魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

ああ昭和

2009年12月10日 | 日記・エッセイ・コラム

新しい年号が「平成」と発表になった時。街でインタビューに答える若者が、
「なんか、やだなあ。昭和の人になっちゃったみたいで・・・」
と答えていた。あの人も、もう40歳を超えてしまった。

近頃、男も女も、男らしさ、女らしさが無くなり、互いに魅力を見いだせなくなって、若者の間では、「昭和の男」「昭和の女」が理想像になっているのだそうだ。
昭和の男としては、素直に喜べない。とうとう昭和も、歴史時代になってしまった。

しかし、昭和と言っても、どの昭和なのだろう。
昭和の60年余は、大きく3世代に別れる。
「戦前・戦後・太平」と呼べばよいのだろうか。大体、20年ごとに時代のカラーがあり、どの世代に属するかは、20歳前後をどの時代に過ごしたかで別れる。

成人年齢の前後2~3年、合わせて5~6年がその世代を決定づける。大人としての価値観や行動様式がそこで身に付くからだ。

平成の若者が憧れる、昭和の「凛として強い男と女」など、いたのだろうか。もし、いたとすれば、それは江戸のよき日本の、因習の残像だろう。
古いモラルに縛られ踊らされ、そこから解放されようともがき、そして懐柔された時代。そして、その因習こそが美しさであった時代。

振り返れば、何時の時代もそうなのだが、哀しくも美しい。
「三丁目の夕日」「昭和残侠伝」
ノスタルジーですなあ・・・