ひびレビ

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大事に、読む

2024-07-17 08:05:56 | 本・音楽
 先日帰省した際、久々に「ブラック・ジャック」を読み漁っていました。

 うちには新書版と文庫版の2種類ありまして。新書版の殆どは親戚が読んでいたものを譲り受けたもの、文庫版は私が読むようになってからチラホラと買っていたものですが、いずれも全巻揃っているわけではありません。
 後々300を超えるキャラクターを紹介した「BLACK JACK 300STARS’ Encyclopedia」や各話のダイジェストが掲載された「BLACK JACK ザ・コンプリート・ダイジェスト」本も購入したのですが、そこで初めて文庫版には収録されていない話があることに気づかされました。飛び飛びで買っていたため、「他の巻に収録されているのだろう」と思ったらまさかの……でした。

 例えば第41話「植物人間」。こちらは先ほど紹介した本のうち、前者の全作品リストによると新書版は後に別の話に差し替えられ、文庫版や手塚治虫漫画全集には未収録とのこと。20年以上前のリストなので、現在の収録状況は把握していません。当時は収録状況など全く気にせず読んでいたなぁ……
 他にも、これは以前も書いたかもしれませんが、新書版と文庫版とで表現が違う話もありました。その中で最も印象に残っているのが第19話「木の芽」です。体から木の芽が生えてくる弟に「○○○」と差別用語を用いた兄を、自身もそう呼ばれた経験があるブラック・ジャックが激しく叱責するシーンがあるのですが、これが文庫版だと差別用語の個所が「病人」に置き換わっています。やむを得ないこととは思いますが、軽々しくそのような言葉を口にしてはならない、言われた者の気持ちを考えなければならないという意図が全く伝わらないため、元の表現を残して欲しかったとも思ってしまいましたね。

 他にも文庫版未収録の話だとは気づかず、新書版で読んでいた話がチラホラと……今回改めて「ブラック・ジャック」という作品に改めて触れて、今となっては貴重なものを読んでいたんだなーと再認識していました。
 私は20年以上も前の夏に読んだのが初めてですが、それ以前から読まれていたため割とボロボロなものばかりですが、これからも大切に読んでいきたいと思います。

 ……ちなみに。親戚が「ブラック・ジャック」を持っていると知りつつもなかなか読み出せずにいたのは、表紙の「恐怖コミックス」が一因だと思います(苦笑。手術の描写が「恐怖」扱いだったんですかね?
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