カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

多様で寛大なカレー文化

2019-11-10 | 

 日本のカレー文化を紹介している番組を見た。そこにインド人もゲストのようにしておられたのだが、一緒になって楽しんでいた。カレーといえばもともとはインドのものだろうけど、そういう点で気になることは無いのか? と聞かれていて、そうかもしれないが、カレーといっても欧州風があったり、近年は本格的なインドカレーがあったりもするが、基本的には日本のカレーはインドとは別のものでいいと思う、という意見だった(大意)。
 この懐の広さになんとなく感心してしまったわけだ。それというのも、欧州の食文化も日本にはたくさんあるが、例えばパンなどであれば、あちらの国の出身者の多くは、日本の偽物パンにはたいへんに批判的だ。まがい物である日本のパン文化に対して敵意を持っているという感じすらある。要するに自分たちの文化発祥のものは、伝わった国の文化に間違って伝わっていくようで、危機感を持つものらしい。
 これは日本の寿司などで考えると分かると思うが、カルフォルニア・ロールのようなものはかなり定着したかもしれないが、要するに日本の寿司職人から学ばずに、現地の人が勝手に寿司を握っているだけでも、日本人ならかなり違和感を持つのではないか。せっかく日本の寿司文化を味わってくれるのなら、出来るだけ正統にやってほしいと思うのではないか。まあ、そんなような感じと同じようなものだろう。
 しかしながら、日本でインドカレーといえばナンというのが定番だが、インド全土で考えると、あまり一般的なものではないらしい。サバなどの魚介類のカレーというのが結構多いらしく、まあ、なんでもカレー風味にして食うのでカレーなのかもしれないが、いわゆる日本の丼文化のような変形カレーとは、基本的に考え方が違うのだろう。多くの料理自体がカレーなので、そもそもいろいろあって、それでいいということか。懐が広いというより、もともと広がりのある文化的な食べ物なのかもしれない。
 もっともインドは、あまりに巨大で多様な国である。懐が深くなければ暮らしていけないのかもしれないですけどね。
コメント
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