2016年の映画「超高速!参勤交代 リターンズ」を見ました。
老中・松平信祝が画策した無茶な参勤交代を何とか成し遂げ、汚名を返上した湯長谷藩の藩主・内藤政醇ら。帰路で銭を稼ぎ、その金で今まさに政醇とお咲の祝言が挙げられようとしていたが、そこへ湯長谷にて一揆が起こったとの知らせが入る。
それは単なる一揆ではなく、恩赦によって復権した信祝が政醇らを徹底的に潰すべく、表舞台に返り咲くことを望む尾張柳生の者たちと結託して起こした騒ぎだった。
妨害にあいつつも何とか政醇たちが湯長谷に戻った時には既に遅く、城は尾張柳生のものとなってしまっていた。果たして政醇たちは城を取り戻し、参勤交代を終わらせることが出来るのか・・・
「短い期間・少人数・少ない予算で如何にして江戸まで行くか」というのに焦点が当てられていた前作ですが、今回はひと言で言ってしまえば「家(城)に帰るまでが遠足(参勤交代)」です。
湯長谷まで戻るのは意外とあっという間であり、そこから「如何にして城を取り戻すか」や、江戸に残った者は「如何に信祝の罪を暴き出すか」といった点が重要視されるため、「参勤交代」に抱いていたイメージとはちょっと違った物語が展開されます。
城に帰るまでが参勤交代とはいえ、後半は城と嫁を奪われた殿様と家臣たちの奮闘記といった印象が強く、前作の魅力であった「知恵と人情で目的地までたどり着く」という点は薄れてしまっていたように思われます。前作と同じことをやるわけにもいかないのは分かりますが、前作ほどの面白さは無かったかなーと。
とはいえ、改めて人々の暮らしの命運を担っていることを痛感させられた政醇の弱音、それを支えるお咲、突如戦場で政醇にちゃんとした告白を求めるお咲とそのドサクサで倒される敵、剣の道に生きるもの同士の語らいと決着などの見所もありました。後は、一騎当千を自称するだけのことがあるとはいえ、やたらと強い湯長谷藩の人々とか。尾張柳生の人々も相当な使い手でしょうに、それを策ありとはいえ7人で圧倒するってどういうことなの・・・(汗。
敵である信祝は前作は「あくどい手段で私服を肥やす嫌なやつ」程度の印象でしたが、今回は完全な悪役をやっていたと思います。過去に何があったか知りませんが、人を信用せず、人は必ず裏切ると決め付けていた信祝。それなのに尾張柳生の力をあてにし、自分ではなく部下たちに戦わせようとするあたり、自分の行い一つで部下からも簡単に裏切られることを理解していないのが何とも・・・
対して人を信じ続けた政醇の周りには多くの人々が集まり、無謀に思える戦いであっても命を賭してついていく。一揆に間に合わなかったことを民から責められたりもしましたが、それは同時に信頼の裏返しでもあったと思います。信祝であればそうした意見を出した者を粛清しそうですが、政醇はその言葉を真摯に受け止め、お咲に支えられつつ自分に出来ることを成そうと努力していました。
そういった人を信じる政醇と、人は裏切ると決め付けていた信祝の対比も描かれていたように思えました。
どうしても前作と比べがちになってしまいましたが、これにて参勤交代がようやく完結。2作通してなかなか面白い作品だったと思います。で、お咲の妹はどうなったので・・・?
老中・松平信祝が画策した無茶な参勤交代を何とか成し遂げ、汚名を返上した湯長谷藩の藩主・内藤政醇ら。帰路で銭を稼ぎ、その金で今まさに政醇とお咲の祝言が挙げられようとしていたが、そこへ湯長谷にて一揆が起こったとの知らせが入る。
それは単なる一揆ではなく、恩赦によって復権した信祝が政醇らを徹底的に潰すべく、表舞台に返り咲くことを望む尾張柳生の者たちと結託して起こした騒ぎだった。
妨害にあいつつも何とか政醇たちが湯長谷に戻った時には既に遅く、城は尾張柳生のものとなってしまっていた。果たして政醇たちは城を取り戻し、参勤交代を終わらせることが出来るのか・・・
「短い期間・少人数・少ない予算で如何にして江戸まで行くか」というのに焦点が当てられていた前作ですが、今回はひと言で言ってしまえば「家(城)に帰るまでが遠足(参勤交代)」です。
湯長谷まで戻るのは意外とあっという間であり、そこから「如何にして城を取り戻すか」や、江戸に残った者は「如何に信祝の罪を暴き出すか」といった点が重要視されるため、「参勤交代」に抱いていたイメージとはちょっと違った物語が展開されます。
城に帰るまでが参勤交代とはいえ、後半は城と嫁を奪われた殿様と家臣たちの奮闘記といった印象が強く、前作の魅力であった「知恵と人情で目的地までたどり着く」という点は薄れてしまっていたように思われます。前作と同じことをやるわけにもいかないのは分かりますが、前作ほどの面白さは無かったかなーと。
とはいえ、改めて人々の暮らしの命運を担っていることを痛感させられた政醇の弱音、それを支えるお咲、突如戦場で政醇にちゃんとした告白を求めるお咲とそのドサクサで倒される敵、剣の道に生きるもの同士の語らいと決着などの見所もありました。後は、一騎当千を自称するだけのことがあるとはいえ、やたらと強い湯長谷藩の人々とか。尾張柳生の人々も相当な使い手でしょうに、それを策ありとはいえ7人で圧倒するってどういうことなの・・・(汗。
敵である信祝は前作は「あくどい手段で私服を肥やす嫌なやつ」程度の印象でしたが、今回は完全な悪役をやっていたと思います。過去に何があったか知りませんが、人を信用せず、人は必ず裏切ると決め付けていた信祝。それなのに尾張柳生の力をあてにし、自分ではなく部下たちに戦わせようとするあたり、自分の行い一つで部下からも簡単に裏切られることを理解していないのが何とも・・・
対して人を信じ続けた政醇の周りには多くの人々が集まり、無謀に思える戦いであっても命を賭してついていく。一揆に間に合わなかったことを民から責められたりもしましたが、それは同時に信頼の裏返しでもあったと思います。信祝であればそうした意見を出した者を粛清しそうですが、政醇はその言葉を真摯に受け止め、お咲に支えられつつ自分に出来ることを成そうと努力していました。
そういった人を信じる政醇と、人は裏切ると決め付けていた信祝の対比も描かれていたように思えました。
どうしても前作と比べがちになってしまいましたが、これにて参勤交代がようやく完結。2作通してなかなか面白い作品だったと思います。で、お咲の妹はどうなったので・・・?