちら


 今日午後は、新年最初の公開日であり、たまたま昨夜22時からのNHKBSプレミア
ムの番組「これが弊社の「お宝」映像!」第2回に森永さんが出演され、コレクションの
一部を観たのが入館のきっかけ。

 B宝館のBは、「ビンボー」「おバカ」「ビューティフル」の意味が込められていると
か。

 入館料は、大人(一般)800円、シニア・学生600円、小学生以下400円だが、
初めて入館した際にもらえるチケットを持参すると、25%OFFの大人600円、シニア
・学生450円、小学生以下300円で入れる。

 長男から2,3年前にもらったチケットがあったので持参し、シニア料金450円で入
館した。

 なお、この割引チケットには「開館日/毎週土曜日のみ」と記されているが、現在は最
初に記したとおり第1土曜日のみになっている。

      入口際には森永さんのパネルが。
     


 以前は1階だけ写真撮影可能だったようだが、受付の方に聞いたら、2階のガンダム関
係以外は撮影可能とのこと。さっそく1階の展示から観覧を。



 1階は、入口や受付のある手前の部屋と、その奥にもう一つの部屋の2か所に分かれて
いるが、ランダムに回ったので続けてその一部を。


     













     

          

     













     


 奥の部屋の柱には、訪れた著名人のサインなどが。
     

          











     

          











     









     




 1階から2階への階段の途中にある、はとバスのヘッドボードは、昨夜のNHKBSプ
レミアムの番組でも紹介されたもの。


 これらワッペンや双六も階段の壁面に

       
 この後が、確か2階の展示のものだったろうか。2階も2つの部屋に分かれていて、も
う一つ部屋には、中央部にある重いドアを開けて入った。 


 2階への踊り場のこの展示は、森永さんの子どもの頃の写真のよう。
 






     
      いまは「ガラケー」と呼ばれる携帯電話の数々

          
           ウオークマン


 圧倒的に多いのがミニカー、よくもこれだけ集めたものだと感心する。


     

 展示物を並べてある棚の数だけでも数え切れないほどあり、間は行き違いがやっとのと
ころが大半。

 



 この辺りは飲料缶やびんなど










     







          

     


 階段際に並ぶ森永さんの著書

 これでも、撮った写真の半分にもならないが、それもほんの一部に過ぎない。
 
 展示しているものは、指先でつまめたり片手で持てるような小さなものばかり。でも、
このようにたくさん集めると、それぞれの歴史や文化、彩りやデザイン、技術や多様性な
ど、さまざまなことが分かり、貴重な研究資料などにもなりそうで、見応えがあった。


 1時間近く観覧して、13時30分頃退館した。

 B宝館のオフィシャルサイトはこちらを

 なお、B宝館については、所沢市の「広報ところざわ」令和5(2023)年1月号の
トップ記事、『特集 探訪「アートなところざわ」』でも紹介されている。

 当館を観覧されたい方は、冒頭にも紹介したとおり開館は月1回第1土曜日の午後のみ
なので、お間違いないよう。
 



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コメント (2)
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