「エアコンの適切な使用を」は
連日繰り返すニュースの猛暑に関する報道の〆(しめ)言葉です。
記憶ではこの文言、例の原発停止以降の電力不足を機会に使われ出したはずで
そのオカゲもあってか、もはやわざわざ訴えかけなくても節電はすっかり生活に定着し
今年の夏は電力に余裕があるとも言っています。
もっとも電力に余裕があるのは原発停止に伴って不足する電力を
いずれ枯渇することが明確な化石燃料による火力発電を前時代的に
復活させることによって補っているからであって
もし節電があるとすればそれは、化石燃料の輸入増に伴う
20%近い電気料金の値上がりの対抗策であって
決して節電が定着したからではないと個人的には思います。
それが証拠に、より緊急性の高い猛暑という危機に対抗するためなら
節電など二の次とばかりにこの夏のエアコン売上は絶好調というのですから。
ところで、この“適切な”という表現は当時
「温度設定を高める」とか「就寝の際はタイマーを使う」などを指していました。
つまり国難とされた原発停止による電力不足を乗り切るため
「出来るだけ電気を使うな!」的立場から使われていたわけで
それと同じ文言を使うから主な情報をTVに頼る多くのお年寄りなどは
「できるだけエアコンは使うな!」と受け取りかねません。
時代を後戻りする火力発電の存在をあまり表面に出さず
原発がなくても節電だけで電力に余裕が生まれたように受け取られる
恐れのある報道をするマスコミ各社もせめて猛暑の時期だけは
「熱中症予防のために我慢しないでエアコンを使いましょう」と言って欲しいものです。
繰り返しになりますが、我慢を強いられる節電などどのみち定着などしていないのです。
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