そもそも死後が近づいてきた時に書くものだと思われがちな遺言書です。
「まだ歳が若いから大丈夫」
「今から死を考えるのは気が引ける」など
気持ちは分かりますし、確かに財産も歳とともに変化します。
一方で、人生は何が起こるか分からないことも事実なのです。
自分の財産を一度整理するためにも
近い将来、遺言書を作成しようと考えているのであれば
“思い立ったが吉日”、すぐに始めてみるのも悪くはないはずです。
そう言う当の本人は、まずは相続そのものの勉強から始めていて
まだ遺言書には着手していませんが…。
ところで、何が起こるか分からない人生で
死んでからでは争いが起きる可能性が高いケースをこれから数回
列挙していきますので、当てはまる方はすぐにでも遺言書に着手なさることで
様々なトラブルを未然に防ぐようになさってください。
【兄弟姉妹の仲が悪い場合】
この場合、かなりの確率で相続トラブルが発生すると言われています。
特に注意したいのは、被相続人と一緒に暮らしていた
長男もしくはその嫁と、その他の兄弟姉妹の関係です。
現在の法律では、長男に特権は認められていませんが
昔の法律の家督相続の名残で、長男の力が強いケースが多く
ましてや、被相続人の世話をしていればなおさらです。
多額の遺産を主張する長男とその兄弟姉妹との間で
遺産分割協議が泥沼化する可能性が十分にあり得るのです。
こうした長男と他の兄弟姉妹との関係にとどまらず
普段から不仲な場合も同じなのですが
お互いの関係が悪化して、今までにも増して疎遠になったりすることは
とても悲しいことですし、故人の本意でもないはずです。
遺言により分割協議が不要になり、スムーズな遺産分割になります。
できれば遺言書の中に、なぜそのような遺言の内容にしたか
以後、兄弟姉妹が仲よく暮らすよう付言を書いておくとなお良いでしょう。
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