ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
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ウルトラマン80 第34話「ヘンテコリンな魚を釣ったぞ!」

2020-11-20 08:22:49 | ウルトラシリーズ
ウルトラマン80 第34話「ヘンテコリンな魚を釣ったぞ!」

 徐々にサブタイトルから最終回でキリンも象も氷になりそうな気配を感じてきた第34話は、言ってしまえば「ウルトラQ」の「海底原人ラゴン」の魚版のように思えました。「親が子供を探して暴れる」ってのはラゴンに限った話では無いにしろ、海が絡むとラゴンを思い出しますね。

 今回登場した巨大怪魚アンゴーラスは、たまたま釣られて持ち帰られた子供を探していただけ。猛=80もそれを知っているために無闇に攻撃するようなことはせず、海岸に被害が出ないよう沖に連れ出すことに専念していました。
 アンゴーラスは子供がいなくなって暴れていましたが、一方アンゴーラスが現われた海岸に子供がいると知ったお母さんもまた、UGMの話をろくに聞かずに子供を助けてくれるよう懇願していました。親というのは怪魚にしろ人間にしろ、子供を大切に思っているということが描かれていた話でもありました。
 また、水中のアンゴーラスと水上のUGMが、互いの視点から相手の様子をうかがっているシーンもまた印象的です。

 話の本筋としてはそんな感じでしたが、今回はあちこちで印象的な会話が繰り広げられていました。
 一つは、アンゴーラスの子供を連れ帰った少年が、父親にもっと大きな水槽が欲しいとねだるシーン。父親は算数の成績が上がったらと条件付きとはいえそれを約束すると、母親からたしなめられていました。曰く「自分の子供の頃には何もなかったからって、すぐに子供を甘やかすんですってよ」とのこと。時代を感じるなーと思いつつ、「自分の子供の頃には何もなかった」から「子供にはそういう思いをさせまい」と考える大人と、「子供にも我慢するようしつける」大人の違いはどこから生まれてくるのだろうという疑問が湧いてきました。

 次に、アンゴーラスを釣り上げた際の子供に対する釣り人のおじさんの一言。大物を釣り上げたうえに、1万円もした釣竿だからと手を離さない子供に対して「お前の命は1万円か!!」と叱りつける様が非常に印象的です。このおじさん、アンゴーラスを連れ帰った少年にも優しく接しており、話が進むに連れて名前を呼ぶようになっていく過程も良いですし、この日会ったばかりの子供に対しても命の大切さを説いたりと、割と印象深いキャラクターになりました。

 そんなカッコいいおじさんの一方、アンゴーラスが海岸にいる誰かを追っていると知った途端に「よし!怪獣を釣り上げるんだ!」とZAT染みた命令をくだすオオヤマキャップ。これまで真面目で冷静でカッコいい隊長だと思っていただけに、急に怪獣釣り上げ作戦を決行させるもんだからビックリしました(笑。イトウチーフたちも最初は「え!?」と驚きつつ「釣り上げるんだ!!」という隊長に圧されて「了解」とどこか渋々従っている雰囲気を感じます。
 しかしどうやって釣り上げるのかと思っていたら、戦闘機の底が開いて、待ってましたと言わんばかりに現れる巨大釣り糸!針!エサ!…こんなに準備万端なら何でイトウチーフたちは驚いたんだろうか…
 
 あとは海に飛び込んだ瞬間に80に変身したら正体ばれるんじゃね?とか、海岸に水槽に入ったまんまのアンゴーラスの子供置いたら、近寄ってきたアンゴーラスが起こす波とかで大変なのでは?とか色々ありましたが、何だかんだで面白い回でした。


 しかしバケツで電波って遮断できるんだろうかとか思いつつ、ともあれ次回はキングギ…もといファイヤードラコ!
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ウルトラマンG 第10話「異星人狂奏曲(エイリアン・ラプソディー)(tourists from the stars)」

2020-11-20 07:54:46 | ウルトラシリーズ
ウルトラマンG 第10話「異星人狂奏曲(エイリアン・ラプソディー)(tourists from the stars)」

 第10話は見た目は凶暴そうですが、実は妻ベロニカと人間が仲良くするのに嫉妬していた、ちょっとかわいいところもある変身生命体リュグローが登場。リュグローは種族名かと思ってましたが、話を見る限りだと個体名っぽいですね。

 リュグローとベロニカは銀河を旅する夫婦。「旅を続ける限り何にでもなるわ」と話していたとおり、人間の姿のみならず車にも変身可能であり、更に変身できる人間の姿も一つとは限らない模様。ベロニカは5000歳という高齢ってレベルじゃないほどの年月を生きてきたそうで、この変身能力を駆使して、これまでにも地球のみならず様々な星を渡り歩いてきたのかもしれませんね。
 また「故郷に戻ってもいいことは無い」とも発言していましたが、そりゃいくら故郷でも数千年もいたら見飽きるかもしれんわなぁ…それが宇宙を旅するきっかけだったのでしょうか。ベロニカは人間が動物園のように他の種族を支配していることを快く思っておらず、彼らに協力して変えていきたいとも考えていましたから、そうした種族間での争いに嫌気が差して故郷を飛び出したのかもしれない。

 しかし地球人はまだ「エイリアンが地球にやって来る」ということを受け入れられていませんでした。ゴーデスの一件があったばかりですしね。それも人間の姿をしているとなれば猶更「身近なところにエイリアンがいるかもしれない」という恐怖に駆られてしまうのでしょう。
 地球が惑星間移動の技術において遅れているだけで、もしかしたら宇宙では安全に銀河を旅行するためのルールなどが敷かれているかもしれない。警戒するのは悪いことではないですが、エイリアン=悪ではないという認識を持ち、一方的に排除するのではなく、どう付き合っていくのかを考えていかなければならないと感じさせられる話でした。

 
 今回のメインはチャールズ。仕事に没頭していたら恋に失敗し、恋に専念したら仕事を失いかけるというどうにも上手くいかない状況が続いていましたが、最後は「友達」を助けるために奮闘。昔の彼女も一役買うのがまた良い…
 グレートもリュグローの暴走を止めつつ説得を試みており、武力ではなく対話による解決が図られていました。グレートの「暴れることが愛の証になると思うか」「(ベロニカへの愛を示すためには)正しい行いをするのだ」などの説得もカッコよかったですね…

 最後にリュグローが見せた姿は、謹慎が解かれた際のチャールズにどこか近しいものを感じました。もしかしてチャールズを意識していたのかな…そう考えると巨大化時は怖そうなのに、意外と微笑ましい性格してるなーと感じました。やっぱり図鑑や本で見るだけじゃ分からない魅力ってあるもんですね。

 そんなこんなでまた次回。
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