歯周病が進行している左上6番(大臼歯)の治療は
麻酔を掛けた後、歯茎を切開し内部の歯根面に付着している
プラークや歯石を目視で取り除く「歯周外科治療」を行ない
さらに可能ならば、溶けた(または吸収された)歯槽骨等歯周組織の
「再生療法」を施うつもりだとK医師から説明がありました。
ただし最低でも1年後にどの程度
歯周組織の再生が出来るかは分からないという条件付きです。
歯周組織(ししゅうそしき):歯を支える周囲組織の総称で
軟組織の歯肉、歯根膜と硬組織のセメント質、歯槽骨の4つ。
この歯周組織が炎症により破壊される病気が歯周病であり
基本治療としてスケーリング、ルートプレーニング
さらに歯周外科治療が行われる。
再生療法の可否の判断のために先々週CT撮影をした画像がこれ。
3本の歯根に囲まれた黒い部分は
歯槽骨が溶けてそこに溜まったプラークや歯石などです。
こうなってしまうと、ここには歯ブラシが全く届かないので
外科的な処置ち(歯周外科治療)で全て除去するしか方法がないそうです。
その上で、可能ならば歯周組織の再生を促すリグロスという
薬を塗布し、本来備わっている骨の再生能力を発揮させ
この溶けた歯槽骨などを補う、つまり再生させるという治療です。
そしてこの画像から再生療法が可能と判断されました
ただし実際に外科的な処置を施している段階で
再生治療は不可能と判断が変わることもあるそうです。
リグロス:やけどなどで失った皮膚の再生に使用されている薬剤と
同じ成分(主にタンパク質)でできている。2001年から使用が開始され
すでに20年近い実績があり、信頼性は確かとされる。歯根の表面に塗ることで
歯が生えてくる時と同じような環境を作り歯周組織の再生を促す。
歯周病によって失われてしまった歯周組織(歯槽骨や歯根膜など)を
再生させることで適切なブラッシングがし易くなり、プラークや歯石が
溜まりにくい状態が作れるので歯周病の進行や再発のリスクを低減できる。