宇宙兄弟（映画）

「宇宙兄弟」の映画を見ました。原作は1巻を借りて読んだ程度で、アニメは見ていません。

共に宇宙飛行士になると誓った南波兄弟でしたが、兄は自動車会社勤務となり、弟は夢を叶えて宇宙飛行士となり、日本人初の月面を歩くことが決まっていた。そんなある日、弟を侮辱した上司に突っかかったことがきっかけで会社を首になった兄・六太のもとに、JAXAから書類審査通過の手紙が届く。それは弟の日々人が送ったものだった。そして六太は戸惑いつつも再び宇宙飛行士を目指していたが、日々人は月面で事故にあってしまう。


幼い頃に抱いた夢を諦めたのはいつの日だったか。そもそも夢がコロッコロ変わっていたので、小さい頃からずっと持ち続けている夢といえば・・・ポケモンマスター?（笑。それでも、あれやこれやで諦めた夢もありました。UFOを見たといっても信じてもらえず、見ていないと言わされてしまった六太。人に何を言われても、自分の夢を持ち続けて叶えるというのは難しいものです。「ポケモンセンターに勤めたい」といったら、先生から指摘されたのも懐かしい。
夢を叶えるのは特別な才能ではなく、夢を持ち続ける強い心と、絶え間ない努力があってこそなんでしょうね。才能の有無は諦めの言葉としてよく出てくる気がします。

再び夢を追い始めた六太の物語。月で事故にあった日々人と、地上で試験を受けていた六太。今すぐにでも駆けつけたいのに、いくら走っても月との距離は埋められない姿はちょっと涙腺にきました。その距離は、日々人と六太の宇宙へかけた時間の距離でもあるように感じました。
最後、無事合格して宇宙へと向かう六太と日々人。「兄は弟より先に行くもの」という言葉通り、最初は後を歩いていた六太が日々人の先を歩き始めたシーンは良かったですね。漫画だと様々な出来事があったようですが、主に六太の試験、日々人の事故にスポットが当たる形に。

グリーンカードで指示を受け取り、班の制作物を壊した六太。はてこの風景、特撮番組でうっすらと観た記憶が・・・そういやあの回、前半ろくに見てねぇ!（汗。それはそれとして、指示に従わずに完成させるのが良いのか、六太のように壊すのが良いのか。前者は仲間を思っているものの、いざという時に上の指示に従わず、勝手に判断する者を宇宙に行かせていいのか・・・そう考えると後者なのかな。

雰囲気が悪くなったまま終わらせるのではなく、六太の発言から最後には全員が宇宙への思いを話し合って終わりました。ライバルでありながら、同じ宇宙への憧れを持つ仲間たちでもあると。


何となく見始めた映画でしたが、思いのほか面白い作品でした。ED直前、幼い頃の2人の写真が映りだした時は、何かのドキュメンタリーが始まったのかと思いましたが。宇宙へ向かうロケットに詰められた大勢の人々の思いか・・・ロケット?・・・やめて!秒速5センチメートルとかやめて!（汗。