ひびレビ

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相棒シーズン13 第12話「学び舎」

2015-01-22 00:10:43 | 相棒シリーズ
相棒シーズン13 第12話「学び舎」


 「でも気づけば、確実に人生を豊かにしてくれる知識。それこそが学問だよ。子供の頃、何の損得もなく興味を持っていたことがあっただろう。知ることが楽しくて仕方なかったことは?絶対にあるはずだ」
 「名を残した作家でさえ、こんなに書き直している。我々が一度で正解を出すほうが無理なんだ。何度でもやり直せばいい」
 ・・・池本教授の言葉にちょっとウルッときた今回。舞への言葉は厳しい面もありましたが、どこまでも純粋に自分の興味を追い求め、飽くなき探究心を持ち、そして探求する者に手を差し伸べる点では立派な人だったとも思います。
 子供のころは、昆虫の図鑑を読んだり、車の本を読むのが大好きでした。それがいつしか勉強になり、損得を考えてしまうようになる。同じ「知る」「学ぶ」ことでも、時が経つに連れて変わってしまうものなんですね。
 一度で正解を出そうと思わず、何度もやり直して完成に近づけていく。当たり前といえば当たり前のことかもしれませんが、最初から完璧なもの、成功を目指してしまう気持ちもあります。失敗を受け入れ、そこから学んでいく姿勢もまた持ち合わせていく必要があると・・・勉強になりました。


 さて今回はそんな学び舎での出来事。自分の今後のために生徒を脅し、授業の材料にしようとする講師もいれば、学校を維持するためとはいえ貴重な資料を中身も確認せずに売り払う理事長もいる。吉野のしたことはともかく、舞の映像をネットに挙げないように忠告した際の、「そんなことをしたらその事実は永遠に消せなくなる。そうやって人のことを無責任にうわさにする自分も、永遠に残ることになるんだぞ」というのはまともな意見だったと思います。

 今は誰もが簡単にネットに情報や映像、画像をアップロードできる時代。それが例え脅されてやったことだとしても、何も知らない人間から見れば、単に舞が公衆の面前で脱ぎだしたようにしか見えないでしょう。そうしてありもしない事実が広まり、真相が分かった時には手遅れ。舞はいわれのない非難を浴び、アップロードした人間は「脅されて仕方なくやった女の子を貶めた人物」として取り扱われてしまう。手軽だからこそ、発信する内容は慎重に取り扱わなければなりません。そのことを、私もブログを始めた最初の頃に教えられました。値段1つ間違えるだけでも、誰かに影響を与えてしまう。本当、情報発信には気を遣わなければなりませんし、気を遣いすぎるということは無いのかもしれません。

 学び舎は誰のもの。金儲けのため、自身の出世のため、誰かの研究のための、いずれでもなく、探究心をもつ人々のもの。吉野は出世と安定した暮らしを求め、池本教授は「大学が金儲けをするくらいなら潰してしまえば良い」と、やや過激な発言をしていました。金儲けが本分ではないにしろ、金が無いと運用できないのも事実ですから、難しいところなのでしょう。潰されて迷惑を被るのは学生の方ですが、池本にしてみれば学ぶためには学生でなければならない、という考えは無かったのかもしれません。満男が出てきたのは、「勉強するのに大学生もホームレスも関係ない」といったことを表したかったのでしょうか。何歳だろうと、学生でなかろうと勉強は出来る。そのために大学は、図書館は開かれている。そういえば大学の図書館に新聞や本を読みに来ている人もいたっけなぁ・・・

 そんなこんなでまた次回。
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